ユーザーズ・ガイド

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Enterprise Manager for Oracle Tuxedoの使用

この章では、Enterprise Manager for Oracle Tuxedo (EM)を使用してTuxedoターゲットをモニターし、EMの機能を統合し、リソース・ブローカによりTuxedoアプリケーションを別のリモート・マシンに自動的にデプロイする方法について説明します。

この章では、次のトピックについて説明します。

 


Webベースのコンソールの使用

この項には次のトピックが含まれます:

Enterprise Manager Cloud Controlへのログイン

ログインすると、Enterprise Manager Cloud Controlのホーム・ページが表示されます。ホーム・ページの各要素の詳細は、ページ右上にある「ヘルプ」をクリックしてください。

「Tuxedoサマリー」の表示

「Tuxedoサマリー」ページでは、多数のEnterprise Managerの監視ターゲットからTuxedoドメイン・ターゲットがすべてフィルタされるため、このページを使用すると、Tuxedoターゲットを一元的に管理し、各ターゲット・ホーム・ページに簡単に移動できます。

「Tuxedoサマリー」ページを開く手順は、次のとおりです。

  1. SYSMANとしてEnterprise Manager Cloud Controlにログインします。
  2. ホーム・ページの上部にある「ターゲット」→「ミドルウェア」をクリックします。
  3. 「ミドルウェア」ページで、「ミドルウェアの機能」「Tuxedoサマリー」をクリックします。
  4. 図1に示すように、「Tuxedoサマリー」ページが表示されます。

    図1 「Tuxedoサマリー」ページ


    「Tuxedoサマリー」ページ

アクション・バー

表1に、アクション・バー機能を示します。

表1 アクション・バーの説明
操作
説明
追加
Tuxedoドメインを監視ターゲットに追加します。リソース・ブローカのドメインUBBCONFIGエディタで、既存のドメインを検出するのか、新しいTuxedoドメインを作成するのかを選択できます。
編集
このボタンは、リソース・ブローカ・ドメイン・エディタによって作成されたTuxedoドメインが強調表示されている場合にのみ使用できます。このボタンをクリックすると、選択したドメインがドメインUBBCONFIGエディタにロードされます。
「削除」
Tuxedoターゲットおよびそれに関連付けられているすべてのメトリックをEnterprise Repositoryから削除します。Tuxedoドメインに対しては、このアクションによりそれに属するすべてのTuxedoターゲットが削除されます。
Tuxedo tlistenターゲットは、Tuxedoマシン・ターゲットに「Managed_by」が関連付けられていない場合にのみ削除できます。関連付けられている場合は、削除されることがないよう、警告メッセージが表示されます。
「構成」
強調表示されたターゲットのプロパティを構成します。
「アプリケーション・パッケージの管理」
リソース・ブローカ機能に特に使用されるアプリケーション・パッケージを管理します。

検索パネル

「検索」パネルを使用すると、特定のフィールドを使用してターゲットをすばやく検索できます。

ドロップダウン・リストから検索するフィールドを選択し、テキスト・ボックスに適切な検索文字列を入力して標準検索を実行します。拡張検索を使用して、さらに詳細なフィルタ処理を行う検索を実行することもできます。

「ターゲット・サマリー」

表2に、各サマリー列フィールドに関する説明を示します。

表2 ターゲット・サマリーの説明
項目
説明
名前
ターゲット名
「タイプ」
ターゲット・タイプ。
ステータス
ターゲット・ステータスを示します。
「メンバー・ステータス・サマリー」
基礎となるメンバー・ステータスの統計を示します。
バージョン
ターゲットのバージョン。

ターゲット・ホーム・ページの概要

TuxedoターゲットをEnterprise Manager Cloud Controlホーム・ページまたは「Tuxedoサマリー」ページから選択すると、そのターゲットのホーム・ページが表示されます。たとえば、Tuxedoドメイン・ターゲットをクリックすると、図2に示す画面が表示されます。

図2 ターゲット・ホーム・ページ

ターゲット・ホーム・ページ

図2では、左側にターゲット・ナビゲーション・ペインを、右側にコンテンツ・ページを示しています。ターゲット・ナビゲーション・ペインでは、ツリーを開いたり閉じたりできます。ターゲットを選択すると、コンテンツ・ペインにそのターゲットのホーム・ページが表示され、ページの上部にターゲットのメニューが表示されます。ナビゲーション・ペインでターゲットを右クリックしても、ターゲットのメニューを表示できます。

一般的なターゲット・ホーム・ページには、次の項目が含まれます。

ターゲット・ナビゲーション・ツリー

ナビゲーション・ツリーには、OMSインスタンスでモニターされているTuxedoターゲットがすべて表示されます。Tuxedoドメインに属するすべてのTuxedoターゲットは、リスト1に示すようなツリー階層で表示されます。

リスト1 Tuxedoドメインのツリー階層

[Tuxedoドメイン名]

   Tuxedoマシン(カテゴリ)

      [Tuxedoマシン1の名前]

         Tuxedoグループ(カテゴリ)

           [Tuxedoグループ1の名前]

                Tuxedoサーバー(カテゴリ)

[Tuxedoサーバーまたはシステム・サーバー名1]

[Tuxedoサーバーまたはシステム・サーバー名2]

                   [Tuxedo TMS名1]

                  [Tuxedo TMS名2]

                   ...

           [Tuxedoグループ2の名前]

           ….

      [Tuxedoマシン2の名前]

      ….

ツリーには、カテゴリ・ノードとターゲット・ノードという2種類のノードがあります。

カテゴリ・ノードはTuxedoターゲットに対応していません。上位レベルのターゲットの下に同じタイプのすべてのターゲットをグループ化するために使用されます。カテゴリ・ノードをクリックすると、その下にあるすべての子ノードを開いたり閉じたりできます。ツリーでターゲット・ノードをクリックすると、コンテンツ・ペインにそのターゲット・ホーム・ページが表示されます。

ターゲット・メニュー

選択されているターゲットに対して実行可能な操作のリストを示します。表示されるメニューは、選択したターゲットに応じて異なります。個々のターゲットのメニューには、右クリック・ターゲット・メニューと同じ操作が含まれています。

コンテンツ・ペイン

選択したターゲットの次のような監視情報を示します。

右クリック・ターゲット・メニュー

現在選択されているターゲットに対して実行可能な操作のリストを示します。このメニューは、ターゲット・ナビゲーション・ペインで、ターゲット名を右クリックすると表示されます。

UBBの変更

Enterprise Manager for Oracle Tuxedoは、いくつかのターゲットに特別なUBBページを提供し、Enterprise Manager Cloud ControlコンソールからUBB構成を変更できるようになります。「UBBの変更」ページに移動するには、ターゲットのトップ・メニューから「コントロール」→「UBBの変更」をクリックします。

詳細は、Oracle Tuxedoのドキュメントを参照してください。

注意: UBBの変更機能を正しく機能させるには、UBBCONFIG *RESOURCESセクションでDOMAINIDを構成する必要があります。

「資格証明」ページ

UBBCONFIGファイルのSECURITYパラメータがNONEではないセキュリティ・ドメインの場合、ターゲット・ページや基礎となるターゲットのページでドメインの閉鎖/停止、ログ・メッセージの表示、UBBの変更などのセキュリティ・レベルが高い操作を初めて実行すると、図3に示すように「資格証明」ページが表示されます。

図3 「資格証明」

「資格証明」

  図3の資格証明を構成する手順は、次のとおりです。

注意:

Tuxedoターゲットのモニタリング

Enterprise Manager Cloud ControlからTuxedoターゲットをモニタリングする前に、次の点に注意してください。

 表3では、Enterprise Manager Cloud Controlからモニター可能なTuxedoターゲット、各ターゲットでサポートされているメトリックに関する参照先、および各ターゲット・ホーム・ページで実行可能な管理操作の概要を説明しています。

表3 Tuxedoターゲット
製品
ターゲット
サポートされているメトリックの参照先
ターゲット・ホーム・ページで提供される操作
Tuxedo
Tuxedoホーム
 
Tuxedoアプリケーション・ホーム
 
Tuxedo tlisten
 
Tuxedoドメイン
Tuxedoマシン
Tuxedoグループ
Tuxedoサーバー
Tuxedo
Tuxedoシステム・サーバー
 
Tuxedoブリッジ
 
Tuxedo TMS
 
Tuxedo LMS
 
Tuxedo /Tドメイン・ゲートウェイ
 
Tuxedo Webサービス・ゲートウェイ
 
Tuxedoワークステーション・リスナー
Tuxedo Joltリスナー
 
Tuxedoイベント・ブローカ
 
Tuxedo /Q 管理者サーバー
 
OTMQ
Tuxedo OTMQ Managerサーバー
ART
Tuxedo ART CICSリージョン
 
Tuxedo ART CICSトランザクション
 
ART CICS TSQサーバー
 
ART CICS TDQサーバー
 
Tuxedoバッチ・システム

注意:

構成トポロジの表示

JMXエージェントのターゲットでは、Tuxedo Domainコンテキスト・メニューから「メンバー」→「トポロジ」をクリックして、構成トポロジを表示できます。図4に示すように、「表示」ドロップダウンから「使用」を選択します。 

図4 構成トポロジ

構成トポロジ

 


TuxJESモニタリング

Enterprise Manager for Oracle Tuxedoを使用すると、Tuxedo Job Enqueueing Service (TuxJES)をEnterprise Manager Cloud Controlからモニターできます。

Oracle Tuxedo側の構成

JESターゲット・インスタンスがジョブ統計を受信する前に、次の手順を実行します。

  1. Tuxedoドメインを起動する前に、環境変数JESMONITOR=yesを設定します。
  2. UBBCONFIGファイルのTMSYSEVTパラメータおよびTMUSREVTパラメータを構成します。
  3. beamgr.confのTRAP_HOSTパラメータおよびTMAGENTパラメータを構成します。
  4. トラップ・ホストはEnterprise Managerエージェント・ホストであり、ポートはEnterprise Managerエージェントのリスニング・ポートです。これは、バッチ・システム・ターゲットのモニタリング・プロパティとして構成されます。

    次の例を参照してください。

    TRAP_HOST 10.182.54.215 1061 public
    SNMP_ENABLE_AUTH_TRAP 1
    TMAGENT tuxedo_agent_1 /home/tge/tuxedo12.1.1.0 /home/tge/test/jmx/fakemp/master/tuxconfig
  5. BEA_SM_SNMP_MIBFILE環境変数およびBEA_SM_BEAMGR_CONF環境変数を設定します。
  6. 次の例を参照してください。

    • BEA_SM_SNMP_MIBFILE=${TUXDIR}/udataobj/snmp/etc/mib.txt
    • BEA_SM_BEAMGR_CONF=<the directory for beamgr.conf>
  7. tux_snmpdを起動します。
  8. 詳細は、「Oracle SNMPエージェントの紹介」を参照してください。

検出

Tuxedoドメインの検出プロセス中にTuxJESモニタリングの検出は実行されます。Tuxedoドメイン検出が実行されると、JESターゲット・インスタンスが作成されます。

TuxJES監視ホームページへのログイン

TuxJES監視ホームページにログインするには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Manager Cloud Controlで、適切なバッチ・システム・ターゲットをクリックします。
  2. バッチ・システムが、権限モードのパラメータがNONE (PRIVILEGE MODEを参照)ではないTuxedoドメインにある場合、資格証明を使用してログインすることを要求されます。「ログイン」をクリックします。
  3. 「資格証明」ページで、次のいずれかを実行します。
    • 「優先」または「名前付き」を選択し、以前に保存した資格証明をロードします。「OK」をクリックします。
    • 「新規」をクリックして新しい資格証明を作成します。次のパラメータを設定します。
      • Tuxedoユーザー名/「パスワード」/「アプリケーション・パスワード」: Tuxedoドメインへの参加に使用されるログイン情報。ユーザー名は、ジョブの送信時にはジョブ所有者として、ジョブの制御時には要求者として使用されます。許容長は0から30文字です。これら3つの資格証明フィールドのいずれかの入力が間違っているか指定されていない場合は、バッチ・システム・ターゲット・ホームページを表示できません。
      • 「接続文字列」: オプション。許容長は0から2047文字です。このフィールドには、空の値としてNONEと入力できます。
      • 注意: Enterprise Managerユーザーは、一度ログインすると資格証明の有効期限が切れるかまたはEnterprise Managerコンソールからログアウトするまでバッチ・システムの資格証明を変更できません。

バッチ・システム・ターゲットのホーム・ページにログインした後で、Tuxedoドメインの「権限モード」パラメータがNONE (「PRIVILEGE MODE」を参照)になっている場合は、ページで初めて「発行」をクリックすると、接続文字列の入力を求めるダイアログ・ボックスが表示されます。入力すると、接続文字列は、現在のセッションが期限切れになるまでこのセッションに保存されます。

メトリックのモニタリング

Tuxedoバッチ・システムは、JESジョブにより生成されたメトリックのモニターに使用されるシステム・ターゲット・タイプです。詳細は、「ARTバッチ・ターゲット」を参照してください。

Tuxedoバッチ・システムでJESジョブ統計を受信する前に、SNMPポートを構成する必要があります。次の手順を実行します。

  1. Tuxedoバッチ・システムのホームページで、ターゲット・メニューをクリックします。「ターゲット設定」「監視構成」を選択します。
  2. 「SNMPエージェントの受信ポート」フィールドで、SNMPポートをbeamgr.confgで構成した値に設定します。

UIコンソールでの操作

Tuxedo JES Adminターゲット・ホームページから「JESジョブ」タグをクリックすることにより、使用可能なすべてのジョブを表示し、一連のジョブ操作を実行できます。詳細は、「JESジョブの操作」を参照してください。

 


GDG管理

Enterprise Manager for Oracle Tuxedoを使用すると、Enterprise Manager Cloud ControlからGeneration Data Group (GDG)ファイルを管理できます。

前提条件

GDGがデータを受信できるようになる前に、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Manager、ARTバッチおよびOracle Tuxedoがインストールされていることを確認します。
  2. Tuxedoドメインを設定します(ARTバッチのサンプル$ART_HOME /Batch_RT/sample/simpjobファイルを使用)。環境変数JESMONITOR=yesを設定します。
  3. GDG管理を$ART_HOME/Batch_RT/ejr/CONF/BatchRT.confでDBベースとして設定します。BatchRT.confで設定が必要な値は、次のとおりです。
    1. MT_GENERATION=${MT_GENERATION:-GENERATION_FILE_DB}
    2. MT_DB=${MT_DB:-DB_ORACLE}
    3. MT_GDG_DB_ACCESS=${MT_GDG_DB_ACCESS:-"tsam/tsam@tsam"}
  4. ジョブ・テンプレート$JESDIR/ejr_mf_ora/pp/macro/template/GDG_PREDEFINED_JOBを、TuxJESがあるディレクトリにコピーします。JOBREPOSITORYjesconfigファイルに設定されている場合は、これをJOBREPOSITORYの下に置きます。または、APPDIRの下に置きます。

UIコンソールでの操作

Tuxedo JES Adminターゲット・ホームページからGDGタグをクリックすると、GDGファイルを管理できます。詳細は、「GDG管理」を参照してください。

 


Tuxedoのイベント・モニタリング

図5 Tuxedoイベント・モニタリング構造

Tuxedoイベント・モニタリング構造

ドメイン・ターゲットのすべてのTuxedoイベント・トラップは、Enterprise Manager for Oracle TuxedoのSNMP Receivletによって受信されます。Enterprise Manager for Oracle Tuxedoから、受信したTuxedoイベント・トラップに対して、重大度がクリティカルまたは警告のEnterprise Managerメトリック・アラートが生成されます。クリティカルはTuxedoイベント・トラップの重大度がエラー(1)であり、警告はTuxedoイベント・トラップの重大度が警告(2)であることを意味します。重大度(3)である情報はサポートされていません。SNMPリスニング・ポートが正しく構成されている場合は、Tuxedoイベント・トラップにより生成されたすべてのアラートから、EMのインシデントが自動的に作成されます。

イベント・メッセージは次の形式になります。

"EventName: <tuxEventsName>. Tuxedo Event LMID: <tuxEventsLmid>. Tuxedo Event Detection Time: <tuxEventsTime>. Tuxedo Event Class: <tuxEventsClass>. Tuxedo Agent Name:<beaLogicalAgentName>. Description: <tuxEventsDescription>"

詳細は、イベント・トラップに関するOracle Tuxedoのドキュメントを参照してください。

注意: Tuxedo 11gリリース(11.1.1.3.0)およびリリース(11.1.1.2.0)でユーザー・イベント機能を使用するには、tux_snmpdを起動する前に、環境(SNMP_USER_EVENT=y)を設定しておく必要があります。

EMでTuxedoイベント収集を有効化するには、次の手順を実行します。

  1. UBBCONFIG(5)ファイルでTMSYSEVTを構成します。
  2. beamgr.confで、TRAP_HOSTおよびTMAGENTを構成します。
  3. トラップ・ホストがEMエージェント・ホスト、ポートがEMエージェント・リスニング・ポートになります。

    次に、構成例を示します。

    TRAP_HOST       10.182.54.215 1061 public
    SNMP_ENABLE_AUTH_TRAP 1
    TMAGENT tuxedo_agent_1 /home/tge/tuxedo12.1.1.0 /home/tge/test/jmx/fakemp/master/tuxconfig
  4. 環境変数BEA_SM_SNMP_MIBFILEおよびBEA_SM_BEAMGR_CONFを設定します。
  5. Tuxedo SNMPエージェントを起動します。
  6. SNMPリスニング・ポートをTuxedoドメインのターゲット構成ページに追加します。
注意: 1つのEMエージェントで複数のTuxedoドメインをモニターする場合は、各Tuxedoドメイン・ターゲットのSNMPリスニング・ポートは1つのEMエージェント内で一意である必要があります。

図6に、EMにより作成され、Tuxedoイベント・トラップにより引き起こされるインシデントを示します。

図6 インシデントの例

インシデントの例

注意: ポスト・データが表1に示すフィールドを含む32ビットのフィールド化バッファである場合に、Tuxedoイベント監視でユーザー・イベントをモニターできます。TSAM Plusアラート定義によって生成されたTuxedoユーザー・イベントは、Tuxedo SNMPエージェントでトラップでき、その後Enterprise Manager for Oracle Tuxedoでモニターできます。また、TMUSREVTおよびTMSYSEVTを、ユーザー・イベント・コレクションに対して構成する必要があります。

表1 FMLフィールド
FMLフィールド名
イベント・トラップでの名前
説明
TA_EVENT_NAME
tuxEventsName
必須。文字列[1…31]
TA_EVENT_SEVERITY
tuxEventsSeverity
必須。
ERRORWARNINFOの形式。
TA_EVENT_LMID
tuxEventsLmid
オプション。文字列[1…30]
TA_EVENT_TIME
tuxEventsTime
オプション。1970年1月1日00:00:00 UTC以降の経過時間(秒単位)
TA_EVENT_DESCRIPTION
tuxEventsDescription
オプション。文字列[1…1118]
TA_CLASS
tuxEventsClass
オプション。文字列[1…30]

リスト1に、Enterprise Manager for Oracle Tuxedoによってトラップされたユーザー・イベントの例を示します。

リスト1 Enterprise Manager for Oracle Tuxedoによってトラップされたユーザー・イベントの例
#include <stdio.h>
#include <string.h>
#include <stdlib.h>
#include <errno.h>
#include <time.h>
#ifdef WIN32
#include <sys/types.h>

#endif

#include "atmi.h"
#include "userlog.h"
#include "Uunix.h"
#include <evt_mib.h>
#define NFLOATS      50       /* Number of string fields */
#define LEN (NFLOATS*sizeof(float))
static long long_v;
#define LFADDR(x)   ( long_v=(x), (char*)&long_v )
  int
main(int argc, char *argv[])
{
  long len;
  int error;
  time_t currtime;
  FBFR32 * buf; 
  char decTime[14];
  if (tpinit((TPINIT *)NULL) == -1) {
    (void)fprintf(stderr, "Failed to join application  -- %s\n",
		  tpstrerror(tperrno));
    (void)userlog("Clientpost failed to join application  -- %s\n",
		  tpstrerror(tperrno));
    (void)exit(1);
  }
  if ((buf = (FBFR32 *)tpalloc("FML32", NULL, Fneeded32(NFLOATS, LEN))) == NULL) {
    (void)fprintf(stderr, "Failure to allocate FML32 buffer -- %s\n",
		  tpstrerror(tperrno));
    (void)userlog("Clientpost failure to allocate FML32 buffer -- %s\n",
		  tpstrerror(tperrno));
    (void)tpterm();
    (void)exit(1);
  }
if(Fadd32(buf, TA_EVENT_NAME, "Test Event", 0) == -1){                                                                            
  (void)fprintf(stderr, "Failed to add TA_EVENT_NAME field --  %s\n", Fstrerror32(Ferror32));                                    
  (void)tpfree((char *)buf);                                                                                                      
 (void)tpterm();                                                                                                                  
(void)exit(1);                                                                                                                 
}
  if(Fadd32(buf, TA_EVENT_SEVERITY, "ERROR", 0) == -1){
    (void)fprintf(stderr, "Failed to add TA_EVENT_SEVERITY field --  %s\n", Fstrerror32(Ferror32));
    (void)tpfree((char *)buf);
    (void)tpterm();
    (void)exit(1);
  }
  currtime = time(NULL);
  if(Fadd32(buf, TA_EVENT_TIME, LFADDR(currtime), 0) == -1){
    (void)fprintf(stderr, "Failed to add TA_EVENT_TIME field --  %s\n", Fstrerror32(Ferror32));
    (void)tpfree((char *)buf);
    (void)tpterm();
    (void)exit(1);
  }
  if(tppost("Test Event", (char *)buf, 0, TPSIGRSTRT) == -1)
  {
    (void)fprintf(stderr, "Failure to post request -- %s\n",
		  tpstrerror(tperrno));
    (void)userlog("Clientpost failed to post request -- %s\n",
		  tpstrerror(tperrno));
    /* Free any allocated buffers, leave the application, and exit */
    (void)tpfree((char *)buf);
    (void)tpterm();
    (void)exit(1);
  }
  (void)tpfree((char *)buf);
  (void)tpterm();
  exit(0);
}

 


Tuxedoターゲットのレポート

Tuxedo監視ターゲットのレポートには、Enterprise Manager GCソリューションが採用されています。BI Publisherは高度なカスタマイズが可能な製品であり、Enterprise Manager GCの推奨レポート・ソリューションの1つです。

BI Publisherインストレーション・ガイドに従って、既存のEnterprise ManagerにBIをインストールします。BIをインストールしたら、Enterprise Managerのホーム・ページで「エンタープライズ」→「レポート」→「BI Publisher Enterpriseレポート」をクリックすると、「BI Publisher Enterpriseレポート」ページに移動できます。

新しいWebappが開きます。新しいWebappへのログインには、Enterprise Manager管理者ユーザーであるsysmanのみ使用できます。

詳細は、Oracle Enterprise Manager 12c: BI Publisherのレポート処理を参照してください。

 


Enterprise Manager SLAの使用

Enterprise Manager Service Level Agreement (SLA)機能をEnterprise Manager for Oracle Tuxedoで使用するためには、まず、汎用サービス・ターゲットを定義する必要があります。Enterprise Manager for Oracle Tuxedoでは、汎用サービス・ターゲットは、次のEnterprise Manager Systemターゲット上でのみ定義できます。

Enterprise Managerのホームページの上部のアクション・バーで、「ターゲット」→「サービス」をクリックし、「サービス」ダッシュボードを開きます。「サービス」ページの右上隅にある「ヘルプ」をクリックし、詳細を表示します。

Enterprise Manager Servicesの作成

Tuxedo SLAは、Enterprise Manager Services SLAによって管理されます。Enterprise Managerサービスを作成するには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Managerのホームページで、「ターゲット」→「サービス」をクリックします。図7に示すように、「サービス」ページが表示されます。
  2. 図7 「サービス」ページ


    「サービス」ページ

  3.  図8図9に示すように、「追加」をクリックしてEnterprise Manager Services SLAを作成します。 

詳細は、Oracle Enterprise Managerのオンライン・ドキュメントを参照してください。

図8 Enterprise Manager Services SLAの作成

Enterprise Manager Services SLAの作成

図9 Enterprise Manager Services SLAの作成(続き)

Enterprise Manager Services SLAの作成(続き)

 


リソース・ブローカの使用

この項には次のトピックが含まれます:

リソース・ブローカについて

リソース・ブローカは、主要なOracle Tuxedoプラグイン機能で、事前定義されたOracle Tuxedoアプリケーション・ポリシーに基づいて、リソースの弾性的な調整や割当てを行います。リソース・ブローカには、次の主要な機能が含まれます。

アプリケーション・パッケージの構成とコンテンツ

TUXCONFIG (UBBCONFIG)構成ファイルで定義されているように、Tuxedoアプリケーション(ドメイン)は、マシン、サーバーおよびその他のリソースのセットです。1つのマシンにも、複数のクロス・ネットワーク接続マシンにも実装できます。Tuxedoアプリケーションを自動的にデプロイするには、まず、Enterprise Manager Consoleからアプリケーション・パッケージをアップロードする必要があります。アプリケーションの基本単位であるアプリケーション・パッケージには、複数のTuxedoアプリケーション・サーバーとTuxedoグループのその他のリソースが含まれます。Tuxedoアプリケーションは1つ以上のアプリケーション・パッケージで構成されます。

1つのアプリケーション・パッケージは、複数の異なるドメイン、複数の異なるマシンの1つのドメインまたは同一のマシンの1つのドメインに繰り返し適用できます。

アプリケーション・パッケージはzipファイルで、Tuxedoシステムで必要なTuxedoグループ構成ファイルがすべて含まれています(アプリケーション・サーバー、TMSサーバー、ENVFILE、アプリケーション・レベルの構成ファイルなど)。アプリケーション・パッケージの構造を図10に示します。

図10 アプリケーション・パッケージの構造

アプリケーション・パッケージの構造

最初のディレクトリの下にサブディレクトリを作成し、アプリケーションを編成することもできます。上図に示すように、サブディレクトリ・サーバーには、Server1とServer2という2つのアプリケーション・サーバーがあります。

マシンにデプロイされたアプリケーション・パッケージ構造

図11に、パッケージのマシンへのデプロイ後の、マシンのアプリケーション構造を示します。DOM1下のアプリケーション構造は、元のアプリケーション・パッケージの構造と変わりません。

図11 マシンへのデプロイ後のアプリケーション・パッケージ構造

マシンへのデプロイ後のアプリケーション・パッケージ構造

Properties.xml

Properties.xmlファイルは、グループ・レベルのUBBCONFIGファイルです。このファイルには、パッケージのグループ内のすべてのサーバーの関係およびパラメータが記述されています。これには完全なUBBCONFIGファイルの*GROUPS*RMS*SERVERSおよび*SERVICESの各セクションにあるプロパティが含まれ、複数のグループも組み込むことができます。

パッケージをマシンにデプロイする際に、Properties.xmlファイルが使用されて最終的なUBBCONFIGファイルが生成されるため、その時点でそのコンテンツを変更できるようになります。

単純なProperties.xmlファイルをリスト2に示します。

リスト2 サーバー名へのパス名の追加
<ApplicationProperties>
	<PackageName>APP1.zip</PackageName>
	<TuxedoVersion>12.1.1.0 </TuxedoVersion>
	<SupportedOS>Linux</SupportedOS>
	
	<TuxedoWordSize>64<TuxedoWordSize>
	<MachineArch>x86_64</MachineArch>
	<LibPath> libs</LibPath>
	<Groups>
	    <GroupSection GROUPNAME="G1"  GRPNO="29999">
		    <ServerSections>
			  <ServerSection AOUT="servers/simpserv1" SRVID="20">
			  </ServerSection>
		    </ServerSections>
	    </GroupSection>
	</Groups>
</ApplicationProperties>

Groups要素内のTuxedoグループの関連情報に加え、表2に示すように、Properties.xmlファイルの先頭には、パッケージ・グローバル属性がいくつか定義されています。

表2 パッケージの記述情報
項目
説明
PackageName
APP1.zipなどの、グローバルに一意のアプリケーション・パッケージ名。
TuxedoVersion
このパッケージが構築されたTuxedoバージョン。この項目は、Tuxedoドメインをアセンブルし、パッケージが特定のTuxedoインストールに適しているかどうかを判断する場合にチェックされます。
SupportedOS
このパッケージをデプロイできるオペレーティング・システム。この情報は、パッケージをデプロイする際にマシン・リスト・エントリの対応する項目と比較されます。使用可能な値は、Linux、SunOS、HP-UXおよびAIXです。
TuxedoWordSize
このパッケージが構築されたTuxedoワード・サイズ。この値は32または64 (ビット)になります。この情報は、パッケージをデプロイする際にマシン・リスト・エントリの対応する項目と比較されます。
MachineArch
このパッケージを適用可能なマシン・アーキテクチャ。使用可能な値はx86_64、SUNW、powerpc、IA64などです。ここで、ホスト・ターゲットのPlatformプロパティを確認し(「ターゲット設定」→「プロパティ」)、MachineArchの適切な値を決定します。MachineArchプロパティ値がホストPlatformプロパティの部分文字列である場合にのみ、パッケージをターゲット・マシンにデプロイできます。
LibPath
パッケージ内のライブラリの場所を示すパス(ライブラリがある場合)。

UBBCONFIGファイルの*GROUPS*RMS*SERVERSおよび*SERVICESの各セクションのすべてのパラメータは、3つのカテゴリに分けられます。これにより、Propertise.xmlでの定義方法が決まります。

表3に、*GROUPS*RMS*SERVERSおよび*SERVICESセクションの各パラメータのカテゴリを示します。

表3 UBBCONFIGパラメータのカテゴリ
セクション
パラメータ
カテゴリ
GROUPS
GROUPNAME
必須
GRPNO = number
必須
LMID = string_value1 [,string_value2]
禁止
ENVFILE = string_value
オプション
TMSNAME = string_value
オプション
MRM = {Y | N}
オプション
SIGNATURE_REQUIRED = {Y | N}
オプション
ENCRYPTION_REQUIRED = {Y | N}
オプション
OPENINFO = string_value
オプション
CLOSEINFO = string_value
オプション
TMSCOUNT = number
オプション
SEC_PRINCIPAL_NAME = string_value
禁止
SEC_PRINCIPAL_LOCATION = string_value
禁止
SEC_PRINCIPAL_PASSVAR = string_value
禁止
RMS
RMSNAME
必須
RMID = number
必須
TMSNAME = string_value
オプション
OPENINFO = string_value
オプション
CLOSEINFO = string_value
オプション
TMSCOUNT = number
オプション
AUTO = {Y | N}
オプション
SERVERS
SRVID = number
必須
AOUT
必須
ENVFILE = string_value
オプション
RCMD = string_value
オプション
CONV = {Y | N}
オプション
CLOPT = string_value
オプション
SEQUENCE = number
オプション
RQADDR = string_value
オプション
MIN = number
オプション
MAX = number
オプション
RQPERM = number
オプション
REPLYQ = {Y | N}
オプション
RPPERM = number
オプション
MAXGEN = number
オプション
GRACE = number
オプション
RESTART = {Y | N}
オプション
SERVERS
SYSTEM_ACCESS = identifier[,identifier]
オプション
MAXDISPATCHTHREADS = number
オプション
MINDISPATCHTHREADS = number
オプション
THREADSTACKSIZE = number
オプション
SEC_PRINCIPAL_NAME = string_value
禁止
SEC_PRINCIPAL_LOCATION = string_value
禁止
SEC_PRINCIPAL_PASSVAR = string_value
禁止
SICACHEENTRIESMAX = string_value
オプション
CONCURR_STRATEGY=PER_REQUEST
禁止
CONCURR_STRATEGY = PER_OBJECT
禁止
SERVICES
SRVGRP = string_value
禁止
SVCNM
必須
BUFTYPE = "type1[:subtype1[,subtype2 . . . ]][;type2[:subtype3[, . . . ]]] . . .
オプション
SIGNATURE_REQUIRED = {Y | N}
オプション
ENCRYPTION_REQUIRED = {Y | N}
オプション
LOAD = number
オプション
PRIO = number
オプション
BUFTYPECONV = {XML2FML | XML2FML32}
オプション
BLOCKTIME numeric_value
オプション
SVCTIMEOUT = number
オプション
SESSIONROLE
オプション
AFFINITYSCOPE
オプション
AFFINITYSTRICT
オプション
AUTOTRAN = {Y | N}
オプション
ROUTING = string_value
禁止
TRANTIME = number
オプション

詳細は、Enterprise Manager for Oracle Tuxedoリファレンス・ガイドProperties.xmlスキーマに関する項を参照してください。

コマンドbuildtmsによって生成されるTMS実行可能ファイルを、tmbootを実行中にTuxedo Application Runtimeでアクセスできるようにするには、TMS実行可能ファイルをアプリケーション・パッケージのサブディレクトリbinに置く必要があります。<package_name>/binフォルダは、生成されるsetenvファイルの環境変数PATHに付加されます。setenvファイルは、Tuxedoアプリケーションを起動する前にソーシングされます。

前述のENVFILERCMD、およびTMSYSEVT -fによって指定されたcontrol_fileの場合、この機能では、APPDIR以外のディレクトリへのデプロイをサポートしていません。たとえば、APPDIR/nfs/lcfilerc/vol1/APPDIRの場合、ENVFILE/nfs/lcfilerc/vol1/APPDIR/APP1/…の下にあるため、UBBCONFIGENVFILE=/nfs/lcfilerc/vol2/envfileを指定できません。

注意: Databaseクライアント・ライブラリなど、Tuxedoサーバーに依存するサード・パーティ製のライブラリはすべて、この機能のデプロイメント範囲には含まれません。

アプリケーション・パッケージの管理

アプリケーション・パッケージを準備したら、Enterprise Managerコンソールを使用してパッケージをアップロードする必要があります。これは、「Tuxedoサマリー」ページで実行できます。詳細は、「Tuxedoサマリーの表示」を参照してください。

パッケージのアップロード

パッケージをアップロードするには、次の手順を実行します。

  1. 「Tuxedoサマリー」ページで、「アプリケーション・パッケージの管理」をクリックします。
  2. 「参照」をクリックします。「ファイルのアップロード」ダイアログ・ボックスで、パッケージを選択します。
注意: パッケージ名はアップロードされたすべてのパッケージで一意である必要があります。一意でない場合は、アップロード・ページでエラーが報告されます。

パッケージの削除

既存のアプリケーション・パッケージを削除するには、次の手順を実行します。

  1. 「Tuxedoサマリー」ページで、「アプリケーション・パッケージの管理」をクリックします。
  2. 「アプリケーション・パッケージ名」ドロップダウン・リストで、1つ以上のパッケージを選択します。「削除」をクリックします。

ドメインUBBCONFIGエディタ

ドメインUBBCONFIGエディタは、Oracle Tuxedoドメインの作成に使用されます。ドメイン・エディタ・ページを開くには、「Tuxedoサマリー」ページで、「追加」→「Tuxedoドメインの作成」をクリックします。「OK」をクリックします。ドメイン・エディタの最初のページが表示されます。

注意: ドメイン名は、現在のEM内でグローバルに一意であり、0から256文字である必要があります。

エディタのヘッダー

ドメイン・エディタの上部にあるエディタのヘッダーには、次の情報が表示されます。

ページの右上隅にリフレッシュ・ボタンが表示されます。ボタンをクリックすると、ドメインのステータスとともに「マシン」/「パッケージ」リストも更新されます。

コントロール・パネル

表4に、コントロール・パネルのコントロール・ボタンを示します。

表4 コントロール・ボタン
コントロール・ボタン
説明
「保存」
現在のドメイン構成を保存します。「Tuxedoサマリー」ページで「編集」をクリックすると、保存したドメインをロードできます。
ドメインの保存の際は、対応するUBBCONFIGファイルが各セクションで定義されたパラメータに従って生成され、入念に検証されます。ドメインが保存されればデプロイの準備は完了します。
「保存してデプロイ」
ドメイン・エディタ・ページに現在のドメインを直接デプロイします。デプロイメントごとに、保存アクションが自動的に実行されます。
デプロイメントには、完全な(静的)デプロイメントと動的デプロイメントの2種類があります。各デプロイメントのデプロイ・タイプは、ドメインのステータスに依存します。
「ポリシー管理」
ポリシー管理コンソールを表示します。このコンソールから、ポリシーを一元的に定義および管理できます。
ポリシーでは、アプリケーション・パッケージやマシンの動的デプロイメント/アンデプロイメント、およびサーバーの自動生成/減衰をトリガーする条件を定義します。
詳細は、「ポリシー管理」を参照するか、またはページの右上の「ヘルプ」をクリックしてください。
「セキュリティ管理」
「セキュリティ管理」を開きます。Tuxedoアプリケーションをアセンブルする際にTuxedo SECURITYを有効化する場合は、「セキュリティ管理」ページで、特定の認証および認可に関連した情報を構成する必要があります。詳細は、「セキュリティ管理」を参照するか、またはページの右上の「ヘルプ」をクリックしてください。
「DMConfig」
DMCONFIGの各セクションのパラメータを構成できます。詳細は、「ドメイン構成の作成」を参照するか、またはページの右上の「ヘルプ」をクリックしてください。
JESConfig
TuxedoドメインのARTバッチに固有のTuxedoシステム・サーバーを構成できます。詳細は、「JES構成」を参照するか、またはページの右上の「ヘルプ」をクリックしてください。
CICSConfig
TuxedoドメインのART CICSに固有のTuxedoシステム・サーバーを構成できます。詳細は、「ART CICS用リソース・ブローカの使用」を参照してください。
「パッケージ」
アプリケーション・パッケージ管理ダイアログを表示します(このダイアログは「Tuxedoサマリー」ページのものと同じ)。
「プロシージャ」
「プロシージャ・アクティビティ」を新しいタブに表示します。
「保存して閉じる」
現在のドメイン構成を保存し、「Tuxedoサマリー」ページに戻ります。
「取消」
現在のドメイン構成を取り消し、「Tuxedoサマリー」ページに戻ります。

「マシン・リスト」パネル

「マシン・リスト」パネルには、Tuxedoドメインのデプロイに使用可能な、EMによって管理されるマシンがすべて表示されます。Tuxedoドメインのデプロイメントに使用するマシンは、次の2つの前提条件を満たしている必要があります。

注意:

マシン・エントリの+ボタンをクリックすることによってマシンが現在のドメインに追加されると、マウス・カーソルをそのマシン・エントリの上に置くと、マシン情報がツールチップとして表示されます。

「パッケージ・リスト」パネル

「パッケージ・リスト」パネル(右下)には、アップロードされたパッケージがすべて表示されます。また、パッケージ名の上にマウス・カーソルを置くと、パッケージの詳細な情報が表示されます。

UBBセクション・パネル

左側がUBBセクションのパネルです。UBBCONFIGファイルの各セクションは、パネル・ボックスに対応しています。この領域では各セクションの有効なパラメータのみが編集可能です(つまり、マスター・マシンのバージョンに属するパラメータのみが定義できます)。

Oracle Tuxedoドメイン作成の初期段階では、ドメインUBBCONFIGエディタの*RESOURCESセクションで、限定されたパラメータ・セットが提供されます。これは、Tuxedoのバージョン間で異なることはありません。

*RESOURCESセクションの「詳細」…および他のセクションの「追加」…は無効です。これらのパラメータは、マスター・マシンがドメインに追加されるまで表示されます。マスター・マシンがドメインに追加されると、マスター・マシンのTuxedoバージョンに従って、各セクションのすべての無効なパラメータが選別され、非表示になります。

ドメイン・エディタに初めてアクセスしたときには、メトリックを収集する目的で、OPTIONSパラメータのインジケータEXT_MONがデフォルトで設定されています。

*RESOURCESセクション

このパネルには、ドメインを作成するときに、UBBCONFIGファイルの*RESOURCESセクションの生成用に選択可能なUBB_Resourceテンプレートが用意されています。このテンプレートのアイテムを表5に示します。

表5 UBB_Resourceテンプレートの項目
項目
IPCKEY
33333
MASTER
NULL
マスター・マシンを指定すると、この項目は自動的に生成されます。
MODE
SHMまたはMPを指定できます。

MASTERを除いてすべての項目を変更できます。MASTERの項目は、マスター・マシンおよびバックアップ・マシンを指定する際にロックされた変数として生成されます。これらのパラメータに加えて、他のパラメータも追加できます。

固有のUBB_Resourceテンプレートを作成し、これらをソフトウェア・ライブラリに保存することも可能です。すべてのテンプレートで、MASTERは前述のルールに従って自動的に入力されます。

*MACHINESセクション

このパネルには、ドメインを作成してマシンを指定するときに、UBBCONFIGファイルのMACHINESセクションの生成用に選択できるUBB_Machineテンプレートが用意されています。このテンプレートのアイテムを表6に示します。

表6 UBB_Machineテンプレートの項目
項目
ADDRESS
この項目は、マシンの論理名に従って生成されます。ユーザーは変更できません。
LMID
この項目は自動的に生成されます。命名規則は、SITE1SITE2などとなります。ユーザーは変更できません。
APPDIR
この項目は、あるドメインにマシンを追加したときに、マシンのAPPDIRおよびドメイン情報に従って生成されます。
TUXCONFIG
この項目は$APPDIR/tuxconfigにあり、ユーザーは変更できません。
TUXDIR
この項目は、マシン・リストによって指定されているTUXDIRを使用して、自動的に生成されます。ユーザーは変更できません。

UBBCONFIGファイルの*MACHINESセクションのその他のパラメータを追加することも可能です。TLOGをロー・ディスクに指定することもできます。このドメインをアンデプロイするとき、システムで削除されます。

固有のUBB_Machineテンプレートを作成し、これらをソフトウェア・ライブラリに保存できます。パラメータの置換は、表6に記載のルールに従います。

*GROUPSセクション

アプリケーション・パッケージをドメインに追加すると、表7に示すように、Properties.xml*GROUPSセクションのパラメータが一部置き換えられます。

詳細は、表3を参照してください。他のパラメータをUBBCONFIGファイルに追加することも可能です。

*RMSセクション

アプリケーション・パッケージをドメインに追加すると、表8に示すように、Properties.xml*RMSセクションのパラメータが一部置き換えられます。

表8 *RMSセクションのパラメータ
項目
RMSNAME
この項目は自動的に生成されます。命名規則は、RMS1RMS2などとなります。ユーザーは変更できません。
SRVGRP
この項目は、前にシステムによって生成された新しいグループ名に置き換えられます。ユーザーは変更できません。
RMID
この項目は自動的に生成されます。命名規則は、1、2などとなります。ユーザーは変更できません。

詳細は、表3を参照してください。他のパラメータをUBBCONFIGファイルに追加することも可能です。

*NETGROUPSセクション

このセクションのすべてのパラメータは、必要に応じてユーザーが手動で入力する必要があります。

*NETWORKセクション

このセクションはUBB_Machineテンプレートにも含まれています。ドメインがMPモードである場合は、このセクションは表9に示すように、UBBCONFIGファイルに自動的に追加されます。

表9 *NETWORKセクションのパラメータ
項目
LMID
これは自動的に生成されます。これは変更できません。
NADDR
//hostname:port_numberが生成されます。ここからport_numberを変更できます。
NLSADDR
//hostname:port_numberが生成されます。ここからport_numberを変更できます。

他のパラメータをUBBCONFIGファイルに追加することも可能です。

*SERVERSセクション

アプリケーション・パッケージをドメインに追加すると、表10に示すように、Properties.xml*SERVERSセクションのパラメータが一部置き換えられます。

表10 *SERVERSセクションのパラメータ
項目
SVRGRP
この項目は、前にシステムによって生成された新しいグループ名に置き換えられます。ユーザーは変更できません。
SRVID
この項目は自動的に生成されます。命名規則は、1、2などとなります。ユーザーは変更できません。

詳細は、表3を参照してください。他のパラメータをUBBCONFIGファイルに追加することも可能です。

*SERVICESセクション

アプリケーション・パッケージをドメインに追加すると、表11に示すように、Properties.xml*SERVICESセクションのパラメータが一部置き換えられます。

表11 *SERVICESセクションのパラメータ
項目
SRVGRP
Properties.xmlにこのパラメータが含まれる場合、前に生成された対応するグループに置き換えられます。
このパラメータは必須ではありませんが、追加することをお薦めします。異なるアプリケーション・パッケージに同じサービスがある場合、操作が異なる可能性があります。
ROUTING
Properties.xmlにこのパラメータが含まれる場合、システムによって生成された対応するルーティング名に置き換えられます。

詳細は、表3を参照してください。他のパラメータをUBBCONFIGファイルに追加することも可能です。

*ROUTINGセクション

アプリケーション・パッケージをドメインに追加すると、Properties.xml*ROUTINGセクションのパラメータが一部置き換えられます。

表12 *ROUTINGセクションのパラメータ
項目
ROUTING_CRITERIA_NAME
この項目は自動的に生成されます。命名規則は、ROUTING1ROUTING2などとなります。ユーザーは変更できません。
RANGES
このパラメータのグループは置き換えられます。

Properties.xmlファイルの*ROUTINGセクションの他のパラメータの場合、これらの値は保持され、手動で変更できます。他のパラメータをUBBCONFIGファイルに追加することも可能です。

Tuxedoドメインへのアプリケーション・パッケージのデプロイ

通常、アプリケーション・パッケージをTuxedoドメインにデプロイするためには、次の手順を実行する必要があります。

アプリケーション・パッケージの準備

各マシンに1つのアプリケーション・パッケージが必要です。「アプリケーション・パッケージの構成とコンテンツ」の説明を参照し、2つのアプリケーション・パッケージAPP1.zipおよびAPP2.zipを準備します。

  APP1.zipのコンテンツ構造を図12に示します。

図12 APP1.zipのコンテンツ構造

APP1.zipのコンテンツ構造

APP1.zip Properties.xmlリスト3に示します。

リスト3 APP1.zip Properties.xml
<?xml version="1.0" encoding="ISO-8859-1" ?>
<ApplicationProperties>
	<PackageName>APP1.zip</PackageName>
	<TuxedoVersion>12.1.1.0</TuxedoVersion>
	<SupportedOS>Linux</SupportedOS>
	<TuxedoWordSize>64</TuxedoWordSize>
	<MachineArch>x86_64</MachineArch>
	
	<GroupSection GROUPNAME="GROUP1" GRPNO="29999">
		<MRM>N</MRM>
		<ServerSections>
            <ServerSection AOUT="servers/simpserv1" SRVID="30000">
				<CONV>N</CONV>
			</ServerSection>
		</ServerSections>
	</GroupSection>
</ApplicationProperties>

APP2.zipのコンテンツ構造を図13に示します。

図13 APP2.zipのコンテンツ構造

APP2.zipのコンテンツ構造

APP2.zip Properties.xmlリスト4に示します。

リスト4  APP2.zip Properties.xml
<?xml version="1.0" encoding="ISO-8859-1" ?>
<ApplicationProperties>
	<PackageName>APP2.zip</PackageName>
	<TuxedoVersion>12.1.1.0</TuxedoVersion>
	<SupportedOS>Linux</SupportedOS>
	<TuxedoWordSize>64</TuxedoWordSize>
	<MachineArch>x86_64</MachineArch>
	
	    <GroupSection GROUPNAME="GROUP1" GRPNO="29999">
             <ServerSections>
		<ServerSection AOUT="servers/simpserv2" SRVID="20000" />
		<ServerSection AOUT="servers/simpserv3" SRVID="20010" />
             </ServerSections>
	    </GroupSection>
</ApplicationProperties>

アプリケーション・パッケージを準備したら、「パッケージのアップロード」を参照し、「Tuxedoサマリー」ページで「アプリケーション・パッケージの管理」を選択してパッケージをEMにアップロードします。

Tuxedo tlistenおよびTuxedoホームの検出

Tuxedoドメインのデプロイにホストを使用できるようにするには、ホストのEMエージェントによってTuxedo tlistenとTuxedoホーム・ターゲットを検出しておく必要があります。

Tuxedo tlistenターゲットとTuxedoホーム・ターゲットを検出するには、次の手順を実行します。

  1. 「Oracle Tuxedoサマリー」ページで、「追加」→「Oracle Tuxedoドメイン検出」をクリックします。
  2. tlistenのホスト名およびRMIポートを入力します。検出に使用するEMエージェントを選択します。
  3. 「Oracle Tuxedo認証の使用」チェック・ボックスの選択を解除します。
  4. 「今すぐ検出」をクリックします。
注意: 前述の検出プロセスによって、2つのターゲットを検出する必要があります。2つのターゲットをスタンドアロン・ターゲットとして別々に追加しても、リソース・ブローカでは機能しません。

Tuxedoドメインの作成

2つのタイプのTuxedoドメイン、SHMドメインとMPドメインを作成できます。

SHMドメインの作成

SHMドメインを作成するには、次の手順を実行します。

  1. ドメイン・エディタ・ページを開くには、「ドメインUBBCONFIGエディタ」を参照してください。
  2. *RESOURCESセクションに入力します。次の点に注意してください。
    • IPCKEY: このパラメータは、新たに作成されたドメインごとに33333に自動的に初期化されます。
    • DOMAINID: このパラメータは、最後に指定したドメイン名をデフォルトで使用します。
    • MASTER: このパラメータは、ドメインに最初のマシンを追加すると自動的に初期化されるため、空白のままにできます。
    • MODEL: デフォルト値MPのままにし、SHMドメインを作成している場合でも、動的なマシンのデプロイを可能にします。
    • 「詳細」...をクリックして、表示するオプションを増やします。

  3. マシン名の横にある+をクリックすることにより、「マシン・リスト」パネルからマシンをドメインに追加します。
  4. マシン関連情報を収集するためのポップアップ・ダイアログが表示されます。

    初めてマシンを追加する場合は、「アプリケーション・ホーム」オプションを指定する必要があります。アプリケーション・ホームは、すべてのドメインのデプロイ先のルート・ディレクトリです。

    マシンを追加する場合は、「環境パス変数」も指定できます。コロン(UNIX/Linux)またはセミコロン(Windows)区切りの文字列で、環境固有のコマンドの検索先のパスを含みます。たとえば、ユーザー・プログラムで使用されるコンパイラやOracle DBクライアントです。

  5. 「OK」をクリックします。
  6. UBBCONFIGファイルの*MACHINESセクションのすべてのパラメータを含む、別のポップアップ・ダイアログが表示されます。

  7. このTuxedoマシンに固有のパラメータを入力します。「OK」をクリックします。
  8. ドメインの作成後、次の変更内容がページに表示されます。

    • このマシンに必要なすべての情報が収集され、UBBCONFIGファイル・エントリが左側の*MACHINESセクションに追加されます。
    • 他のセクションにもいくつかのUBBCONFIGファイル・エントリが自動的に生成されます。
    • LMSサーバー(データ収集のモニターに使用)が*SERVERSセクションに追加されます。これは、マシンをEMでモニターできるようにするための必須サーバーです。
    • LMSサーバーを組み込むために、SYSGRP_<LMID>という名前のグループが追加されます。
    • *NETWORKセクション・エントリも自動的に追加されます。
MPドメインの作成

MPドメインの作成手順は、SHMドメインの作成手順と似ています。追加のタスク(デプロイに使用可能な別のマシンの追加)が必要です。

EMエージェントを新しいホストにデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. Enterprise Managerのホームページで、「設定」→「ターゲットの追加」→「ターゲットの手動追加」をクリックします。
  2. 「ターゲットの手動追加」ページで、「ホスト・ターゲットの追加」を選択します。「ホストの追加」…をクリックします。
  3. 新しいエージェントのデプロイに必要な情報を順に入力し、デプロイを終了します。
  4. 詳細は、ページの右上の「ヘルプ」をクリックしてください。

    デプロイが正常に完了すると、「すべてのターゲット」ページには新しいターゲットが2つ追加されています。これが、新しいホストで検出を実行するための前提条件です。

Tuxedoドメインのデプロイに新たに追加したマシンを使用できるようにするには、EMエージェントによってtlistenプロセスが開始され、「Tuxedoドメイン検出」ページで検出される必要があります。手順説明は、「Tuxedo tlistenおよびTuxedoホームの検出」を参照してください。tlistenターゲットおよびTuxedoホーム・ターゲットが検出されたら、ドメインUBBCONFIGエディタ・ページでステータスを確認します。マシン・リストには、新たに追加されたマシンが表示されています。

ドメインへのアプリケーション・パッケージのデプロイ

アプリケーション・パッケージをドメインに追加するには、次の手順を実行します。

  1. パッケージ・リストに追加するパッケージ・エントリの横にある+をクリックします。
  2. アプリケーション・パッケージの追加ポップアップ・ダイアログが表示されます。このダイアログの「マシン」ドロップダウン・リストには、このドメインに追加され、このパッケージに適用可能なすべてのマシンが表示されます。

注意: パッケージがマシンに適していない場合は、+ボタンは無効になります。
  1. マシン・エントリのツールチップ情報とパッケージ・エントリをそれぞれ調べ、OSのタイプ、マシンのアーキテクチャおよびTuxedoのバージョンがすべて一致していることを確認します。
  2. 「OK」をクリックします。

パッケージのProperties.xmlに記述されているすべてのエントリが、図14に示すように、対応するUBBCONFIGファイルのセクションに追加されます。

GROUPSエントリおよびSERVERSエントリの前の(*)記号は、デプロイされていない、このドメインに新たに追加されたアイテムを示しています。

図14 新たに追加されたエントリ

新たに追加されたエントリ

GROUPNAMEパラメータおよびGRPNOパラメータは、パッケージの追加時に自動的に生成されます。Properties.xmlで定義されたすべてのグループおよびそのアセットがドメインに追加されます。マシン・エントリとは異なり、1つのアプリケーション・パッケージを複数回追加できます。

これで、新しいTuxedoドメインのデプロイとモニターの準備が整いました。

リモート・マシンへのドメインのデプロイ

新たに作成したTuxedoドメインに必要なすべての構成が完了したら、次の手順を実行して新しいドメインをリモート・マシンにデプロイします。

  1. コントロール・パネルで「保存してデプロイ」をクリックし、ドメインをデプロイして起動します。
  2. 新しいTuxedoドメイン・ターゲットが作成されます(その形式は<DomainId>:<PMID of master machine>:<domain IPCKEY>です)。

注意: すべてのデプロイ・プロセスで、このドメインに含まれるすべてのマシンのユーザー資格証明が必要です。ユーザー資格証明を入力しておくと、記憶済のものが表示されます。ターゲット・マシンに対して有効なOSのユーザーであり、アプリケーション・ホーム・ディレクトリに対する書込み権限がある必要があります。ユーザーは、管理エージェントをインストールしたユーザー・グループと同じグループに属している必要があります。
  1. デプロイしたドメインを起動するかどうかを示すチェック・ボックスで、特別な要件(TLOGQUEまたはENVFILEの作成など)のconfigおよびbootスクリプトをカスタマイズするようにできます。

図15に、ドメイン・デプロイメント・オプション画面を示します。

図15 ドメイン・デプロイメント・オプション

ドメイン・デプロイメント・オプション

  1. ユーザー名とパスワードを入力し、右上隅にある「OK」をクリックしてデプロイメント・トラッキング・ページに進みます。
  2. デプロイメントは非同期プロシージャであるため、ページを定期的に手動でリフレッシュするか、ページの右上隅で自動リフレッシュ間隔を設定する必要があります。

すべての手順に成功すると、ドメインがターゲット・マシンのアプリケーション・ホームにデプロイされ、起動されます。デプロイメントの最後のステップはCheckDeployStatusです。ここでは、デプロイメント・ステータスが確認され、ドメイン・エディタの対応するエントリのステータスがそれに応じて変更されます。デプロイメントに成功すると、ドメインの自動検出が実行されます。ドメインに属する、新たに検出されたターゲットは、「Tuxedoサマリー」ページの「すべてのターゲット」に表示されます。

アプリケーション・パッケージの動的なデプロイ

アプリケーション・パッケージを動的にデプロイするには、次の手順を実行します。

  1. たとえば、以前に作成したSHMドメイン・ターゲットを「Tuxedoサマリー」ページで選択し、「編集」をクリックします。
  2. ドメインのコンテンツが ドメインUBBCONFIGエディタ・ページにリロードされます。

  3. パッケージAPP2.zipの横にある+をクリックし、パッケージをドメインに追加します。
  4. APP2.zipProperties.xmlに記述されているグループの2つのサーバーsimpserv2simpser3が、*SERVERSセクションに追加されます。

  5. 「保存してデプロイ」をクリックして、新たに追加されたグループおよびサーバーをアクティブ化します。
注意:

デプロイメントが完了すると、新しいディレクトリAPP2がドメインAPPDIRに存在し、GROUP2およびsimpserv2/simpserv3が作成された状態になります。

デプロイ済アプリケーション・パッケージの更新

場合によっては、アップロードしたアプリケーション・パッケージの更新が必要なことがあります。現時点では、次の手順に従って手動で更新できます。

  1. 「Tuxedoサマリー」ページの「アプリケーション・パッケージの管理」ダイアログ・ボックスで、古いパッケージを削除してから更新済パッケージをアップロードします。「パッケージのアップロード」および「パッケージの削除」を参照してください。
  2. 更新が必要なTuxedoドメインを停止します。
  3. ドメイン・ターゲットのステータスが停止に変更されたら、「Tuxedoサマリー」ページでそのドメイン・ターゲットを右クリックし、「コントロール」→「デプロイ」を選択してドメインの完全なデプロイを実行します。

パッケージに関連付けられたグループの削除

パッケージに関連付けられたグループがマシンに追加されると、パッケージ名の横にあるXボタンが使用可能になり、パッケージをマシンから削除できるようになります。

パッケージに関連付けられたグループを削除するには、次の手順を実行します。

  1. 削除するパッケージの横にある「X」ボタンをクリックします。
  2. 表示されたウィンドウのパッケージ削除ポップアップ・ダイアログで、ターゲット・グループを選択します。選択したグループに応じて、次のいずれかを実行します。
    • Tuxedoマシン上でデプロイおよびアクティブ化されていないパッケージに関連付けられたグループ(*で表示)については、「OK」をクリックして選択したグループ/メンバーを削除します。
    • デプロイおよびアクティブ化されたパッケージに関連付けられたグループには、「管理サーバーのみから削除」チェック・ボックスが表示されます。

      このチェック・ボックスを選択しないまま「OK」をクリックすると、アンデプロイメント・アクションが即時に完全に実行され、選択したグループがTuxedo Application Runtimeから削除されます。このチェック・ボックスを選択して「OK」をクリックすると、選択したグループがUIから削除されるのみで、基礎となるTuxedoアプリケーションに影響を与えることはありません。

      このアクションが実行されると、このドメインに対して完全なデプロイが実行されるまで、これ以上動的デプロイメントを実行できません。

動的リソース・ブローカ

動的リソース・ブローカを使用すると、特定のEnterprise Managerターゲットの柔軟なリソース割当てを実現するために、実行中のOracle Tuxedoドメインに、Tuxedoサーバー、グループおよびマシンを手動およびポリシー主導でデプロイできます。

動的デプロイメントには、次の3つのレベルがあります。

手動による動的デプロイメント

Tuxedoアプリケーション・パッケージおよびTuxedoマシンは両方とも、アクティブ・ドメインに手動で追加できます。

ドメインに新たに追加されたパッケージ(アスタリスクで(*)で表示)がある場合に、パッケージを手動でデプロイするには、「コントロール」パネルで「保存してデプロイ」をクリックします。

「保存してデプロイ」ボタンをクリックすると、現在のドメイン編集ステータスが保存され、ドメインUBBCONFIGで完全検証が開始されます。検証に失敗すると、デプロイメント・プロセスが停止し、エラー・メッセージが表示されます。

注意: 「追加…」リンクをクリックして手動で追加されたUBBCONFIGエントリは、動的にデプロイおよびアクティブ化できません。
注意: 動的デプロイメントは、アプリケーション・パッケージからインポートされたUBBCONFIGエントリでのみ機能します。手動で追加したUBBCONFIGエントリを有効にするには、ドメインの完全なデプロイを実行する必要があります。

マシンを手動でデプロイするには、次の手順を実行します。

  1. 「マシン・リスト」パネルでプラス(+)をクリックし、マシンを追加します。
  2. 新たに追加されたマシンは、インポートされた各UBBCONFIGエントリの先頭のアスタリスク(*)で識別できます。

  3. 必要に応じて、UBBCONFIGセクション・エディタで新しいマシンを構成します。
  4. 「コントロール」パネルで「保存してデプロイ」をクリックします。

収集済のマシンの資格証明を使用してデプロイメントがただちに実行され、新しいマシンがスレーブ・マシンとしてドメインに追加されます。

注意: マシン・レベルの動的デプロイメントでは、MPモードのドメインのみをサポートしています。

ポリシー主導の動的デプロイメント

次の3つのレベルの動的デプロイメントは、ユーザー定義のポリシーにより実行されます。

詳細については、「ポリシー」を参照してください。

ポリシー

リソース・ブローカのデプロイメント・ポリシー(Enterprise Managerのインシデント・ルールに連動)は、リソース・ブローカのデプロイメント・ポリシー評価がトリガーされる条件を定義します。

インシデント・ルールの作成

インシデント・ルールでは、リソース・ブローカ・ポリシーをトリガーする条件を詳細に指定します。条件は複雑で、イベントの特性(イベントの種類、重大度、カテゴリなど)を表す条件の組合せから構成されている可能性があります。インシデント・ルールを定義することによって、次の条件のいずれかが満たされたときにデプロイメント・ポリシーを評価することを指定できます。

インシデント・ルールにはあらゆるモニター対象のターゲットから提供されるメトリックを含めることができます。特定のターゲットについてインシデント・ルールを評価するには、ターゲットにEnterprise Managerグループを作成し、このグループをルール・セットで参照します。

CPUメトリック・イベントのタイプを定義する方法を説明する例として、次の手順を示します。ポリシーを作成する前に、インシデント・ルールを作成する必要があります。

  1. Enterprise Managerコンソールのホーム・ページで、「設定」→「インシデント」→「インシデント・ルール」をクリックします。
  2. 「インシデント・ルール」ページで、「ルール・セットの作成...」をクリックします。
  3. ルール名を入力し、ページの下部にある「ターゲット」タブで「特定のターゲット」を選択します。
  4. 検討中のターゲット・イベントを含む事前定義されたEnterprise Managerグループを追加します。
  5. 注意: このステップでは個々のグループの選択が重要です。正しく選択しないと、ターゲットにある同じタイプのすべてのイベントでインシデント・ルールが実装されます。
  6. 「ルール」タブを選択します。「作成」をクリックして、インシデント・ルールを作成します。
  7. ポップアップ・ウィンドウで「続行」をクリックし、イベント・タイプのインシデント・ルールを定義します。
  8. 表示されるページで、「タイプ」を選択します。リストから「メトリック・アラート」を選択します。
  9. 「タイプ・メトリック・アラートの特定のイベント」を選択します。
  10. 「メトリック・アラート」パネルが表示されます。

  11. 「追加」をクリックし、特定のメトリック・アラート・イベントを指定します。
  12. 図16に示すように、「特定のメトリック・アラートを選択」ページで、あるホストのCPU使用率が警告しきい値に達した場合に実行されるインシデント・ルールを定義します。
  13. 図16 CPUメトリック・イベントの定義(例)


    CPUメトリック・イベントの定義(例)

  14. 「OK」をクリックします。
  15. 新たに作成されたイベントが「メトリック・アラート」パネルに表示されます。

  16. 「次へ」をクリックして「アクションの追加」ページに進みます。
  17. 「拡張通知」パネルで、Tuxedoイベント・コネクタ(PL/SQLプロシージャ)という名前の事前定義済通知を選択します。
  18. これはつまり、インシデントが発生した場合、Tuxedoイベント接続が通知されることを意味します。

  19. 右上隅で「続行」をクリックして定義を完了します。「次へ」をクリックします。
  20. 「名前と説明の指定」ページに名前を入力します。「次へ」をクリックしてから「続行」をクリックして構成を終了します。
  21. 「ルール・セットの編集」ページに戻り、「保存」をクリックして定義したインシデント・ルールを有効にします。

「すべてのエンタープライズ・ルール」ページでは、インシデント・ルールがアクティブ・ステータスでTuxedoインシデント・ルール・ルール・セットの下に追加されます。

ポリシーの作成

ポリシーは、ポリシー管理コンソールで一元的に定義および管理されます。ポリシー管理コンソールを開くには、ドメイン・エディタの「コントロール」パネルで「ポリシー」をクリックします。

インシデント・ルールを定義したら、ポリシー管理コンソールで「追加」をクリックし、「ポリシー・プロパティ」ページでオプションを指定すると、ポリシーを作成できます。詳細は、「ポリシー管理」を参照するか、またはページの右上の「ヘルプ」をクリックしてください。

Tuxedoドメイン・ターゲットのコントロール

「Tuxedoサマリー」ページには、ドメイン・エディタで作成されたTuxedoドメイン・ターゲットのコントロール・セットが組み込まれています。ドメイン・ターゲットを右クリックすると、リソース・ブローカに固有のアクションが「コントロール」メニュー・アイテムに表示されます。

「デプロイ」

このアクションは、ドメイン・エディタ・ページのものとまったく同じです。ドメインが停止中またはターゲット・マシンにデプロイされていない場合は、完全なデプロイが実行されます。ドメインがアクティブ・ステータスである場合、新たに追加されたパッケージが動的にデプロイされてアクティブ化されます。

「構成」

ドメインは、デプロイ後に起動できるように構成する必要があります。このアクションは、アクティブ・ステータスでないドメインにのみ適用できます。

デフォルトの構成アクションは、マスター・マシンでUBBCONFIGtmloadcf を実行することです。ドメインの起動前に実行しておく必要がある特定の構成(TLOGデバイスやQUEUEスペースの作成など)がある場合は、スクリプトをカスタマイズできます。

「起動」

このアクションは、アクティブ・ステータスでないドメインに適用できます。「起動」のデフォルトのアクションは、マスター・マシンでtmboot -yを実行することです。ブート・スクリプトをカスタマイズすることもできます。

「停止」

このアクションは、アクティブ・ステータスのドメインにのみ適用できます。「停止」のデフォルトのアクションは、マスター・マシンでtmshutdown -yを実行することです。停止スクリプトをカスタマイズすることもできます。

「アンデプロイ」

このアクションは、アクティブ・ステータスでないドメインにのみ適用できます。「アンデプロイ」のデフォルトのアクションは、ターゲット・マシンでAPPDIR全体を削除することです。APPDIRを削除する前に、構成解除スクリプトをカスタマイズしてクリーンアップを実行できます。

ARTバッチ用リソース・ブローカの使用

TuxedoドメインでARTバッチ用リソース・ブローカを使用するには、サーバー・パラメータとJESパラメータの両方を構成する必要があります。

サーバーの構成

ARTバッチを正常に機能させるためには、ARTバッチ固有のいくつかのTuxedoシステム・サーバーをTuxedoドメインで構成する必要があります。たとえば、サーバーARTJESADMARTJESCONVARTJESINITIATORおよびARTJESPURGEは、動作中のART JESシステムに必要です。

ARTバッチはOracle Tuxedo Eventコンポーネントを使用するため、Oracle Tuxedoユーザー・イベント・サーバーTMUSREVTUBBCONFIGファイルに必要です。さらに、JESジョブ情報を格納するために、TMQUEUEサーバーも必須です。

これらのTuxedoシステム・サーバーを追加するには、次の3つの方法があります。

Tuxedoシステム・サーバーの手動追加

ドメインUBBCONFIGエディタの「サーバー」セクションで「追加」をクリックすると、サーバーを手動で追加できます。正しいパラメータ(CLOPT)をサーバーに指定したことを確認します。ドメインに構成を保存すると、ドメイン・エディタにより、システム・サーバーに対してCLOPT検証が実行されます。

アプリケーション・パッケージを使用したTuxedoシステム・サーバーの追加

システム・サーバーの関連情報は、Properties.xmlに記述して、アプリケーション・パッケージにまとめることができます。アプリケーション・パッケージをTuxedoドメインに追加することにより、それに応じて、対応するサーバーが追加されます。

これが、ポリシー主導の動的リソース・ブローカの機能を使用する唯一の方法です。

ARTバッチ固有のシステム・サーバーは次のとおりです。

アプリケーション・パッケージにまとめられた前述のサーバーには、対応するバイナリはありません。これらのシステム・サーバー・バイナリは、ARTバッチ・インストール・ディレクトリに含まれています。

システム・サーバーは、1つのサーバー名を使用してProperties.xml内で参照されます。

サーバー・テンプレートを使用したTuxedoシステム・サーバーの追加

サーバー・テンプレートを使用してARTバッチ関連サーバーを追加できます。次の手順を実行します。

  1. ドメインUBBCONFIGエディタで、「JESConfig」をクリックします。
  2. マシン・リストからマシンを1つ以上選択します。「サーバー・テンプレートの適用」をクリックします。次のサーバーがマシンに追加されます。
    • JESQUEGRP
    • TMQUEUE
    • ARTJESGRP
    • TMUSREVT
    • ARTJESADM
    • ARTJESCONV
    • ARTJESINITIATOR
    • ARTJESPURGE

サーバーTMQUEUEに使用されるTMS_QMにはTLOGデバイスが必要であるため、サーバー・テンプレートの適用後にパスが指定されていない場合は、対応するマシンのTLOGDEVICEおよびTLOGSIZEパラメータが$APPDIR/TLOGに対して構成されます。

JES構成

JES構成ファイル

JES構成ファイルは、TuxJES管理サーバーであるARTJESADMによって使用されます。JES構成ファイルの次のパラメータを構成できます。

ユーザー代入を有効化する場合の権限設定

権限モードをUSER_IDENTICALまたはUSER_MAPPINGのいずれかに設定した場合、リソース・ブローカにより、次の権限設定が自動的に実行されます。

リスト5は、UBBCONFIGファイルの例を示しています。

リスト5 UBBCONFIGの例
*RESOURCES
IPCKEY		<IPCKEY> # for example 132770
DOMAINID	jessample
MASTER		SITE1
MODEL		SHM
MAXACCESSERS    200
MAXSERVERS      50
NOTIFY          SIGNAL
PERM		0666 #Adding "PERM=0666" in RESOURCES section
SECURITY          USER_AUTH
AUTHSVC           "AUTHSVC"
*MACHINES
#
<uname -n>
	LMID = SITE1 
	TUXDIR ="<full path of TUXEDO software>"
	TUXCONFIG = "<full path of APPDIR>/tuxconfig"
	TLOGDEVICE ="<full path of APPDIR>/TLOG"
	TLOGSIZE=10
	APPDIR = "<full path of APPDIR>"
	ULOGPFX = "<full path of APPDIR>/ULOG"
*GROUPS
ARTGRP
	LMID = SITE1  GRPNO = 1
QUEGRP
	LMID = SITE1  GRPNO = 2
	TMSNAME = TMS_QM TMSCOUNT = 2
	OPENINFO = "TUXEDO/QM:<full path of APPDIR>/QUE:JES2QSPACE"
EVTGRP
                LMID= SITE1 GRPNO=3
#
*SERVERS
# Adding RQPERM=0666 RPPERM=0666 in all JES servers entry in SERVERS section
DEFAULT:	CLOPT="-A"
TMUSREVT        SRVGRP=EVTGRP SRVID=1 CLOPT="-A"
				RQPERM=0666 RPPERM=0666
TMQUEUE
	SRVGRP = QUEGRP  SRVID = 1
	GRACE = 0  RESTART = Y CONV = N MAXGEN=10
	CLOPT = "-s JES2QSPACE:TMQUEUE -- -t 5 "
	RQPERM=0666 RPPERM=0666
ARTJESADM        SRVGRP =ARTGRP  SRVID = 1 MIN=1 MAX=1
                CLOPT = "-A -- -i jesconfig"
                RQPERM=0666 RPPERM=0666
ARTJESCONV       SRVGRP =ARTGRP  SRVID = 20 MIN=1 MAX=1
                CLOPT = "-A --"
RQPERM=0666 RPPERM=0666
ARTJESINITIATOR       SRVGRP =ARTGRP  SRVID =30  
                CLOPT = "-A -- -n 20 -d"
                RQPERM=0666 RPPERM=0666
ARTJESPURGE       SRVGRP =ARTGRP  SRVID = 100
                CLOPT = "-A --"
AUTHSVR SRVGRP=ARTGRP SRVID=104 CLOPT="-A"
	RQPERM=0666 RPPERM=0666
*SERVICES
ユーザー代入を有効化する場合の権限の要件

権限モードをUSER_IDENTICALまたはUSER_MAPPINGのいずれかに設定する場合は、次の権限の要件を満たす必要があります。

その他の構成

「その他の構成」フィールドの次のオプションを構成し、ARTバッチ関連情報を指定できます。

JESドメインのアセンブルとデプロイ

デプロイメントには2つのタイプがあります。

静的デプロイメント

静的デプロイメントを使用する場合、すべてのARTバッチ関連のシステム・サーバーが、その他のサーバーとしてUBBCONFIGファイルにアセンブルされます。保存済のJES構成ファイルは、デプロイメントのために配布パッケージに組み込まれます。デプロイされたJES構成ファイルの名前は、ARTJESADM CLOPT-iオプションで指定されます。JESROOTディレクトリは、この段階では作成されません。これは、実行時にARTバッチによって自動的に作成されます。

JESが構成される場合は、次の環境変数設定がsetenv.shファイルに追加されます。

JESDIR=<full path of ART JES software>
MT_KSH=<full path of pdksh>
MT_ROOT=$JESDIR/ejr
PATH=$JESDIR/bin:$PATH
QMCONFIG=$APPDIR/QUE
DATA_SOURCE=$APPDIR/data_source
DATA=$APPDIR/data
TMP=$APPDIR/tmp
MT_TMP=$APPDIR/tmp
MT_ACC_FILEPATH=$APPDIR/acc
MT_LOG=$APPDIR/Logs/log
SPOOL=$APPDIR/Logs/sysout

構成中、デフォルトのjesqinitスクリプトまたはユーザー定義スクリプトによって、JES QUEUEシステムが初期化されます。

動的デプロイメント

パッケージ・レベルの動的デプロイメントは、既存のリソース・ブローカ・フレームワークによって処理されます。

JES関連Tuxedoシステム・サーバーは、様々なアプリケーション・パッケージに組み込まれるProperties.xmlに記述されます。これらのパッケージを候補として既存のドメインに追加し、そのポリシーを定義できます。ポリシーが実行する必要があると評価された場合は、パッケージがデプロイされ、そこに記述されているサーバーがアクティブ化されます。

注意: 動的デプロイメントは、パッケージ(サーバー)レベルでのみ使用できます。JESCONFIGでは、動的デプロイメント(たとえば、ARTバッチが構成されていないTuxedoドメインの実行)をサポートしません。JESCONFIGは動的に実行できません。

ART CICS用リソース・ブローカの使用

サーバーの構成

ARTバッチ用リソース・ブローカを使用する場合、Tuxedo提供の複数のシステム・サーバーをUBBCONFIGファイルで構成し、ART CICSランタイムのリソース・ブローカを有効にする必要があります。

これらのTuxedoシステム・サーバーを追加するには、次の3つの方法があります。

Tuxedoシステム・サーバーの手動追加

詳細は、「Tuxedoシステム・サーバーの手動追加」を参照してください。

アプリケーション・パッケージを使用したTuxedoシステム・サーバーの追加

ART CICS固有のシステム・サーバーは次の2つのカテゴリに分類できます。

ART CICS提供のシステム・サーバーの場合は、Properties.xmlでサーバー名のみが参照されます。

ユーザーが構築可能なシステム・サーバーの場合は、Properties.xmlで定義したサーバー名を、表示されたサーバー名の先頭に付ける必要があります。

サーバー・テンプレートを使用したTuxedoシステム・サーバーの追加

サーバー・テンプレートを使用してART CICS関連サーバーを追加できます。次の手順を実行します。

  1. ドメインUBBCONFIGエディタで、「CICSConfig」をクリックします。
  2. 「マシン」リストから1つまたは複数のマシンを選択し、次のテンプレートを1つまたは複数選択します。
    • 「3270ターミナルでCICSトランザクションが開始されました」。次のサーバーがマシンに追加されます。
      • ARTTCPL
      • ARTADM
      • ARTCNX
      • ARTSTRN
      • ARTATRN
    • 「3270以外のクライアントでCICSトランザクションが開始されました」。次のサーバーがマシンに追加されます。
      • ARTWTRN
      • ARTADM
    • 「分散プログラム・リンク」。次のサーバーがマシンに追加されます。
      • ARTADM
      • ARTDPL
    • 「すべて」。3つのタイプのテンプレートすべてをまとめて適用します。
  3. 「サーバー・テンプレートの適用」をクリックします。

CICSアプリケーション・パッケージ

CICSアプリケーション・パッケージは、様々なCICSリソースの処理のために特に導入されました。

パッケージのコンテンツ

Tuxedoアプリケーション・パッケージと同様に、CICSアプリケーション・パッケージは、CICSランタイム実行用のアセットを含む.zipファイルです。これには、次に記述されるコンポーネントが含まれています。

Properties.xml

(zipファイルのrootにある) Properties.xmlは、パッケージ全体の一般プロパティの記述に使用されます。Tuxedoアプリケーション・パッケージの次の一般パラメータは、CICSパッケージにも適用できます。

リソース構成ファイル

次のCICSリソース構成ファイルがCICSランタイムでサポートされています。

COBOLプログラム

すべてのCOBOL .gntファイルは、パッケージのCOBLIBサブディレクトリにあります。COBOLプログラムは、実行時にprograms.descファイルによって参照されます。

Mapdefs

すべての.mpdefファイルは、パッケージのMAPサブディレクトリにあります。これらは、mapsets.descファイルで使用されます。

シェル・スクリプト

ARTTDQの/QおよびTSQ DBの作成に使用されるスクリプトは、パッケージに組み込まれる可能性もあります。これらはSCRIPTサブディレクトリにあり、パッケージがデプロイされると呼び出されます。すべてのシェル・スクリプトは互いに独立しているため、呼出しシーケンスがスクリプトの実行結果に影響を与えません。

パッケージ管理

CICSアプリケーション・パッケージは、「Tuxedoサマリー」ページで管理されます(Tuxedoアプリケーション・パッケージと同様)。詳細は、「アプリケーション・パッケージの管理」を参照してください。

アップロード中に、各パッケージのProperties .xmlファイルと.descリソース構成ファイルに対して検証が行われます。Properties.xmlファイルは.xsd XMLスキーマに対して検証され、一方、リソース構成ファイルは、ファイル形式やコンテンツが適切かどうか(たとえば一意のキー・フィールド制約、列番号および必須列など)について検証されます。

検証に失敗すると、アップロードが失敗してエラー・メッセージが表示されます。パッケージのエラーはすべてポップアップ・ダイアログで報告されます。

CICS構成ページ

「CICS構成」ページにアクセスする手順は、次のとおりです。

  1. ドメインUBBCONFIGエディタで、「CICSConfig」をクリックします。
  2. CICSインストール・ディレクトリとCOBOLインストール・ディレクトリを入力し、「構成の編集」をクリックします。
  3. 表示された確認メッセージで、「はい」をクリックします。

詳細は、「CICS構成の構成」を参照するか、または右上の「ヘルプ」をクリックしてください。

アセンブルとデプロイ

デプロイ中、保存済のCICSリソース・ファイルと追加済のCICSアプリケーション・パッケージすべてがソフトウェア・ライブラリから取得され、他のTuxedoドメイン・アセットと一緒に配布パッケージにまとめられます。

デプロイ済のAPPDIRでは、各CICSアプリケーション・パッケージは、パッケージ名に応じて名付けられたサブディレクトリに対応します。マージされたすべての.descリソース・ファイルは、APPDIR/resourcesディレクトリにあり、KIXCONFIG環境変数で参照されます。

次の環境変数設定がsetenv.shファイルに追加されます。

KIXDIR=<full path of ART CICS software>
KIXCONFIG=<full path of ART CICS resources configuration files, fixed as $APPDIR/resources>
PATH=$KIXDIR/bin:$PATH
COBPATH=APP1/COBLIB:APP2/COBLIB:APP3/COBLIB: ... :$COBPATH
COB_LIBRARY_PATH=$COBPATH:$COB_LIBRARY_PATH
KIX_MAP_PATH=APP1/MAP:APP2/MAP:APP3/MAP: ... :$KIX_MAP_PATH
注意: 上に記載されていない環境変数が使用されている場合は、その変数をconfideスクリプトまたはbootスクリプトに手動で指定する必要があります。

 


動的リクエスト・ブローカ

動的リクエスト・ブローカは、Tuxedoロード・バランシング機能の拡張で、リクエスト・コールに対する応答時間を最短にし、(特にマルチプロセッサ(MP)ドメインで)複数のサーバー間により適切なワークロード分散を実現します。具体的には、動的リクエスト・ブローカは、新しいリクエスト・ルーティング・メトリック(サービス実行時間、ネットワーク時間など)を、UBBCONFIGファイルに設定されている静的ロード値の代替として導入するメカニズムです。したがって、サービスとネットワークのロード・レベルが動的に反映されます。さらに、MPドメインのすべての分散マシン間でメトリックを同期し、最適なリソース使用率を実現します。

通常、動的リクエスト・ブローカは次の場合に役立ちます。

注意: 動的リクエスト・ブローカは、Oracle Tuxedo 12c以降のリリースのみをサポートします。

動的リクエスト・ブローカの有効化/無効化

Enterprise Manager ConsoleのTuxedoドメイン・メニューから「制御」「Request Brokerの有効化/無効化」をクリックして、動的リクエスト・ブローカ機能を有効または無効にできます。

動的ロード情報の表示

動的リクエスト・ブローカ機能を有効にすると、次のコマンドを使用して動的ロード情報を表示できます。

$ tmadmin
> psc -m all -v

 


OVABとの統合

Oracle Virtual Assembly Builder (OVAB)を使用すると、管理者はOracle Tuxedoアプリケーションをすばやく構成してクラウド環境にプロビジョニングできます。Enterprise Manager for Oracle Tuxedoを使用すると、特定の条件下でEnterprise Managerポリシー・メカニズムを利用してOVABスクリプトを実行し、Tuxedoアプリケーションをデプロイできます。

サポートされているTuxedoバージョン

サポートされているプラットフォーム

OVABスクリプトを使用したOracle Tuxedoマシンの台数の増減

次に、統合例を示します。この例では、Enterprise Managerを起動してOVABスクリプトを呼び出し、Oracle Tuxedoスレーブ・マシンの台数を増減します。

Tuxedoアプリケーションのデプロイ

3つのMPマシン(マスター、バックアップおよびスレーブ)で構成されるゴールデン・システムがあるとします。ここで、スレーブ・マシンの台数を1から10の間で増減するデプロイ・プランを作成する場合は、Tuxedoアプリケーションをデプロイするための次の手順を実行します。

  1. OVABがインストールされているマシンにログインします。
  2. OVAB binディレクトリで、次のコマンドを使用して接続とターゲットを作成します。
  3. ./abctl createDeployerConnection -name WLSADMIN -url http://10.182.73.21:7001 -username ovabAdmin
    ./abctl createTarget -name myTarget -type ovm -connectionName WLSADMIN -properties ovm.user=admin ovm.pwd=Tuxqa123 ovm.url=http://10.182.73.11:7001 ovm.vmOperationTimeout=3600 ovm.vmmversion=3.0 ovm.poolName=MyServerPool -default

    次のコマンドを使用して、接続とターゲットの可用性を確認できます。

    ./abctl describeDeployerConnections
    ./abctl describeTargets -connectionName WLSADMIN
  4. 次のように、Tuxedoアプリケーションを調査します。
  5. ./abctl introspectTuxedo  -TUXDIR /testarea/tuxreg/tuxedo/tuxedo12.1.1.0 -TUXCONFIG /testarea/tuxreg/workspace/OVAB/tux/work/domain/tuxconfig -environmentScript /testarea/tuxreg/workspace/OVAB/tux/work/domain/setenv_ovab.sh  -remoteHost bej301175.cn.oracle.com -remoteUser tuxreg -name master  -force
    ./abctl introspectTuxedo  -TUXDIR /testarea/tuxreg/tuxedo/tuxedo12.1.1.0 -TUXCONFIG /testarea/tuxreg/workspace/OVAB/tux/work/domain/tuxconfig -remoteHost bej301165.cn.oracle.com -remoteUser tuxreg -name slave -force
    ./abctl introspectTuxedo  -TUXDIR /testarea/tuxreg/tuxedo/tuxedo12.1.1.0 -TUXCONFIG /testarea/tuxreg/workspace/OVAB/tux/work/domain/tuxconfig -remoteHost bej301168.cn.oracle.com -remoteUser tuxreg -name backup  -force
    ./abctl createAssembly -name testdomain
    ./abctl addToAssembly -name master -into testdomain
    ./abctl addToAssembly -name slave -into testdomain
    ./abctl addToAssembly -name backup -into testdomain
  6. OVAB GUIから、図18に示すようにリソースをリンクします。
  7. 図18 リソースのリンク


    リソースのリンク

  8. スレーブ - プロパティ・インスペクタから、図19に示すように、スケーリング・フィールドに最大値、最小値およびターゲット値をそれぞれ10、1および1に設定します。
  9. 図19 スケール・パラメータの設定


    スケール・パラメータの設定

注意:
  1. アーカイブを作成して登録します。
  2. ./abctl createAssemblyArchive -name testdomain  -platform OVM -force
    ./abctl uploadAssemblyArchive -fileName /u01/slce04cn06/general/testarea/tuxreg/OVABR2/oracle.ovab/ab_instance/archives/testdomain.ova -name testdomain -connectionName WLSADMIN
    ./abctl downloadAssemblyMetadata -connectionName WLSADMIN -name testdomain -generateplan -version 1
    ./abctl registerAssemblyArchive -name testdomain -connectionName WLSADMIN -waitforComplete -pollTime 300 -version 1 -target myTarget
  3. インスタンスを作成してデプロイします。
  4. ./abctl createAssemblyInstance -deploymentPlan  /u01/slce04cn06/general/testarea/tuxreg/OVABR2/oracle.ovab/ab_instance/catalog/metadata/testdomain/deploymentPlans/myPlan/deploymentPlan.xml -name testdomain -version 1 -target myTarget -connectionName WLSADMIN
    ./abctl deployAssemblyInstance -assemblyInstanceId 0V0G_5Yn8_testdomain8_1 -connectionName WLSADMIN -waitForComplete -pollTime 3600

Enterprise Managerポリシーの定義

OVABスクリプトの作成

次のように、OVABスクリプトdeploy_ovab.shを作成します。

./abctl  ./scale -scalingGroupId MpNZ-qhmZ_testdomain_1:testdomain/slave -target 2  -connectionName WLSADMIN 

次のコマンドを使用して、scalinggroupIDを検索できます。

./abctl describeScalingGroups -connectionName MasterDeployer 
通知方法の作成

前の手順で作成したOVABスクリプトに関連付けられたEnterprise Manager通知メソッドを作成するには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Manager Cloud Controlから、ページの右上にある「設定」→「通知」→「通知メソッド」をクリックします。
  2. 「通知メソッド」ページの「スクリプトとSNMPトラップ」フィールドで、「OSコマンド」を追加するよう選択します。「実行」をクリックします。
  3. 図20に示すように、画面の指示に従って通知メソッドの名前を指定し、前もって作成したOVABスクリプトを「OSコマンド」に入力します。
  4. 図20 OSコマンドの追加


    OSコマンドの追加

  5. 「OK」をクリックします。
インシデント・ルールの作成

上で定義した通知メソッドをトリガーするインシデント・ルールを作成するには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Manager Cloud Controlから、ページの右上にある「設定」→「インシデント」→「インシデント・ルール」をクリックします。
  2. 表示されたページで、「ルール・セットの作成」をクリックします。
  3. 図21に示すように、ルール名を定義し、ターゲット・グループを指定します。
  4. 図21 ターゲット・グループの指定


    ターゲット・グループの指定

  5. 「ルール」タグをクリックし、「作成」をクリックします。
  6. 表示されたダイアログ・ボックスで、「受信イベントおよびイベントの更新」を選択します。「続行」をクリックします。
  7. 「新規ルールの作成: イベントの選択」ページで、「タイプ」「ターゲット可用性」「タイプ「ターゲット可用性」の特定のイベント」の順に選択します。
  8. 「追加」をクリックし、「ターゲット・タイプ」リストで「Tuxedoマシン」を選択します。
  9. 表示された「可用性状態」フィールドで、「停止中」を選択し、「OK」をクリックします。
  10. 「新規ルールの作成: イベントの選択」ページで「次へ」をクリックします。
  11. 「新規ルールの作成: アクションの追加」ページで、「追加」をクリックしてアクションを追加します。
  12. 「拡張通知」セクションでOVABデプロイを選択します。「続行」をクリックします。
  13. 画面の指示に従い、「新規ルールの作成: 確認」ページが表示されるまで「次へ」をクリックします。
  14. 選択内容を確認し、「続行」をクリックして最終ステップに進みます。
  15. ルールが正常に追加されたことの確認を求められます。ページの「保存」ボタンをクリックし、新たに追加されたルールを保存します。
  16. 図22 新たに追加されたTuxedoインシデント・ルール


    新たに追加されたTuxedoインシデント・ルール


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