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Sun QFS File System 5.3 構成および管理ガイド Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Information Library (日本語) |
Sun QFS ファイルシステムでは、/etc/system ファイル内に次の 2 つの調整可能なパラメータを設定できます:
ninodes
nhino
これらのパラメータのデフォルト以外の設定を有効にするには、/etc/system ファイルを編集してから、システムをリブートします。
ninodes パラメータは、デフォルトの i ノードの最大数を指定します。ninodes の値によって、アプリケーションが多数の i ノードを使用していない場合でも、Sun QFS ソフトウェアが自身に割り当てられたままにするコア内の i ノードの数が決定されます。
このパラメータの /etc/system ファイルでの書式は、次のとおりです。
set samfs:ninodes = _value_
value の範囲は 16 から 2000000 までです。ninodes のデフォルト値は次のいずれかです:
ncsize 設定に等しい値。ncsize パラメータは、ディレクトリ名参照キャッシュ (DNLC) 内のエントリの数を指定する Oracle Solaris のチューニングパラメータです。ncsize の詳細は、Oracle Solaris の調整可能なパラメータのリファレンスマニュアルを参照してください。
2000。ncsize の設定が 0 または範囲外の場合、ninodes は 2000 に設定されます。
nhino パラメータは、コア内の i ノードハッシュテーブルのサイズを指定します。
このパラメータの /etc/system ファイルでの書式は、次のとおりです。
set samfs:nhino = value
value の範囲は 1 から 1048756 までです。value は、0 以外の 2 の累乗である必要があります。nhino のデフォルト値は次のいずれかです:
ninodes の値に等しい値を 8 で割ったあと、必要に応じて、もっとも近い 2 の累乗に切り上げた値。たとえば、/etc/system 内に次の行が存在するとします:
set samfs:ninodes 8000
この例では、nhino が設定されていない場合、システムでは 8000 を 8 で割ったあと、もっとも近い 2 の累乗 (210) に切り上げた 1024 を想定します。
ninodes の設定が範囲外の場合、nhino は 512 に設定されます。
i ノードを番号で検索する場合、Sun QFS ファイルシステムは、コア内の i ノードのキャッシュを検索します。この処理を速めるため、システムは検査する i ノードの数を減らせるようにハッシュテーブルを保持しています。
大きなハッシュテーブルがあると、メモリー使用にそれほど負担をかけることなく、比較や検索の数を減らせます。nhino 値があまりに大きい場合、i ノードのリスト全体を走査する操作を行うときには時間がかかります (inode の同期やマウント解除)。多数のファイルを操作するサイトや、大量の NFS 入出力を実行するサイトでは、これらのパラメータ値をデフォルト値より大きい値に設定すると有利な場合があります。
サイトに少数のファイルしか含まないファイルシステムが存在する場合は、これらの数をデフォルト値より小さくすることを考慮してください。たとえば、ほかのファイルシステムをバックアップするために大きな単一ファイルである tar(1) ファイルを書き込むファイルシステムが存在する場合は、この設定によりパフォーマンスが向上することがあります。