Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド リリース12 E06011-01 | 目次 | 前へ | 次へ |
この章のトピックは、次のとおりです。
資材ステータス管理では、手持在庫の一部の移動および使用が制限されます。資材ステータス管理を使用すると、社内発注または受注をピックまたは出荷できるかどうか、作業指示に対して資材を出庫できるかどうかを管理できます。また、検査が終了するまで資材を隔離する必要があるかどうかも指定できます。さらに、特定のステータスの製品が予約可能かどうか、ATP計算に含められるかどうか、生産計画に算入可能かどうかも決定できます。資材ステータスは、保管場所、保管棚、ロットおよびシリアルの4つのレベルで割り当てることができます。
保管場所および保管棚のステータスは「保管場所」および「保管棚」ウィンドウで割り当てます。事業所ステータスは、事業所自体ではなく事業所にある資材に適用されます。資材ステータスをロットまたはシリアルに割り当てるには、最初に品目属性「ロット・ステータス可能」および「シリアル・ステータス可能」を品目マスターの品目で使用可能にする必要があります。必要に応じて、品目マスターの品目にデフォルトのロット・ステータスまたはシリアル・ステータスを割り当てることもできます。品目の受入時に、デフォルトのロット・ステータスまたはシリアル・ステータスが品目に自動的に割り当てられます。ロット・ステータスまたはシリアル・ステータスは、組織移動など、すべての在庫取引を通じて同じままです。必要に応じて、受入時に資材ステータスを変更するか、あるいは資材ワークベンチまたはモバイル・ステータス更新ページを使用して資材ステータスを更新できます。ロット・ステータスおよびシリアル・ステータスの設定方法の詳細は、「在庫属性グループ」を参照してください。
資材ステータスは、特定の状況で許可しないことを選択した取引と計画処理の組合せです。不許可の取引と計画処理は累積的です。取引タイプの設定時に、一部の取引が資材ステータスによって制限されるかどうかを決定します。「取引タイプ」ウィンドウでステータス管理を使用可能にした取引が「資材ステータスの定義」ウィンドウに表示されます。取引タイプのステータス管理を使用可能にしない場合、その取引タイプは常に許可されます。
また、作成する資材ステータスに、計画属性「在庫引当の許可」、「ATP計算算入」および「MRP算入」を割り当てることもできます。品目の取引時に、すべての資材ステータスがチェックされます。取引を許可しないステータスが検出されると、シリアル、ロット、保管棚または保管場所のいずれのレベルであるかに関係なく、取引は失敗します。
次の表に、組織に対して設定できる資材ステータスの例を示します。この例では、各ステータスにより特定の取引が許可または不許可となります。たとえば、「有効」という資材ステータスでは、すべての取引が許可され、不許可の取引はありません。反対に、「準備中」というステータスでは内部顧客受注に対するピッキングと出荷は許可されますが、外部顧客受注の取引は不許可です。
ステータス | 有効 | 保留 | 準備中 | 準備完了 |
---|---|---|---|---|
不許可 | なし | ピッキング、出荷および生産 | 外部顧客に対するピッキングと出荷 | 顧客に対する出荷 |
許可 | すべて | 保管場所移動 | 内部顧客に対するピッキングと出荷 | 顧客に対するピッキング |
資材ステータス・コードを設定する前に、制限する取引タイプを識別する必要があります。関連項目 取引タイプの定義と更新
「資材ステータスの定義」ウィンドウにナビゲートします。
資材ステータスの名称と摘要を入力します。
「使用可能」チェック・ボックスが選択されていることを確認します。資材ステータスを使用しない場合は選択を解除します。
注意: 現在使用中の資材ステータスは使用不可にできません。資材ステータスを取引で使用する前に適切であることを確認してください。
「在庫引当の許可」を選択します。このチェック・ボックスを選択すると、このステータスに関連付けられている資材を「品目予約」ウィンドウで表示できます。資材に対する予約を作成できます。また、引当可能数量の計算に含まれます。詳細は、「品目予約」を参照してください。
このステータスに関連付けられている資材をATP適格とする場合は、「ATP計算算入」を選択します。選択すると、この資材ステータスの資材がATP計算に含まれます。
この資材ステータスに関連付けられている資材を主計画に含めるには「MRP算入」を選択します。
注意: 予約不可、算入不可またはATP不可であるステータスはシリアルには適用できません。
このステータスが保管場所、保管棚、ロットまたはシリアルのいずれのレベルで使用されるかを指定します。たとえば、保管場所を選択した場合は、保管場所レベルで資材ステータスを割り当てることができます。
「許可された取引」列で、許可しない取引を選択して「より大きい」ボタンをクリックします。「不許可の取引」列から「許可された取引」列に取引を移動するには、取引を選択して「より小さい」ボタンをクリックします。
他の取引タイプを不許可にする場合は、前述のステップを繰り返します。
作業内容を保存します。