Oracle Daily Business Intelligenceユーザー・ガイド リリース12 E06051-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章のトピックは、次のとおりです。
Daily Business Intelligence(DBI)for Quotingでは、営業マネージャやマーケティング・マネージャが見積から受注までのライフ・サイクルを分析できます。マネージャは、見積合計、受注に変換された見積、見積承認およびその他のキー・パフォーマンス・インディケータ(KPI)に関する日次分析が可能となります。この分析情報は、KPIの一覧と、情報を含んだ表やグラフで表示されます。DBI for QuotingはDBI for Salesと統合され、販売サイクルの完全なビューを提供します。
DBI for Quotingは、1カ所ですべてのレベルでの実績を評価し、営業目標を満たすための適切な処理を行うことができる、インテリジェンス・ダッシュボードをユーザーに提供します。
「見積管理」ダッシュボード:このダッシュボードには、見積処理の様々な側面に関する情報が一連のKPI、表およびグラフを使用して表示されます。
次の用語はDBI for Quotingページの理解に役立ちます。
全発行: 承認のために発行され、その承認期間の一部または全体がレポート期間内に含まれるすべての見積の件数を示します。
全発行の承認済%: 承認処理が完了し、承認ステータスが「承認」の承認発行の件数を、承認発行の全件数に対する比率で示します。
完了済発行の承認済%: 承認処理が完了し、承認ステータスが「承認」の承認発行の件数を、承認処理が完了した承認発行の全件数に対する比率で示します。
平均変換日数: 最初のバージョンの見積の作成から、受注に変換する最新バージョンの見積までに要した平均日数を示します。
平均承認日数: 承認のステータスに関係なく、見積が承認のために発行された日から見積の最終承認者に承認されるまでの、承認発行の承認に要した平均日数を示します。
承認者の平均数: 承認のステータスに関係なく、承認発行の承認に必要な承認者の平均人数を示します。
件数および金額の増減: 一部の列では増減の比率が表示され、次のように計算されます。(現期間のメトリック絶対値 ‐ 比較期間のメトリック値)/(比較期間のメトリック値)。たとえば、現期間のメトリック値が120で、比較期間のメトリック値が100の場合、増減は(120-100)/(100)、つまり20%と表示されます。
期間での比較: ページおよびレポートの情報は、現在選択されている期間と指定した前の期間で比較できます。使用されるアルゴリズムでは、期間終了までの残日数(n日間)を使用して、現期間の開始から現在日までの情報が比較されます。前の期間については、期間開始から期間内で同じ残日数となる時点までの情報が、比較対象として使用されます。
変換済金額 %: 変換済見積値を合計見積値に対する比率で示します。
変換済件数 %: 変換済見積件数を合計見積件数に対する比率で示します。
データ収集時の通貨換算: データ収集プログラムが実行されると、見積データは、各見積の最終更新日時点の換算レートを使用して第1グローバル通貨および第2グローバル通貨に換算されます。
値引: ヘッダー・レベルで計算される見積の値引またはプレミアムを、見積金額に対する全価格調整のパーセントで示します。手数料や税金は含まれません。価格調整は、自動的にまたは手動で含める必要があります。
データが見つかりません: DBI for Quotingのデータ収集要求セットの実行では、特定のKPIのデータが検出される場合と検出されない場合があります。KPIのデータが検出されない場合は、「N/A」が表示されます。
変換済見積: レポート期間中に受注に変換された最新バージョンのすべての見積(件数および金額)を示します。最新バージョンの見積とは、具体的には、レポート期間に受注日があり、ステータスが「オーダー発行済」の見積です。
見積情報のレポート: DBI for Quotingの見積は、常に最新バージョンです。見積には複数のバージョンを設定できますが、比較期間に同じ見積が表示される場合でも、常に最新のバージョンが考慮されます。したがって、見積金額は常に最新バージョンの見積として表示されます。たとえば、見積金額が現期間では$1,000であるが、比較期間では前のバージョンの$500であった場合、比較期間においても$1,000が考慮されます。
合計見積: 現行の見積のステータスに関係なく、レポート期間中に受注に変換される可能性のあったすべての見積(件数および金額)を示します。見積の値は、最新バージョンの見積に基づきます。
営業グループ階層: Oracle Field Salesのセキュリティ・モデルを利用します。ページおよびレポートに表示される全データは、選択した営業グループに属する下位の営業グループ/営業担当のデータとなります。有効な営業グループは、終了日を迎えていない営業グループです。無効な営業グループは、終了日またはグループ関連終了日を迎えた営業グループです。
営業担当の表示: 有効/無効のステータスに関係なく、マネージャ役割またはメンバー役割の全営業担当が表示候補です。
このダッシュボードには、見積操作に関する様々なレポートからの情報が読みやすく連結されて表示されます。DBI for Quotingで使用可能なレポートは次に示すとおりです。
「営業グループ別見積要約」レポート
「製品カテゴリ別見積要約」レポート
「調整価格別見積要約」レポート
「上位見積」レポート
「営業グループ別承認要約」レポート
「承認ルール要約」レポート
このレポートには、組織別に生成された合計見積および受注に変換された見積が、営業グループ階層別に集計されて表示されます。選択した現期間と前期間の両方のデータが、各期間相互の増減とともに表示されます。このレポートは、見積の変換処理をモニタリングし、サイクル時間を短縮して受注の増加を確保するための是正措置を行うのに役立ちます。
このレポートには、組織別に生成された合計見積および受注に変換された見積が、製品カテゴリ別に集計されて表示されます。選択した現期間と前期間の両方の情報が、各期間相互の増減とともに表示されます。この情報は、見積の変換処理をモニタリングし、受注の増加を確保するための是正措置を行うのに役立ちます。
このレポートには、組織別に生成された合計見積および受注に変換された見積が、個別の値引範囲または追加料金範囲に分類されて表示されます。選択した現期間と前期間の両方の情報が、各期間相互の増減とともに表示されます。営業担当の役員は、このレポートを使用して、オファーされた値引または課された追加料金、およびこれらが受注に変換される方法について分析できます。これによって、営業担当の役員とマネージャは、受注の取得に最も効果的な値引レベルまたはプレミアム・レベルを設定できます。
このレポートには、上位オープン見積、受注に変換された上位見積、失効済の上位見積、または全ステータスの上位見積が表示されます。営業担当の役員は、このレポートを使用して、顧客、製品、金額などの主な見積属性を表示できます。また、異なる見積ステータス別に表示できます。この情報は、営業組織の実績をモニタリングし、役員の介入が必要な状況を識別するのに役立ちます。役員は、機能上のボトルネックを排除して顧客満足度を満たすことができます。
このレポートには、承認のために発行された全見積に対する承認済比率、および(承認ステータスに関係なく)承認処理が完了した見積に対する承認済比率の両方が、営業グループ階層別に集計されて表示されます。選択した現期間と前期間の両方の情報が、各期間相互の増減とともに表示されます。営業担当の役員とマネージャは、この情報を使用して承認処理のボトルネックを識別し、問題を早期に解決できるため、より効率的な見積変換処理を実現できます。
このレポートには、適切な見積承認ルール、および特定のルールと照合して承認される見積の割合が営業グループ階層別に表示されます。営業担当の役員は、このレポートを使用して、最も高い頻度と最も低い頻度で要求される承認のタイプの概要を表示できます。次に、このデータを使用して承認処理を合理化し、組織のビジネス・フローとプロセスを改善できるため、見積承認処理の効率を大幅に上げることができます。
「見積管理」ダッシュボードには、一連のKPIが含まれています。各KPIは、基礎となるレポートにドリルダウンできるハイパーリンクです。「見積管理」ダッシュボードの表には、KPIの現期間の値と比較期間全体の増減が表示されます。増減は、現期間と前期間の値の増減に基づいて、小数第1位までのパーセント値で表示されます。
KPI表に表示される通貨の値は、千(K)、百万(M)、十億(B)の単位で示した額に自動調整されます。
KPI | 計算 |
---|---|
合計見積 | 現行の見積のステータスに関係なく、レポート期間中に受注に変換される可能性のあったすべての見積(の件数および金額)を示します。見積の値は、最新バージョンの見積に基づきます。 |
変換済見積 | 変換済見積(の件数と金額)は、レポート期間中に受注に変換された最新バージョンのすべての見積です。具体的には、レポート期間に受注日があり、ステータスが「オーダー発行済」の見積です。 範囲の開始/終了日は、その範囲内に含まれることに注意してください。たとえば、レポート期間が2003年1月1日から2003年1月31日の場合、見積の最新バージョンが2003年1月1日または2003年1月31日に受注に変換されれば、その変換はこのレポート期間に算入されます。 |
オープン見積 | レポート期間中に失効していない、または受注に変換されていないすべての見積(の件数と金額)を示します。 |
変換済金額% | 変換済見積値を合計見積値に対する比率で示します。 |
平均変換日数 | 最初のバージョンの見積の作成から、受注に変換する最新バージョンの見積までに要した平均日数を示します。 |
全発行 | 承認のために発行され、その承認期間の一部または全体がレポート期間内に含まれるすべての見積の件数を示します。 |
完了済発行 | 承認のステータスに関係なく、承認プロセスが完了したすべての承認発行の件数を示します。 |
全発行の承認済% | 各承認プロセスに対して発行された見積の承認比率。次のように計算されます。ステータスが「承認済」の見積の件数÷承認のために発行済の見積の件数× 100。 |
完了済発行の承認済% | 承認ステータスが「承認済」のすべての承認発行件数の、承認プロセスが完了した全発行件数に対する比率です。 |
平均承認日数 | 承認のステータスに関係なく、見積が承認のために発行された日から見積の最終承認者に承認されるまでの、承認発行の承認に要した平均日数を示します。 |
平均承認者数 | 承認のステータスに関係なく、承認発行の承認に必要な承認者の平均人数を示します。 |