Oracle 9i RAC データベースインスタンス用の Oracle Solaris Cluster 3.3 リソースタイプへのアップグレード

Sun Cluster 3.2 リリースの時点で、Oracle 9i RAC データベースインスタンスの起動と停止を自動化するフェイルオーバーリソースタイプは、マルチマスターリソースタイプと置き換えることができます。マルチマスターリソースにより、Oracle RAC 用サポートの管理が簡素化され、スケーラビリティが向上します。

Sun Cluster 3.1 ソフトウェアから、Oracle 9i RAC データベースインスタンス用の Oracle Solaris Cluster 3.3 リソースタイプにアップグレードするには、次の節で説明する作業を実行します。

「Oracle RAC データベースコンポーネントのリソースグループをオフラインにしてコンポーネントを再起動する」
「Oracle 9i RAC データベースインスタンス用に Oracle Solaris Cluster リソースの構成を変更する」

これらの作業は、一覧表示されている順番に従って実行します。

Oracle RAC データベースコンポーネントのリソースグループをオフラインにしてコンポーネントを再起動する

この作業では、Oracle RAC データベースコンポーネントのリソースグループをオフラインにし、コンポーネントを再起動する作業を、各クラスタノードで個別に行います。

この一連の操作により、Oracle RAC データベースコンポーネントはほかのクラスタノードでオンラインのままとなり、ダウンタイムが回避されます。

この作業は、各クラスタノードで個別に実行します。

始める前に

RAC フレームワークリソースグループ内のリソースがアップグレードされていることを確認します。詳細は、「Oracle RAC 用サポートのリソースのアップグレード」を参照してください。

クラスタノードでスーパーユーザーになります。
Oracle リスナーリソースを独立したリソースグループ内で構成した場合は、リソースグループをノードからオフラインにします。
Oracle リスナーリソースを Oracle RAC サーバーリソースと同じリソースグループ内で構成した場合は、このステップを省略します。
オフラインにするリソースグループごとに、次のコマンドを入力します。
```
# clresourcegroup offline -n node rac-listener-rg
```
-n node

リソースグループをオフラインにするノードを指定します。このノードは、この作業を実行しているノードです。

rac-listener-rg

オフラインにする Oracle リスナーリソースのリソースグループを指定します。

リソースグループがオフラインになると、Oracle リスナーはノード上で停止します。ほかのノード上の Oracle リスナーは影響を受けません。
Oracle RAC サーバーのリソースグループをノードからオフラインにします。
```
# clresourcegroup offline -n node rac-server-rg
```
-n node

リソースグループをオフラインにするノードを指定します。このノードは、この作業を実行しているノードです。

rac-server-rg

オフラインにする Oracle RAC サーバーリソースのリソースグループを指定します。

リソースグループがオフラインになると、Oracle RAC サーバーはノード上で停止します。ほかのノード上の Oracle RAC サーバーは影響を受けません。
Oracle リスナーリソースを Oracle RAC サーバーリソースと同じリソースグループ内で構成した場合は、リスナーもノード上で停止します。ほかのノード上の Oracle リスナーは影響を受けません。
Oracle ユーティリティーを使用して、Oracle RAC サーバーと Oracle リスナーをノード上で再起動します。

次の手順

「Oracle 9i RAC データベースインスタンス用に Oracle Solaris Cluster リソースの構成を変更する」に進みます。

Oracle 9i RAC データベースインスタンス用に Oracle Solaris Cluster リソースの構成を変更する

この作業は、1 つのクラスタノードから実行します。

始める前に

「Oracle RAC データベースコンポーネントのリソースグループをオフラインにしてコンポーネントを再起動する」で説明している作業が実行されていることを確認します。

スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.admin および solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
Oracle リスナーリソースを独立したリソースグループ内で構成した場合は、リソースグループを削除します。
Oracle リスナーリソースを Oracle RAC サーバーリソースと同じリソースグループ内で構成した場合は、このステップを省略します。
削除するリソースグループごとに、次のコマンドを入力します。
```
# clresourcegroup delete -F rac-listener-rg
```
rac-listener-rg

削除する Oracle リスナーリソースのリソースグループを指定します。
Oracle RAC サーバーリソースを含むすべてのリソースグループを削除します。
削除するリソースグループごとに、次のコマンドを入力します。
```
# clresourcegroup delete -F rac-server-rg
```
rac-server-rg

削除する Oracle RAC サーバーリソースを含むリソースグループを指定します。
Sun QFS 共有ファイルシステムを使用している場合は、Sun QFS メタデータサーバーのリソースを含むすべてのリソースグループを削除します。
Sun QFS 共有ファイルシステムを使用していない場合は、このステップを省略します。
削除するリソースグループごとに、次のコマンドを入力します。
```
# clresourcegroup delete -F qfs-mds-rg
```
qfs-mds-rg

削除する Sun QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループを指定します。
Oracle ファイル用にグローバルデバイスグループまたは共有ファイルシステムを使用している場合は、Oracle ソフトウェアが依存するストレージの可用性を管理するストレージリソースを追加します。
Oracle ファイル用にグローバルデバイスグループまたは共有ファイルシステムを使用していない場合は、このステップを省略します。
この作業を実行する手順については、「Oracle ファイル用ストレージリソースの追加」を参照してください。
Oracle 9i RAC データベースインスタンス用の新しいリソースを構成します。
この作業を実行する手順については、「Oracle RAC データベースインスタンスのリソースの構成」を参照してください。

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