Oracle Financialsインプリメンテーション・ガイド リリース12 E05604-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章の内容は、次のとおりです。
Legal Entity Configuratorを使用すると、法的エンティティと報告組織をOracleシステムに定義し、Oracle E-Business Suiteで処理するビジネス・アクティビティに対する法令遵守を達成できます。
法的エンティティを設定する前に、次の設定ステップを完了する必要があります。
E-Business Suiteの設定を完了します。
注意: E-Business Taxの設定は、法的エンティティの設定完了に依存しています。一方、法的エンティティの設定はE-Business Taxの設定に依存していません。
必要に応じて、顧客フレックスフィールドを設定します。
法的エンティティを設定する手順は、次のとおりです。
「デフォルトの国」プロファイル・オプションを定義します。
「LE: 法的エンティティ識別子の生成」プロファイル・オプションを定義します。「法的エンティティ識別子の生成」を参照してください。
「HZ: パーティ番号の生成」プロファイル・オプションを定義します。
「LE: 有効性の変更」プロファイル・オプションを定義します。
管轄区域を定義します。「管轄区域の作成と更新」を参照してください。
必要に応じて、関係のある当局を定義します。「認証当局の作成と更新」を参照してください。
法的エンティティを定義します。「法的エンティティの作成」を参照してください。
会計設定マネージャを使用して法的エンティティを元帳に割り当てます。「会計設定マネージャ」を参照してください。
必要な場合は、法的エンティティの追加登録を定義します。「登録の作成」を参照してください。
報告組織を定義します。「報告組織の作成」を参照してください。
必要な場合は、報告組織の追加登録を定義します。「登録の作成」を参照してください。
必要に応じて、関連するビジネス・エンティティを定義します。「法的関連」を参照してください。
必要に応じて、報告組織の貸借一致セグメントを定義します。
法的エンティティのレポート作成は、法的エンティティ・レベルでのレポート作成を可能にし、Oracle Applications製品のレポート作成機能を拡張します。法的レポートは、取引(AP請求書やAR取引など)に記録された法的エンティティ、または会計設定マネージャを介して法的エンティティに関連付けられた元帳/貸借一致セグメント値に基づいて、データをフィルタ処理します。
法的エンティティ別にレポートを作成するときは、「MO: セキュリティ・プロファイル」プロファイル・オプションにすべての営業単位が含まれていない場合でも、すべての法的エンティティについてレポートを発行できます。
法的エンティティとは、明確に識別されたエンティティで、国の適切な認証当局への登録により、商法に基づいて権利および責任が付与されます。これらの権利および責任には、司法制度による法的強制力があります。法的エンティティには通常、財産を所有し、商取引を行う権利があり、負債を返済し、労働法を遵守する責任があります。また、関連する法律で指定されている規則に従って、企業の監督当局、課税当局および所有者に対して会計報告をする責任があります。
法的エンティティは、組織独自の社内法体系(企業)に属します。この法的エンティティは、内部法的エンティティと呼ばれ、指定の取引の開始者であり、所有者でもあります。
報告組織とは、法的エンティティの基本単位を表現するための総称です。各法的エンティティは、少なくとも1つの報告組織で構成されます。このような100パーセント所有および管理しているエンティティは、支店、部署、報告組織(国内または海外)、在庫組織、物理的な場所(例: 製造工場や倉庫)と呼ばれる場合もあります。これらのエンティティは、法的エンティティの物理的(所在地)または論理的(特定の活動)な下位区分です。
多くの国では、報告組織を現地の規制機関に登録する必要があり、独自の活動コード(欧州のNACEコードや米国のSICコードなど)があります。Dun & Bradstreet(D&B)にもDUN番号があります。これらの報告組織には、意味のある実在性(固有の所在地がある、サポートしている現地の税および規約がある、一部の国ではサイトごとの従業員数のしきい値がある)や、意味のあるビジネス上の自立性(たとえば、独自の活動コードや予算があり、独自の銀行口座を使用するなど)があります。報告組織には、外部の世界に対する義務はなく(裁判では個別に告訴できません)、法的エンティティの現地または遠隔地での登録内容をサポートまたは表します。また、報告組織は、自立的なビジネス単位も表します。
一部の国の登録要件をローカル・レベルで満たすために、法的エンティティは主要報告組織を登録する必要があります。このため、法的エンティティを作成すると、主要報告組織が自動的に作成されます。報告組織が法的エンティティの国に所在しているかどうかに関係なく、主要報告組織は常に法的エンティティの国に割り当てられます。主要報告組織は法的エンティティの主要サイト(事業所)であり、業務と法令遵守との調整や、法的エンティティのレポート作成ニーズに関連する特定の職務をサポートします。
会社登録は、特定の法律(当事国の商法、所得税法、民法、会社法など)に従って実施されます。会社登録は、会社が履行する必要がある他のすべての法的義務のバックボーンとなります。この登録によって、法的エンティティの地位が与えられ、テリトリ(多くの場合国)内でビジネスを展開する権利が与えられます。ビジネスを展開するテリトリの法律に従うためには、その活動内容に従って法的エンティティを様々な認証当局に登録することが必要な場合があります。一方、会社登録は、他の登録に対する資格の公認を得る最初の登録です。一部の国では、法的エンティティの報告組織に対して、追加の登録が必要な場合があります。登録情報は、財務諸表および法的レポートに使用できます。
参照: 「登録の作成」
すべての法的エンティティは、認証当局が統括する管轄区域に登録されている必要があります。管轄区域とは、法定カテゴリ(労働法、取引税法、所得税法など)と法的基準の施行先である物理的なテリトリ(国、州、郡、市区のグループ)の組合せです。税管轄区域は、特定の税務当局が徴税を行う地理的な地域です。たとえば、シンガポールの物品サービス税の税管轄区域はシンガポールの国全体です。
登録の作成には管轄区域が必要であるため、管轄区域は登録の作成前に設定する必要があります。一部の国では、少なくとも1つの管轄区域がシードされています(識別管轄区域)。ユーザーは、他の登録を行うために追加の管轄区域を作成できます。
識別管轄区域は通常、テリトリ内で認められるために、法的エンティティを登録する必要がある第1管轄区域です。この管轄区域への登録は、Oracle Applicationsでは使用できないため、国内で一般的に使用される別の管轄区域が識別管轄区域となる場合があります。
法的エンティティのテリトリの識別管轄区域に対する登録は、識別登録と呼ばれます。
管轄区域では、登録コードまたは登録番号名も取得できます。登録コードは、管轄区域のコンテキストを示す登録番号のプロンプトとして使用できます。また、管轄区域には開始日と終了日があり、その管轄区域が有効で登録可能な期間を示します。
管轄区域に法的エンティティまたは報告組織を登録するときは、実行する必要がある一連の機能(支払や所得税の申告)が存在している可能性があります。管轄区域には、登録プロセスを容易にするために、法的機能を事前に定義できます。登録を作成するときは、管轄区域の特定の機能を法的エンティティまたは報告組織に割り当てることができます。管轄区域に必要に応じて定義された法的機能は、登録時に法的エンティティまたは報告組織にデフォルトで割り当てられます。
認証当局は、管轄区域内で業務を行う管理法的機関です。認証当局は、法律の施行、料金と税金の徴収、および法タイプ別の特定物理領域内の財務歳出予算作成を担当します。たとえば、内国税歳入局は、米国の所得税法の認証当局です。
指定の管轄区域で登録を行った法的エンティティは、その管轄区域を統括している認証当局に関連付けることができます。認証当局の情報は、一部の国では法的レポートや財務諸表に使用され、管轄区域の法律によって定められています。認証当局の定義は、法的エンティティによる取引には必要でないため、登録の作成は必須ではありません。
認証当局は、管轄区域に登録された法的エンティティに対して権限を行使するため、管轄区域に関連付けられます。認証当局と管轄区域との関連は、法的エンティティの登録を作成したときに形成されます。各登録は管轄区域に対して行われ、登録ごとに発行認証当局を識別できます。
一部の国の認証当局には、複数の法定カテゴリに対する実行責任があります。これらの法定カテゴリはすべて認証当局に割り当てることができます。認証当局は、企業の裁量に従って定義されます。たとえば、事務所ごとに認証当局を作成したり、複数の事務所に対して1つの認証当局を作成できます。
法的関連とは、集中リポジトリと共通メカニズムの提供を目的とした一連の構成要素です。この法的関連によって、ビジネス・エンティティ(非法的構成メンバー)と法的構成メンバー(法的エンティティ、報告組織)間の関連、および法的構成メンバー間の関連が維持されます。また、一部の国では、法的関連を使用して貸借一致セグメント値と報告組織間の関連を維持できます。
報告組織を使用して関連を処理する場合は、報告組織に対して様々な属性(営業単位、在庫組織、在庫事業所、出荷先事業所、請求先事業所など)間の関連を作成できるように、これらの構成要素が「報告組織詳細」ページに統合されます。これらの関連は、主にE-Business Taxで税金計算の要素として使用されます。
関連はシードされているカーディナリティ・ルールに基づいているため、異なる法的エンティティに属している報告組織に対しても、同じ営業単位、在庫組織および事業所を関連付けることができます。
E-Business Taxでは、取引の入力/作成時点に提示された情報に基づいて課税を判断するために、報告組織の情報が必要です。報告組織の判断が必要なのは、その報告組織が、税を確定するための税務登録や関連する他の詳細を判断する接続エンティティであるためです。
Legal Entity Configuratorを設定して、法的エンティティ識別子を自動的に生成するには、「XLE: 法的エンティティ識別子の生成」を使用します。このプロファイル・オプションを「Yes」に設定すると、法的エンティティ識別子は自動的に作成されます。「No」に設定した場合、法的エンティティ識別子は手動で入力する必要があります。デフォルトは「No」です。
参照: 「法的エンティティの作成」
既存の法的エンティティ、管轄区域、認証当局の検索、法的エンティティ、報告組織、登録、法的所在地、管轄区域、認証当局の作成と更新、および既存の組織からの法的エンティティの作成には、Legal Entity Configuratorを使用します。
このページでは、次の操作を実行できます。
最近作成した5つの法的エンティティの表示と更新
最新の5つの登録の表示と更新
法的エンティティの名称または識別子による法的エンティティの検索
法的エンティティの作成
「法的エンティティ」タブで、法的エンティティの「単純検索」および「拡張検索」ページを使用すると、既存の法的エンティティを検索できます。これらのページでは、次の操作を実行できます。
既存の法的エンティティまたは報告組織の問合せと更新
新規の法的エンティティまたは報告組織の作成
法的エンティティまたは報告組織としての既存の組織の構成
ページ下部の結果表には、既存の法的エンティティ、その報告組織、および法的エンティティまたは報告組織として分類されていない既存の組織が表示されます。「組織詳細」ページにナビゲートして、「法的エンティティとして構成」または「報告組織として構成」ボタンを使用すると、選択した組織を法的エンティティまたは報告組織として構成できます。
「法的エンティティの作成」ページを使用して、必要最小限の情報を備えた法的エンティティを作成します。
既存の組織から法的エンティティを作成した場合は、国、組織名および組織番号がその組織からデフォルト設定されます。この場合、「HZ: パーティ番号の生成」プロファイル・オプションが「No」に設定されている場合でも、組織番号は更新できません。
法的エンティティを作成すると、主要報告組織が自動的に作成されます。この主要報告組織には、法的エンティティのテリトリ、名称、所在地、有効日およびその他の情報がデフォルト設定されます。報告組織が法的エンティティの登録番号を継承するのは、その報告組織に独自の番号がない場合のみです。
主なフィールドは、次のとおりです。
「テリトリ」: 法的エンティティが登録されるテリトリ。このリストには、国レベルでテリトリが表示され、識別管轄区域が定義されているテリトリのみが表示されます。したがって、このテリトリによって、法的エンティティが登録する必要のある識別管轄区域が決まります。「一般情報」リージョンに表示する必要がある情報のコンテキストも、このテリトリによって決まります。
「組織番号」: 組織番号は組織の識別に使用される番号です。このフィールドが表示されるのは、「HZ: パーティ番号の生成」プロファイル・オプションが「No」に設定されている場合のみです。この場合、主要報告組織番号は、法的エンティティ組織番号とETB(報告組織)を連結して作成されます。それ以外の場合は、表示されずに自動的に生成されます。たとえば、入力した法的エンティティ組織番号が12536の場合、報告組織の組織番号は12536ETBとなります。
参照: 『Oracle Trading Community Architectureユーザーズ・ガイド』
「法的エンティティ識別子」: 法的エンティティを一意に識別するための識別番号。このフィールドは、「LE: 法的エンティティ識別子の生成」プロファイル・オプションが「No」に設定されている場合にのみ表示され、値は手動で入力する必要があります。このプロファイル・オプションが「Yes」に設定されている場合、法的エンティティ識別子は、登録対象国の国際標準化機構(ISO)コードおよび識別管轄区域の登録番号に基づいて自動的に生成されます。これによって、エンティティは特定テリトリ内の適格な法的エンティティとなります。
次に例を示します。
テリトリ: シンガポール
ISO国コード: SG
識別管轄区域の登録番号(RCN番号) = 23231(このフィールドはユーザー入力可能)
プロファイル・オプションが「Yes」に設定されている場合、法的エンティティ識別子はSG23231になります。それ以外の場合、法的エンティティ識別子は手動で入力する必要があります。一意でない識別子を入力すると、エラー・メッセージが表示されます。
参照: 「法的エンティティ識別子の生成」
「登録番号」: 登録番号のプロンプト(米国ではEIN/TIN)は、識別管轄区域によって決まります。報告組織の登録プロンプトは、識別管轄区域に対して定義されている場合に表示されます。この場合、主要報告組織は、この登録番号で作成されます。登録番号は管轄区域内で一意である必要があります。
「法的所在地」:法的エンティティが認証当局への登録に使用する所在地。法的エンティティは様々な当局に対して異なる所在地を使用できるため、法的エンティティには複数の登録所在地が存在する可能性があります。この法的所在地は、入力したテリトリ内の所在地であることが必要です。
「一般情報」リージョン: このリージョンには、次の情報が表示されます。
「登録場所」: 必要に応じて、法的エンティティの登録場所を入力します。
「開始日」: 必要に応じて、法的エンティティの登録(作成)日を入力します。システム日付以前または法的エンティティの開始日以降の日付を指定できます。ただし、将来の日付は指定できません。
国との関連で使用可能になるその他のフィールド: 「会社のタイプ」、「ビジネス・アクティビティ」(例: アイルランドのNACE、米国のNAICS(以前はSICコードでした)、フランスのAPE)、「資本の共有」、「通貨」および「会計年度終了」。これらの属性はオプションで、「法的エンティティ・コンテキスト情報」開発者フレックスフィールドとして実装されます。このフレックスフィールドは更新できません。「会社のタイプ」フィールド、「ビジネス・アクティビティ」フィールドおよびシードされているLOV(値リスト)には、法的エンティティの特定のテリトリとの関連で、異なる名称を指定できます。
「コンテキスト値」: ユーザーは、「追加の法的エンティティ情報」顧客フレックスフィールドを使用して、追加の属性を定義できます。この「コンテキスト値」フィールドは、このフレックスフィールドに対して定義されているコンテキスト・フィールド値名のドロップダウン・リストです。適切なコンテキストを選択して、追加の法的エンティティ情報を入力します。
「報告組織の作成」ページを使用して、必要最小限の情報を備えた報告組織を作成します。
既存の組織から報告組織を作成した場合は、国、組織名および組織番号がその既存の組織からデフォルト設定されます。この場合、「HZ: パーティ番号の生成」プロファイル・オプションが「No」に設定されている場合でも、組織番号は更新できません。
選択したテリトリに管轄区域が設定されていない場合、登録情報(登録番号と所在地)は必要でないため表示されません。管轄区域が設定されている場合は、登録情報が必要なため表示されます。追加の報告組織は、認証当局には法的エンティティの別の事業所を登録する必要がある国(例: インド、ブラジル、ドイツ)でのみ必要です。これらの報告組織は、法的エンティティの国の内外を問いません。報告組織(主要報告組織を含む)は、異なる活動で事業を遂行する場合や別の地域にある場合は、一連の異なる規則に従う可能性があります。
「報告組織の作成」ページでは、新しい主要報告組織は作成できません。新しい主要報告組織を作成するには、新規報告組織を作成してから、主要報告組織を変更する必要があります。
注意: 取引ヘッダーに記録されるのは、法的エンティティのみです。報告組織は取引を推進、開始および管理できますが、取引の所有権は法的エンティティにあります。単一の取引の各明細は、異なる報告組織を参照できます。
主なフィールドは、次のとおりです。
「テリトリ」: 報告組織が登録されるテリトリ。このテリトリは法的エンティティのテリトリとは異なる場合があります。選択したテリトリによって、報告組織が登録する必要のある管轄区域と、「一般情報」リージョンに表示する情報のコンテキストが決まります。管轄区域によって、登録番号のプロンプトが判断されます。このテリトリに対する管轄区域がない場合、または報告組織の登録コードが設定されていない場合は、登録情報なしで(登録レコードを使用せずに)報告組織が作成されます。
「上位法的エンティティ」: 使用できるのは、報告組織が既存の組織から作成された場合のみです。報告組織が属する上位法的エンティティを選択します。
「組織番号」: 組織番号は組織の識別に使用されます。このフィールドは、「HZ: パーティ番号の生成」プロファイル・オプションが「No」に設定されている場合にのみ表示されます。それ以外の場合は、表示されずに自動的に生成されます。
「登録番号」: 登録番号のプロンプトは、管轄区域によって決まります。報告組織の登録番号プロンプトは、管轄区域に対して設定されている場合に表示されます。未設定の場合や、このテリトリに対して管轄区域が設定されていない場合、この「登録番号」フィールドは使用できません。登録番号は管轄区域内で一意である必要があります。
「法的所在地」: 新しい所在地を作成するか、既存の所在地を使用できます。法的所在地はテリトリ内であることが必要です。このテリトリに管轄区域が設定されていない場合や、管轄区域に報告組織登録コードが設定されていない場合、このフィールドは使用できません。
「一般情報」リージョン: このリージョンには、次の情報が表示されます。
「開始日」: 必要に応じて、報告組織の登録(作成)日を入力します。システム日付以前または法的エンティティの開始日以降の日付を指定できます。ただし、将来の日付は指定できません。
国との関連で使用可能になるその他のフィールド: 「会社のタイプ」、「ビジネス・アクティビティ」および「二次的活動」。これらの属性はオプションで、「報告組織コンテキスト情報」開発者フレックスフィールドとして実装されます。このフレックスフィールドは更新できません。「会社のタイプ」と「ビジネス・アクティビティ」には異なる名称を指定し、特定のテリトリとの関連で、異なるシード済値リスト(LOV)を設定できます。
「コンテキスト値」: 「追加の報告組織情報」顧客フレックスフィールドを使用して、追加の属性を定義します。「コンテキスト値」フィールドは、このフレックスフィールドに対して定義されているコンテキスト・フィールド値名のドロップダウン・リストです。適切なコンテキストを選択して、追加の報告組織情報を入力します。
既存の組織(パーティ)を法的エンティティまたは報告組織として構成できます。法的エンティティまたは報告組織として構成する組織を検索する手順は、次のとおりです。
法的エンティティ検索ページで、検索基準を入力し、「取引エンティティ」フィールドを「No」または空白に設定して、「法的タイプ」が「該当なし」の組織すべてがリストされるようにします。
組織を選択して詳細を表示します。
「組織詳細」ページで、「法的エンティティとして構成」または「報告組織として構成」をクリックします。
必要な情報を入力します。報告組織の場合は、「上位法的エンティティ」で法的エンティティを選択します。
必要に応じて、法的エンティティまたは報告組織にその他の詳細を追加します。
このページを使用して、次の操作を実行します。
法的エンティティ情報の更新/追加
法的エンティティの登録の追加作成または変更
法的エンティティの報告組織の作成
関連項目
法的エンティティ詳細の追加と更新には、「法的エンティティ詳細」ページを使用します。
主要フィールドは、次のとおりです。
「一般」サブタブ: 法的エンティティ名、識別子、組織名、組織番号、追加の法的エンティティ情報などの識別情報が表示されます。このサブタブでは、終了日を入力して法的エンティティを使用不可にしたり、取引税プロファイル情報を表示して更新することができます。
「登録」サブタブ: 登録情報を表示および更新します。
「報告組織」サブタブ: 報告組織情報を表示および更新します。このサブタブでは、新しい報告組織を作成したり、主要報告組織を変更することができます。
「担当情報」サブタブ: このサブタブでは、担当情報を表示したり、担当や所在地を作成、更新および削除することができます。
「会社間例外」サブタブ: すべての法的エンティティは、すべての法的エンティティとの間で会社間関連を保持できるとみなされています。このページには、作成または更新中の法的エンティティとの間で会社間関連を保持できない法的エンティティがリストされます。会社間例外を追加または削除するには、「更新」をクリックします。会社間例外を追加すると、作成または更新中の法的エンティティと選択した法的エンティティの間にTCA関連が作成されます。
「履歴」サブタブ: このサブタブでは、法的エンティティの登録に対する変更の監査証跡が提供されます。この監査証跡には、変更の有効日や管理情報(変更を行ったユーザー、レコード変更の参照番号、変更の理由など)が含まれます。このサブタブは表示専用で、情報の更新はできません。また、表の表示は、パーソナライズ機能を使用し、必要に応じてパーソナライズできます(例: 変更者や有効日に関する列を非表示にする)。「履歴の表示」ページへのアクセスは、権限セットを介してロールごとに制限できます。
注意: 「履歴」サブタブに表示する有効日を入力できるのは、「LE: 有効性の変更」プロファイル・オプションが「Yes」に設定されている場合のみです。
報告組織詳細の追加と更新には、「報告組織詳細」ページを使用します。
注意: 自動生成された組織番号は更新できません。
「一般」サブタブ: 報告組織名、組織名、組織番号、追加の報告組織情報などの識別情報が表示されます。このサブタブでは、終了日を入力して報告組織を使用不可にしたり、取引税プロファイル情報を表示して更新することができます。
「登録」サブタブ: 報告組織の登録を表示、作成および更新します。
「担当情報」サブタブ: このサブタブでは、担当情報を表示したり、担当や所在地を作成、更新および削除することができます。
「履歴」サブタブ: 報告組織の登録に対する変更を表示できます。このサブタブは表示専用で、情報の更新はできません。また、表の表示は、パーソナライズ機能を使用し、必要に応じてパーソナライズできます(例: 変更者や有効日に関する列を非表示にする)。「履歴の表示」ページへのアクセスは、権限セットを介してロールごとに制限できます。
「関連ビジネス・エンティティ」サブタブ: このサブタブでは、次のタイプのビジネス・エンティティと、更新中の報告組織の間の関連を保守する機能が提供されます。
営業単位
出荷先事業所
請求先事業所
在庫組織
在庫事業所
これらの関連は、法的関連機能に基づいて作成され、主に税金計算の目的で保守されます。
「貸借一致セグメント」サブタブ: このサブタブは、フランスやブラジルなど、特定の国との関連で使用可能になります。このサブタブでは、これらの国の法的レポート作成要件(フランスのDAS2など)を満たすために、1つ以上の貸借一致セグメント値(BSV)を報告組織に関連付ける機能が提供されます。BSVを報告組織に割り当てるには、主要元帳が法的エンティティに割り当てられている必要があります。主要元帳を法的エンティティに関連付けるには、GL会計設定マネージャを使用します。このサブタブを使用すると、BSV関連を表示、追加または使用不可にできます。これらの割当は、法的関連機能に基づいて作成されます。同じBSVをマップできるのは、単一の報告組織に対してのみです。
参照: 「報告組織」および「会計設定マネージャ」
法的エンティティまたは報告組織に対する追加の登録を作成するには、「登録の作成」ページを使用します。
主なフィールドは、次のとおりです。
「管轄区域」: 法的エンティティ/報告組織に追加登録が必要な管轄区域を入力します。法的エンティティ/報告組織が登録されている基本テリトリ以外のテリトリで管轄区域を選択するには「検索」アイコンを使用します。
「登録番号」: 選択した管轄区域に基づいて、登録番号プロンプトが表示されます。たとえば、事業主識別番号(EIN/TIN)が、法的エンティティの米国所得税管轄区域との関連で表示される登録番号プロンプトとなる場合があります。また、SIRETが、フランス所得税管轄区域との関連で表示される登録番号プロンプトとなる場合があります。
管轄区域に「報告組織登録コード」が設定されていない場合は、報告組織に対して「登録番号」プロンプトが表示されます。
「登録有効開始日」: 必要に応じて、登録の有効開始日を入力します。この登録有効開始日は、法的エンティティ/報告組織の開始日以降であることが必要です。
「登録有効終了日」: 必要に応じて、登録の有効終了日を入力します。この登録有効終了日は、法的エンティティ/報告組織の終了日以前であることが必要です。
「コンテキスト値」: 「追加の登録情報」顧客フレックスフィールドを使用して、追加の属性を定義します。「コンテキスト値」フィールドは、このフレックスフィールドに対して定義されているコンテキスト・フィールド値名のドロップダウン・リストです。適切なコンテキストを選択して、追加の登録情報を入力します。
「登録済所在地」: この登録に登録済所在地を選択または作成します。登録済所在地は、管轄区域のテリトリに制限されます。
「法的機能」リージョン: 法的エンティティ/報告組織では、特定の機能(支払やレポート作成など)を実行することが必要になる場合があります。法的機能は、登録プロセスを容易にするために、管轄区域に事前に定義されています。管轄区域の必要性に応じて定義された法的機能は、法的エンティティ/報告組織の登録にデフォルトで割り当てられます。定義されていない法的機能は、必要に応じて登録に追加します。一部の法的機能では、機能の実行時に使用する特定の認証当局を指定できます。各法的機能には、適切な認証当局を割り当てることができます。
法的エンティティ/報告組織の登録情報を更新するには、「登録の更新」ページを使用します。
「登録の作成」ページと同じですが、この「登録の更新」ページには、「LE: 有効性の変更」プロファイル・オプションが「Yes」に設定されているときに使用できる「有効性の変更」リージョンがあります。
主なフィールドは、次のとおりです。
「有効:自」: 更新した登録属性の有効開始日を入力します。この日付は、法的エンティティ/報告組織の「履歴」タブで追跡されます。このフィールドはシステム日付にデフォルト設定されます。このフィールドは更新可能ですが、将来の日付は指定できません。更新した法的エンティティ/報告組織の属性はすべて、その法的エンティティ/報告組織の「履歴」タブに表示されます。
参照: 「登録の作成」
主要報告組織は、ある報告組織から別の報告組織に変更できます。主要報告組織を移動するには、代替となる報告組織を選択する必要があります。通常、登録には、認証当局からの再要請が必要なため、古い主要報告組織の登録は新しい主要報告組織に転送されません。一部の国では、新旧の主要報告組織に対する登録は、この変更の結果、再分類する必要があります。
一部の国(米国やフランスなど)では、法的所在地が主要報告組織所在地です。法的エンティティが、ある報告組織から別の報告組織に主要報告組織を移動すると、その登録済所在地が変更されます。この移動を適用するには、新しい主要報告組織が追加の報告組織として事前に作成されている必要があります。新しい主要報告組織にする報告組織を選択し、移動日を入力します。日付は、本日、過去または将来の日付にできます。
主要報告組織を変更する手順は、次のとおりです。
「法的エンティティ詳細」ページから「報告組織」サブタブにナビゲートし、「主要報告組織の変更」をクリックします。
開始日を入力し、「報告組織」表で代替となる報告組織を選択します。開始日以降は、選択された報告組織が新しい主要報告組織になります。この開始日は、新しい主要報告組織の開始日と終了日の範囲内であることが必要です。
「終了日現行主要報告組織」を「Yes」に設定すると、現行の主要報告組織はクローズされて無効になります。「終了日現行主要報告組織」を「No」に設定すると、報告組織は引き続き有効ですが、主要報告組織ではなくなります。
このページを使用して、法的エンティティの作成時に法的所在地/登録済所在地として選択できる所在地を保守します。
既存の管轄区域を検索するには、「設定」タブの「管轄区域」サブタブにある管轄区域検索ページを使用します。
このページでは、次の操作を実行できます。
属性(名称、法定カテゴリ、テリトリなど)で管轄区域を検索できます。
「管轄区域の作成」ページにナビゲートし、選択した法定カテゴリを備えた管轄区域を作成できます。
「管轄区域の更新」ページにナビゲートし、管轄区域属性を更新できます。
管轄区域を作成する手順は、次のとおりです。
管轄区域検索ページで、「管轄区域の作成 : 法定カテゴリ」の横のドロップダウン・ボックスから法定カテゴリを選択し、「進む」をクリックします。
「管轄区域の作成」ページで、テリトリ、名称、および管轄区域が識別管轄区域かどうかを入力します。
必要に応じて、有効日を入力します。
主なフィールドは、次のとおりです。
「一般情報」リージョン:
「識別」: 管轄区域が識別管轄区域かどうかを示します。
注意: テリトリに対する識別管轄区域がない場合は、法的エンティティを作成できません。
「登録コード」: 一部の国では、法的エンティティまたは報告組織の登録コードで登録番号の検証が判断されます。あらゆる国の登録番号は、管轄区域内での一意性が検証されています。識別管轄区域の場合は、法的エンティティの登録コードが必要で、対応する「作成時に表示」フィールドは常に「Yes」に設定されます。報告組織の登録コードを入力すると、対応する「作成時に表示」フィールドは必須フィールドとなり、「Yes」または「No」を選択できます。
「法的機能」リージョン:
このリージョンでは、指定の管轄区域に対して特定の法的機能を関連付けることができます。法的機能は値リストから選択します。また、表示する法的機能は、法的エンティティおよび報告組織の登録プロセスの中で選択できます。
管轄区域を更新する手順は、次のとおりです。
管轄区域を検索し、「更新」アイコンをクリックして「管轄区域の更新」ページを開き、管轄区域を作成する場合と同様の手順で管轄区域を更新します。
必要最小限の情報を備えた認証当局を作成するには、「認証当局の作成」ページを使用します。
認証当局を作成する手順は、次のとおりです。
組織名とその他の識別情報を入力します。
所在地情報を入力します。
主なフィールドは、次のとおりです。
「ID情報」リージョン:
「組織名」: 組織の名称を示します。
「組織番号」: このフィールドで、組織を内部的に一意に識別します。組織番号は、「HZ: パーティ番号の生成」プロファイル・オプションの設定に従って、自動生成するか、手動で入力します。
「別名」(オプション): 認証当局の別名を入力します。このフィールドを使用すると、異なるキャラクタ・セットで当局名を入力できます。
「カナ」(オプション): 日本のように異なるキャラクタ・セットが存在する国では、認証当局名の読み仮名を入力します。
「所在地」リージョン:
認証当局の所在地を入力するには、「所在地」リージョンを使用します。「詳細の保存と追加」をクリックし、担当者を作成したり、他の認証当局事務所について追加の所在地を作成します。
認証当局を更新する手順は、次のとおりです。
認証当局を検索して、「更新」アイコンをクリックし、認証当局の作成と同様の手順で認証当局を更新します。
「一般」サブタブにナビゲートして、「更新」ボタンをクリックし、識別情報を更新するか、法定カテゴリを追加/削除します。
「担当情報」サブタブにナビゲートします。「担当者」リージョンでは、担当者を作成/更新/削除できます。「所在地」リージョンでは、当局の所在地を作成/更新/削除できます。