Oracle Database Applianceの構成を完了するには、約2時間必要です。
この章は次の項で構成されています:
Oracle Database Applianceノードにroot
としてログインします。デフォルトのパスワードはwelcome1
です。
ディレクトリを/opt/oracle/oak/bin/
に変更します。
コマンド構文oakcli copy -conf
/path/configfileを指定します。pathは構成ファイルへのパスで、configfileはファイルの名前です。次に例を示します。
# ./oakcli copy -conf /tmp/testconf.file
このコマンドでは、指定したソース・パスの構成ファイルのコピーを作成し、oakcli deploy
コマンドに必要な宛先パスにそのファイルのコピーを置き、コピーされたファイルの名前をonecommand.params
に変更します。
ディレクトリを/opt/oracle/oak/bin
に変更し、次のコマンドを入力します。
# ./oakcli deploy
「Welcome」ページが開きます。「Next」をクリックします。
「Browse」をクリックして、構成用の入力ファイルとしてOracle Appliance Managerにロードするために以前に作成したonecommand.param
ファイルをロードおよび選択します。
既存の構成ファイルがない場合、「Next」をクリックします。
Oracle Appliance Managerで表示される構成情報を確認して、ネットワーク情報が、ネットワーク管理者が設定した構成と一致していることを確認します。その他の構成情報が正しいことを確認し、必要に応じて変更します。「Next」をクリックして次のページに進みます。
「Summary」ページで「Install」をクリックして、構成およびインストールを開始します。
システム構成の進捗状況を示す「Install Progress」ページが表示されます。「Details」ボタンをクリックして、システムの構成およびインストールの進捗の詳細を表示します。
構成およびインストールのプロセスを完了するには、約2時間必要です。構成の完了後に、システムが検証されます。
注意: Oracle Appliance Managerコンフィギュレータ・ユーティリティを使用したインストール・ステップが失敗した場合、エラーの原因を修正し、/opt/oracle/oak/onecmd にあるGridInst.pl コマンドを使用して、個々のステップを実行します。 |
最初のノード(シャーシの下部にあるシステム・コントローラ0)から、新規構成を実行します。
root
ユーザーでログインします。デフォルトのパスワードはwelcome1
です。
ディレクトリを/opt/oracle/oak/bin
に変更し、次のコマンドを入力します。
# ./config.sh
Windowsクライアントから構成を実行している場合、次のコマンドを入力します。
config.bat
「Welcome」ページが開きます。「Next」をクリックします。
「Configuration Type」ページで、「Typical」構成または「Custom」構成のいずれかを選択します。
この手順では、「Typical」構成について説明します。カスタム構成の場合、追加のネットワーク・インタフェース、NTPサーバー、非標準のOracle Cloud File Systemのストレージ、ASR、ILOMおよびその他のオプションを構成できます。
「System Information」ページで、システム名を指定し、リストから、ロケーション、リージョンおよびタイム・ゾーンの正しい値を選択します。
また、データベース・デプロイメント・タイプを次から選択します。
シングル・インスタンス
Oracle RAC One Node
Oracle RAC
また、root
ユーザーの新規パスワードを指定するよう求められます。
「Network Information」ページで、ドメイン名、ネットワーク内のドメイン・ネーム・サーバー、パブリックIPアドレス、パブリックIPアドレスが配置されるパブリック・アドレス・サブネットのネットマスク、およびデフォルト・ゲートウェイを指定します。
ノード1のパブリックIPアドレスに1つのアドレスを入力し、[Return]を押すことをお薦めします。Oracle Appliance Managerでは、すべてのパブリックIPアドレスに、指定したアドレスのサブネットからの連続したアドレスを移入します。この情報を使用して、ネットワーク・ドメイン・ネーム・サーバー上でこれらのアドレスを構成します。
たとえば、ノード1のパブリックIPアドレスに指定したアドレスが172.16.10.51で、サブネット・マスクが255.255.255.0の場合、Oracle Appliance Managerでのデフォルトのパブリック・ゲートウェイの割当ては172.16.10.1で、ノード・アドレスは次のように割り当てられます。
ノード1のパブリックIPアドレス: 172.16.10.51
ノード2のパブリックIPアドレス: 172.16.10.52
ノード1の仮想IP (VIP)アドレス: 172.16.10.53
ノード2の仮想IP (VIP)アドレス: 172.16.10.54
SCANアドレス(2つのアドレス): 172.16.10.55、172.16.10.56
パブリック・ゲートウェイは、常にクラスタのパブリック・アドレスと同じサブネットにある必要があります。
「Database Information」ページで、データベースの名前を指定し、データベース・サイズおよび言語を選択します。データベース・サイズ・リストは、構成するデータベースのサイズについて、次の様々なリソース要件で測定して、示しています。
非常に小規模 (SGA 4096-8192 MB、PGA 2048-4096 MB)、200プロセス、16 MBログ・バッファ、1 GBオンラインREDOログ・ファイル
小規模 (SGA 8192-16384 MB、PGA 4096-8192 MB)、400プロセス、16 MBログ・バッファ、1 GB REDOログ・ファイル
中規模 (SGA 16384-24576 MB、PGA 8192-12288 MB)、800プロセス、32 MBログ・バッファ、2 GB REDOログ・ファイル
大規模 (SGA 24576-49152 MB、PGA 12288-24576 MB)、1200プロセス、64 MBログ・バッファ、4 GB REDOログ・ファイル
非常に大規模 (SGA 49152 MB、PGA 24576 MB) 2400プロセス、64 MBログ・バッファ、4 GB REDOログ・ファイル
「Oracle Database Applianceのデータベース・テンプレート」を参照して、どのデータベース・サイズが最適であるかを決定します。
「Summary」ページで、選択した構成オプションを確認します。「Save」をクリックして構成ファイルを保存するか、「Back」をクリックして選択した内容を変更します。Oracle Appliance Managerをラップトップまたは他の外部システムで実行している場合、それを閉じます。「Install」をクリックして、デプロイメントを開始します。構成の完了後に、システムが検証されます。
カスタム・デプロイメントを選択し、IPMIを構成する場合、デプロイメントの完了後に、次の手順に従ってユーザー名およびパスワードを変更します。
グリッドとしてログインします。
コマンドcrsctl set css ipmiadmin usernameを入力します。usernameはIPMI管理者アカウントの名前です。パスワードの入力を求められたら指定します。次に例を示します。
[grid@appliance]$ /u01/app/11.2.0/grid/bin/crsctl set css ipimadmin racadm $ IPMI BMC password: CRS-4229: The IPMI information change was successful
システムを保護するため、インストール後に、デフォルトの管理アカウント・パスワードを変更する必要があります。インストール時に、root
ユーザーのパスワードを変更します。インストール後に、Oracle Grid Infrastructureインストール所有者(grid)およびOracle Databaseインストール所有者(oracle)のアカウント・パスワード(welcome1
)を、企業のユーザー・セキュリティ・プロトコルに従ったパスワードに変更する必要があります。また、構成後に、すべてのデータベース・システム権限のロール、およびその他のオープン・データベース・アカウントも変更する必要があります。たとえば、SYS、SYSTEM、DBSNMPおよびその他のロールを変更する必要があります。
関連項目: データベース・システムを保護するのに必要な構成およびベスト・プラクティスに関する情報は『Oracle Database概要』および『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照 |