ドキュメントの問題

この節では、Oracle Solaris Cluster および Geographic Edition 4.0 リリースのドキュメントの誤りまたは記載漏れについて説明します。

• 「HA for Zones Procedure をデータサービスドキュメントに移動」

• 「Solaris ボリュームマネージャー」

• 「マニュアルページ」

HA for Zones Procedure をデータサービスドキュメントに移動

このリリースノートの初期バージョンに、「 solaris または solaris10 ブランドゾーンの HA for Zones ゾーンブートコンポーネントを構成する方法」の手順が含まれています。その手順はこのリリースノートの更新時に削除され、現在は『Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Solaris Zones Guide』の「How to Create and Enable Resources for the Zone Boot Component」にあります。

Solaris ボリュームマネージャー

Oracle Solaris Cluster 4.0 ソフトウェアは Solaris ボリュームマネージャー ソフトウェアをサポートします。Oracle Solaris 11 ドキュメントセットには、Solaris ボリュームマネージャー ソフトウェアのドキュメントは含まれていません。ただし、Oracle Solaris 10 9/10 リリースの『Solaris ボリュームマネージャの管理』は、Oracle Solaris Cluster 4.0 リリースでも有効であり、引き続き使用できます。

マニュアルページ

この節では、Oracle Solaris Cluster のマニュアルページの誤り、記載漏れ、および追加について説明します。

セクション 3HA のマニュアルページ

ゾーンクラスタで実行されるサービスのエージェントを開発していて、エージェントがいくつかのメソッドを大域ゾーンで実行する必要がある可能性がある場合、4.0 バージョンのセクション 3HA のマニュアルページで誤って削除または変更された情報については、Oracle Solaris Cluster 3.3 5/11 バージョンのセクション 3HA のマニュアルページを参照してください。

clconfiguration(5)

globaldevfs プロパティーは有効ではなくなったため、無視するようにしてください。

clnasdevice(1CL)

初期リリースの時点では、利用可能なタイプ sun または netapp_nas の NAS デバイスはありません。sun または netapp_nas NAS デバイスタイプの情報は無視するようにしてください。

clnode(1CL)

remove サブコマンドの説明には次の文が含まれています。

このサブコマンドは、ノードからクラスタソフトウェアも削除します。

この文は正しくないので、無視するようにしてください。ノードからクラスタソフトウェアパッケージを削除するには、pkg remove コマンドを使用する必要があります。

clquorum(1CL)

初期リリースの時点では、利用可能な米国 Sun Microsystems, Inc. または Network Appliance (NetApp) の NAS デバイスはありません。これらの NAS デバイスの情報は無視するようにしてください。

cluster(1CL)

出力例に、Pkglist プロパティーについて言及するエントリがあります。このプロパティーは 4.0 リリースでは使用されないため、例の内容は無視するようにしてください。

clzonecluster(1CL)

-c config_profile.xml オプション

install サブコマンドに -c config_profile.xml オプションが追加されます。このオプションのコマンド構文は次のとおりです。

clzonecluster install -c config_profile.xml zone-cluster-name

-c config_profile.xml

--configprofile config_profile .xml

構成プロファイルのテンプレートを指定します。リポジトリからのインストールのあと、テンプレートからシステム構成情報がゾーンクラスタのすべてのノードに適用されます。config_profile.xml を指定しない場合は、各ノードの大域ゾーンから zlogin -C zone-cluster-name コマンドを実行して、各ゾーンクラスタノードを手動で構成する必要があります。すべてのプロファイルには、.xml 拡張子が付いている必要があります。

-c オプションは、構成プロファイルテンプレートのゾーンクラスタノードのホスト名を置き換えます。このプロファイルは、ゾーンクラスタノードがブートされたあとに、ゾーンクラスタノードに適用されます。

Automated Installer によってインストールされるデフォルトのパッケージセットの訂正

マニュアルページの install サブコマンドの説明が誤っており、-M オプションを指定しないと、Automated Installer はデフォルトで ha-cluster-full グループパッケージをインストールすると記載されています。そうではなく、-M を指定しないと、発行しているノードの大域ゾーンにインストールされているすべての ha-cluster/* パッケージが、ゾーンクラスタのすべてのノードにインストールされます。

export サブコマンドの記述漏れ

export サブコマンドの次の構文および説明がマニュアルページに記載されていません。

/usr/cluster/bin/clzonecluster export [-f commandfile ] zoneclustername

export

ゾーンクラスタ構成をコマンドファイルにエクスポートします。

エクスポートした commandfile は、configure サブコマンドの入力として使用できます。export サブコマンドは、グローバルクラスタノードからのみ使用できます。

export サブコマンドの RBAC 承認は solaris.cluster.admin です。

r_properties(5)

次の情報は、r_properties(5) のマニュアルページに適用されます。

• Global_zone_override の複数のインスタンスは _override に変更されました。

• Resource_project_name プロパティーの説明は削除されました。Resource_project_name プロパティーについては、Oracle Solaris Cluster 3.3 5/11 バージョンの r_properties (5) マニュアルページを参照してください。

• ゾーンクラスタで実行されるサービスのエージェントを開発していて、エージェントがいくつかのメソッドを大域ゾーンで実行する必要がある可能性がある場合、4.0 バージョンの r_properties(5) マニュアルページで誤って省略または変更された情報については、Oracle Solaris Cluster 3.3 5/11 バージョンの r_properties(5) マニュアルページを参照することをお勧めします。

scinstall(1M)

scinstall(1M) のマニュアルページで、-L オプションが省略されています。このオプションは、scinstall -u update コマンドとともに使用されます。-L オプションを指定する構文は次のとおりです。

scinstall -u update [-b bename] [-L {accept | licenses | accept,licenses | licenses,accept}]

引数 accept は pkg コマンドの --accept オプションに対応し、引数 licenses は --licenses オプションに対応しています。

-L accept の指定は、アップデートされるパッケージのライセンスに同意して受け入れたことを示します。このオプションを指定せず、受け入れを要求するパッケージライセンスがある場合、アップデート操作は失敗します。

-L licenses を指定すると、アップデートされるパッケージのすべてのライセンスが表示されます。

-L accept および -L licenses の両方を使用すると、アップデートされるパッケージのライセンスが表示されて受け入れられます。accept および licenses 引数を指定する順序は、コマンドの動作に影響しません。

rt_properties(5)

ゾーンクラスタで実行されるサービスのエージェントを開発していて、エージェントがいくつかのメソッドを大域ゾーンで実行する必要がある可能性がある場合、4.0 バージョンの rt_properties(5) マニュアルページで誤って省略または変更された情報については、Oracle Solaris Cluster 3.3 5/11 バージョンの rt_properties(5) マニュアルページを参照することをお勧めします。

SUNW.gds(5)

次の拡張プロパティーが、SUNW.gds(5) マニュアルページに記載されていません。

Monitor_retry_count

Monitor_retry_interval プロパティーに指定されたタイムウィンドウの間にプロセス監視機能 (PMF) が障害モニターを再起動する回数。このプロパティーは、リソースの再起動回数ではなく、障害モニター自身の再起動回数を表します。システム定義のプロパティー Retry_interval と Retry_count は、リソースの再起動を制御します。

カテゴリ

省略可能

データ型

整数

デフォルト

4

範囲

0 - 2147483647

-1 の再試行回数は無限になります。

調整可能

いつでも

Monitor_retry_interval

障害モニターの失敗回数がカウントされる時間 (分単位) です。障害モニターの失敗回数が、この期間内に拡張プロパティー Monitor_retry_count に指定された値を超えると、PMF は障害モニターを再起動しません。

カテゴリ

省略可能

データ型

整数

デフォルト

2

範囲

0 – 2147483647

-1 の再試行間隔は、無限になります。

調整可能

いつでも

SUNW.oracle_server(5)

マニュアルページに、Standby_mode 拡張プロパティーの次の値が記載されていません。

SNAPSHOT

Oracle 11g 以降で、スナップショットスタンバイデータベースを指定します。