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Oracle Solaris チューニング可能パラメータリファレンスマニュアル Oracle Solaris 10 1/13 Information Library (日本語) |
1. Oracle Solaris システムのチューニングの概要
2. Oracle Solaris カーネルチューニング可能パラメータ
3. Oracle Solaris ZFS チューニング可能パラメータ
ZFS は、ディスクレベルキャッシュを管理するストレージデバイスと一緒に動作するように設計されています。ZFS は一般的にストレージデバイスに対し、キャッシュフラッシュをリクエストすることによって、データを安定したストレージ上に安全に配置するよう要求します。JBOD ストレージの場合、これは設計どおりに動作するため問題はありません。NVRAM ベースの多くのストレージアレイでは、アレイがキャッシュフラッシュリクエストを取得し、それを無視せずに何らかの処理を実際に行う場合、パフォーマンスの問題が発生することがあります。一部のストレージアレイでは、NVRAM 保護によってこれらのキャッシュが安定したストレージと同様に維持されているにもかかわらず、大量のキャッシュをフラッシュします。
ZFS は uberblock 更新のあと、頻繁でないフラッシュを (5 秒程度の間隔で) 実行します。頻繁でないフラッシュはあまり重要でないため、このチューニングの根拠とはなりません。ZFS はまた、アプリケーションが同期書き込みをリクエストするたびフラッシュを実行します (O_DSYNC、fsync、NFS コミットなど)。このタイプのフラッシュが終了するまでアプリケーションが待機するため、パフォーマンスに影響します。実際には、大きく影響します。パフォーマンスの観点からは、これにより NVRAM ベースのストレージを使用するメリットが相殺されます。
このパラメータは、システム全体についての ZFS 書き込みキャッシュフラッシュを制御します。
Oracle の Sun ハードウェアでは、このパラメータをチューニングしないでください。キャッシュフラッシュをチューニングする必要がある場合は、ハードウェアデバイスごとにチューニングすることを検討してください。下の一般的な指示を参照してください。ZFS によって送信されたキャッシュフラッシュを無視するようストレージデバイスに指示するための操作方法については、ストレージベンダーにお問い合わせください。
ブール型
0
0 (有効) または 1 (無効)
はい
いいえ
キャッシュフラッシュチューニングは、ログデバイスとして使用した場合に一部の SSD のパフォーマンスを高めることが最近わかりました。このチューニング構文を sd.conf に含めることができますが、ベンダー/製品につき 1 つの sd-config-list エントリのみにする必要があります。例:
sd-config-list = "ATA TX43E10100GB0LSI","throttle-max:32, disksort:false, cache-nonvolatile:true";
最終手段として、ZFS に公開されているすべての LUN が、NVRAM 保護されたストレージアレイからのものであって、保護されない LUN が将来追加されないことが手順によって保証される場合、zfs_nocacheflush を設定することによって、フラッシュリクエストを実行しないように ZFS をチューニングすることができます。ZFS に公開された一部の LUN が NVRAM によって保護されていない場合、このチューニングによって、データ損失、アプリケーションレベルの破壊、またはプールの破壊が生じる可能性があります。NVRAM 保護されている一部のストレージアレイでは、キャッシュフラッシュコマンドは無操作であるため、このような状況でチューニングしてもパフォーマンスに差はありません。
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