Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイド 11g リリース1 (11.1.1) B65039-01 |
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この章では、Oracle WebLogic Serverドメイン内の管理対象サーバーでOracle Inbound Refinery (Oracle IBR)を構成する方法について、次のトピックで説明します。
Oracle Universal Content Management (Oracle UCM)でOracle Inbound Refineryを使用する前に、ドキュメントおよびイメージ変換がOracle Content Serverで機能するようにOracle IBRの構成を完了しておく必要があります。
一部のプラットフォームでは、変換が機能するためには、特定の環境変数を設定してから管理対象サーバーを起動する必要があります。XWindowsが実行されているUNIXオペレーティング・システムで、適切なグラフィック機能を備えたシステムに表示をリダイレクトするには、Oracle IBR管理対象サーバーを起動する前に、DISPLAYを有効なXサーバーにエクスポートする必要があります。詳細は、第4.7.2項「UNIXプラットフォームでの環境変数のライブラリ・パスの設定」を参照してください。
Oracle IBR構成を完了するには、次の手順を実行します。
第10章「インストールおよび構成の検証」の説明に従って、管理サーバー、Oracle IBRおよびOracle UCM管理対象サーバーを起動します。
第5.1項「Oracle UCM構成の完了」の説明に従って、Oracle Content Serverを構成します。
次のWebサイトでOracle IBRのインストール後の構成ページを参照します。
http://managedServerHost:16250/ibr/
必須の値をすべて入力または編集します。
Oracle Content Serverからのアクセスを有効にするには、次のように「ソケット接続アドレス・セキュリティ・フィルタを着信中」に値を指定します。
127.0.0.1|0:0:0:0:0:0:0:1|your.server.IP.address
この値は、Oracle IBRのIPアドレスではなく、ジョブをOracle IBRに送信する1つ以上のOracle Content ServerインスタンスのIPアドレスである必要があります。(テスト環境またはデモ環境では、これらのIPアドレスを同じ値にできます。)
このフィールドでは、10.*.*.*
などのワイルドカードを使用できます。この値は後で変更できます。そのためには、DomainHome
/ucm/ibr/config/config.cfg
にSocketHostAddressSecurityFilter
を設定し、Oracle IBRを再起動します。
注意: Oracle IBRを使用できるようにするには、「ソケット接続アドレス・セキュリティ・フィルタを着信中」の値を正しく設定する必要があります。 |
「サーバーのソケット・ポート」フィールドに、Oracle IBRからOracle Content Serverに戻るプロバイダを設定する場合は、サーバー・ソケット・ポートについて4444
などの未使用のポート番号を入力します。
この値は、最上位のサービスを呼び出すためのポートの番号です。このフィールドの値を変更すると、DomainHome
/ucm/ibr/config/config.cfg
のIntradocServerPort
エントリが変更されます。
注意: Oracle IBRを使用できるようにするには、「サーバーのソケット・ポート」の値を正しく設定する必要があります。 |
第10.3項「管理対象サーバーの再起動」の説明に従って、Oracle IBRを再起動します。
DomainHome
/ucm/ibr/config/config.cfg
のすべてのエントリにOracle IBRの構成に必要な値が設定されていることを確認します。
Oracle Inbound Refineryは、ドキュメント、デジタル・イメージ、動画などの電子アセット用のファイル変換を管理する変換サーバーです。Oracle IBRには、変換の他に、ドキュメントとイメージに対するサムネイル機能、ビデオのストーリーボード作成機能、デジタル・イメージからEXIFデータを抽出して使用する機能、およびAdobe PhotoshopやAdobe Illustratorなどのプログラムから生成された電子ファイルからXMPデータを抽出して使用する機能があります。Oracle IBRを使用して、Oracle Content Serverに格納されているコンテンツ・アイテムを変換できます。
Oracle ECMのインストールと構成には、Oracle IBRが含まれています。Oracle UCMでOracle IBRを使用する前に、ドキュメントおよびイメージ変換がOracle Content Serverで機能するように構成を完了しておく必要があります。構成を完了するには、次のタスクを実行します。
Oracle IBRにはインストール後の構成ページがあり、Oracle Content Serverの構成後にこのページを完了する必要があります。
Oracle UCMでOracle IBRを構成するには、次の手順を実行します。
第5.2項「Oracle Content Serverの初期構成の完了」の説明に従って、Oracle Content Serverを構成します。
次のWebサイトでOracle IBRのインストール後の構成ページを参照します。
http://managedServerHost:16250/ibr/
図6-1に、インストール後の構成用のInbound Refineryの構成ページを示します。
必須の値をすべて入力または編集します。
次の表では、Inbound Refineryの構成ページのフィールド値について説明します。図6-1に示すように、必須値にはアスタリスクが付いています。
第10.3項「管理対象サーバーの再起動」の説明に従って、Oracle Inbound Refineryを再起動します。
Oracle Content Serverを再起動します。
Oracle Content Serverインスタンスを再起動するには、Oracle WebLogic Server管理コンソール、停止スクリプトと起動スクリプト、またはOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle UCM管理対象サーバーを再起動します。詳細は、第10.3項「管理対象サーバーの再起動」を参照してください。
Oracle UCM管理対象サーバーを再起動した後、ドキュメント変換用にOracle Inbound RefineryおよびOracle Content Serverを設定できます。コアOracle IBRは、Outside In Technologyを使用して、ネイティブ・ドキュメントをWeb表示可能PDFファイルまたはJPEGサムネイルに変換します。それ以外の変換を行うには、追加のOracle IBRコンポーネントが必要になります。これらのコンポーネントはインストールされているものの、Oracle IBRではデフォルトで無効になっています。これらのコンポーネントには、Windowsオペレーティング・システムでのみ動作するもの、追加の構成が必要になるもの、および特定のコンポーネントがないとOracle Content Serverで有効にならないものがあります。
多くの変換では、Oracle IBRは使用可能なフォントが置かれたディレクトリにアクセスする必要があります。Windowsオペレーティング・システムでは、C:\WINDOWS\Fonts
にあるデフォルトのWindowsフォントが機能します。UNIXオペレーティング・システムでは、独自のパスを指定する必要があります。詳細は、第4.6項「UNIXシステムでのフォントの設定」を参照してください。
Oracle Content Serverでは、第6.2.3.1項「送信プロバイダの作成」の説明に従って「Inbound Refinery変換ジョブの処理」オプションを選択して、Oracle Content ServerからOracle IBRに至る送信プロバイダを設定する必要があります。変換タイプに必要なコンポーネントを有効にする必要もあります。新しいOracle Contentインスタンスでは、デフォルトでInboundRefinerySupport
コンポーネントが有効になっています。このコンポーネントが有効になっていない場合は、第6.2.2.1項「Oracle IBRでの変換コンポーネントの有効化」の説明に従って、ドキュメント変換にOracle IBRを使用するOracle Content Serverインスタンスで有効にする必要があります。
Oracle IBRでドキュメント変換を構成するには、次のタスクを実行します。
コアIBRは、ファイルをTIFF Web表示可能ファイルおよびJPEGイメージ・サムネイルに変換します。追加の変換タイプを使用するには、必要なコンポーネントを有効にする必要があります。
変換コンポーネントの詳細は、Oracle Fusion Middleware変換についての管理者ガイドのInbound Refinery変換オプションと関連コンポーネントに関する項を参照してください。
Oracle IBRで変換コンポーネントを有効にするには、次の手順を実行します。
Oracle IBRの「管理」メニューから、「管理サーバー」を選択し、次に「サーバー機能」を選択します。
目的のコンポーネントを選択します。
「更新」をクリックします。
「OK」をクリックして、コンポーネントを有効にします。
第10.3項「管理対象サーバーの再起動」の説明に従って、Oracle IBRを再起動します。
詳細は、readme
ファイルおよび各コンポーネントのドキュメントを参照してください。
PDFExportConverterは、OutsideInを使用して、ドキュメントを直接PDFファイルに変換します。この変換はクロス・プラットフォームにすることができ、サードパーティ製品を必要としません。PDFExportConverterをOracle IBR用にサーバー機能として有効にできます。
Oracle IBRでPDFExportConverterを有効にするには、次の手順を実行します。
Oracle IBRの「管理」メニューから、「管理サーバー」を選択し、次に「サーバー機能」を選択します。
PDFExportConverterを選択し、「更新」ボタンをクリックします。
「更新」をクリックします。
「OK」をクリックして、この機能を有効にします。
第10.3項「管理対象サーバーの再起動」の説明に従って、Oracle IBRを再起動します。
プライマリWeb表示可能変換をPDFエクスポートに設定します。
詳細は、Oracle Fusion Middleware変換についての管理者ガイドのプライマリWeb表示可能レンディションとしてのPDFファイルの設定に関する項を参照してください。
第6.2.3.3項「変換するファイル・フォーマットの選択」の説明に従って、Oracle Content Serverでファイル・フォーマットがOracle IBRに送信されるように構成されていることを確認します。
Oracle Content ServerからOracle IBRにジョブを送信して変換を実施するには、事前に次の設定タスクを実行する必要があります。
Oracle Content ServerからOracle IBRにファイルを送信して変換を実施するには、事前に、「Inbound Refinery変換ジョブの処理」オプションを選択して、Oracle Content ServerからOracle IBRに至る送信プロバイダを設定する必要があります。
送信プロバイダを作成するには、次の手順を実行します。
Oracle Content Serverの「管理」メニューから、「プロバイダ」を選択します。
プロバイダ・ページの「新規プロバイダの作成」セクションで、「送信」行の「追加」をクリックします。
次のフィールドに値を入力します。
プロバイダ名: 空白が含まれない短縮名。「インスタンス名」と同じ値を使用することをお薦めします。
プロバイダの説明: テキスト文字列。
サーバー・ホスト名: Oracle IBRインスタンスが実行されているホスト・マシンの名前。たとえば、myhost.us.example.com:16250
など。
HTTPサーバー・アドレス: Oracle IBRインスタンスのアドレス。たとえば、myhost.example.com:16250
など。
サーバー・ポート: Oracle IBRインスタンスの「サーバーのソケット・ポート」フィールドに入力された値(IntradocServerPort
値)。この値は、最上位のサービスを呼び出すためのポートの番号です。
次のようにして、Oracle IBR構成情報ページでこの値を見つけることができます。
Oracle IBRの「管理」メニューから、「構成情報」を選択します。
「サーバー名」の横にある「サーバーの構成」をクリックします。
「サーバー・ポート」の値を調べます。
インスタンス名: Oracle IBRのインスタンス名(config.cfgファイル内のIDC_Name
値)。
この値は、「コンテンツ・サーバーのインスタンス名」のインストール後の構成ページに入力されたものです。
次のようにして、Oracle IBR構成情報ページでこの値を見つけることもできます。
Oracle IBRの「管理」メニューから、「構成情報」を選択します。
「サーバー名」の値を調べます。
相対Webルート: Oracle IBRインスタンスのWebルート、/ibr/
。
「変換オプション」で、「Inbound Refinery変換ジョブの処理」を選択します。
「Inbound Refineryの読取り専用モード」は選択しないでください。
「追加」をクリックします。
第10.3項「管理対象サーバーの再起動」の説明に従って、Oracle Content Serverを再起動します。
プロバイダ・ページに戻り、プロバイダの「接続状態」の値が「良好」
であることを確認します。
値が「良好」
でない場合は、前述のエントリをすべて正しく入力したことを再確認し、Oracle Content ServerとOracle IBRのインスタンスが相互にpingできることを確認します。
プロバイダの設定の詳細は、Oracle Fusion Middleware変換についての管理者ガイドのContent ServerとRefineryの通信の構成に関する項を参照してください。
変換タイプによっては、Oracle Content Serverでヘルパー・コンポーネントを有効にする必要があります。ドキュメント変換にIBRを使用するOracle Content Serverインスタンスでは、InboundRefinerySupport
コンポーネントを常に有効にする必要があります。新しいOracle Content Serverインストールではデフォルトで有効になっています。
Oracle Content ServerでOracle IBR用のコンポーネントを有効にするには、次の手順を実行します。
Oracle Content Serverの「管理」メニューから、「管理サーバー」を選択し、次に「コンポーネント・マネージャ」を選択します。
「Inbound Refinery」で、有効にするコンポーネントを選択します。
「更新」をクリックします。
第10.3項「管理対象サーバーの再起動」の説明に従って、Oracle Content Serverを再起動します。
Oracle Content ServerにどのファイルをIBRに送信して変換するかを指示するには、ファイル・フォーマットを選択する必要があります。
変換するファイル・フォーマットを選択するには、次の手順を実行します。
Oracle Content Serverの「管理」メニューから、「リファイナリ管理」を選択し、次に「ファイル・フォーマット・ウィザード」を選択します。
Oracle Content Serverに、ファイル・フォーマット・ウィザード・ページが表示されます。このページでは、どのファイル・フォーマットをOracle Content Serverにチェックインした場合に、そのファイル・フォーマットをOracle Inbound Refineryに送信して変換を実施するかを構成します。
変換するフォーマットを選択します。
「更新」をクリックします。
また、構成マネージャでファイル・フォーマットを選択することもできます。構成マネージャでは、ウィザードでは示されないファイル・フォーマットなど、さらにきめ細かく制御できます。詳細は、Oracle Fusion Middleware変換についての管理者ガイドのファイル・フォーマット・ウィザードの使用に関する項および構成マネージャの使用に関する項を参照してください。