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Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Real Application Clusters ガイド |
Oracle RAC をクラスタで実行できるようにするための作業の概要
共有ファイルシステム上のバイナリファイルと構成ファイルのインストール
Oracle 10g または 11g Oracle Clusterware のネットワークデフォルト設定の上書き
Oracle Solaris Cluster ノードのサブセットへの Oracle Clusterware のインストール
Oracle 10g または 11g RAC のインストールを確認する
Oracle ASM インスタンスおよびディスクグループの作成
Oracle ASM インスタンスおよびディスクグループを作成する
Oracle 10g または 11g で共有ファイルシステム上のデータファイルの場所を指定する
Oracle 9i で共有ファイルシステム上のデータファイルの場所を指定する
Oracle RAC データベースインスタンスのリソースの構成
Oracle RAC データベースインスタンスのリソースを登録および構成するためのツール
Oracle Solaris Cluster および Oracle 10g Release 2 または 11g Oracle Clusterware の相互運用を実現する
Oracle 9i RAC データベースインスタンスの起動と停止を自動化する
Oracle RAC 用サポート のインストールおよび構成の確認
複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループの構成を確認する
Oracle ファイル用のストレージリソースの構成を確認する
Oracle 10g Release 2 または 11g RAC データベースインスタンスのリソースの構成を確認する
Oracle 9i RAC データベースインスタンスのリソースの構成を確認する
6. Oracle RAC 用サポート のトラブルシューティング
Oracle ソフトウェアが共有ファイルシステムにインストールされている場合、ORACLE_HOME 環境変数が指定するディレクトリ内のすべてのファイルに、すべてのクラスタノードからアクセスできます。 しかし、一部の Oracle ファイルおよびディレクトリでは、ノード固有の情報を維持する必要があります。
Oracle ソフトウェアを共有ファイルシステムにインストールする場合、ノード固有の情報を維持する必要があるファイルおよびディレクトリのローカルコピーを作成する必要があります。 これらのファイルおよびディレクトリにすべてのクラスタノードからアクセスできるようにするには、ノードに対してローカルであるファイルシステム上のファイルまたはディレクトリがターゲットであるシンボリックリンクを使用します。 そのようなファイルシステムは、共有ファイルシステムの一部ではありません。
この目的でシンボリックリンクを使用するには、ローカルファイルシステム上の領域を割り当てる必要があります。 この領域内のファイルへのシンボリックリンクを Oracle アプリケーションで作成できるようにするには、Oracle アプリケーションがこの領域内のファイルにアクセスできる必要があります。 シンボリックリンクは共有ファイルシステム上に存在するため、これらのリンクへのすべてのノードからのすべての参照は同じです。 したがって、すべてのノードは、ローカルファイルシステム上の領域に対する同じ名前空間を保持している必要があります。
管理者は、ゾーンクラスタがファイルシステムを使用するときでも、グローバルクラスタ投票ノード上にファイルシステムを作成します。 管理者は、zonecfg コマンドを使用して、ノード固有のファイルシステムをゾーンクラスタノード内に構成します。
ここでは、次の手順について説明します。
この手順は、ノード固有の情報を維持するディレクトリごとに実行します。 ノード固有の情報を維持するには、通常は次のディレクトリが必要です。
ノード固有の情報を維持するために必要な他のディレクトリについては、Oracle のドキュメントを参照してください。
作成するローカルディレクトリ構造が、ノード固有の情報を含む大域ディレクトリ構造と一致することを確認します。 たとえば、大域ディレクトリ /global/oracle/network/agent に、ローカルの /local ディレクトリの下に格納する必要があるノード固有の情報が含まれている場合があります。 その場合は、/local/oracle/network/agent という名前のディレクトリを作成します。
# mkdir -p local-dir
存在しないすべての親ディレクトリを最初に作成することを指定します。
作成するディレクトリのフルパス名を指定します。
ノード固有の情報のローカルコピーが、手順 1 で作成したローカルディレクトリに含まれることを確認します。
# cp -pr global-dir local-dir-parent
所有者、グループ、アクセス権モード、修正時刻、アクセス時刻、およびアクセス制御リストを維持することを指定します。
ディレクトリとそのすべてのファイル (サブディレクトリとそのファイルを含む) をコピーすることを指定します。
コピーする大域ディレクトリのフルパスを指定します。 このディレクトリは、共有ファイルシステム上の、ORACLE_HOME 環境変数が指定するディレクトリに存在します。
ローカルコピーを含むローカルノード上のディレクトリを指定します。 このディレクトリは、手順 1 で作成したディレクトリの親ディレクトリです。
例 4-1 ノード固有のディレクトリの作成
この例では、2 ノードクラスタ上にノード固有のディレクトリを作成するために必要な一連の操作を示します。 このクラスタは次のように構成されています。
ORACLE_HOME 環境変数は /global/oracle ディレクトリを指定します。
各ノードのローカルファイルシステムは、/local ディレクトリにあります。
次の操作は、各ノードで実行します。
必要なディレクトリをローカルファイルシステム上に作成するために、次のコマンドを実行します。
# mkdir -p /local/oracle/network/agent
# mkdir -p /local/oracle/network/log
# mkdir -p /local/oracle/network/trace
# mkdir -p /local/oracle/srvm/log
# mkdir -p /local/oracle/apache
ノード固有の情報を維持する大域ディレクトリのローカルコピーを作成するために、次のコマンドを実行します。
# cp -pr $ORACLE_HOME/network/agent /local/oracle/network/.
# cp -pr $ORACLE_HOME/network/log /local/oracle/network/.
# cp -pr $ORACLE_HOME/network/trace /local/oracle/network/.
# cp -pr $ORACLE_HOME/srvm/log /local/oracle/srvm/.
# cp -pr $ORACLE_HOME/apache /local/oracle/.
次の操作は、1 つのノードのみで実行します。
大域ディレクトリを削除するために、次のコマンドを実行します。
# rm -r $ORACLE_HOME/network/agent
# rm -r $ORACLE_HOME/network/log
# rm -r $ORACLE_HOME/network/trace
# rm -r $ORACLE_HOME/srvm/log
# rm -r $ORACLE_HOME/apache
ローカルディレクトリから対応する大域ディレクトリへのシンボリックリンクを作成するために、次のコマンドを実行します。
# ln -s /local/oracle/network/agent $ORACLE_HOME/network/agent
# ln -s /local/oracle/network/log $ORACLE_HOME/network/log
# ln -s /local/oracle/network/trace $ORACLE_HOME/network/trace
# ln -s /local/oracle/srvm/log $ORACLE_HOME/srvm/log
# ln -s /local/oracle/apache $ORACLE_HOME/apache
この手順は、ノード固有の情報を維持するファイルごとに実行します。 ノード固有の情報を維持するには、通常は次のファイルが必要です。
ノード固有の情報を維持するために必要な他のファイルについては、Oracle のドキュメントを参照してください。
# mkdir -p local-dir
存在しないすべての親ディレクトリを最初に作成することを指定します。
作成するディレクトリのフルパス名を指定します。
# cp -p global-file local-dir
所有者、グループ、アクセス権モード、修正時刻、アクセス時刻、およびアクセス制御リストを維持することを指定します。
コピーするグローバルファイルのファイル名とフルパスを指定します。 このファイルは、共有ファイルシステム上の ORACLE_HOME 環境変数が指定するディレクトリにインストールされています。
ファイルのローカルコピーを含むディレクトリを指定します。 このディレクトリは、手順 1 で作成したディレクトリです。
例 4-2 ノード固有のファイルの作成
この例では、2 ノードクラスタ上にノード固有のファイルを作成するために必要な一連の操作を示します。 このクラスタは次のように構成されています。
ORACLE_HOME 環境変数は /global/oracle ディレクトリを指定します。
各ノードのローカルファイルシステムは、/local ディレクトリにあります。
次の操作は、各ノードで実行します。
ノード固有の情報を維持するファイルを含むローカルディレクトリを作成するために、次のコマンドを実行します。
# mkdir -p /local/oracle/network/admin
ノード固有の情報を維持するグローバルファイルのローカルコピーを作成するために、次のコマンドを実行します。
# cp -p $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_ro.ora \ /local/oracle/network/admin/.
# cp -p $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora \ /local/oracle/network/admin/.
次の操作は、1 つのノードのみで実行します。
グローバルファイルを削除するために、次のコマンドを実行します。
# rm $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_ro.ora
# rm $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora
ファイルのローカルコピーから対応するグローバルファイルへのシンボリックリンクを作成するために、次のコマンドを実行します。
# ln -s /local/oracle/network/admin/snmp_ro.ora \ $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora
# ln -s /local/oracle/network/admin/snmp_rw.ora \ $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora
「Oracle RAC のインストールの確認」 に進みます。