Oracle Order Managementインプリメンテーション・マニュアル リリース12 E05611-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章の内容は、次のとおりです。
受注の処理には他の多数のビジネス分野との統合が必要です。他のOracle製品との統合ポイントのほとんどはPL/SQLベースのAPIを介して実装されます。次の項では、OMと他の製品の統合ポイントを製品ファミリ別に要約します。
AKは、デフォルティング・フレームワークと処理制約フレームワークに共通のランタイム・ディクショナリとして機能します。この2つのモジュールでは、オブジェクトおよび属性の情報にAKが使用されます。AKは、リリース11のOracle Order EntryでSO_OBJECTSおよびSO_ATTRIBUTESにより提供されていた機能にかわるものです。
また、Oracle Order Managementでは、次の表を使用して、AKデータ・モデルが使用方法機能をサポートするように拡張されています。
OE_AK_OBJECT_EXT
OE_AK_OBJ_ATTR_EXT
Oracle Order Managementでは、次のAOL機能が使用されます。
文書連番
AOL文書連番機能は受注採番要件を満たしています。これにより、手動、自動または無欠番採番を使用して受注と返品を採番できます。
文書連番は、「AOL文書連番の定義」フォームを使用して定義できます。受注取引タイプを定義すると、同じ名前の文書連番カテゴリが自動的に作成されます。「AOL連番割当」フォームを使用すると、1つ以上の文書連番カテゴリに事前定義の連番を割り当てることができます。受注の作成時には、AOL文書連番APIがコールされ、受注が採番されます。
添付
Oracle Order ManagementはAOLの添付機能とは別個に動作するため、短いテキストや長いテキストと同様にイメージやWebページを添付できます。また、複数言語による文書機能も用意されています。添付の定義と使用方法データは、AOLにのみ格納されます。
自動追加ルールの定義はOracle Order Managementに格納されます(OE_ATTACHMENT_RULES、OE_ATTACHMENT_RULE_ELEMENTS)。従来から使用可能だった属性(顧客、出荷先、請求先、受注タイプ、品目、発注番号)に加えて、受注カテゴリ、明細カテゴリおよび明細タイプに基づくルールを定義できるようになりました。
プロファイル・オプション「OM: 自動添付の適用」により、ユーザーの介入なしにルール・ベースの添付を自動的に適用するかどうかを判別します。
e-Commerce Gatewayには、受注インポートを介して受注および受注変更をOrder Managementにロードする機能があります。Order Managementは、受注通知および受注変更通知のデータを元のe-Commerce Gatewayにプッシュします。
iSetupは、実装者がそれぞれのビジネス設定に関する質問に答えた後、設定情報をOrder Managementのスキーマにプッシュします。
Oracle Order Managementでは、Oracle Workflowを使用して受注と明細の処理が管理されます。PL/SQLベースのワークフローは、受注サイクル機能にかわるものです。アクティビティ、通知、フローを定義し、フロー・ステータスを表示するためのGraphical User Interface(GUI)が用意されています。定義できるカスタム機能や通知の数に制限はありません。
また、次の機能も用意されています。
組込みの柔軟性: Workflow Builderを使用すると、機能またはフローを簡単に拡張できます。
通知のサポート: 承認機能は通知アクティビティを通じてサポートされます。Workflow Builderを通じて簡単に通知を定義し、それをフローで使用できます。通知には、すべての電子メール・アプリケーションや「通知」Webページからアクセスできます。
親フローと子フロー間の調整: これは、ヘッダー・フローと明細フローの同期化に役立ちます。このため、受注ヘッダーで特定のヘッダー・アクティビティが完了するまで明細を待機させたり、すべての明細で特定の明細アクティビティが完了するまでヘッダーを待機させることができます。
ユーザー定義のしきい値による組込みのオンライン/バックグラウンド・モード: これにより、与信チェックなどの特定のアクティビティをオフラインで実行できます。
システムに受注ヘッダーや明細が入力されるたびに、ワークフローが開始されます。受注ヘッダーはヘッダー・フローをたどり、受注明細は明細フローをたどります。この製品では、受注フローと明細フローがシードされています。各ビジネス機能はワークフロー対応であり、機能のワークフロー・サブプロセスがシードされています。
受注ヘッダーは、「OM受注ヘッダー」ワークフロー項目タイプ(OEOH)にマップされ、受注明細は「OM受注明細」ワークフロー項目タイプ(OEOL)にマップされます。フローの作成、開始および管理には、ワークフロー・エンジンAPIが使用されます。受注に連結された受注タイプにより、開始するヘッダー・フローが決まります。受注タイプ、明細タイプおよび品目タイプにより、明細で開始される明細フローが決まります。
受注ヘッダーと明細のFLOW_STATUS列は、フローに関する要約情報を提供します。その値は、受注または明細がそれぞれのフローで進行するにつれて変更されます。また、パブリック問合せAPI(OE_HEADER_STATUS_PUB、OE_LINE_STATUS_PUB)を使用して、各種機能のステータスと受注または明細アクティビティの完了時期に関する情報を取得することもできます。
Workflow Builderは、Windows(NT、98および2000)プラットフォーム上で使用可能です。このグラフィカル・ツールを使用してフローを定義できます。ワークフロー・モニターは、「受注」フォームから起動できるJavaベースのツールです。ワークフロー・モニターを使用すると、ワークフローの進行状況をグラフィカルに監視するのみでなく、その推移履歴を表示できます。
XML Gatewayには、受注インポートを介して受注および受注変更をOrder Managementにロードする機能があります。Order Managementは、受注通知および受注変更通知のデータを元のXML Gatewayにプッシュします。
Order Managementでは、価格表、モディファイアおよび基本契約を含む、Advanced Pricingに属する多くのビジネス・オブジェクトを活用しています。Order Managementは、その「営業基本契約」機能を通じて価格表を作成し、Advanced Pricingの表にプッシュします。Order Managementは、受注処理中に価格設定エンジンをコールして価格設定要求を作成し、Advanced Pricingから戻される価格設定情報を受け取ります。
Oracle Order Managementは、構成の受注処理と検証をサポートするためにOracle Configuratorと統合されています。「コンフィギュレータ」ウィンドウは、「受注」フォームから起動できるJavaアプレットです。Oracle Order Managementは、XMLメッセージ機能を通じてOracle Configuratorと通信します。『Oracle Configurator Developerユーザーズ・ガイド』を参照してください。
iStoreは、見積ヘッダーと明細を生成し、それらが受注獲得APIを使用してOrder Managementに送られます。RMAはOrder Managementの受注処理APIを使用して生成されます。
Oracle Release Managementは、受注、明細および「営業基本契約」リリースを受注処理APIを通じてOrder Managementにプッシュします。Release Management内の予定に対する変更から生じた受注変更も受注処理APIを通じてOrder Managementに通知されます。Order Managementでは受注ステータス情報がRelease Managementに返信されるため、その予定と受注との同期を維持できます。
Oracle Order Managementでは、搬送計画、ピックおよび出荷に適格な明細を表示するために、Oracle ShippingへのAPIが用意されています。ビューOE_DELIVERY_LINES_Vでは、Oracle Shippingにインタフェースされていないオープン、記帳済、出荷可能な明細がすべて戻されます。受注明細が「出荷明細」ワークフロー・アクティビティに達すると、Oracle Order Managementにより出荷APIがコールされ、明細がピックに適格であることが示され、Oracle Shippingへのインタフェース後に明細の変更が送信されます。搬送が出荷確認されると、Oracle ShippingによりOM APIがコールされ、明細フローを進行させるイベントが送信されます。出荷確認中に「運送費」が入力された場合、その情報は、搬送明細がOracle Shippingからインタフェースされて戻された後にOracle Order Managementに返信されます。
Oracle Order Management/Shipping Executionには、International Trade Management(ITM)アプリケーションに統合するためのXMLベースのアダプタが用意されています。Oracle International Trade Managementアダプタは、サード・パーティの国際取引管理パートナへのインタフェース・ポイントとして機能します。このアダプタを使用すると、Oracle E-Business Suiteアプリケーションでコア・ビジネス取引にグローバル取引機能を埋め込むことができます。Oracle Order Managementでは、「拒否されたパーティのスクリーニング」をサポートするためにITMアダプタを利用しています。Oracle Order ManagementではITM機能が拡張されており、Oracle Order ManagementとOracle ITMアダプタをサード・パーティのITMパートナとともに使用するときに使用できます。この機能は次のとおりです。
輸出規制遵守ワークベンチ: 複数のフォームにナビゲートせずにスクリーニング失敗を処理します。
輸出規制遵守スクリーニング・コンカレント・プログラム: データ・エラーのために早期に失敗した複数の明細を進行させます。
輸出規制遵守スクリーニング失敗レポート: スクリーニング失敗を管理します。
政府向け輸出規制遵守レポート: 米国政府に輸出明細の一覧を提供します。
Order Managementから記帳済および履行済の受注明細がApplications Data Warehouseにプルされ、様々な営業ビジネス・インテリジェンス・レポートへの入力となります。
Order Managementから受注明細がDaily Business Intelligence製品にプルされ、最新のパフォーマンス・メトリックが生成されます。
Oracle Order Managementでは、受注への入力時にクレジット・カード情報を受け入れます。Oracle Paymentとの統合により、この情報が検証され、クレジット・カード承認が取得されます。この情報は、その後、Oracle Receivablesにインタフェースされます。
Order Managementは、受注情報を通じてReceivablesと統合されます。この統合により、Order Informationポータルのユーザーは表示中の受注に関連した請求書と与信を表示できます。
Oracle Order Managementは、入力中の受注の支払タイプが「クレジット・カード」の場合、APの銀行口座表にアクセスして「クレジット・カード」の値リストを作成します。また、新規のクレジット・カード番号が入力されiPaymentを通じてそのカードが正常に承認された場合、Order ManagementはAR APIをコールして顧客の新規銀行口座レコードを銀行口座表に作成します。
Oracle Order Managementは、次の機能領域でOracle Receivablesと統合されています。
請求書インタフェース: Oracle Order Managementでは、請求書とクレジット・メモが請求書インタフェース・ワークフロー・アクティビティを通じてOracle Receivablesに送信されます。シード済の「請求書インタフェース - 明細」ワークフロー・サブプロセスにより、売掛管理インタフェース表に移入されます。請求書を作成するには「自動インボイス」を実行します。
また、Oracle Order Managementでは、シード済の「請求インタフェース - 受注」を通じてヘッダー・レベルの請求がサポートされます。
入金: Oracle Order Managementでは、Oracle Receivablesの入金APIをコールして前払済クレジット・カード受注に対する受入が作成されます。Order Managementは受入の作成時にARから支払セットIDを受け取り、請求書と受入が一致するように請求時にそのIDをARの自動インボイス表に戻します。
税金: Oracle Order Managementでは、グローバル税エンジンAPIがコールされ、デフォルトの税コード(ARP_TAX.GET_DEFAULT_TAX_CODE)が設定され、受注明細の見積税額(ARP_PROCESS_TAX.SUMMARY)が計算されます。見積税額は明細に格納され、税に影響する属性のいずれかに変更があった場合にのみ再計算されます。また、税額情報が明細価格調整として格納されます。
税エンジンでは、ビューOE_TAX_LINES_SUMMARY_Vが検査され、受注明細の見積税額が計算されます。
与信管理: 与信管理製品がインストール済の場合、受注または明細が与信保留されたときにOracle Order Managementによりその製品に通知が送られ、与信検討が開始されます。与信検討の結果、受注を承認することになった場合、OMが予約しているビジネス・イベントが転記されて与信保留が解除されます。
Oracle Order Managementは、パーティ・データ、アカウント情報、アカウント・サイト、関連および担当者を含む顧客設定情報にアクセスするためにOracle Trading Community Architectureと統合されています。Order Managementにとって重要な優先倉庫、優先受注タイプ、作業環境の設定、価格表などの多くの属性が、アカウントおよびアカウント・サイトのレベルでTCAデータ・モデルに格納され、デフォルト・ソースとしてOrder Managementにより使用されます。
さらにOrder Managementでは、「顧客の追加」機能によってユーザーが新規の顧客アカウント、所在地および担当者を入力できます。このデータは、TCA APIを使用してTCAスキーマにプッシュされます。「顧客の追加」の各機能をOrder Managementの受注インポート・プログラムを通じて実行することもできます。
Oracle Order Managementは、請求の目的で区分および登録を受注とリンクするためにOracle Training Administrationと統合されています。区分および登録に実行済のマークが付けられると、関連する受注明細が履行済として更新され、その明細フローが請求ステップに進みます。
Oracle Order Managementは、予約管理を通じてOracle Inventory Managementと統合されています。Oracle Order Managementでは、Oracle Inventoryの予約APIがコールされて予約が管理されます。「受注」フォームから手持在庫数量に対する予約を作成できます。また、「受注」フォームからOracle Inventoryの「予約」フォームにナビゲートして、供給が引当可能な場合は保管場所、保管棚、ロットなどの必要な在庫レベルに対する予約を作成できます。
構成品目のATO構成に関する供給を作成すると、作業指示に対して予約されます。この予約は、作業指示の完了時に手持数量に転送されるため、受注明細は手持数量に対して予約されます。作成される受注ごとに、Oracle Order ManagementではMTL_SALES_ORDERS内にレコードが作成されます。これは、Oracle Inventoryで各種ソースからの需要の管理に使用されるエンティティです。
予約情報はMTL_RESERVATIONSに格納されます。受注明細の予約レコードは、MTL_SALES_ORDERSとOE_ORDER_LINES_ALLの両方を指します。
Oracle Order Managementでは、受注入力時に「出荷方法」の各オプションおよび概算の「運送」コストを得るためにOracle Transportation Executionに属するAPIがコールされます。Oracle Order Managementは受注明細情報をOracle Transportation Executionに渡し、設定されている経路ガイドと実際の運送業者レートを使用して出荷方法と概算コストを決定します。最初にこのコールが行われるのは、ユーザーが「処理」メニューの「運送レート」または「出荷方法選択」を実行したときで、その後は、レートまたは出荷方法に影響する受注変更によりこれらの機能が再実行されます。
「運送選択」には、出荷方法を手動で選択できるようにOracle Order ManagementとOracle Transportation Executionが統合されています。「出荷方法選択」を選択すると、使用可能な出荷方法、コストおよび移動時間が表示されます。これは、Oracle Transportation Executionのデータからの情報です。出荷方法を選択すると、その方法を使用して受注が自動的に更新されます。
Oracle Order Managementは、モデルおよびキットが受注に入力されるときにOracle Bill of Materialと統合されます。Oracle Order Managementでは、ユーザーによるオプション選択および出荷のために、モデルまたはキット用に定義された部品構成表を使用するか、モデルをコンポーネントに展開します。
Oracle Order Managementは、次の分野でOracle Product Lifecycle Managementと統合されています。
品目: Oracle Order Managementは、品目、相互参照および品目関連を含む品目設定情報にアクセスするためにOracle Product Lifecycle Managementと統合されています。Order Managementにとって重要な優先倉庫、処理フラグ、品目タイプ、価格表、キャッチ・ウェイト使用可能などの多くの属性が品目データベースに格納され、デフォルト・ソースとしてOrder Managementにより使用されます。
顧客品目相互参照: Oracle PLMを使用して、顧客品目および顧客品目相互参照情報を設定できます。この事前に定義した顧客品目識別子を使用して、発注を処理できます。Oracle Order Managementでは、Oracle InventoryのAPIのINV_CUSTOMER_ITEM_GRPがコールされ、受注明細で指定された顧客品目、出荷先サイトおよび倉庫に基づいて社内品目が導出されます。受注明細の品目識別子タイプは、発注の処理時に使用された相互参照タイプを示します。受注品目により、受注の処理に使用された識別子が追跡されます。
関連品目: PLMで設定された「品目関連」がOrder Managementで「受注」フォームに「関連品目」ウィンドウを表示するために使用され、たとえばアップグレード販売品目、相互販売品目、代替品目、下位代替品などをユーザーが参照しやすくなります。
拡張品目検索: Oracle Order Managementは、品目カタログのパラメトリック検索が使用できるようにPLMの拡張品目カタログと統合されています。
Oracle Order Managementは、次の機能領域でOracle Purchasingと統合されています。
返品受入: Oracle Order Managementでは、Oracle Purchasingの受入機能を使用して返品受入が処理されます。品目の受入時には、Oracle PurchasingによりOracle Order Managementがコールされ、搬送が示され、COGS情報が取得されます。品目が検収されてOracle Inventoryに搬送されると、Oracle PurchasingによりOracle Order Management(OE_RMA_RECEIVING)がコールされ、検収が示されます。返品明細の履行は、受入イベントから駆動されます。
Oracle Purchasingでは、ビューOE_PO_ENTER_RECEIPTS_VIEWが検査され、返品受入が予期される受注明細が判別されます。このビューでは、記帳済であり、受入可能で「受入待ち」ブロック・アクティビティで待機中の明細が戻されます。
社内発注: Oracle Purchasingでは、受注インポートを使用して社内発注が作成されます。また、受注処理APIを使用して購買依頼の変更がOracle Order Managementに送信されます。Oracle Order Managementでは、購買API(PO_SUPPLY)がコールされ、社内発注の変更がOracle Purchasingに送信されます。
直接出荷受注: Oracle Order Managementは、直接出荷受注を履行するためにOracle Purchasingと統合されています。PO購買依頼インタフェース表には、外部ソース経由で履行する必要のある受注明細の情報が移入されます。Oracle PurchasingではOracle Order Management API(OE_DROP_SHIP_GRP)がコールされ、購買依頼、発注および受入に関する情報が送信されます。Oracle Order Managementには、「受注」フォームの「追加明細情報」および「追加受注情報」ウィンドウにある「直接出荷」情報に対するリンクが用意されています。
Oracle Order Managementでは、Oracle Advanced Supply Chain PlanningのGlobal Order Promising機能を使用して受注品目の引当可能状況がチェックされ、受注明細が計画されます。計画済受注明細は、Advanced Planningシステムでは需要として表示されます。
引当可能状況をチェックしたり、受注明細を計画するために(予定作成では引当可能状況がチェックされ、引当可能数量がある場合は供給が消し込まれます)、Oracle Order ManagementではMRP API(MRP_ATP_PUB.CALL_ATP)がコールされます。MRPでは、品目の引当可能状況(または、明細グループが渡された場合はグループの引当可能状況)がチェックされて結果が戻されます。また、APIでは、事業所からの出荷が指定されていない場合は、その明細がソース(事業所からの出荷が検索)されます。ソースが戻されるのは、MRPでソース・ルールが設定されている場合のみです。オープン需要を確認するために、Oracle PlanningではOE_ORDER_LINESではなくビューMTL_DEMAND_OM_VIEWが検査されます。これにより、「MRPで参照可能」フラグが「Y」に設定されているオープン(未出荷)明細が戻されます。「MRPで参照可能」フラグが「Y」に設定されるのは、明細が計画済の場合です。
記帳の前に、Advanced Supply Chain Planningでは受注明細に対する予定作成中に品目代替も実行されます。これは、受注品目がソース事業所で引当可能ではなく明細の合計金額に対して代替が引当可能なときに行われます。
ATOモデルに対する予定作成で、ATOモデルの倉庫を選択するためにソース・ルールを使用できます。ATOモデルの倉庫を指定する必要はありません。ATOモデルに対して倉庫を供給するためにGOPとASCPに相互作用があります。倉庫の自動ソースのためにこれらのアプリケーションのライセンスを購入する必要はありませんが、GOPとASCPの両方のライセンスを購入せず、さらにPDSを使用しないで「照合」機能を使用することはできません。
Oracle Order Managementは、OMの「売上総利益」機能が有効なときに、cst_item_costsまたはcst_quantity_layersからコストを取得するためにOracle Cost ManagementのCST_COST_APIをコールします。品目コストは、利益計算が簡単になるように受注明細に格納されます。
Oracle Order Managementは、補充発注モデルおよび品目の受注を履行するために受注構成プロセスと統合されています。これらのビジネス機能はワークフロー対応です。品目が「購買」品目の場合、プロセスは購買依頼を作成することでその品目をOracle Purchasingに送付します。このプロセスは受注に対する供給オーダーと呼ばれます。品目が「製造」品目の場合、プロセス・フローでは構成品目、BOM、工順、作業指示およびフロー・スケジュールが作成されます。品目が(製造または購買のいずれかによって)補充されると、その品目は在庫に受け入れられて予約がOMの受注明細に転送され、出荷可能となります。
Oracle Order Managementの受注UIには、ATO受注明細に限定または参照された文書(発注または作業指示)の供給詳細とステータスをユーザーが確認できる「受注供給ワークベンチ」へのリンクが用意されています。これにより、顧客サービス担当者は、PO、WIPまたはフロー・フォームにナビゲートせずに顧客に受注ステータスを提供できます。
Order Managementでは、Oracle Inventoryのアプリケーションで在庫が追跡される品目の受注を処理できます。
在庫組織における品目の受注を処理する際、Order Managementでは、二重単位(キャッチ・ウェイト)と等級サポートが使用できるように、受注明細レベルで追加属性を有効にします。代替単位と価格設定単位は、出荷時にキャッチ・ウェイト品目の正確な価格設定が可能となるようにAdvanced Pricingにインタフェースされます。
PJMで追跡されるプロジェクトで販売される明細の場合、Oracle Order Managementにプロジェクトとタスク番号を記録できます。あるプロジェクトおよびタスクに属すると識別された受注明細は、PJM内のステータスを更新するために履行後にPJMにプルされます。
Oracle Order Managementでは、Qualityとの統合を通じてOrder Informationポータル経由で表示される品目の品質計画を参照できます。
Oracle Order Managementは、受注組立モデルおよび品目の受注を履行するためにOracle Work in Processと統合されています。これらのビジネス機能はワークフロー対応です。ATOプロセス・フローでは、構成品目、BOM、工順、作業指示およびフロー・スケジュールが必要に応じて作成されます。「作業指示」にはOM受注明細に戻るリンクがあり、OMユーザーはその受注明細に関連した「在庫予約」を表示することでWIPのジョブ番号とステータスを確認できます。WIPジョブが完了または一部完了すると、その予約はOMの明細に転送され、明細のプロセス・フローが継続されます。
Oracle Order Managementでは、Oracle Sales Contractsと連携して、法務担当者に加えて営業マネージャ、営業担当者、契約交渉担当者、契約管理者が使用するための契約条件を含む長期基本契約または一時販売契約を作成できます。この機能ではOracle Sales Contractsが使用可能で、社内承認および顧客受入で完了している正式な交渉を組み込みます。販売交渉に必要な基本的な機能の他に、契約条件、価格保留および将来の顧客購入に合意条件を適用できる機能などの追加契約機能がサポートされています。Oracle Order Managementの取引はすべて、正式販売契約フローをサポートしています。
Oracle Incentive Compensation(旧名称はOracle Sales Compensation)は、コミッションを計算してビジネス目標と効果的に対応付けるために、取引回収APIを使用してOracle Order Managementから受注明細をプルします。
Oracle Order Managementは、Oracle Order Captureを通じてOracle iStore、Oracle QuotingおよびOracle Depot RepairなどのいくつかのCRM製品と統合されます。外部のチームは、Oracle Order Managementの受注グループ処理APIを使用して見積を受注に変換できます。受注管理オブジェクトに対する変更は受注獲得フィードバック・キューを介してオンラインでOracle Order Captureに送信されます。受注関連情報に関係するCRM製品は、受注獲得キューに登録してメッセージのポーリングを行う必要があります。
Oracle Partners Onlineでは、そのユーザー・インタフェースを通じて入力された受注と明細が受注処理API経由でOracle Order Managementに送信されます。
Oracle TelesalesのE-Businessセンターは、いくつかの点でOracle Order Managementと統合されます。「受注」タブで受注履歴の表示と新規受注の作成が可能です。「受注」タブの「新規」ボタンを選択すると、「受注」ウィンドウを起動できます。E-Businessセンターで入力された「パーティ」、「アカウント」、「所在地」および「担当者」の情報が持ち越され、「受注」ウィンドウに移入されます。指定したパーティのアカウントがTeleSalesに存在しない場合は、Oracle Order Managementで自動的にアカウントが作成されます。これにより、その他の詳細を入力して受注を処理できるようになります。
Oracle Order Managementでは、Oracle Trade Managementからその係争処理機能の一部としてRMA受注と明細を受信できます。またOracle Order Managementでは、Oracle Trade Managementの販促限度機能が拡張価格設定コールを通じて利用されます。
Oracle Order Managementは、RMAおよび受注の作成、顧客アカウントの検証および顧客に対する修理請求のためにOracle Depot Repairにより使用されるERPモジュールです。
参照: 「Order Capture」
フィールド・サービス・レポートでは、特にOracle Order Managementで「価格表」、「単位」(UOM)および2つの「品目属性-在庫」を設定する必要があります。価格表には品目の定価が含まれています。品目は、資材でも、労務費や運転距離の単位のような経費でもかまいません。あるタスクに対する資材、経費および労務取引がフィールド・サービス報告に取り込まれると、この情報は「手数料」に更新されます。「手数料」では、品目の定価がOracle Order Managementから受信され、顧客への請求の生成に使用されます。
Install Baseの追跡可能な品目に関する情報は、次のようにInstall Baseにインタフェースされます。
出荷可能品目: 受注および返品に関する情報が、在庫インタフェースを介してInstall Baseにインタフェースされます。
出荷不可品目: 受注および返品に関する情報が、Order Managementの履行ワークフロー・アクティビティを介してInstall Baseにインタフェースされます。
また、Install Baseは、社内組織間の取引の結果として品目インスタンスを適切に作成または更新することで、ピック取引、出荷および受入などの社内受注取引もサポートしています。
Oracle Service Contractsには、導入ベースから新規作成された顧客レコードの情報をプルして所有者レコードを作成するAPIがあります。
保証: 保証契約は、サービス可能製品が出荷されるときに作成されます。保証契約が作成されるのは、サービス可能製品の構成部品表に保証が含まれるときです。可能であれば常に、複数の製品が1つの受注で販売されている場合に、すべての製品に対して1つの保証が作成されます。異なる保証品目には、契約上にそれぞれ個別の保証明細が作成されます。
延長保証: 延長保証契約は、延長保証が受注上で販売されるときに作成されます。延長保証契約は連結することもできます。Order Managementは履行ワークフロー・アクティビティ(明細の履行)を介してService Contractsにインタフェースされます。このアクティビティにより、Service Contractsのインタフェース表が移入されます。Service Contractsの受注処理コンカレント・プログラムを実行して、インタフェース・レコードを処理する必要があります。
サービス可能品目が信用契約が原因で返品される場合、顧客に延長保証の信用があるかどうかは、「OKS: IBインスタンス終了のためクレジット・メモをあげる」プロファイルの設定によって異なります。また、発行されたクレジットの金額はグローバル契約のデフォルト設定によって決定されます。これは、ワークフロー・アクティビティの「受注明細の設定 - サービス実績」によってサービス可能品目の返品明細レベルで上書きできます。このアクティビティを使用して、service_credit_eligible_codeを「全て」、「按分」または「なし」の値に設定できます。
定期購読/購買: 履行は、契約承認プロセス後に開始します。各定期購読/購買品目明細のインスタンス化された履行テンプレートにより、搬送ごとにOracle Order Managementでコンカレント・プログラムによって受注が作成されます。受注詳細には、定期購読/購買品目基本契約からの情報が挿入されます。Order Managementでの受注作成後に、その受注をリリースおよび出荷できます。Oracle Service Contractsとの統合は双方向です。Service Contractsは、品目および履行の詳細を送信して受注を作成します。搬送およびステータスの詳細は、受注の出荷確認が行われるときにService Contractsに送信され、定期購読/購買品目基本契約に格納されます。
RMA: Service Contractsにより、Order Management RMA情報が受注処理API経由で送信されます。
以前のリリースでは、Service Contractsで統合ポイントとしてOrder Captureを使用して、Order Managementを使用して開始したサービス契約を作成しました。リリース12では、Order CaptureのかわりにService ContractsにOrder Managementから直接APIをコールします。
Service Contracts(OKS)APIは、一度に1つのみ受注明細を処理しますが、複数明細には最大数受注処理も使用されます。
このOKS APIは、延長保証/サービス(即時または遅延)の受注明細を処理します。
OKS Service Contractsの受注処理コンカレント・プログラムでは、APIコールによって移入されたインタフェース表からデータを取得し、サービス契約を作成します。このコンカレント・プログラムを複数インスタンスで実行して、サービス契約を作成できます。
Service Contractsの受注処理コンカレント・プログラムにより、インタフェースされたサービスの受注明細を処理する前に、インスタンスがInstall Baseにインタフェースされることが検証されます。
Oracle Order Managementは、Order Managementヘッダー・フローおよび明細フローに挿入可能なワークフロー・アクティビティを介してSFMと統合されます。プロビジョン可能とマークされた品目を保持する受注明細が、Shipping Executionプロセスを経由するかわりにSFMに送信されて履行されます。
Oracle Service製品スイートの一部として、Oracle Spares ManagementはOracle Field Serviceソリューションに付属するインストール可能モジュールとして分類されています。Oracle InventoryおよびOracle Order Managementのみが、Oracle Spares Managementの実装に特に必要となる前提製品です。
Oracle Order Managementとの統合により、複数の在庫組織間での部品の移動が可能になります。また、いくつかの高度な倉庫管理機能が組み込まれています。
Oracle Spares Managementでは、フィールド・サービス組織におけるスペア部品の管理にかかわるビジネス・プロセスがサポートされ、多くのOracle製ERPおよびCRMアプリケーションと統合されています。この統合により、スペア管理プロセスにかかわるビジネス・アクティビティを管理するための拡張機能が提供されます。
Oracle Order Managementには、フィールド・エンジニアに特定のタスク用の部品を搬送するための社内受注処理機能が用意されています。社内受注はOracle Spares Managementの「部品所要量」ウィンドウで開始されます。Oracle Order Management内では、社内受注は外部の顧客に出荷される受注とほとんど同じように処理されます。この処理には、受注のピック、梱包、出荷および受入が含まれます。
Oracle Order Managementとの主要な統合機能は、次のとおりです。
社内受注を作成して在庫組織に部品を転送する機能
倉庫内でモバイル・アプリケーションを使用する機能
バーコードとスキャン機能を使用する機能
ピック、梱包および出荷機能を使用する機能
Oracle Order Managementユーザーは、Oracle Sales Contractsの機能を使用して、事前承認済条項および契約テンプレートのライブラリに基づいた契約条件を含む長期基本契約または一時販売契約を作成できます。この機能では、社内承認および顧客受入で完了している正式な契約条件交渉を組み込みます。Oracle Order Managementのすべての文書に、契約条件ライブラリおよびSales Contractsにより提供される契約条件交渉機能へのアクセス手段が用意されています。
見積: 交渉ワークフローで始まる受注
受注: 履行ワークフローで始まる受注
受注のリリース: 品目、価格および条件を規定した営業基本契約の参照がある受注
営業基本契約: 大量の価格設定および取引条件を活用するために単一取引上で参照できる長期基本契約
このプロファイルは、インストールが、Order Managementに提供されている契約オプションの使用を承認され、サイト・レベルでOracle Order Managementの取引条件の統合が使用可能に設定されているかどうかを判別します。このプロファイル・オプションが「Yes」に設定されている場合、基本契約や受注を含む販売契約のオーサリング、交渉および管理が可能で、Microsoft Wordの統合や連携機能のようなSales Contractsの機能や契約エキスパートを利用すると、契約を迅速で効率的に整理できます。
Oracle Sales Contractsに契約条件のオーサリングおよび交渉を設定する手順は、次のとおりです。
「契約条件ライブラリ」を設定します。次の中から必要なものを作成します。
条項
契約テンプレート
契約エキスパート・ルール
『Oracle Sales Contracts Implementation and Administration Guide』を参照してください。
契約テンプレートを作成するか、MS Wordの統合機能を使用して条件を追加できます。MS Wordの文書形式、PDFまたは他の形式でも条件を添付できます。文書を生成する場合、営業基本契約/受注のプレビュー中に条件をマージすることをお薦めします。また、条件には、承認のための通知も添付されます。契約テンプレートには、様々な文書タイプを使用できます。受注または営業基本契約などに対して、1つの文書タイプに1つまたは複数の契約テンプレートを使用できます。取引タイプにデフォルトの契約テンプレートを定義することは必須ではありません。『Oracle Sales Contracts Implementation and Administration Guide』を参照してください。
レイアウト・テンプレートを少なくとも1つ作成します。レイアウト・テンプレートはOracle Applications Technology Group(ATG)機能の一部です。「プレビューおよび印刷」を使用している場合は、テンプレートが使用可能であることが必要です。レイアウト・テンプレートを取引タイプ上に定義することは必須ではありません。レイアウト・テンプレートは、Oracle Sales Contractsから選択するか、デフォルトとして定義することもできます。取引タイプのデフォルトでOracle Sales Contractのデフォルトが上書きされます。
注意: レイアウト・テンプレートの設定中は、終了日を空白のままにすることをお薦めします。終了日がないと、レイアウト・テンプレートは無効になりません。このため、オープン営業文書に無効なレイアウト・テンプレートが使用されることを防ぐことができます。
参照: 「営業文書のプレビューと印刷」
プロファイル・オプション「OKC: 販売契約使用可」を「Yes」に設定します。詳細は、「プロファイル・オプションの設定」を参照してください。
『Oracle Sales Contracts Implementation and Administration Guide』
「契約条件のオーサリングおよび交渉」を設定する手順は、次のとおりです。
ワークフロー機能拡張を設定します。「営業基本契約/受注生成」アクティビティを「草案の発行」と「内部承認」の間の承認のある交渉ワークフローに追加します。これにより、ワークフロー通知への自動添付が使用可能になり、承認者が簡単に文書を表示できるようになります。また、契約文書内の参照としての取引自体への自動添付も使用可能になります。
ビジネス・プロセスに非標準句に対する追加の承認レイヤーが含まれる場合、ワークフローを拡張して営業文書に非標準句がないかチェックし、存在する場合は営業文書を追加の承認者に送付します。一例として、ワークフロー・アクティビティ「非標準句が存在するか?」を「次の承認者を取得」および「承認済」の間に挿入して、「見積」または「営業基本契約」を「社内承認保留中」ステータスのままで、追加の法的承認者に送付できます。
必要な場合は、プロファイル・オプション「OM: 印刷文書拡張区分名」を設定します。このプロファイルをカスタムJavaコードのCLASSPATHとともに使用して、カスタマイズした表からの印刷を使用可能にします。「プレビューおよび印刷」を参照してください。
取引タイプを設定します。次のものを含むことができます。
契約テンプレート
レイアウト・テンプレート
承認者の設定リスト
契約およびレイアウトに対するデフォルト・テンプレートの割当は必須ではありません。ワークフローで「承認」がサポートされている場合は、各取引タイプに「承認」リストを設定します。「承認」を参照してください。
注意: 契約テンプレートおよびレイアウト・テンプレートは、任意のOM取引タイプに添付できます。
参照
See:契約条件のオーサリングおよび交渉の詳細は、『Oracle Sales Contracts Implementation and Administration Guide』を参照してください。
販売契約ワークベンチは、販売契約ワークベンチ管理者または販売契約ワークベンチ・ユーザーとして使用できます。販売契約ワークベンチ管理者は、契約管理者の割当機能で契約管理者を更新できます。契約管理者は、契約ワークベンチを使用して契約の表示や契約へのアクセス、通知などのタスクを実行できます。契約ワークベンチは、管理者がパーソナライズできるHTMLページです。管理者はWorkbenchのページのビンまたはパーソナライズ可能ビューを使用して契約情報を表示できます。また追加のシード済ビンにはユーザーへの通知が表示され、通常、追加の契約機能へのショートカットに使用されます。管理者はビンから契約を直接処理でき、可能な処理は所有するアクセス権および契約のステータスによって異なります。また、頻繁に使用する契約はブックマークに登録できます。
使用可能なWorkbenchの機能は次のとおりです。
検索機能 – ワークベンチで、単純検索や拡張検索を実行できます。検索結果から文書を開いて更新できます。
契約ビン - ワークベンチに表示される契約ビンを定義し、ビンの表示の仕方に基づいてビンのコンテンツ(結果)を決定するために各ビンをどのようにパーソナライズするかを定義できます。
通知ビン
ショートカット – 営業基本契約の作成、受注、条項分析および契約管理の割当てなどの、よく使用する処理およびレポートにリンクします。
詳細は『Oracle Sales Contracts Implementation and Administration Guide』を参照してください。