Oracle® Fusion Middleware Exalogicエンタープライズ・デプロイメント・ガイド ExalogicリリースX2-2、X3-2およびX5-2 E88001-01 |
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この章では、Enterprise Manager Operations Control(EMOC)を使用して仮想サーバーを作成し、同じタイプのサーバーが同じ基礎となるハードウェア上で動作しないことを確認する方法について説明します。
作成する必要のあるvServerの数とサイズを確認するには、製品固有のエンタープライズ・デプロイメント・ガイドを参照してください。
仮想サーバー(vServer)は、Oracle Exalogic Elastic Cloud内に作成される仮想ホストです。仮想サーバーは物理サーバーに似ています。仮想Exalogicへのデプロイを計画する場合は、デプロイメントの様々なコンポーネントをホストするために、特定の数の仮想サーバーを作成する必要があります。
仮想サーバーはExalogicマシンの任意の物理的な計算ノードで実行できるため、可用性が最大となるよう、同じコンポーネントをホストするvServerは同じ物理サーバー上で実行しないことをお薦めします。これにより、基礎となる計算ノードに障害が発生しても、サービスの継続性が保証されます。たとえば、wls_proda1およびwls_proda2の両方を計算ノード1で実行しないでください。それらは、2つの異なる計算ノードに分散する必要があります。
この項の内容は次のとおりです。
swap
とtmp
用に別々のディスク・ボリュームを作成する場合は、新規ボリュームを使用するようにvServerを更新してください。この項では、仮想サーバーの前提条件について説明します。
Exalogicのデプロイメントを開始する前に、次のタスクが完了していることを確認してください。
Oracleには、仮想サーバー用のテンプレートがいくつか用意されています。これらのテンプレートには、基本となるオペレーティング・システムがOracle Linux 5またはOracle Linux 6のものがあります。
仮想サーバーには多数のサイズがあり、サイズごとに仮想的なCPUおよびメモリーの数が割り当てられています。これらのテンプレートは単なる例であり、ユーザーは、異なるオペレーティング・システム・イメージ、異なるCPUとメモリーで独自のテンプレートを作成できます。
仮想サーバーを作成する場合は、実際のニーズに十分な仮想サーバーを作成する必要があります。このガイドを、Identity and Access Management EDGなどの製品のEDGとともに使用する場合は、これらのガイドに、使用する仮想サーバーのサイズに関するガイドラインがあります。
この情報がない場合は、物理サーバーと同じ特性でvServerを作成できます。たとえば、Oracle HTTP Serverをデプロイするために、1個のCPU、4GBのメモリーおよび10GBのディスク領域を必要とする場合は、同じサイズの仮想サーバーを作成する必要があります。
追加情報は、製品のインストール・ガイドおよびOracle Fusion Middlewareシステム、要件および仕様ドキュメントなど、関連するサポート・ノートを参照してください。
Oracle Exalogic用の多数の基本テンプレートが用意されており、Oracle E-Deliveryからダウンロードできます。
サーバー・テンプレートには、仮想ディスクを持つ個々のvServerの構成が含まれています。テンプレートは、.tgz、.tarまたはその他のファイル形式を指定できます。
配布グループは、それが割り当てられている仮想サーバーが同じ物理ノードで実行されないようにします。同じ種類の異なるvServerが同じ物理サーバーで実行されないようにすることで、基礎となる物理サーバーの障害によってシステム全体を損なうことがなくなります。
Fusion Middleware Exalogicの実装では、次の配布グループが必要です。
EDG_OTD: 2つのOracle Traffic Directorサーバーが同じ物理サーバー上で実行されないようにします
EDG_PRODA: PRODAの2つのインスタンスが同じ物理サーバー上で実行されないようにします
EDG_PRODB: PRODBの2つのインスタンスが同じ物理サーバー上で実行されないようにします
EDG_LDAP: 2つのLDAPインスタンスが同じ物理サーバー上で実行されないようにします。
この項の内容は次のとおりです。
配布グループを作成するには、次の手順を実行します。
作成する配布グループごとにこの手順を繰り返します。表6-1に、配布グループとそれぞれの要素の数をリストします。
表6-1 配布グループの要素数
配布グループ | 要素数 |
---|---|
EDG_LDAP |
2 |
EDG_OTD |
2 |
EDG_PRODA |
2 |
EDG_PRODB |
2 |
vServerを作成すると、デフォルトで1つのデフォルト・ボリュームが作成され、スワップ領域とルート・ファイル・システムが割り当てられます。より効率的に制御するには、スワップ領域と一時領域をマウントするvServerごとに別々のボリュームを作成します。
vServerごとに別々のボリュームを作成するには:
この項では、vServerのタイプ、メモリーおよびスワップ領域に関する情報を提供します。
表6-2に、このドキュメントで使用されているvServerのタイプをリストします。これらのvServerタイプはガイドとして使用できます。最新のハードウェア要件については、Oracle Fusion Middlewareのシステム要件および仕様を参照してください。
表6-2 vServerのタイプ
vServerのタイプ | メモリー | スワップ領域 | 一時領域 |
---|---|---|---|
LARGE |
8GB |
16GB |
2GB |
EXTRA_LARGE |
16GB |
16GB |
2GB |
この項では、ルート・パスワードの更新、ネットワーク構成の後、InfiniBandインタフェースのMTUサイズの設定について説明します。
vServerが作成されたら、次のタスクを実行してそれを使用可能にする必要があります。
この項の内容は次のとおりです。
この項では、ルート・パスワードの更新について説明します。
ovsroot
が使用されます。これを、実際の組織に適した値に変更します。この項では、ホスト・ファイルの更新について説明します。
構成の後では、hosts
ファイルは次のようになります。
IP Address Host_Name
例:
192.168.32.3 host1-stor
hosts
ファイルを変更します。次に例を示します。192.168.10.3 host1-int.example.com host1-int 192.168.32.3 host1-stor.example.com host1-stor 192.168.10.3 host1-data.example.com host1-data 10.10.10.5 host1-ext.example.com host1-ext
注意:
外部ネットワークのインタフェース名は、DNSに存在するものと仮定しています。
vServerが作成されたら、実際の組織にあわせてそれを構成する必要があります。
これには、通常、次の手順が含まれます。
swap
とtmp
用に別々のディスク・ボリュームを作成する場合は、新規ボリュームを使用するようにvServerを更新してください。
ディスク・ボリュームは、仮想ボリュームとして仮想サーバーに追加されます。それらは/dev
ディレクトリにxvdb/c
として表示されます。
正確な名前を確認するには、次のコマンドを実行します。
fdisk -l
コマンドのサンプル出力:
255 heads, 63 sectors/track, 1305 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0x000c520c Device Boot Start End Blocks Id System /dev/xvda1 * 1 32 256000 83 Linux Partition 1 does not end on cylinder boundary. /dev/xvda2 32 1305 10223616 8e Linux LVM Disk /dev/xvdb: 18.3 GB, 18253611008 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 2219 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0x00000000 Disk /dev/xvdc: 2147 MB, 2147483648 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 261 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0x00000000
出力からわかるように、/dev/xvda
にはパーティションが作成されており、使用中です。これはデフォルトのディスクです。
ディスク/dev/xvdb
および/dev/xvdc
にはパーティションがないため、アタッチされたディスク・ボリュームです。ボリュームのサイズによって、どちらがどちらかわかります。
vServerでこれらのボリュームを使用するには、LVMタイプのパーティションを作成します。これにより、Linux LVMの使用が可能になり、後で必要になったらサイズを変更するのが容易になります。この手順は、swap
またはtmp
のディスクを使用している場合と同じです。
この項の内容は次のとおりです。
/tmp
用の論理ボリュームを作成した場合は、ファイル・システムを作成してからディスクとしてマウントすることで、これを有効にできます。