互換性の問題

この節では、初期リリースの時点での Oracle Solaris Cluster とほかの製品との互換性の問題に関する情報について説明します。コードの修正が利用できるかどうかを確認するには、Oracle サポートサービスにお問い合わせください。

Oracle Clusterware が `ora.asm` リソースのすべての SID の作成に失敗する (12680224)

問題のサマリー: Oracle ASM インスタンスに Oracle Solaris Cluster リソースを作成するときに、エラーメッセージ ORACLE_SID (+ASM2) does not match the Oracle ASM configuration ORACLE_SID () within CRS または ERROR: Oracle ASM is either not installed or the installation is invalid! が clsetup ユーティリティーによって報告されます。この状況は、Oracle Grid Infrastructure 11.2.0.3 をインストールしたあとに、ora.asm リソースの GEN_USR_ORA_INST_NAME@SERVERNAME の値に、クラスタで実行されているすべての Oracle ASM SID が含まれていないために発生します。

回避方法: crsctl コマンドを使用して、欠落している SID を ora.asm リソースに追加します。

# crsctl modify res ora.asm \
-attr "GEN_USR_ORA_INST_NAME@SERVERNAME(hostname)"=ASM_SID

失敗した IP インタフェースの IP アドレスをローカルで使用できなくなる (7099852)

問題のサマリー: この問題は、connect() 呼び出しを使用して、論理ホスト名 IP アドレスを介してアプリケーションの健全性を検査するデータサービスに影響します。クラスタ全体のネットワーク停止シナリオでの、Oracle Solaris 11 ソフトウェアの connect() 呼び出しの動作が Oracle Solaris 10 リリースから変更されています。論理ホスト名 IP が plumb されている IPMP インタフェースが停止すると、connect() 呼び出しが失敗します。これにより、ネットワークの停止が probe_timeout より長く続き、結果的にリソースおよび関連するリソースグループがオフライン状態になった場合、エージェントの検査が失敗します。

回避方法: アプリケーションが localhost :port で待機するように構成し、パブリックネットワークの停止シナリオにおいて監視プログラムがリソースの検査で失敗しないようにします。

`pkg:/system/resource-mgmt/resource-cap` がインストールされておらず、`capped-memory` が構成されている場合に、ゾーンがブートしない (7087700)

問題のサマリー: パッケージ pkg:/system/resource-mgmt/resource-cap がインストールされておらず、構成の一部としてゾーンが capped-memory リソース制御で構成されている場合、ゾーンのブートが失敗します。次に出力例を示します。

zone 'zone-1': enabling system/rcap service failed: entity not found 
zoneadm: zone 'zone-1': call to zoneadmd failed

回避方法: 大域ゾーンに pkg:/system/resource-mgmt/resource-cap をインストールします。resource-cap パッケージをインストールすると、ゾーンをブートできます。

Solaris ゾーンへの DID ディスクの追加で、ワイルドカード `*dsk` が受け入れられない (7081090)

問題のサマリー: zonecfg ユーティリティーを使用し、ワイルドカード (*) を使用して、パスを指定せずに DID ディスクを非大域ゾーンに追加すると、追加が失敗します。

回避方法: raw デバイスパスとブロックデバイスパスを明示的に指定します。d5 DID デバイスを追加する例を次に示します。

root@phys-cluster-1:~# zonecfg -z foo 
zonecfg:foo> add device 
zonecfg:foo:device> set match=/dev/did/dsk/d5s* 
zonecfg:foo:device> end 
zonecfg:foo> add device 
zonecfg:foo:device> set match=/dev/did/rdsk/d5s* 
zonecfg:foo:device> end 
zonecfg:foo> exit

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	Oracle Solaris Cluster 4.0 リリースノート Oracle Solaris Cluster 4.0 (日本語)