異機種システム混在環境における SAN-QFS ファイルシステムの使用

SAN-QFS ファイルシステムを使用すると、Sun QFS システム内に格納されたデータに、複数のホストがディスクの最高速度でアクセスできます。この機能の特に有効な用途としては、データベースやデータストリーム、Web ページサービスのほか、異機種システム混在環境で、高パフォーマンスの共有ディスクアクセスを要求するアプリケーションが挙げられます。

SAN-QFS ファイルシステムは、ストレージエリアネットワーク (SAN) においてファイバ接続装置と組み合わせて使用できます。SAN-QFS ファイルシステムでは、Sun QFS ソフトウェアや、Tivoli SANergy ファイル共有ソフトウェアなどのソフトウェアによるデータへの高速アクセスが可能になります。SAN-QFS ファイルシステムを使用するには、SANergy バージョン (2.2.4 以降) と Sun QFS ソフトウェアの両方が必要です。サポートされている Sun QFS および SANergy ソフトウェアのレベルについては、ご購入先にお問い合わせください。

図 11-1 は、Sun QFS ソフトウェアと SANergy ソフトウェアの両方を使用する SAN-QFS ファイルシステムを示しています。クライアントとメタデータコントローラ (MDC) システムが、ローカルエリアネットワーク (LAN) 経由でメタデータを管理します。ここではクライアントがストレージとの直接入出力を実行します。

Oracle Solaris OS のみを実行しているすべてのクライアントが Sun QFS ソフトウェアをホストしており、Oracle Solaris 以外の OS を実行しているすべての異機種クライアントが SANergy ソフトウェアと NFS ソフトウェアをホストしていることに注意してください。SAN-QFS ファイルシステムのメタデータサーバーは、Sun QFS と SANergy ソフトウェアの両方をホストしています。このサーバーは、ファイルシステムのメタデータサーバーと SANergy MDC の両方として機能します。

図 11-1 Sun QFS ソフトウェアと SANergy ソフトウェアを使用する SAN-QFS ファイルシステム