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Sun Storage Archive Manager 5.3 構成および管理ガイド Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Information Library (日本語) |
SAM-QFS のアーカイブ処理のライフサイクルは、次のセクションで説明するフェーズで構成されます。
アーカイバが、オンラインディスクキャッシュファイルをアーカイブメディアに自動的にコピーします。アーカイブメディアは、オンラインディスクファイルまたはリムーバブルメディアカートリッジのどちらでも構いません。アーカイバでは、archiver.cmd ファイルを構成してアーカイブ対象を定義する必要があります。さまざまなアーカイブメディア上に最大 4 つのアーカイブのコピーを作成するように、アーカイバを構成できます。ファイルがセグメント化されている場合、各セグメントは 1 つのファイルとして扱われ、個々にアーカイブされます。サイトで定義できる一連の選択条件にファイルが一致すると、アーカイブプロセスが開始されます。詳細は、第 9 章アーカイブ処理についてを参照してください。
リリーサが、条件に合ったアーカイブファイルによって占有されているディスクブロックを解放することにより、ファイルシステムのオンラインディスクキャッシュをサイト指定の使用率しきい値に自動的に保持します。
解放処理は、アーカイブファイルのデータによって使用されているプライマリ (ディスク) ストレージを解放するプロセスです。ディスク総容量に対するパーセンテージで表される高位境界値と低位境界値を使用して、オンラインディスクキャッシュの空き容量を管理します。オンラインディスクの消費量が高位境界値を超えると、システムは、条件に合ったアーカイブファイルによって占有されているディスク領域を自動的に解放し始めます。低位境界値に達するまで、アーカイブファイルデータによって占有されているディスク領域は解放されます。
解放するファイルの選択は、そのサイズと経過時間に基づいて行われます。セグメント単位でアーカイブされているファイルの場合、ファイル各部を個別に解放することができます。ファイルの先頭部分をディスク上に保持すると、高速アクセスと書き込み遅延のマスキングが可能となります。詳細は、第 14 章解放処理についてを参照してください。
ステージャーが、ファイルデータをディスクキャッシュに復元します。ディスクキャッシュから解放されたファイルデータをユーザーやプロセスが要求すると、ステージャーがそのファイルデータをオンラインディスクキャッシュに自動的にコピーして戻します。
データブロックが解放されたファイルにアクセスすると、ステージャーがこのファイルまたはファイルセグメントのデータをオンラインディスクキャッシュに自動的に書き込みます。読み取り操作が書き込み操作の直後に行われるため、ファイル全体の書き込みが完了していなくても、アプリケーションはファイルを利用できます。
SAM-QFS ソフトウェアは、書き込みリクエストエラーを自動的に処理します。書き込みエラーが返された場合、システムは次に使用可能なファイルのアーカイブコピーを検索しようとします。自動処理が可能な書き込みエラーとしては、媒体エラー、媒体を利用できないこと、自動ライブラリを利用できないこと、などがあります。詳細は、第 15 章ステージャーの構成を参照してください。
リサイクラが、期限が切れたアーカイブコピーのアーカイブボリュームをクリアし、ボリュームを再利用できるようにします。
ユーザーがファイルを修正すると、それらのファイルの古いバージョンに関連付けられたアーカイブコピーは期限切れとみなされます。そのようなコピーは不要となるため、システムから破棄できます。リサイクラは、期限切れアーカイブのコピーが占める割合が最大であるアーカイブボリュームを検出し、まだ期限が切れていないコピーは、別のボリュームに移動して保存します。リサイクル処理は、一般ユーザーには透過です。
リムーバブルメディアのボリュームに期限切れのコピーだけが格納されている場合は、次のどちらかを実行できます。
ボリュームに再ラベル付けして、すぐに再使用できるようにする。
ファイルの変更履歴の記録として、ボリュームをオフサイト記憶装置にエクスポートする。標準の UNIX ユーティリティーを使用すると、期限切れのアーカイブコピーから以前のバージョンのファイルを復元できます。
詳細は、第 16 章リサイクラの構成を参照してください。