この項では、Exalogicマシンの複数のネットワークで必要とされるネットワーク接続について説明します。ネットワーク・ケーブルを、ネットワーク機器からExalogicマシンの場所までつなげる必要があります。
Exalogicマシンを既存のイーサネット・ネットワーク・インフラストラクチャに接続するための要件は、次の各項で説明します。
インストール前に、ネットワーク・ケーブルを既存のネットワーク・インフラストラクチャからインストール場所までつなげる必要があります。Exalogicマシンを既存のネットワーク・インフラストラクチャに接続するための要件は次のとおりです。
管理ネットワーク接続要件
ラック内のイーサネット・スイッチの少なくとも1つのイーサネットが、既存の管理ネットワークに接続している必要があります。接続の合計数は、データ・センターのHA要件に応じて異なります。
クライアント・アクセス・ネットワーク接続要件
Exalogic計算ノード当たり少なくとも1つのEthernet over InfiniBand (EoIB)結合が、クライアント・アクセス・ネットワークに接続している必要があります。計算ノードが接続されている物理LANまたは仮想LAN (VLAN)ごとに、クライアント・アクセス・ネットワーク・インタフェース結合が追加されます。最小の構成(計算ノード当たりの単一LANにつき単一結合)では、次の表のフル・ラック、ハーフ・ラックおよびクォーター・ラック構成用のネットワーク接続数が、1つのExalogic計算ノードに対して必要です。
次の表に、必要な接続数を示します。
Exalogicマシンのタイプ | 結合されたネットワーク構成 |
---|---|
Exalogicマシン・フル・ラック |
30 |
Exalogicマシン・ハーフ・ラック |
16 |
Exalogicマシン・クォーター・ラック |
8 |
Exalogicマシン1/8ラック |
4 |
Sun Network QDR InfiniBandゲートウェイ・スイッチを使用すると、最大8つの外部物理ネットワークをEoIBを介して接続できます。計算ノードには、複数の結合されたVNICを作成できます。
追加のネットワーク接続要件
次の設定を決定する必要があります。
接続先のLANの数(通常1または2、最大8つの物理的に分離されているLAN)
LAN当たりに必要な10Gbポートの数(クライアント・アクセス・ネットワーク用のネットワーク・スループット要件)
計算ノード当たり少なくとも2つの10Gbイーサネット・ポート: 1つはアクティブでもう1つはパッシブ。
イーサネット・ポートの数に応じた接続の選択肢は次のとおりです。
最大8つの計算ノードに共有されている1つのアクティブな10Gbイーサネット・ポート
最大8つの計算ノードに共有されている2つのアクティブな10Gbイーサネット・ポート
1つのLANの4つの計算ノードに共有されている1つのポート
2つのLANの8つの計算ノードに共有されている1つのポート(計算ノード/LAN当たり1つのポート)
最大8つの計算ノードに共有されている4つのアクティブな10Gbイーサネット・ポート
1つのLANの2つの計算ノードに共有されている1つのポート(計算ノード/LAN当たり1つのポート)
2つのLANの4つの計算ノードに共有されている1つのポート(計算ノード/LAN当たり1つのポート)
4つのLANの8つの計算ノードに共有されている1つのポート(計算ノード/LAN当たり1つのポート)
最大8つの計算ノードに共有されている8つのアクティブな10Gbイーサネット・ポート
1つのLANの1つの計算ノード当たり1つのポート
2つのLANの2つの計算ノードに共有されている1つのポート(計算ノード/LAN当たり1つのポート)
4つのLANの4つの計算ノードに共有されている1つのポート(計算ノード/LAN当たり1つのポート)
8つのLANの8つの計算ノードに共有されている1つのポート(計算ノード/LAN当たり1つのポート)
Exalogicマシンには、初期構成時に多くのホスト名およびIPアドレスが必要です。管理ネットワークなどの特定のネットワークに必要なIPアドレスの数は、システムのタイプによって異なります。ホスト名やIPアドレスなど、インストール時に使用されるネットワーク構成は、記入した構成ワークシートでオラクル社の技術担当者に提供した情報から生成されます。「ネットワーク構成ワークシート」を参照してください。
構成ワークシートに記入し、オラクル社の担当者からインストール・テンプレートを受け取るまでは、既存のネットワークで新しいIPアドレスを構成しないでください。インストール・テンプレート内のすべてのIPアドレスは、初期構成時には未割当てである必要があります。さらに、すべてのIPアドレスは、動的に割り当てられる(DHCP)アドレスではなく、静的に割り当てられるIPアドレスである必要があります。
BOND0
内のすべてのInfiniBand物理IPアドレスは、同じサブネットにあり、最小サブネット・マスクが255.255.240.0 (または/20)である必要があります。サブネット・マスクには、ExalogicマシンおよびInfiniBandネットワークの将来の拡張にも十分に対応できる範囲を選択してください。Exalogicラック内の各デバイス(計算ノード、スイッチおよびストレージ・アプライアンス)には、IBサブネット・マネージャによって個別のローカル識別子(LID)が割り当てられています。Oracle Exalogicでは、IBサブネットの論理Exalogicデプロイメント上で単一のIP over IB (IPoIB)リンクがサポートされています。複数のIPサブネットは、デフォルトのIPoIBリンクの上層に重ねることができます。
表6-2に、ExalogicマシンのIPアドレス要件を示します。
表6-2 ExalogicマシンのIPアドレス要件
Exalogicマシンのタイプ | 管理ネットワーク要件 | クライアント・アクセス・ネットワーク要件 | InfiniBandプライベート・ネットワーク(IPoIB)要件 |
---|---|---|---|
フル・ラック |
最低68個のIPアドレス
|
結合当たり最低1つのIPアドレス。サービス要件またはプロトコル要件に基づいて、結合当たりのIPアドレスが追加されます。 たとえば、HTTPが外部ロード・バランサに対してのみフローティングIPアドレスを公開し、HTTPクライアント(ロード・バランサのVIPのみを検出)には公開せず、JMSが仮想IPを直接JMSクライアントに公開する場合などです。 通常、HTTPとJMSの両方をサポートしているアプリケーション・サーバーでは、JMS用のフローティングIPアドレス(パブリック用)と、HTTP用のIPアドレス(ロード・バランサのプライベート用)を使用します。 さらに、通常T3は最低2つのIPアドレスを使用します。これらのIPアドレスの1つはロード・バランサのプライベート用で、もう1つのフローティングIPアドレスはアプリケーション・サーバー・クライアントに公開されます。アプリケーション・サーバー・クライアントは当初、 |
結合/計算ノード当たり最低1つのIPアドレス。 Exalogicマシン・フル・ラックには30個の計算ノードが含まれています。 1つの計算ノードは、アプリケーション・ドメインの1つのプライベート・ネットワークのみのメンバーになります。 |
ハーフ・ラック |
最低38個のIPアドレス
|
同上。 |
結合/計算ノード当たり最低1つのIPアドレス。 Exalogicマシン・ハーフ・ラックには16個の計算ノードが含まれています。 1つの計算ノードは、アプリケーション・ドメインの1つのプライベート・ネットワークのみのメンバーになります。 |
クォーター・ラック |
最低22個のIPアドレス
|
同上。 |
結合/計算ノード当たり最低1つのIPアドレス。 Exalogicマシン・クォーター・ラックには8個の計算ノードが含まれています。 1つの計算ノードは、アプリケーション・ドメインの1つのプライベート・ネットワークのみのメンバーになります。 |
1/8ラック |
最低20個のIPアドレス
|
同上。 |
結合/計算ノード当たり最低1つのIPアドレス。 Exalogicマシン1/8ラックには4個の計算ノードが含まれています。 1つの計算ノードは、アプリケーション・ドメインの1つのプライベート・ネットワークのみのメンバーになります。 |