インストレーション・ガイド

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サイレント・インストールを使用したOTMQのインストール

次の項では、サイレント・インストールを使用してUNIXシステムにOracle Tuxedo Message Queue (OTMQ)をインストールする方法について説明します。

 


サイレント・インストールとは

サイレント・インストールでは、インストール前に作成しておいたテキスト・ファイルから構成の設定を読み取ります。インストール中にユーザーが操作を行う必要はありません。サイレント・インストールは、UNIXシステムで利用できます。

サイレント・インストールは、インストールの構成を一度設定した上で、その構成を使用して数多くのマシンにインストールを繰り返す方法です。

注意: サイレント・インストールを使用することは、「License Agreement」に同意したことになります。この場合、「Software License Agreement」も条件に同意する画面も表示されません。

 


サイレント・インストールの主な操作

サイレント・インストール・プロセスでは次の2つの操作を行います。

  1. インストールに使用するOracleホーム・ディレクトリ、製品ディレクトリ、およびインストール・セットなどの構成情報が格納されたテンプレート・ファイルを作成します。
  2. 手順の詳細は、「テンプレート・ファイルの作成」を参照してください。「UNIXテンプレート・ファイル」にサンプルのテンプレート・ファイルがあります。

  3. テンプレート・ファイルで指定した値を使用してインストール・プロセスを起動します。
  4. 手順の詳細は、「UNIXシステムでのサイレント・インストール・プロセスの起動」を参照してください。

 


テンプレート・ファイルの作成

サイレント・インストールで使用するテンプレートを作成するには、次の手順に従います。

  1. プラットフォーム固有のテンプレート・ファイルを表示します。次のテンプレートが使用可能です。
  2. テンプレート・ファイルの内容をコピーして、installer.propertiesという名前のテキスト・ファイルに保存します。
  3. installer.propertiesファイルで、次の表に示したキーワードの値を変更して必要な構成を作成します。

表4-1に、installer.propertiesを示します。

表4-1 installer.propertiesファイル
キーワード
入力する値
INSTALLER_UI=
インストール・モード。デフォルトはsilentです。この値を変更しないでください。
ORACLEHOME=
Oracleホーム・ディレクトリの絶対パス名。Oracleホーム・ディレクトリの詳細は、「Oracleホーム・ディレクトリ」を参照してください。
USER_INSTALL_DIR=
製品ディレクトリの絶対パス名。
警告: Windowsシステムで旧バージョンのOracle TuxedoとOracle Tuxedo 12c リリース1 (12.1.1)を一緒に実行するには、各バージョンの製品ディレクトリに異なる名前を付ける必要があります。
INSTALL_SAMPLES
「yes」を指定すると、Oracle Tuxedo 12cサンプルがインストールされます。
「no」を指定すると、インストールされません。
LDAP_HOSTNAME=
Lightweight Directory Access Protocol (LDAP)サーバーの完全修飾名(たとえばpcwiz.mydomain.com)。表末の注意を参照してください。
LDAP_PORTID=
ローカル・マシンがLDAPサーバーとの通信に使用するポート番号(たとえば389)。*表末の注意を参照してください。
TLISTEN_PORT
ローカル・マシンがTLISTENサーバーとの通信に使用するポート番号(たとえば1357)。
LDAP_BASE_OBJECT=
LDAPサーバーで検索するための基本オブジェクトの固有名(たとえばo=beasys.com)。表末の注意を参照してください。
LDAP_FILTER_FILE=
マシン上のLDAPフィルタ・ファイルの絶対パス名(C:\oracle\tuxedo12c\udataobj\security\
bea_ldap_filter.dat
など)。表末の注意を参照してください。
TLISTEN_PASSWORD=
指定するtlistenパスワード。パスワードは、長さが80文字以内のクリア・テキスト形式の英数字からなる文字列でなければなりません。Oracle Tuxedo Message Queue管理コンソールにログインする場合は、このパスワードの入力を求められます。
CHOSEN_INSTALL_SET=
選択したインストール・セット。この値は、次のいずれかに設定する必要があります。
注意: 大文字と小文字を区別しなければ有効にならず、次に示したとおりに指定しないとインストールが正しく行われません。無効なオプションを使用すると、インストールが正しく行われません。
注意: インストール・セット名の後にスペースを入れないでください。インストール・セット名の後にスペースが存在する場合、デフォルト・モードのFull Installが使用されます。
  • Addon: OTMQを既存のOracle Tuxedoディレクトリにインストールします。
  • Stdalone: OTMQおよび最小のOracle Tuxedoファイルをインストールします。
各インストール・セットの詳細は、「インストール・セット」を参照してください。

注意: LDAP_HOSTNAMELDAP_PORTIDLDAP_BASE_OBJECTLDAP_FILTER_FILEキーワードは省略可能です。
注意: これらのキーワードとその値は、セキュア・ソケット・レイヤー(SSL)暗号化を使用する場合にのみ指定します。それ以外の場合には、行の先頭にハッシュ記号(#)を付けてこれらの行をコメント文にします。
注意: TLISTEN_PORTおよびTLISTEN_PASSWORDキーワードは省略可能です。
注意: これらのキーワードとその値は、Server (サーバーのみのインストール)を選択する場合にのみ指定します。

テンプレート・ファイルでは、コメント行の先頭にハッシュ記号(#)を付けます。インストーラ・プログラムは、ハッシュ記号で始まる行を読み取りません。

 


UNIXシステム上でのサイレント・インストール・プロセスの起動

ソフトウェアのサイレント・インストールには、標準インストールと同じくらいの時間がかかります。サイレント・インストールでは、起動メッセージに続いて、インストールが開始されたことを示す「Installing . . .」というメッセージが表示されます。

UNIXシステム上でサイレント・インストール・プロセスを起動するには、次の手順に従います。

  1. 「OTMQ 12cリリース1 (12.1.1)プラットフォーム・データ・シート」に記載されているハードウェアおよびソフトウェア要件を満たすUNIXシステムを選びます。
  2. Oracle Tuxedo Message Queue管理者としてUNIXシステムにログインします。
  3. Oracle Tuxedo Message Queueのインストールに必要な空き容量があることを確認します。
  4. ディスク容量の要件については、「OTMQ 12cリリース1 (12.1.1)プラットフォーム・データ・シート」を参照してください。重要なディスク領域の割当て情報については、「ファイルおよびデータベースの管理とディスク領域の割当て」を参照してください。

  5. Oracle Tuxedo Message Queueをオラクル社のFTPサイトからダウンロードしてインストールします。
    1. ご使用のプラットフォーム用のOracle Tuxedo 12cリリース1 (12.1.1)インストール・ファイルをダウンロードします(メッセージ・キューはOracle Tuxedoのアドオン製品です)。
    2. インストーラをダウンロードしたディレクトリに移動し、次のコマンドを入力してインストール・プログラムを起動します。
    3. prompt> sh filename.bin -f path/installer.properties

      filenameはOracle Tuxedo Message Queueインストーラ・ファイルの名前を表し、pathinstaller.propertiesファイルのフル・パスまたは相対パス名を表します。

      注意: installer.propertiesという名前のファイルがインストーラ(tuxedo81_sol.binなど)と同じディレクトリに存在する場合、サイレント・モードではこのファイルが自動的に指定されます。しかし、installer.propertiesが異なるディレクトリに存在する場合は、-fコマンドライン・オプションを使用してこのファイルを指定する必要があります。たとえば、filename.exe -f path/installer.propertiesと指定します。
  6. ソフトウェアが正常にインストールされたことを確認するには、「インストール後の作業」を参照してください。

 


UNIXテンプレート・ファイル

リスト4-1のUNIXテンプレート・ファイルのサンプル(installer.properties)は、Oracle Tuxedo Message Queue 12c リリース1 (12.1.1)のサイレント・インストール用です。

リスト4-1 UNIX installer.propertiesテンプレート・ファイル
INSTALLER_UI=silent
### Locale ###
USER_LOCALE=en
### Oracle Home Directory ###
ORACLEHOME=/home/user/oracle/otmq12c
### Product Installation Directory ###
USER_INSTALL_DIR=/home/user/oracle/otmq12c1
### LDAP Service Name ###
LDAP_HOSTNAME=pcwiz.mydomain.com
### LDAP PortID ###
LDAP_PORTID=389
### LDAP BaseObject ###
LDAP_BASE_OBJECT="o=beasys.com"
### LDAP Filter File Location ###
LDAP_FILTER_FILE=/home/user/oracle/otmq12c/udataobj/security/
bea_ldap_filter.dat
### Tlisten Password ###
TLISTEN_PASSWORD=luckluck
### Valid Install Sets, select one:###
### CHOSEN_INSTALL_SET=Stdalone###
### CHOSEN_INSTALL_SET=Addon###
### NOTE: Spaces should not be included after the install set name. ###
### If there are spaces after the install set name, the installation ###
### process uses the default mode Full Install. ###
CHOSEN_INSTALL_SET=Stdalone
### Install Samples Y/N###
INSTALL_SAMPLES=Yes

 


次のステップ

インストールが成功した後は、サンプルを実行してソフトウェアが正しくインストールされていることを確認したり、ソフトウェアをアンインストールすることができます。詳細は、「インストール後の作業」を参照してください。


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