この章では、Oracle Applicationsのレポート作成およびトラッキング・ユーティリティである、Applied Patches、Timing ReportsおよびSoftware Updatesについて説明します。この章には次の項があります。
Oracle Applicationsを使用する際にはパッチを適用し、システムを変更および拡張するメンテナンス・タスクを実行します。Oracle Applicationsには、システム・ステータスに関する多数のレポートが用意されています。たとえば、パッチ情報ファイルを問い合せて適用済パッチとその影響を受けるファイルのリストを表示したり、ファイルのバージョンおよび翻訳レベルに関するレポートを生成できます。また、完了したメンテナンス・セッションの数、各セッションのジョブ数、およびセッションと各ジョブの実行時間に関する統計が含まれたレポートを生成することもできます。
Applied Patchesレポート・ツールを使用して、システムに適用されたパッチに関する情報を表示できます。このパッチ履歴には次の情報が含まれます。
パッチ番号
ドライバ・ファイル名
プラットフォーム
パッチの適用に使用したAPPL_TOP
パッチの内容および言語
変更またはコピーされたファイル
各ドライバ・ファイルに含まれるバグ・フィックス
バグ・フィックスが正常に適用されたかどうか、適用されなかった場合はその理由
タイミング情報(開始時間、終了時間、アプリケーション実行の経過時間、再起動時間)
パッチが正常に適用されるたびに、AutoPatchによってパッチ情報が自動的にデータベースに格納されます。ただし、パッチが正常に適用されなかった場合、またはAutoPatchを事前インストール・モードで実行した場合、パッチ履歴は直接データベースに書き込まれず、次のパッチ情報ファイルに書き込まれます。
javaupdates<YYYYMMDDhhmiss>.txtには、Javaファイルの変更に関する情報が含まれています。
adpsv<YYYYMMDDhhmiss>.txtには、Javaファイル以外のすべてのファイルの変更に関する情報が含まれています。
注意: ファイル名のhhは24時間書式です。 |
これらのファイルは、<APPL_TOP>/admin/<SID>ディレクトリに配置されます。AutoPatchは、実行されるたびに、パッチ情報ファイルがこのディレクトリに存在するかどうかをチェックします。存在する場合は、ファイルに格納されている情報をパッチ履歴データベースに自動的にアップロードします。アップロードが成功すると、パッチ情報ファイルを削除します。AutoPatchログ・ファイルには、アップロードが成功したか失敗したかが記録されます。
AutoPatchの実行方法によってパッチ履歴情報の格納方法が異なります。
テスト・モードでパッチを適用すると(コマンドラインでapply=noを使用)、AutoPatchではパッチ履歴情報がパッチ情報ファイルに書き込まれないため、パッチ履歴情報はデータベースにアップロードされません。
Applied Patchesレポート・ツールは、Oracle Applications ManagerのWebベースのユーティリティです。「Simple Search」ページはホームページとして機能します。
システムに適用されたパッチとその影響を受けるファイルに関する情報についてパッチ履歴データベースを問い合せるには、Oracle Applications Managerにログインして、「Site Map」から「Applied Patches」を選択します。
ステップ1: Oracle Applications Managerへのログイン
「Patch Wizardへのアクセス」の指示に従って、OAMにアクセスします。「Applications Dashboard」で「Site Map」タブをクリックします。
ステップ2: 「Simple Search」ページへの移動
「Applied Patches」は、「Site Map」の「Maintenance」タブにある「Patching and Utilities」ヘッダーの下にあります。「Applied Patches」リンクをクリックして「Simple Search」ページに移動します。
ステップ3: 検索基準の選択
「Simple Search」ページから、適用済パッチまたはファイル履歴の問合せを実行できます。または、「Advanced Search」ページに移動して詳細な検索を実行できます。
このページで入力フィールドに必要な情報を入力して単純検索を実行できます。
「Simple Search」セクションには、次の4つのフィールドがあります。
Patch: このフィールドにはパッチ番号を入力します。
Applied Within Last <number> Days: このフィールドを使用して、パッチが適用された時間枠を制限できます。デフォルトは60日です。
Applied From Date <begin date> To Date <end date>: このフィールドを使用して、指定の期間内に適用されたパッチを検索できます。日付はカレンダ・アイコンをクリックして選択するか、フィールドに直接入力します。このフィールドの使用例を次に示します。
開始日のみ入力した場合。この検索では、開始日から今日までに適用されたすべてのパッチが戻されます。
終了日のみ入力した場合。この検索では、終了日までに適用されたすべてのパッチが戻されます。
開始日と終了日を入力した場合。この検索では、開始日から終了日までの間に適用されたすべてのパッチが戻されます。
Language: 問い合せるパッチの言語をドロップダウン・リストから選択できます。このフィールドで選択できる言語は1つです。複数の言語を選択するには、「Applied Patches」の「Advanced Search」ページに移動します。
少なくとも1つのフィールドに値を入力する必要があります。フィールドに入力しないと、値の入力を要求するエラー・メッセージが表示されます。問合せを発行するには「Go」ボタンをクリックします。「Reset」ボタンをクリックすると、入力した検索基準が消去されます。
「Advanced Search」ボタンをクリックして「Applied Patches」の「Advanced Search」ページを表示し、検索基準情報を入力します。
「Advanced Search」ページでは、「Simple Search」ページよりも詳細な問合せ基準を指定できます。問合せの結果を絞り込むために、追加の検索基準を指定するフィールドは次のとおりです。これらのフィールドは「Advanced Search」ページで使用可能になります。
Applications System Name(必須): Oracle Applicationsシステムの名前にデフォルト設定されています。別のシステムから移行した適用済パッチ情報のレコードを検索するときは、そのシステムの名前を入力します。
APPL_TOP: 「Name」を選択してパッチが適用されたAPPL_TOPの名前を入力するか、パッチが適用されたサーバーのタイプを選択します。サーバー・タイプのオプションは「All APPL_TOP Server Types」または「Specific Server Type」です。サーバー・タイプには、「Forms」サーバー、「Concurrent」処理サーバー、「Web」サーバーおよび「Administration」サーバーがあります。「Specific Server Type」を選択した場合は、適切なチェック・ボックスをチェックして1つまたは複数のサーバーを選択します。
Product: このフィールドには、パッチを所有する製品の製品短縮名を入力します。たとえば、ad、invのように入力します。gl、apおよびfaの製品短縮名は、それぞれSQLGL、SQLAPおよびOFAになります。これ以外のすべての製品は、製品の略称を大文字で表した名前が短縮名になります。このフィールドでは大文字小文字が区別されません。
Patch: このフィールドにはパッチ番号を入力します。
Applied Within Last <number> Days: このフィールドを使用して、パッチが適用された時間枠を制限できます。
Applied From Date <begin date> To Date <end date>: このフィールドを使用して、指定の期間内に適用されたパッチを検索できます。日付はカレンダ・アイコンをクリックして選択するか、フィールドに直接入力します。
Language: 問い合せるパッチの言語をリスト・ボックスから選択できます。1つまたは複数の言語を選択するには、「Available Languages」ボックスで言語を選択して「Move」ボタンをクリックします。
検索後に、検索ページの下部に結果が表示されます。レポートには、単純検索または拡張検索のいずれかの結果が表示されます。検索された情報が結果セクションに複数のページで表示される場合は、「Previous」と「Next」リンク、またはドロップダウン・リストを使用してページ間で移動します。検索されたパッチ情報は、1ページにつき25行の項目が表示されます。各行項目には適用済パッチが示されます。
表示される各パッチの詳細は次のとおりです。
Patch Name: パッチの名前です。
Patch Description: パッチの説明です。
Merged Patches: マージされたパッチがリスト表示されます。
APPL_TOP Name: パッチが適用されたAPPL_TOPの名前です。
Language: パッチの言語が表示されます。
Completion Date: パッチが適用されて完了した日時です。
Details: 「Patch Details」レポートにアクセスできます。
レポートの「Details」アイコンをクリックすると「Patch Details」レポートが開きます。このレポートには、特定のパッチに関する詳細が表示されます(OAMヘルプ・システムを参照)。「Patch Details」レポートからドリルダウンして、パッチのタイミング詳細が表示されるレポート、このパッチによってファイル・システムにコピーされた全ファイルのレポート、このパッチによって適用されたバグ・フィックス、およびこのパッチの適用時にドライバが実行した全処理のレポートにアクセスできます。
パッチによって更新されたファイルを検索するには、Applied Patchesの検索ページの「Select Feature」ドロップダウン・リストで「File History」オプションをクリックします。
このページで入力フィールドに必要な情報を入力して単純検索を実行できます。
「Simple Search」セクションには、次の4つのフィールドがあります。
File name: このフィールドにはファイルの名前を入力します。ディレクトリ・パスは含めないでください。このフィールドは必須で大文字小文字が区別されます。リテラル文字にワイルドカード記号%を組み合せて使用できます。
Applied Within Last <number> Days: 日数を入力します。デフォルトは60日です。
Changed From Date <begin date> To Date <end date>: このフィールドを使用して、指定の期間内に更新されたファイルを検索できます。日付はカレンダ・アイコンをクリックして選択するか、フィールドに直接入力します。このフィールドの使用例を次に示します。
開始日のみ入力した場合。この検索では、開始日から今日までのファイル履歴情報が戻されます。
終了日のみ入力した場合。この検索では、終了日までのファイル履歴情報が戻されます。
開始日と終了日を入力した場合。この検索では、開始日から終了日までの間のファイル履歴情報が戻されます。
Language: 問い合せるファイルの言語をドロップダウン・リストから選択できます。このフィールドで選択できる言語は1つです。複数の言語を選択するには、「File History」の「Advanced Search」ページに移動します。
「File name」フィールドには値を入力する必要があります。入力しないと、値の入力を要求するウィンドウが表示されます。問合せを発行するには「Go」ボタンをクリックします。「Reset」ボタンをクリックすると、入力した検索基準が消去されます。
「Advanced Search」ボタンをクリックして「Advanced Search」ページを表示し、検索基準情報を入力します。
問合せの結果を絞り込むために、「Advanced Search」ページには追加の検索基準があります。「Advanced Search」ページのフィールドは次のとおりです。
Applications System Name(必須): Oracle Applicationsシステムの名前にデフォルト設定されています。別のシステムから移行したファイル履歴情報のレコードを検索するときは、そのシステムの名前を入力します。
APPL_TOP name: 該当するファイルが含まれたAPPL_TOPの名前です。
File name(必須): このフィールドにはファイルの名前を入力します。ディレクトリ・パスは含めないでください。このフィールドは必須で大文字小文字が区別されます。リテラル文字にワイルドカード記号%を組み合せて使用できます。
Latest Version Only: オプションは「Yes」または「No」です。「Yes」を選択すると、最新バージョンのファイルに関する情報のみが戻されます。「No」を選択すると、選択したファイルの全バージョンの情報が戻されます。
Applied Within Last <number> Days: 日数を入力します。
Changed From Date <begin date> To Date <end date>: このフィールドを使用して、指定の期間内のファイル履歴情報を検索できます。日付はカレンダ・アイコンをクリックして選択するか、フィールドに直接入力します。
Language: 問い合せるパッチの言語をリスト・ボックスから選択できます。1つまたは複数の言語を選択するには、「Available Languages」ボックスで言語を選択して「Move」ボタンをクリックします。
検索後に、検索ページの下部に結果が表示されます。各行項目には、パッチに含まれたために変更された、ファイルの変更内容が示されます。表示されるファイルの詳細は次のとおりです。
APPL_TOP Name: 該当するファイルが含まれたAPPL_TOPの名前です。
Product: 該当するファイルを所有する製品の名前です。
Directory: ファイルがある場所へのディレクトリ・パスです。
File: ファイルの名前です。
Version: ファイルのバージョン番号です。
Changed Date: パッチによってこのバージョンのファイルが更新された日付です。
Patch Details: パッチ番号をクリックすると、ファイルが含まれるパッチの「Patch Details」レポートが表示されます。
Action: アイコンをクリックすると、ファイルの更新処理に関する「Action Summary」レポートが表示されます。
ファイルがパッチ適用されていない場合は、「APPL_TOP Name」列に「The above criteria resulted in no rows」と表示されます。
「Applied Patches」ページの結果セクションから選択した行で「Details」アイコンをクリックすると、「Patch Details」レポートが開きます。「Patch Details」レポートには特定のパッチの詳細が表示されます。「Patch Details」レポートの上部には、Applied Patchesの検索ページの結果セクションから引き継がれたパッチ要約情報が表示されます。
このレポートには次の情報が表示されます。
Select: このオプション・ボタンを使用して、「Timing Details」レポート、「Files Copied」レポート、「Bug Fixes」レポートまたは「Action Summary」レポートに表示する、ドライバ・ファイルの詳細を決定します。
Driver File: ドライバ・ファイルの名前です。
Start Date: ドライバ・ファイルの適用が開始された日時です。
End Date: ドライバ・ファイルの適用が完了した日時です。
AutoPatch Options: この列には、ドライバ・ファイルの実行に使用されるコマンドライン・オプションが表示されます。
Platform: ドライバ・ファイルのプラットフォームです。
Patch Top: ドライバが実行された場所です。
Codelevel Introduced: パッチの「Codelevel Introduced」レポートにリンクします。
パッチの追加詳細を表示するには、レポートにある次のいずれかのボタンをクリックします。
Timing Details: このボタンをクリックすると「AutoPatch Timing Details」レポートが表示されます。
Files Copied: このボタンをクリックすると「Files Copied」レポートが表示されます。
Bug Fixes: このボタンをクリックすると「Bug Fixes」レポートが表示されます。
Action Summary: このボタンをクリックすると「Action Summary」レポートが表示されます。
「Codelevel Introduced」レポートには、「Patch Details」ページの「Codelevel Introduced」アイコンからアクセスできます。
このレポートには、導入されたコードレベルに関する次の情報が表示されます。
Abbreviations: 製品、製品ファミリまたはこのパッチが適用される機能の略称。
Name: 製品、製品ファミリまたはこのパッチが適用される機能の正式名称。
Type: このパッチが製品、製品ファミリまたは機能のいずれかに適用されることを示します。
Codelevel: パッチ内の現在の製品、製品ファミリまたは機能のコードレベルを示します。
各列は、レポート最上部の列タイトルをクリックするとソートできます。
「AutoPatch Timing Details(AutoPatchタイミング詳細)」には、OAMの「Site Map」の「Maintenance」」タブにある「Timing Reports」リンクからもアクセスできます。
「Files Copied」レポートには、ファイル・システムにコピーされたすべてのファイルが、選択したドライバ・ファイルの処理結果としてリスト表示されます。このレポートにアクセスするには、「Patch Details」レポートでドライバ・ファイルを選択し、「Files Copied」ボタンをクリックします。
このレポートには、コピー済ファイルに関する次の情報が表示されます。
Product: 該当するファイルを所有する製品の製品短縮名です。
Directory: ファイルがコピーされた場所へのディレクトリ・パスです。
File: ファイルの名前です。
Version: コピーされたファイルのバージョン番号です。
各列は、レポート最上部の列タイトルをクリックするとソートできます。コピー済ファイルがパッチに存在しない場合、行は表示されません。
コピーされたファイルの数が200を超える場合、レポートには最初の200のみリスト表示されます。レポート内のファイル数を減らすにはフィルタを使用します。
「Bug Fixes」レポートには、選択したドライバ・ファイルに含まれるすべてのバグ・フィックスがリスト表示されます。このレポートにアクセスするには、「Patch Details」レポートでドライバ・ファイルを選択し、「Bug Fixes」ボタンをクリックします。
このレポートには、バグ・フィックスに関する次の情報が表示されます。
Bug Fixes: 選択したドライバ・ファイルの結果として修正されたバグのバグ番号です。この列の一部の項目はリンクになっています。リンクされた項目をクリックすると、「Action Summary」レポートにアクセスします。
Product: バグが修正された製品の製品短縮名です。
Applied: バグ・フィックスが適用されたかどうかを示します。
Remarks: バグ・フィックスが適用されなかった場合は、その理由がここに示されます。
各列は、レポート最上部の列タイトルをクリックするとソートできます。バグ・フィックスがパッチに存在しない場合、行は表示されません。
バグ・フィックスの数が200を超える場合、レポートには最初の200のみリスト表示されます。レポート内の項目数を減らすにはフィルタを使用します。
「Action Summary」レポートには、選択したドライバ・ファイルの処理の要約情報が表示されます。各行項目には実行された処理が示されます。このレポートにアクセスするには、「Patch Details」レポートでドライバ・ファイルを選択して「Action Summary」ボタンをクリックするか、「Bug Fixes」レポートの「Bug Fixes」列のバグ・フィックス番号をクリックします。
「Action Summary」レポートには、次の要約情報が表示されます。
Product: 処理で参照されるファイルを所有する製品の製品短縮名です。
Directory: 処理で参照されるファイルのディレクトリ・パスです。
File: 処理で参照されるファイルの名前です。
Action: 更新済ファイル上で実行された処理のタイプです。
Phase: 処理が発生したフェーズです。
Run: 処理が実行されたかどうかを示します。
Bug Fix: 選択したドライバ・ファイルの結果として修正されたバグのバグ番号です。
Details: このリンクは、AutoPatchでデータベース処理(通常はRun = yのSQLまたはEXEC処理)が実行された場合に有効になります。このリンクをクリックすると「Action Details」レポートにアクセスできます。
各列は、レポート最上部の列タイトルをクリックするとソートできます。処理の数が200を超える場合、レポートには最初の200のみリスト表示されます。レポート内の項目数を減らすにはフィルタを使用します。
「Action Detail」レポートにアクセスするには、「Action Summary」レポートで選択した行の「Details」アイコンをクリックします。このレポートの上部には、処理要約情報が引き継がれて表示されます。
このレポートには、処理詳細に関する次の情報が表示されます。
Arguments: SQLおよびEXECコマンド固有の引数です。
Command Modifier: ドライバのデータベース・セクション内のSQLまたはEXECコマンドのモディファイアです。
Check Object: チェックするデータベース・オブジェクトの名前、およびAutoPatchがチェック・オブジェクトを検索するスキーマの名前およびパスワードです(ほとんどのSQLコマンドでは、いずれも「なし」となり、EXECコマンドでは指定されません。)
Elapsed Time: 処理の完了に要した時間です。
Start Time: 処理が開始された日時です。
Restart Time: 処理が再起動した日時です。
End Time: 処理が完了した日時です。
Restarted?: 処理が再起動されたかどうかを示します。
レポート内の「N/A」は、処理詳細が指定されていないことを示します。たとえば、「Arguments」フィールドでは、「N/A」は追加の引数が指定されていないことを示します。
Timing ReportsはOracle Applications Manager(OAM)ユーティリティの1つで、パラレル・ワーカーを実行するAutoPatchおよびAD Administrationメンテナンス・セッションに関する統計がリスト表示されます。AutoPatchおよびAD Administrationでは、処理セッションの実行時に、セッションに関する情報をデータベース表に格納します。この情報には、セッション中またはセッション完了後にOAMインタフェースを介してアクセスできます。
パラレル・セッション中に、ADユーティリティは処理ジョブをワーカーに割り当てます。データベースに影響を与えるジョブの場合、ジョブ処理はフェーズにグループ化されるため、ジョブ間の依存性は低下します。これによってワーカーは、他のワーカーが依存ジョブを完了するのを待たずに、割り当てられたタスクを完了できます。
追加情報: 『Oracle Applicationsメンテナンス・ユーティリティ』のパラレル処理の使用に関する項を参照してください。 |
Timing Reportsユーティリティによって、処理タスクがリスト表示され、フェーズ、ジョブおよびセッションの経過時間の詳細が表示されます。次の情報が表示されます。
最初の試行で正常に実行されたジョブ
異常終了したジョブ(再起動された後は正常に実行)
異常終了したジョブ(スキップ)
時間のかかるジョブ
各パラレル・フェーズに関する要約情報
ジョブの実行に要した時間
各セッション全体の経過時間
Timing Reportsは、メイン・ページ、「Timing Details」ページおよび「View Log Files」ページで構成され、特定のメンテナンス・セッション情報に関するレポートにリンクできます。
「Timing Reports」メイン・ページでは、進行中、停止、強制終了および完了したすべてのメンテナンス・セッションをリスト表示できます。このページで「Details」アイコンをクリックすると、「Timing Details」ページにアクセスでき、「Log Files」アイコンをクリックすると「View Log Files」ページにアクセスできます。
「Timing Reports」メイン・ページにアクセスするには、Oracle Applications Managerにログインし、「Site Map」から「Timing Reports」を選択します。
ステップ1: Oracle Applications Managerへのログイン
「Patch Wizardへのアクセス」の指示に従って、OAMにアクセスします。「Applications Dashboard」で「Site Map」タブをクリックします。
ステップ2: Timing Reportsへのアクセス
「Timing Reports」は、「Site Map」の「Maintenance」タブにある「Patching and Utilities」ヘッダーの下にあります。「Timing Reports」リンクをクリックするとメイン・ページに移動します。
ステップ3: 結果のフィルタ
ページの上部にあるフィルタを使用して、リストの内容を絞り込むことができます。フィルタ基準として使用できるタスクのステータスは、「All」タスク、「In Progress」タスク、「Stopped」タスク、「Aborted」タスクまたは「Completed」タスクです。また、「Task Name」、「Start Date」および「Run Time」別にフィルタを実行することもできます。
追加情報: 詳細は、この章で各ページの説明を参照してください。『Oracle Applicationsメンテナンス・ユーティリティ』のAD Administrationに関する項も参照してください。 |
「Timing Reports」メイン・ページには、各メンテナンス・セッションに関する次の情報が表示されます。
Task Name: メンテナンス・セッションの名前と簡単な説明です。
Status: Timing Reportsのステータスです。時計アイコンはセッションが進行中であること、感嘆符アイコンはセッションが停止したこと、Xアイコンはセッションが強制終了したこと(つまり、ADユーティリティはgfオプションを使用して再起動したこと)、およびチェック・マークはセッションが完了したことを示します。
Start Date: メンテナンス・セッションが開始された日時です。
Run Time: メンテナンス・セッションの完了に要した時間です。
Last Update: タイミング情報が最後に更新された時間です。
Details: 「Details」アイコンをクリックすると、メンテナンス・セッションの「Timing Details」ページにアクセスできます。
Log Files: 「Log Files」アイコンをクリックすると、メンテナンス・セッションのログ・ファイルにアクセスできます。
「Timing Reports」リストの「AutoPatch」にある「Task Name」から選択した行の「Details」アイコンをクリックすると、「AutoPatch Timing Details」レポートが開きます。「AutoPatch Timing Details」レポートには、AutoPatchの特定のセッションに関する詳細が表示されます。
「AutoPatch Timing Details」レポートには、メンテナンス・セッションで実行されたすべてのタスクがリスト表示されます。「Timing Details」セクションには、各タスクに関する次の情報が表示されます。
Focus: タスク名の横にある円形アイコンを選択すると、そのタスク内のサブタスクが表示されます。
Task Name: タスクの名前です。青い三角アイコンをクリックすると、そのタスク内のサブタスクが拡張または縮小されます。下線付きのタスク名は、そのタスクの「Job Timing Report」へのリンクです。
Elapsed Time: タスクの完了に要した時間です。停止または進行中のタスクの場合、このフィールドは表示されません。
Start Date: タスクが開始された日時です。
End Date: タスクが完了した日時です。停止または進行中のタスクの場合、このフィールドは表示されません。
ページの上部にあるフィルタを使用すると、タスクの経過時間に基づいて、リストに表示するタスクを調整できます。デフォルトでは、経過時間が4秒を超えるすべてのタスクがリスト表示されます。「Expand All」リンクをクリックするとすべてのサブタスクが表示され、「Collapse All」をクリックすると最上位タスクのみ表示されます。
停止または進行中のタスクの「AutoPatch Timing Details」レポートにアクセスすると、ページにはデフォルトで、最新の実行済サブタスクが表示されます。進行中のタスクの場合は、「Refresh」アイコンを使用すると最新の実行中タスクを取得できます。「Refresh」アイコンは、青の回転矢印が付いたページ型のアイコンです。
青い三角アイコンをクリックすると、AutoPatchタスクの追加情報が「AutoPatch Timing Details」レポート下部の「Run Information」セクションに表示されます。「Run Information」には、「General」、「Timing Summary」および「Files Installed on this APPL_TOP」サブセクションがあります。
このサブセクションには次の情報が表示されます。
Utility Name: タスクを実行するために使用されたユーティリティです。Task: 実行されたタスクです。Log File: ログ・ファイルの名前と場所です。Driver File: パッチ・ドライバ・ファイルの名前と場所です。Patch Top: パッチ・ドライバ・ファイルの場所です。Options: AutoPatchの実行時に使用されたコマンド・オプションです。Platform: システムのプラットフォームです。Applications System Name: タスクが実行されたApplicationsシステムの名前です。Oracle Database: データベースの名前です。Oracle Home: 実行可能プログラムをリンクするために使用されたOracleホームへのパスです。APPL_TOP Name: APPL_TOPの名前です。APPL_TOP Directory: APPL_TOPパスです。
「Timing Reports」リストの「AD Administration」にある「Task Name」から選択した行の「Details」アイコンをクリックすると、「AD Administration Timing Details」レポートが開きます。「AD Administration Timing Details」レポートには、AD Administrationの特定のセッションに関する詳細が表示されます。
「Timing Details」および「Run Information」セクションには、各タスクについて、「AutoPatch Timing Details」レポートと同様の情報が表示されます。
実行中のジョブがある場合、「In-Progress Timing Details」ページが表示されます。
「In-Progress AD Utility」セクションで、経過時間別に結果をフィルタできます。
「AutoPatch Timing Details」セクションには、各タスクに関する次の情報が表示されます。
Focus: タスク名の横にある円形アイコンを選択すると、そのタスク内のサブタスクが表示されます。
Task Name: タスクの名前です。青い三角アイコンをクリックすると、そのタスク内のサブタスクが拡張または縮小されます。下線付きのタスク名は、そのタスクの「Job Timing Report」へのリンクです。
Elapsed Time: タスクの完了に要した時間です。停止または進行中のタスクの場合、このフィールドは表示されません。
Start Date: タスクが開始された日時です。
End Date: タスクが完了した日時です。停止または進行中のタスクの場合、このフィールドは表示されません。
Number of jobs in this task: タスクの各レベルに含まれるジョブの合計数です。
Number of jobs completed: タスクのこのレベル内で完了したジョブの数です。
「AutoPatch Timing Details」レポートおよび「AD Administration Timing Details」レポートにある下線付きのタスク名は、そのタスクの「Job Timing Report」へのリンクです。「Job Timing Report」には、選択したタスク内の各ジョブのタイミング情報が表示されます。
「Timing Details」レポートの「Task Name」をクリックすると、「Job Timing Report」が開きます。「Job Timing Report」には、選択したタスク内の各ジョブのタイミング情報が表示されます。「Job Timing Report」の上部にはJob Timing要約情報が表示され、下部にはその詳細が表示されます。
次のJob Timing要約情報が表示されます。
Jobs that ran successfully: 正常終了したジョブの数です。
Exceptions: 正常に終了しなかったジョブの数です。例外が存在する場合、このフィールドは「Exception Report」へのハイパーリンクになります。
Total Number of Jobs: タスク内のジョブの数です。
Total Elapsed Time: タスクの完了に要した時間です。Total Job Time: タスク内のジョブの完了に要した時間です。Total Number of Workers: タスクを実行するために使用されたワーカーの数です。
「Job Timing Details」セクションには、各ジョブに関する次の情報が表示されます。
Phase: データベース処理フェーズです。
Product: 更新対象の製品の略称です。
Directory: ジョブによって実行されるファイルのディレクトリ・パスです。
File: ジョブを実行するために使用されるファイルです。
Action: ジョブの処理です。
Start Time: ジョブが開始された日時です。
End Time: ジョブが完了した日時です。
Run Time: ジョブの合計時間です。Restarted?: ジョブが再起動されたかどうかを示します。
「Details」セクションの上部にあるフィルタを使用すると、ジョブのプロパティおよび実行時間に基づいて、リストに表示するジョブを調整できます。フィルタ基準として使用できるジョブのプロパティは「Phase」、「Product」、「Directory」、「File」、「Action」または「Restarted?」です。「Go」をクリックするとフィルタが有効になります。
「Phase Info」ボタンをクリックすると、「Phase Information」レポートが開きます。
「Phase Information」レポートには、「AutoPatch Timing Details」レポートまたは「AD Administration Timing Details」レポートで選択したタスクについて、フェーズ別のタイミング情報が表示されます。
「Phase Information」レポートの上部には、次の一般情報が表示されます。
Driver File: ドライバ・ファイルの名前です。Task Name: 実行されたタスクの名前です。
次のフェーズ情報詳細が表示されます。
Phase: データベース処理フェーズです。Start Time: フェーズが開始された日時です。Elapsed Time: フェーズの完了に要した時間です。Job: フェーズ内のジョブの数です。Total Job Time: フェーズ内のジョブの完了に要した時間です。Restarted?: フェーズ内のジョブが再起動されたかどうかを示します。Skipped: フェーズ内でスキップされたジョブの数です。
「Job Timing Report」の「Exceptions」の数値をクリックすると、「Exception Report」が開きます。「Exception Report」が使用可能になるのは、「Job Timing Report」の「Exceptions」の値が0(ゼロ)より大きい場合のみです。「Exception Report」には、メンテナンス・セッション中に発生した例外がリスト表示されます。
ページの上部には、次の一般情報が表示されます。
Driver File: 例外発生時に実行されていたドライバ・ファイルの名前です。
Task Name: 例外発生時に実行されていたタスクです。
Jobs Failed, then restarted successfully: 当初は異常終了したが正常に再起動したジョブの数です。
Jobs Failed and skipped: 異常終了してスキップされたジョブの数です。
次の例外詳細が表示されます。
Phase: データベース処理フェーズです。
Status: 例外のステータスです。
Product: 例外が発生したファイルの所有者です。
Directory: ファイルの場所です。
File: 例外発生時に処理されていたファイルです。
Run Time: 処理が実行された合計時間です。
Restarted?: 例外が発生したジョブが再起動されたかどうかを示します。
選択した行の「Log Files」アイコンをクリックすると、「View Log Files」ページが開きます。「View Log Files」ページには、特定のメンテナンス・セッションに対して生成されたすべてのログ・ファイルがリストされます。
「View Log Files」ページの上部には、次の情報が表示されます。
Task Name: これらのログ・ファイルが生成されたタスクの名前です。
Status: タスクのステータスです。
Log Directory: リスト表示されたログ・ファイルの場所です。この場所は、タスクの実行時にユーザーによって定義されます。これは必須フィールドです。
Start Date: タスクが開始された日時です。
Phase: タスクが完了した日時です。
Run Time: タスクの完了に要した時間です。
「Log Files」セクションの上部に次のボタンが表示されます。
View: 対応するログ・ファイルのラジオ・ボタンを選択した後、ログ・ファイルを表示するにはこのボタンを使用します。
Download: 対応するログ・ファイルのラジオ・ボタンを選択した後、ログ・ファイルをダウンロードするにはこのボタンを使用します。
「Log Files」セクションには、各ログ・ファイルに関する次の情報が表示されます。
Select: 表示またはダウンロードのために対応するログ・ファイルを選択するには、このラジオ・ボタンを使用します。
Log File: ログ・ファイルの名前です。
Log Type: ログ・ファイルのタイプです。
対応するログ・ファイルのラジオ・ボタンを選択し、「View」ボタンをクリックすると、各ログ・ファイルの詳細が表示されます。「View Log Details」ページのデフォルトは、ログ・ファイルの最終ページに自動的に設定されます。デフォルトでは、このページに500行表示されます。
「View Log Details」ページの上部には、次の情報が表示されます。
Number of lines per page: 表示する1ページ当たりの行数を指定する場合に使用します。表示できる1ページ当たりの最大行数は500です。
View specific page number: 特定のページを表示する場合に使用します。フィールドにページ番号を入力し、「Go」ボタンをクリックします。
「View Log Details」ページの右上に次のボタンが表示されます。
First: ログ・ファイルの最初のページに移動するには、このボタンを使用します。
Previous: ログ・ファイルの前のページに移動するには、このボタンを使用します。
Next: ログ・ファイルの次のページに移動するには、このボタンを使用します。
Last: ログ・ファイルの最後のページに移動するには、このボタンを使用します。
Software Updatesには、システムのパッチ適用に関連するアクティビティをすべて表示できるポータルが用意されています。ソフトウェアの更新ページから、次のような情報にアクセスできます。
適用されたパッチ、または適用されていないパッチ
Patch Wizardページからの最新の3つのパッチ推奨事項要求
「Timing Reports」ページからの最新の8つのジョブ
パッチ適用関連ページへのリンク
「Software Updates」ページは、Oracle Applications ManagerのWebベースのユーティリティです。このページから、パッチ適用に関連するすべての情報の概要を入手できます。
システムのパッチ適用に関連するアクティビティを表示するには、Oracle Applications Managerにログインし、「Software Updates」タブをクリックします。
ステップ1: Oracle Applications Managerへのログイン
OAMにアクセスするには、「Patch Wizardへのアクセス」の手順に従ってください。
ステップ2: 「Software Updates」タブのクリック
「Applications Dashboard」で「Software Updates」タブをクリックします。
この項では、「Software Updates」ページについて説明します。
ページの上部には、Oracle Applicationsシステムのバージョンが表示されます。
バグ・フィックスまたは一連のバグ・フィックスがシステムに適用されているかどうかを確認するには、「Applied Bug Fix Check」フィールドを使用します。バグ・フィックスがシステムに適用されているかどうかを確認するには、バグ・フィックスIDまたはカンマ区切りの一連のバグ・フィックスIDを入力します。フィールドの下の表には、「Applied」と「Not Applied」の2つの列が表示されます。問い合せたバグ・フィックスIDは、適用されているかどうかに応じて対応する列に表示されます。
このセクションには、Patch Wizardメイン・ページからの最新の3つのパッチ推奨事項要求がリストされます。このセクションから、「Filter Name」/「Patch List」、「Total」(「Applied」と「Unapplied」)、「Unapplied」、「Status」および「Details」の各情報を表示できます。
Patch Wizardメイン・ページに直接移動するには、「Patch Recommendation Results」表の右上にある「Full List」ボタンをクリックします。「Patch Recommendation Results」表で、「Details」アイコンをクリックすると、関連するパッチの「Recommended Patches Results」に直接移動できます。
このセクションには、「Timing Reports」ページからの最新の8つのジョブがリストされます。このセクションから、「Task Name」、「Status」、「Phase」、「Details」および「Log Files」の各情報を表示できます。
「Timing Reports」メイン・ページに直接移動するには、「Maintenance Activities」表の右上にある「Full List」ボタンをクリックします。「Maintenance Activities」表で、「Details」アイコンをクリックすると、関連するタスクの「Timing Details」レポートに直接移動できます。同じ表で、「Log Files」アイコンをクリックすると、関連するタスクの「View Log Files」ページに直接移動できます。