Oracle Applicationsシステム管理者ガイド - 構成 リリース11i(2005年6月) 部品番号: B15956-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
アプリケーション・データベース管理者(DBA)は、Oracle Applicationsシステム管理者とORACLEデータベース管理者の作業を兼務します。
Oracle Applications製品のデータベース権限は、それぞれのORACLEユーザー名に依存します。ORACLEユーザー名はORACLEデータベース管理者によって作成され、システム管理者によってORACLEユーザー名として登録されます。
ORACLEユーザー名によって、承認を受けたORACLEデータベース・ユーザーであることが確認されます。
データベースのユーザー名とパスワードによってORACLEデータベースに接続が行われる一方、Oracle Applicationsへのアクセスにはアプリケーション・ユーザー名とパスワードが使用されます。
ORACLEデータベースにはOracle Applicationsの製品を介してアクセスします。アクセス権限は、アプリケーションのORACLEユーザー名によって付与されます。
関連リンク:
インストール・プロセスによって、Oracle ApplicationsのORACLEユーザー名が自動的に登録されるため、必要とする追加のORACLEユーザー名を、「Oracleユーザー」ウィンドウを使用して登録するのみで済みます。
次の場合は、ORACLEユーザー名をOracle Applicationsに登録してください。
注意: ORACLEユーザー名を登録する前に、まずデーターベース管理者がORACLEデーターベースに接続するORACLEユーザー名を作成する必要があります。次に、「Oracleユーザー」ウィンドウを使用して、ORACLEユーザー名を登録してください。
「Oracleユーザー」ウィンドウを使用してORACLEユーザー名を登録すると、アプリケーションの実行に必要となるOracle Application Object Libraryデータベース表に対して必要な権限を設定する、コンカレント要求が発行されます。これらのデータベース表には、メニューおよびフレックスフィールドなど、Oracle Application Object Libraryの機能にユーザーがアクセスできるようにする情報が含まれます。
Oracle Application Object Libraryをアップグレードするたびに、Oracle Application Object Libraryを使用して作成されたカスタム・アプリケーションに関連付けられている、ORACLEユーザーも再登録する必要があります。
すでに登録済のORACLEユーザー名で、Oracle Application Object Libraryデータベース表に対して保持している権限を変更すると、次のような処理が行われます。
Oracle Applicationsを使用すると、制限付きORACLEユーザー名としてORACLEユーザー名を登録できます。制限付きORACLEユーザー名では、ユーザーはOracle Application Object Library表のデータを変更できません。
データベース管理者はORACLEユーザー名を設定し、その他のOracle Applications表のデータをユーザーが変更できないようにすることができます。
「Oracleユーザー」ウィンドウを使用して、ORACLEユーザー名を制限付きで登録できます。
データ・グループによって、ORACLEユーザー名がOracle Applications製品に割り当てられます。データ・グループには、有効なApplicationとORACLEユーザー名のペアのリストが含まれます。
インストール・プロセスによって、Oracle Applications用のデータ・グループが自動的に定義されるため、利用する追加のデータ・グループを定義するのみで済みます。「データ・グループの定義およびデータ・グループ」を参照してください。
衝突ドメインとは、1つ以上のORACLEユーザー名に格納され、権限付与およびシノニムによってリンクされている一連の関連データです。論理データベースとORACLEデータベースを混同しないでください。ORACLEデータベースにはすべてのOracle Applicationsデータが含まれており、各アプリケーションのデータは通常、1つのORACLEユーザー名に登録されています。論理データベースは、コンカレント・プログラムの非互換性を定義する、一連の関連データの周囲に描かれた1つの線と考えることができます。つまり、論理データベースによって、同時に実行できないコンカレント・プログラムが決定されます。
ORACLEユーザー名が論理データベースに属していると確認されると、コンカレント・プログラムでORACLEユーザー名に接続するときにコンカレント・プログラム非互換性ルールが適用されます。
Oracle Applicationsでは、同時に実行するプログラム、および同じデータにアクセスするプログラム間の非互換性をチェックして、あるプログラムで取り出されたデータに誤りがないこと、または別のプログラムで取り出されるときにデータが悪影響を受けないことを保証します。
他のコンカレント・プログラムと非互換のコンカレント・プログラムの例として、仕訳入力の転記に使用されるOracle General Ledgerの転記プログラムがあります。
転記プログラムと他のOracle Applicationsコンカレント・プログラムとの間に非互換性が強制されなかった場合、転記プログラムと同時に実行される他の財務レポートに、不正確な勘定科目残高情報が含まれる可能性があります。論理データベースでは、この問題が発生しないことが保証されます。
インストール・プロセスによって論理データベースは自動的に定義され、ORACLEユーザー名が割り当てられます。
標準論理データベースは、すべてのOracle Applications製品に割り当てることができます。このため、コンカレント・プログラムが他のプログラムと非互換である場合は、その2つのプログラムの接続先であるORACLEユーザー名に関係なく、すべてのコンカレント・プログラムは他の非互換のプログラムと同時には実行されません。すべてのORACLEユーザー名を同じ(標準などの)論理データベースに割り当てると、絶対的に安全にプログラム非互換性ルールが適用されます。
新規論理データベースを定義する必要があるのは、データが既存の論理データベース内のデータと相互作用しない、カスタム・アプリケーションを作成する場合のみです。
一般的に、カスタム・アプリケーションごとに1つの論理データベースを定義し、そのアプリケーションのORACLEユーザー名を対応する論理データベースに割り当てる必要があります。
ただし、カスタム・アプリケーションのデータが別のアプリケーションのデータと相互作用している場合は、2つのアプリケーションのORACLEユーザー名を同じ論理データベースに割り当てる必要があります。
カスタム・アプリケーションの表を登録すると、その表名が「アラートの定義」フォームの「クイックピック」の値として表示されます。
データベース・セッション開始時に実行する、カスタム初期化SQLコードを追加できるようになりました。このコードはプロファイル・オプションを使用して指定します。
Oracle Applications製品には、アプリケーション固有の初期化コードが指定されている場合もあります。
このコードは、セッション開始時のグローバル変数、プロファイルおよびclient_infoの内容を初期化するとすぐに、FND_GLOBAL.INITIALIZEおよびAPPS_INITIALIZEによって実行されます。
実行順序は、次のとおりです。
プロファイル・オプション「初期化SQL文 - カスタム」を使用すると、オプティマイザ設定など、サイト固有の初期化コードを追加できます。このプロファイル値は、各データベース・セッションの開始時に1回実行される有効なSQL文、または複数の文に対するPL/SQLブロックであることが必要です。
このプロファイル・オプションは、システム管理者が任意のレベルで設定でき、顧客が使用するために確保されています。
Oracle Applicationsではこのプロファイル・オプションを使用して、アプリケーション固有の初期化コードを追加します。このプロファイル・オプションはアプリケーション・レベルでのみ設定され、そのアプリケーションが所有している職責に対してのみ実行されます。このプロファイル・オプションと値の設定は、シード・データとして配布されますが、変更しないでください。
関連リンク:
Oracle Applicationsおよびコスト・ベース最適化
Oracle8iのデータベース・リソース・マネージャは、データベース・ユーザーおよびアプリケーション間のリソースの割当てと管理に使用されます。
リソース・コンシューマ・グループとリソース計画によって、様々なユーザー間で処理リソースを分配する方法が指定されます。リソース・コンシューマ・グループでは、類似したリソース使用要件を持つ、一連のユーザーが定義されます。リソース計画全体を通して、様々なリソース・コンシューマ・グループ間のリソース配分方法が指定されます。
Oracle Applicationsを使用すると、システム管理者は個々のOracle Applicationsユーザーをリソース・コンシューマ・グループに割り当てることができます。さらに、コンカレント・プログラムとコンカレント・マネージャをリソース・コンシューマ・グループに割り当てることができます。
注意: これらのリソース・コンシューマ・グループはCPUリソースにのみ適用されます。
詳細は、Oracleデータベースのドキュメントを参照してください。
システム管理者は、特定のユーザーに対してユーザー・プロファイル・オプション「FND: リソース・コンシューマ・グループ」の値を設定し、ユーザーをリソース・コンシューマ・グループに割り当てることができます。ユーザーはこのプロファイル・オプションを参照できますが、更新できません。
システム管理者は、「コンカレント・プログラムの定義」フォームの「パラメータ」ウィンドウで、コンカレント・プログラムをリソース・コンシューマ・グループに割り当てることができます。「「コンカレント・プログラム・パラメータ」ウィンドウ」を参照してください。
システム管理者は、「コンカレント・マネージャの定義」フォームで、コンカレント・マネージャをリソース・コンシューマ・グループに割り当てることができます。「「コンカレント・マネージャ」ウィンドウ」を参照してください。
衝突は、単一のセッションに関連付けられているリソース・コンシューマ・グループ間で発生する場合があります。たとえば、あるリソース・コンシューマ・グループに割り当てられているコンカレント・マネージャが、別のグループに割り当てられているコンカレント・プログラムを実行する場合があります。同様の状況は、ユーザーが、そのユーザーとは異なるリソース・コンシューマ・グループを持つ取引マネージャで管理されている取引を実行する場合に発生します。このような衝突を解決するため、Oracle Applicationsでは階層が使用されます。
コンカレント・プログラムの場合、システムにより、そのプログラムにリソース・コンシューマ・グループが割り当てられているかどうかがまずチェックされ、割り当てられている場合はそのグループが使用されます。割り当てられていない場合は、システムにより、プログラムを実行するコンカレント・マネージャがチェックされ、そのリソース・コンシューマ・グループが使用されます。コンカレント・マネージャがリソース・コンシューマ・グループに割り当てられていない場合は、システムにより、デフォルト・グループ「Default_Consumer_Group」が使用されます。
取引プログラムを実行する取引マネージャの場合、システムにより、プログラムに割り当てられているリソース・コンシューマ・グループが再度チェックされ(ある場合)、割り当てられていない場合は、取引マネージャがチェックされます。取引マネージャにリソース・コンシューマ・グループが割り当てられていない場合は、システムにより、取引を開始したセッションを所有するユーザーのプロファイル・オプション値がチェックされます。リソース・コンシューマ・グループが定義されていない場合は、システムにより、デフォルトのリソース・コンシューマ・グループが使用されます。
フォームを実行しているユーザーの場合、システムにより、そのユーザーのプロファイル・オプション値が最初にチェックされ、定義されている場合はその値が使用されます。定義されていない場合は、デフォルトのリソース・コンシューマ・グループが使用されます。
パスワードを頻繁に変更すると、データベース・セキュリティの確保に役立ちます。Oracle Applicationsには、Oracle Applicationsスキーマのパスワードを設定するコマンドライン・ユーティリティFNDCPASSが用意されています。このユーティリティでは、Oracle Applications表に登録されているパスワードの変更、およびデータベースのスキーマ・パスワードの変更が可能です。また、このユーティリティでユーザーのパスワードも変更できます。
注意: 製品のインストール後は、APPLSYSまたはGLなどのスキーマ名を変更できません。
注意: SYSTEM引数と併用してFNDCPASSを使用する前に、すべてのコンカレント・マネージャが停止していることを確認してください。
このユーティリティを実行する前に、すべてのユーザーがログアウトし、Applicationsシステムが停止している必要があります。
注意: パスワードを変更する前に、表FND_USERおよびFND_ORACLE_USERIDのバックアップを作成してください。
FNDCPASS <logon> 0 Y <system/password> SYSTEM ¥
<username> <new_password>
このコマンドは次の引数とともに使用します。SYSTEMトークンを指定した場合、FNDCPASSでは、その次の引数がAPPLSYSのユーザー名と新規パスワードであるとみなされます。
変数 | 説明 |
---|---|
logon | Oracleユーザー名/パスワード |
system/password | システムDBAアカウントのユーザー名とパスワード |
username | APPLSYSユーザー名(「applsys」など) |
new_password | 新規パスワード |
このコマンドは、次のように実行します。
FND_ORACLE_USERID表内のread_only_flagが設定されているすべての項目は、常にパスワードが同じであることが必要なため、FNDCPASSでは、APPLSYSのパスワードに加え、これらのパスワードも更新します。たとえば、APPLSYSパスワードが変更されると、APPSパスワードが更新されます。
たとえば、次のコマンドでは、APPLSYSのパスワードを「WELCOME」に変更します。
FNDCPASS apps/apps 0 Y system/manager SYSTEM APPLSYS WELCOME
FNDCPASS <logon> 0 Y <system/password> ORACLE ¥
<username> <new_password>
このコマンドは次の引数とともに使用します。ORACLEトークンを指定した場合、FNDCPASSでは、その次の引数がORACLEのユーザー名と新規パスワードであるとみなされます。
変数 | 説明 |
---|---|
logon | Oracleユーザー名/パスワード |
system/password | システムDBAアカウントのユーザー名とパスワード |
username | Oracleユーザー名(「GL」など) |
new_password | 新規パスワード |
たとえば、次のコマンドでは、GLユーザーのパスワードを「GL1」に変更します。
FNDCPASS apps/apps 0 Y system/manager ORACLE GL GL1
FNDCPASS <logon> 0 Y <system/password> USER ¥
<username> <new_password>
このコマンドは、次の引数とともに使用します。USERトークンを指定した場合、FNDCPASSでは、その次の引数がOracle Applicationsのユーザー名と新規パスワードであるとみなされます。
変数 | 説明 |
---|---|
logon | Oracleユーザー名/パスワード |
system/password | システムDBAアカウントのユーザー名とパスワード |
username | Oracle Applicationsユーザー名(「VISION」など) |
new_password | 新規パスワード |
たとえば、ユーザーVISIONのパスワードを「WELCOME」に変更する場合は、次のコマンドを使用します。
FNDCPASS apps/apps 0 Y system/manager USER VISION WELCOME
次に、Oracleユーザーのパスワードを変更する例を示します。この例の<username>はOracleスキーマ名です。
FNDCPASS <APPS username>/<APPS password> 0 Y ¥
<SYSTEM username>/<SYSTEM password> ORACLE ¥
<username>¥<new_password>
APPSまたはAPPLSYSのパスワードを変更する場合は、ORACLEをSYSTEMに置き換えます。
注意: APPLSYSおよびAPPSスキーマ(MRCスキーマなど)のパスワードは同じである必要があります。一方のパスワードを変更すると、他方のパスワードはFNDCPASSによって自動的に変更されます。
APPS(およびAPPLSYS)スキーマのパスワード、またはAPPLSYSPUBのパスワードを変更した場合は、次の構成ファイルを更新します。これらは、Oracle Applicationsへの接続時に使用されます。
APPS(およびAPPLSYS)のパスワードを変更した場合は、次のファイルのパスワードを更新します。
APPLSYSPUBのパスワードを変更した場合は、次のファイルのパスワードを更新します。
注意: APPS(またはAPPLSYS)およびAPPLSYSPUBのパスワードの変更時、ステップ1の完了後ステップ2が完了するまでは、新規接続要求はWebサーバーで正常に実行されません。
APPS(およびAPPLSYS)のパスワードを変更した場合は、すべてのコンカレント・マネージャを再起動し、Oracle Applicationsにログインして新規パスワードをテストします。
ORACLEユーザー名をOracle Applicationsに登録します。ORACLEユーザー名によって、ORACLEデータベースへのアクセス権限が付与されます。
ORACLEユーザー名はインストール・プロセスに常に登録されるため、Oracle Application Object Libraryを使用してカスタム・アプリケーションを作成しない限り、ORACLEユーザー名を登録する必要はありません。また、追加のORACLEユーザー名をOracle Applicationsに関連付ける場合もこの必要はありません。
ORACLEユーザー名を「制限付き」ORACLEユーザー名として登録する場合、Oracle Application Object Library表に対する読取り専用権限を設定するコンカレント要求を発行します。「使用可の」ORACLEユーザー名には、これらの表に対するすべての権限があります。「使用不可の」ORACLEユーザー名には、これらの表に対する権限はありません。
未登録のORACLEユーザー名を使用可能にする場合、または登録済のORACLEユーザー名を使用不可にする場合は、ユーザーは、メニューおよびフレックスフィールドなどのOracle Application Object Libraryの機能を使用できません。
パスワードの変更以外は、インストール・プロセスによって登録されているORACLEユーザー名の登録内容を変更しないでください。
既存のORACLEパスワードに対する変更内容を登録する場合は、Oracle Applicationsでパスワードの変更を登録した後すぐに、データベースでパスワードを変更してください。Oracle Applicationsでパスワードの変更を登録し、それらをデータベースに実装するまでは、このORACLEユーザー名を使用する職責をデータベースに接続できません。
パスワードは、Oracle 8iのマニュアルで説明されている、パスワードの作成に関するガイドラインに従って作成する必要があります。パスワードに文字以外の値を使用する場合、データベースでパスワードを変更するときは、引用符を使用してそのパスワードを囲む必要がある場合があることに注意してください。
警告: Oracle Application Object Library表を含む、applsys ORACLEユーザー名に対するパスワードを変更する場合、他のORACLEユーザー名に対するパスワードは同時に変更しないでください。
パスワードの変更および保存後はすぐにOracle Applicationsからログアウトし、データベースでapplsysのパスワードを変更し、その後再びサインオンして他の処理を実行する必要があります。また、applsysのパスワードの変更中、他のユーザーがOracle Applicationsにログインしていないことを確認する必要もあります。
applsysパスワードは、APPSアカウント(APPS、APPS2、APPS3)のパスワードと同じである必要があります。統一パスワードにより、様々な会計帳簿が正しく動作するようになります。
前提条件
注意: Oracle Applicationsでの変更の登録、およびその後のデータベースでの実装の両方が完了するまでは、ORACLEユーザー名を使用する職責をデータベースに接続できません。
パスワード
ORACLEユーザー名のパスワードを入力します。パスワードは表示されません。既存のORACLEパスワードに対する変更内容を登録している場合は、Oracle Applicationsでパスワードの変更を登録した後すぐに、データベースでパスワードを変更します。
Oracle Applicationsでパスワードの変更を登録し、それをデータベースで実装するまでは、このORACLEユーザー名を使用する職責をデータベースに接続できません。
警告: Oracle Application Object Library表を含む、applsys ORACLEユーザー名に対するパスワードを変更する場合、他のORACLEユーザー名に対するパスワードは同時に変更しないでください。
パスワードの変更および保存後はすぐにOracle Applicationsからログアウトし、データベースでapplsysのパスワードを変更し、その後再びサインオンして他の処理を実行する必要があります。また、applsysのパスワードの変更中、他のユーザーがOracle Applicationsにログインしていないことを確認する必要もあります。
権限
このORACLEユーザー名に付与する、Oracle Application Object Libraryデータベース表に対する権限のタイプを入力します。Oracle Application Object Library表には、メニュー、ヘルプ・テキストおよびフレックスフィールドなど、Oracle Application Object Libraryの機能に関する情報が含まれます。これらの表に対するアクセス権限がない場合、これらの機能は使用できません。
このフィールドのデフォルト値は「使用可能」です。
インストール時に構成されるORACLEユーザー名に関連付けられた2つの追加権限タイプが表示されます。ただし、これらの権限タイプは、値リストから選択できません。
インストール・グループ
ORACLEユーザー名に関連付けられているインストール・グループの値を入力します。インストール・グループの番号は、連続した整数である必要があります。この場合、1は最初の会計帳簿(または製品インストールの最初のセット)を表し、2は2番目の会計帳簿、3は3番目の会計帳簿のように続きます。インストール・グループ番号0(ゼロ)は、単一のインストールのみを必要とする製品を表します。
注意: インストール・プロセスは、カスタム・アプリケーション用のORACLEユーザー名(「スキーマ」とも呼ばれます)には影響しないため、この値は参照専門であり、現在は使用されていません。
コンカレント衝突ドメインにより、非互換コンカレント・プログラムは、関連情報を使用して同時に実行できなくなります。
たとえば、衝突ドメインがある数値の範囲であるとします。2つのコンカレント・プログラムで同じ数値範囲を使用している場合は非互換ですが、別々の数値範囲を使用している場合は互換性がある可能性があります。
コンカレント・マネージャでは、コンカレント衝突ドメインを使用して、同時に実行できないコンカレント・プログラムを判別します。次に例を示します。
衝突ドメインを定義する手順は、次のとおりです。
関連リンク:
カスタム・アプリケーションを定義するときに、いくつかの情報をOracle Applicationsに提供します。アプリケーション名、アプリケーション短縮名、アプリケーション・ベースパスおよびアプリケーションの説明をOracle Application Object Libraryに登録する必要があります。Oracle Application Object Libraryではこの情報を使用し、職責およびフォームなどのアプリケーション・オブジェクトをそのアプリケーションに属しているものとして識別します。こうしてカスタム・アプリケーションを識別することで、Oracle Applicationsでは、アップグレード時にアプリケーション・オブジェクトおよびカスタマイズ内容を保持できます。アプリケーション・ベースパスによって、カスタム・アプリケーションと関連付けられているファイルの検索場所がOracle Application Object Libraryに通知されます。
カスタム・アプリケーションを使用して、カスタム・メニュー、コンカレント・プログラム、カスタム職責およびその他多数のカスタム・コンポーネントの名称を設定できます。一部のオブジェクトでは、名称のアプリケーション部分のみで、Oracle Applications間での一意性が確保されます。その他のコンポーネントでは、選択したアプリケーションがカスタム・オブジェクトの機能に影響します。
カスタム・アプリケーションを登録するときは、Oracleでこのアプリケーションを参照するときに必ず識別に使用する情報を提供します。アプリケーション名は変更できますが、変更すると、アプリケーション名をハードコーディングしているアプリケーション・コードが変更される場合があります。たとえば、アプリケーション名がハードコーディングされているメニューを介してプログラムの引数を渡す場合、これらも更新する必要があります。
注意: 開発していないアプリケーションの名称の変更は、その結果を保証できないため、行わないでください。アプリケーション名に対してハードコーディングされたリファレンスがアプリケーション内に含まれている可能性があるため、Oracle Applicationsのアプリケーションの名称は変更しないでください。
アプリケーション
このユーザー・フレンドリな名称は、アプリケーション・ユーザーが参照するリストに表示されます。
短縮名
Oracle Applicationsでは、フォーム、メニュー、コンカレント・プログラムおよびその他のアプリケーション・コンポーネントを識別するときは、アプリケーション短縮名が使用されます。名称がユーザーに表示されるのに対し、短縮名は非表示のフィールドに格納されます。
短縮名にはスペースを含めないでください。アプリケーション短縮名を使用するのは、フォームからコンカレント・プロセスを要求する場合、およびメニューからサブルーチンを起動する場合です。
提案: 短縮名は50文字まで指定できますが、アプリケーション保守、および短縮名を使用するルーチンのコールを簡易化するため、4文字または5文字のみを使用することをお薦めします。カスタム・アプリケーションの短縮名が、今後追加されるOracle Applicationsの短縮名と競合するリスクを防ぐため、カスタム・アプリケーションの短縮名は「XX」で開始することをお薦めします。
ベースパス
アプリケーションのディレクトリ・ツリーの最上位ディレクトリを表す環境変数の名称を入力します。Oracle Applicationsでは、外部ファイルに常駐する処理を定義する際に、ベースパスの下にある特定ディレクトリで、アプリケーションの実行ファイルおよびスクリプトを検索します。
通常、別々のアプリケーションが同じディレクトリに書き込まないようにするため、アプリケーションのベースパスを一意にする必要があります。
ただし、カスタム職責、メニューおよびその他のデータ・コンポーネントの名称設定にのみ使用されるカスタム・アプリケーションは定義できます。この場合、アプリケーションと同じフォームを使用するOracleアプリケーションのベースパスを使用できます。たとえば、Custom_GLアプリケーションを定義する場合、カスタム・アプリケーションのGL_TOPベースパスを使用できます。ただし、この場合、ディレクトリ構造内でカスタム・フォームおよびレポートなどのカスタム・コンポーネントは作成しないでください。これは、保守およびアップグレードの際に分離することが困難であるためです。
参照: 『Oracle Applications概要』
「ネットワーク・テスト」ウィンドウを使用して、Oracle Applicationsのネットワークのパフォーマンスを評価します。待ち時間および使用可能な帯域幅がわかると、最適なパフォーマンスを得るためにマシンの設定を計画および修正できます。
ネットワーク・テストは、待ち時間テストおよび帯域幅テストで構成されます。待ち時間は、単一のパケットがクライアント側アプリケーションからサーバーまで往復するのにかかる時間です。帯域幅テストではデータ・レートが検査され、ネットワークでサーバーからクライアントに転送できる1秒当たりのバイト数が表示されます。
実行する各テストの条件を示すノートを指定できます。
試行回数、および各試行の繰返し数を指定します。
繰り返すたびに、単一のパケットがクライアント・アプリケーションからサーバーに送信され、戻されます。1回の試行は指定した繰返し回数で構成されます。1回の試行のすべての往復に要する合計時間が繰返し回数で除算され、その試行の結果である平均待ち時間が取得されます。
デフォルト設定は、5回の試行、および各試行につき100回の繰返しです。
「テストの実行」ボタンを選択して、テストを実行します。
試行回数、および各試行の繰返し数を指定します。繰り返すたびに、数KBのデータがクライアントからサーバーに送信され、戻されます。フォームでは、データ送受信の平均レートが測定されます。
デフォルト設定は、5回の試行、および各試行につき10回の繰返しです。
「テストの実行」ボタンを選択して、テストを実行します。
待ち時間テストと帯域幅テストの結果は両方とも、「結果」ブロックに表示されます。
「待ち時間結果」には、PCクライアントからサーバーへの1回の往復に対する最小、平均および最大の往復時間が表示されます。
「帯域幅結果」には、試行全体の最小、平均および最大のデータ・レートがKB/秒で表示されます。
比較用に、サンプル・データ・フィールドには、Redwood Shoresの開発本部で完了したテスト結果が表示されます。これらのテストは、理想的な条件下で実施されています。実際の結果がこれらと一致する可能性はあまりありません。
あるテスト結果が、他の試行と大幅に異なる場合は、その情報を破棄してください。
以前のテスト結果をデータベースからパージするには、「旧テスト・データの消去」ボタンを使用します。
特定のユーザーまたは職責のいずれかにデフォルト・フォルダ定義を割り当てて、フォルダを管理します。フォルダ定義の管理では、新規所有者にフォルダ定義を割り当て、公開(すべてのユーザーがアクセス可能)にする必要があるフォルダ定義を決定し、フォルダの自動問合せの動作を設定します。
「フォルダの検索」ウィンドウでは、フォルダまたはフォルダ割当の検索方法に応じて、様々なタスクを実行できます。
これらのステップを実行する前に、デフォルト・フォルダを設定する必要があります。
フォルダを職責に割り当てる手順は、次のとおりです。
「フォルダ」フィールドから、デフォルト・フォルダ名を入力します。フォルダが属するフォルダ・セットの名称が自動的に入力されます。
フォルダ名がわからない場合は、最初にフォルダ・セットを入力し、そのセットに属するフォルダを表示します。
フォルダ・セットのデフォルト・フォルダ定義を保存した後は、そのフォルダ・セットは値リストに表示されなくなります。
フォルダ・セット: すべてのフォルダ・セットが特定のフォルダ・ブロックに関連付けられ、ユーザーまたは職責で、各フォルダ・セット内の1つのデフォルト・フォルダを持つことができます。フォルダ・セット名は通常、ブロックに表示されるレコードを説明します。一部のブロックには、複数のフォルダ・セットが関連付けられる場合があります。
フォルダをユーザーに割り当てる手順は、次のとおりです。
「フォルダ」フィールドから、デフォルト・フォルダ名を入力します。フォルダが属するフォルダ・セットの名称が自動的に入力されます。
フォルダ名がわからない場合は、最初にフォルダ・セットを入力し、そのセットに属するフォルダを表示します。
フォルダ・セットのデフォルト・フォルダ定義を保存した後は、そのフォルダ・セットは値リストに表示されなくなります。
フォルダ・セット: すべてのフォルダ・セットが特定のフォルダ・ブロックに関連付けられ、ユーザーまたは職責で、各フォルダ・セット内の1つのデフォルト・フォルダを持つことができます。フォルダ・セット名は通常、ブロックに表示されるレコードを説明します。一部のブロックには、複数のフォルダ・セットが関連付けられる場合があります。
ソース・タイプ: 「ユーザー」または「職責」のいずれか。このウィンドウで入力されるレコードでは、「ユーザー」ソース・タイプが使用されます。現在のユーザーの職責のいずれかにデフォルト・フォルダが定義されている場合は、ソース・タイプ「職責」でデフォルト・フォルダがリストされます。
ユーザーのデフォルトにより、職責のデフォルトが上書きされます。このウィンドウでは、職責のデフォルト・フォルダを削除できません。
職責: このデフォルト・フォルダ定義を使用する職責。
フォルダの所有権を割り当てる手順は、次のとおりです。
フォルダ・セット: すべてのフォルダ・セットが特定のフォルダ・ブロックに関連付けられ、ユーザーまたは職責で、各フォルダ・セット内の1つのデフォルト・フォルダを持つことができます。フォルダ・セット名は通常、ブロックに表示されるレコードを説明します。一部のブロックには、複数のフォルダ・セットが関連付けられる場合があります。
パブリック: このフォルダ定義が公開であるかどうか、つまり、所有者以外のユーザーが使用できるかどうかを指定します。このフィールドを使用して、フォルダ定義を一般的に使用可能にするかどうかを決定します。
ユーザーのデフォルト: このフォルダ定義が、ユーザーまたは職責によってデフォルトとして使用されるかどうかを指定します。デフォルト定義である場合は、「デフォルト・アサイメント」を使用して、デフォルト・フォルダ定義の対象であるユーザーおよび職責を表示できます。
デフォルト・アサイメント: このフォルダ定義をデフォルトとして使用するユーザーおよび職責。
フォルダ定義を削除する手順は、次のとおりです。