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Oracle® GoldenGate Veridata管理者ガイド
11gリリース2 (11.2.1.0.0)
B71707-01
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12 Oracle GoldenGate Veridataのアップグレード

この章では、Oracle GoldenGate VeridataサーバーおよびWebユーザー・インタフェース・コンポーネントを新規リリースにアップグレードする方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。


12.1項「サーバーとWebユーザー・インタフェースのアップグレード」
12.2項「エージェントの新規リリースへのアップグレード」

12.1 サーバーとWebユーザー・インタフェースのアップグレード

Oracle GoldenGate Veridataのコンポーネントをすべてアップグレードする必要があります。サーバー・コンポーネントとエージェント・コンポーネントで異なるリリースを使用することはサポートされていません。

12.1.1 アップグレードのサポート概要

アップグレード手順は、現在のバージョンによって異なります。

  • バージョン1からそれ以降のバージョンへのアップグレード: バージョン1からバージョン2以上へのアップグレード・パスはありません。新規リリースで構成オブジェクトを再度作成する必要があります。新規リリースをインストールし、新旧のリリースを並行して実行できます。その結果、新規インストールで再度作成する際に既存の構成を参照できます。

  • 新規リポジトリを使用したバージョン2以上のバージョンからのアップグレード: データベース・リポジトリを変更する(Oracleのあるインスタンスから別のインスタンスへの移動やMySQLからSQL Serverへの移動など)には、このマニュアルの手順に従ってサーバーおよびWebコンポーネントを新規インストールとしてインストールします。元のリポジトリにあるユーザー・データ用の同じ表など、Oracle GoldenGate Veridataオブジェクトは、インストール時に指定したデータベースにインストールされます。インストールが終了したら、任意の移行ツールを使用して既存のデータを旧リポジトリから別のリポジトリに移動できます。

  • 既存のリポジトリを使用したバージョン2以上のバージョンからのアップグレード: 12.1.2項「すべてのプラットフォーム用のサーバーおよびWebのアップグレード手順」の手順を使用します。Oracle GoldenGate VeridataサーバーおよびOracle GoldenGate Veridata Webの新規バージョンを既存のディレクトリにインストールすると、Oracle GoldenGate Veridataインストーラによって既存のインストールが検出され、アップグレードまたは終了が要求されます。アップグレード・パスでは、現在のOracle GoldenGate Veridataのデータベース・リポジトリが保持されます。オブジェクトを削除することはできません。アップグレード後ユーザーはログオンでき、既存の環境で作業を続行できます。


注意:

バージョン3のOracle GoldenGate Veridataがリリース3.0.0.11にアップグレードされておらず、Tomcatのバージョンが5.5.35より前の場合、11.2.1へのアップグレードは失敗します。Catalinaのリリース(5.5.35より前)をアップグレードできないことがエラーに示され、新しい場所にインストールする必要があります。


12.1.2 すべてのプラットフォーム用のサーバーおよびWebのアップグレード手順

  1. Oracle GoldenGate Veridataリポジトリ・データベースを起動します。

  2. 実行中の比較をすべて停止、または終了するまで待ちます。

  3. すべてのOracle GoldenGate Veridata Webクライアント・セッションを終了します。

  4. Oracle GoldenGate VeridataサーバーおよびOracle GoldenGate Veridata Webユーザー・インタフェースを停止します。(詳細は、9.2項「Javaベースのコンポーネントの起動および停止」を参照してください。)

  5. Oracle GoldenGate Veridataインストーラを実行します。

    • UNIXおよびLinux: X-windowsまたはX-windowsエミュレーション・プログラムからGoldenGate_Veridata_platformrelease.shファイルを実行します。

    • Windows: GoldenGate_Veridata_platformrelease.exeファイルを実行します。

    次の手順は、Windows、UNIXおよびLinuxで同じです。これらの手順はWindowsバージョンの場合を示しています。プロンプト画面はWindowsバージョンの場合のみ表示されます。

  6. Welcome: 「Next」をクリックしてインストールを開始します。

  7. Select Destination Directory: アップグレードするOracle GoldenGate Veridataインストールを選択します。

  8. 「Upgrade」をクリックし、既存のインストールをアップグレードします(リポジトリは保持)。このインストールをアップグレードしない場合やリポジトリを保持しない場合は、「Quit」をクリックします。

  9. Veridata Repository: インストーラによってリポジトリ所有者の最後の既知のパスワードの暗号化バージョンが表示されます。デフォルトを承認、または正しいパスワードを入力します。

  10. (Windowsのみ)Windows Services User: LocalSystemが既存のOracle GoldenGate Veridataを起動するユーザーの場合、このウィンドウが有効になります。サービスを起動する新規ログインを特定するか、LocalSystemで続行できます。別のユーザーを指定する場合、そのユーザーにLogonAsService権限が付与されている必要があります。そうでないと、サービスは起動しません。

  11. Start after Install: インストールを終了後、ソフトウェアを起動するかどうかを指定します。デフォルトでは、手動で起動するようにインストールされています。サービスとしてインストールする場合は、システム管理者がシステムが起動したときに自動的に起動するようにプロパティを変更できます。

  12. Information: 選択を確認し、やりなおす場合は「Cancel」をクリックし、アップグレードを開始する場合は「Next」をクリックします。

  13. インストール後にOracle GoldenGate Veridataヘルプ・システムを表示するには、デフォルトを受け入れ、「Finish」をクリックします。

12.2 エージェントの新規リリースへのアップグレード

Javaエージェントを使用するか、Cエージェントを使用するかを決める際、次の点を考慮に入れてください。

説明されている手順は、CエージェントをVeridata 2.x以上から、またはJavaエージェントを3.x以上から新規バージョンにアップグレードするためのものです。次の場合が該当します。

12.2.1 Javaエージェントの新規リリースへのアップグレード

Javaエージェントをアップグレードする手順は、Windowsプラットフォームを使用しているか、UNIX/Linuxプラットフォームを使用しているかで異なります。


注意:

新しいバージョンのJavaエージェントでは別のJDBCドライバが使用されるため、新規エージェントを起動する前に、Windowのステップ6またはUNIXのステップ3に従い、JDBCドライバのバージョンを確認します。


WindowsプラットフォームでのJavaエージェントのアップグレード

WindowsプラットフォームでJavaエージェントをアップグレードするには、GoldenGate_Veridata_platformreleaseプログラムをダブルクリックし、この項で説明されている手順に従います。

  1. Welcome: 「Next」をクリックしてアップグレードを開始します。

  2. Select Destination Directory: アップグレードするOracle GoldenGate Veridataインストールを選択します。

  3. 「Upgrade」をクリックし、既存のインストールをアップグレードします(リポジトリは保持)。このインストールをアップグレードしない場合やリポジトリを保持しない場合は、「Quit」をクリックします。「Upgrade」をクリックし、既存のエージェントが実行されている場合、エージェントを停止するかどうかが確認されます。「OK」をクリックしてエージェントを停止します。

  4. Start after install: エージェントを起動する前にドライバが正しいことを確認する必要があるため、インストールの終了後、エージェントを自動的に起動しないでください。

  5. インストールしたら、「Finish」をクリックします。

  6. agent.propertiesファイルのserver.jdbcDriverプロパティの値が、新規エージェントに対してagent.properties.sampleファイルで推奨されている値に一致することを確認します。たとえば、Oracleデータベースへの接続にojdbc5.jarではなくodbc6.jarが必要なため、agent.propertiesファイルのプロパティはserver.jdbcDriver=ojdbc6.jarである必要があります。

  7. 9.2項「Javaベースのコンポーネントの起動および停止」の説明のとおり、新規Javaエージェントを起動します。

UNIXまたはLinuxプラットフォームでのJavaエージェントのアップグレード

UNIXまたはLinuxプラットフォームでJavaエージェントをアップグレードするには次の手順に従います。

  1. 既存のJavaエージェントを停止します。

    shell> agent.sh stop
    
  2. Oracle GoldenGate Veridataメディア・パック・アップグレードzipファイルをインストール・ディレクトリに抽出します。これによってエージェントが配置されます。

  3. agent.propertiesファイルのserver.jdbcDriverプロパティの値が、新規エージェントに対してagent.properties.sampleファイルで推奨されている値に一致することを確認します。たとえば、Oracleデータベースへの接続にojdbc5.jarではなくodbc6.jarが必要なため、agent.propertiesファイルのプロパティはserver.jdbcDriver=ojdbc6.jarである必要があります。

  4. 9.2項「Javaベースのコンポーネントの起動および停止」の説明のとおり、新規Javaエージェントを起動します。

12.2.2 CエージェントからJavaエージェントへのアップグレード

CエージェントからJavaベースのエージェントへの直接のアップグレード・パスはありません。Javaエージェントを使用するには、次のようにします。

  • 第3章「Oracle GoldenGate Veridata Javaエージェントのインストール」の手順に従います。

  • 既存のエージェントManagerに使用した同じポートを指定できます。別のポート番号を使用する場合は、Oracle GoldenGate Veridata Webのユーザーに通知して、ユーザーが接続構成を更新できるようにしてください。同じポートを使用する場合、Oracle GoldenGate Veridataを再起動し、Cエージェントからキャッシュされた情報がないようにします。

12.2.3 Cエージェントの新規リリースへのアップグレード

Windows、UNIXおよびLinux上でCエージェントをアップグレードするには、次の手順に従います。

  1. このエージェントを使用するすべてのジョブの実行が終了するまで待機します。

  2. エージェントのインストール場所から、GGSCIを実行します。デフォルトの場所は、GoldenGate_Veridata/agentです。

  3. GGSCIで、次のコマンドを発行してManagerプロセスを停止します。

    STOP MANAGER
    

    Managerプロセスをシャットダウンすると、サーバー・コンポーネントが実行中の場合は新しいエージェント・プロセスは開始されません。

  4. 新規Oracle GoldenGate Veridataエージェント・ファイルを、現在のエージェントがインストールされている同じディレクトリに抽出します。抽出されるデフォルト相対パスはveridata/agentです。ネーミング規則が異なる場合は、抽出パスを変更する必要があります。agentディレクトリの既存のファイルを抽出したファイルで上書きします。

  5. エージェント・ディレクトリからGGSCIを実行します。

  6. GGSCIで、次のコマンドを発行してManagerプロセスを起動します。

    START MANAGER
    
  7. GGSCIで、次のコマンドを発行してインストールが完了したことを検証します。コマンドによって「Manager is running」が返されます。

    INFO MANAGER
    
  8. (Windowsの場合) 「Services」コントロール・パネルで、このエージェントの正しいサービスが起動されたことを確認します。

NonStop上でのCエージェントのアップグレード手順

  1. このエージェントを使用するすべてのユーザー・ジョブの実行が終了するまで待機します。

  2. エージェントのインストール場所から、GGSCIを実行します。デフォルトの場所は、GoldenGate_Veridata/agentです。

  3. GGSCIで、次のコマンドを発行してManagerプロセスを停止します。

    STOP MANAGER
    

    Managerプロセスをシャットダウンすると、サーバー・コンポーネントが実行中の場合は新しいエージェント・プロセスは開始されません。

  4. 新規Oracle GoldenGate Veridataエージェント・ファイルを、エージェントをアップグレードするNonStopサーバーのボリュームおよびサブボリュームにバイナリ・モードで転送します。

  5. 次のTACLコマンドを発行し、VERUNPAKマクロを編集ファイルに変更します。

    FUP ALTER VERUNPAK, CODE 101
    
  6. 次のTACLコマンドを発行し、VERUNPAKマクロを実行します。

    RUN VERUNPAK
    
  7. プロンプト画面が表示されたら、アップグレードするエージェントの場所を確認します。表示された場所を確定する場合はYを、別の場所を選択する場合はNを入力します。

    Installing GoldenGate at $DATA.GoldenGate Veridata
    Is this correct? (Y/N) y
    UNPAK - File decompression program - T1255G06 - (2002-05-06)
    Archive version: 1
    File Mode RESTORE Program - T9074G07 (15JAN2002)
    Copyright Tandem Computers Incorporated 1981-2002
    Summary Information
    Files restored = 7 Files not restored = 0
    GoldenGate Veridata for Nonstop Installation
    Installs the GoldenGate Veridata Product
    Enter X at any prompt to quit.
    
  8. 使用するエージェントのSQLカタログが要求されます。カタログ名を入力するか、カタログがない場合はXと入力します。

    SQL Catalog for Compilation (X for no catalog)? $data.cpscat
    SQL compiling VERIAGT
    GoldenGate Veridata Installation Complete.
    
  9. エージェント・ディレクトリからGGSCIを実行します。

  10. GGSCIで、次のコマンドを発行してManagerプロセスを起動します。

    START MANAGER
    
  11. GGSCIで、次のコマンドを発行してインストールが完了したことを検証します。コマンドによって「Manager is running」が返されます。

    INFO MANAGER
    
  12. 表にリモート・パーティションがある場合は、VSNSERVをリモート・ノードにコピーします。

12.2.3.1 リモート・ノードへのVSNSERVのコピー

リモート・ノードに表のパーティションがある場合は、VSNSERVモジュールのコピーを各ノード上に配置する必要があります。

すべてのリモート・ノードのハードウェア・タイプが同じ場合は、Oracle GoldenGate VeridataエージェントのサブボリュームにあるVSNSERVのコピーを使用できます。または、そのハードウェア・タイプの正しいエージェント・ビルドをダウンロードする必要があります。これには正しいVSNSERVが含まれます。

各ノードにVSNSERVを配置するには、次のいずれかを行います。

  • エージェント自体を実行しない場合でも、Oracle GoldenGate Veridataエージェント・パッケージ全体を各リモート・ノードにインストールします。

  • VSNSERVオブジェクトを各リモート・ノードにコピーします。このオプションを使用する場合は、次の手順に従います。

リモート・ノードへのVSNSERVのコピー手順

  1. 適切なVSNSERVプログラムを各リモート・ノードにコピーします。

  2. スーパー・ユーザーとして各リモート・ノードにログオンします。

  3. 各リモート・ノード上で、次のコマンドを発行します。

    FUP GIVE vsnserv, SUPER.SUPER
    FUP SECURE vsnserv, "NNNN", PROGID
    
    • 最初のコマンドは、VSNSERV所有者をSUPER.SUPERとして設定します。

    • 2番目のコマンドは、セキュリティとPROGIDSUPER.SUPERとして実行するように設定します。

  4. このアップグレード手順は、各リモート・ノード上のVSNSERVの場所が元のインストールから変更されていないことを前提としています。場所が変更された場合は、GLOBALSファイルのHOSTパラメータを変更する必要があります。4.4.3項「GLOBALSファイルの作成」を参照してください。