XML AI マニフェストファイルのカスタマイズ

カスタムの XML AI マニフェストファイルを作成して適用するには、次の手順に従います。

1. 既存の AI マニフェストをコピーします。AI インストールサービスを作成すると、デフォルトの AI マニフェストが用意されます。インストールサービスの作成方法については、第 8 章インストールサーバーの設定を参照してください。

   list サブコマンドを使用して、特定のインストールサービスにすでに関連付けられている AI マニフェストを表示します。

   $ installadm list -m -n s11-x86
   
   Manifest          Status   Criteria
   -----------       -------  --------
   orig_default      Default  None

   installadm export コマンドを使用して、このデフォルトのマニフェスト、またはこのサービスに追加されているその他の AI マニフェストをコピーします。

   # installadm export -n s11-x86 -m orig_default -o mem1.xml

   これで orig_default のコピーがファイル mem1.xml に入ります。

2. mem1.xml を変更し、ai_manifest(4) のマニュアルページの情報に従ってタグと値を追加します。

3. 新しい AI マニフェストを適切な AI インストールサービスに追加し、どのクライアントがこれらのインストール手順を使用するようにするかを定義する条件を指定します。

   # installadm create-manifest -n s11-x86 -f ./mem1.xml -m mem1 \
   -c mem="2048-unbounded"

   複数の -c オプションまたは 1 つの -C ファイルを指定できます。クライアント条件の指定方法については、第 9 章インストールのカスタマイズおよび set-criteria サブコマンドを参照してください。

   $ installadm list -n s11-x86 -m
   
   Manifest          Status   Criteria
   -----------       -------  --------
   orig_default      Default  None
   mem1                       mem  = 2048 MB - unbounded

任意のマニフェストファイルまたは派生マニフェストスクリプトをサービスのデフォルトのマニフェストまたはスクリプトになるように指定できます。サービスにすでに追加したマニフェストおよびスクリプトの中でデフォルトを変更するには、set-service サブコマンドで -o オプションを使用します。

# installadm set-service -o default-manifest=mem1 s11-x86
# installadm list -n s11-x86 -m

Manifest          Status    Criteria
-----------       -------   --------
orig_default      Inactive  None
mem1              Default   (Ignored: mem  = 2048 MB - unbounded)

この例で元のデフォルトは、どのクライアントがそれを使用するかを指定した条件がないため、非アクティブになっています。クライアントの選択条件がなくてもアクティブな状態でいられるのは、デフォルトのマニフェストまたはスクリプトのみです。

このサービス用に新しいデフォルトのマニフェストまたはスクリプトを追加する場合は、create-manifest で -d オプションを使用し、クライアント条件は指定しません。

# installadm create-manifest -n s11-x86 -d \
-f ./region1.xml -m region1
# installadm list -n s11-x86 -m

Manifest          Status    Criteria
-----------       -------   --------
orig_default      Inactive  None
mem1                        mem  = 2048 MB - unbounded
region1           Default   None

インストールサービスにすでに追加されているマニフェストまたはスクリプトの内容を変更するには、installadm update-manifest コマンドを使用します。更新の結果として、条件、デフォルトのステータス、および manifest_or_script_name は変更されません。

# installadm update-manifest -n s11-x86
    -f ./newregion1.xml -m region1

create-manifest および update-manifest サブコマンドは、XML マニフェストファイルを検証してから、それらをインストールサービスに追加します。AI では、クライアントのインストール時に AI マニフェストを構文的に検証します。

list、export、create-manifest、set-criteria、update-manifest、および set-service サブコマンドの詳細は、「インストールサーバーを維持する」を参照してください。