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Oracle® Real User Experience Insightインストレーション・ガイド
12c リリース2 (12.1.0.3) for Linux x86-64
B70759-01
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A Oracle Databaseソフトウェアのインストール

この付録は、Oracleデータベース・ソフトウェアをインストールする手順の概要を示します。完全なインストール手順は、製品ドキュメントで説明しています。

この付録の情報は、Oracle Database 11g for Linux x86-64クイック・インストレーション・ガイドに基づいています。ダウンロードして参照することをお薦めします。次の場所のOracle Databaseドキュメント・ライブラリから入手できます。

http://www.oracle.com/pls/db112/portal.portal_db?selected=11

Oracle Databaseソフトウェアのダウンロード

次の場所のOracleデータベースのホームページからOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2.0) Standard Edition、Standard Edition OneおよびEnterprise Editionをダウンロードします。

http://www.oracle.com/technology/software/products/database/index.html

オペレーティング・システムの前提条件

有効なYumリポジトリの使用を想定する場合、次のコマンドを使用して、データベース・ソフトウェアの必要なオペレーティング・システムの依存関係をインストールできます。

yum install gcc gcc-c++ compat-libstdc++-33 glibc-devel libstdc++-devel \
elfutils-libelf-devel glibc-devel libaio-devel sysstat perl-URI \
bitstream-vera-fonts xorg-x11-xinit unixODBC unixODBC-devel xorg-x11-xinit

データベース・ユーザー・アカウントおよびグループの作成

  1. 次のコマンドで、2つのグループ(dbaoinstall)を作成します。

    /usr/sbin/groupadd dba
    /usr/sbin/groupadd oinstall
    
  2. oracleユーザーを作成し、プライマリ・グループとしてのoinstallと、セカンダリ・グループとしてのdbaを次のコマンドで作成します。

    /usr/sbin/useradd -g oinstall -G dba oracle
    
  3. oracleユーザー・パスワードを次のコマンドで設定します。

    passwd oracle
    

カーネル・パラメータ設定の構成

  1. Oracleインストーラの要件を満たすために、次の行を追加して/etc/sysctl.confファイルを変更します。

    kernel.sem = 250 32000 100 128
    net.ipv4.ip_local_port_range = 9000 65500
    net.core.rmem_default = 4194304
    net.core.rmem_max = 4194304
    net.core.wmem_default = 262144
    net.core.wmem_max = 1048576
    fs.aio-max-nr = 1048576
    fs.file-max = 681574
    
  2. これらの変更を、次のコマンドでただちに有効にします。

    /sbin/sysctl -p
    

Oracleユーザーのシェル制限の設定

  1. ソフトウェアのパフォーマンスを高めるには、oracleユーザーのシェル制限を増やす必要があります。/etc/security/limits.confファイルに次の行を追加します。

    oracle soft nproc 2047
    oracle hard nproc 16384
    oracle soft nofile 1024
    oracle hard nofile 65536
    
  2. まだ存在していない場合は、次の行を/etc/pam.d/loginファイルに追加します。

    session required /lib64/security/pam_limits.so
    session required pam_limits.so
    
  3. oracleユーザーのデフォルト・シェルによっては、変更を加える必要があります。Bourne、BashまたはKornシェルの場合、次の行を/etc/profileファイルの一番下に追加します。

    if [ $USER = "oracle" ]; then
        if [ $SHELL = "/bin/ksh" ]; then
            ulimit -p 16384
            ulimit -n 65536
        else
            ulimit -u 16384 -n 65536
        fi
    fi
    

他のシェルの詳細は、次の場所で入手可能なOracle Databaseクイック・インストレーション・ガイド11gリリース1 for Linux x86-64を参照してください。

http://download.oracle.com/docs/cd/B28359_01/install.111/b32285/toc.htm

データベース・ディレクトリの作成

このマニュアルでは、/u01/appディレクトリをOracleインストールのルートと想定しています。これは、ORACLE_BASE環境変数で指定します。

  1. 次のコマンドを入力して、マウントされたすべてのファイル・システムの情報を表示します。

    df -k
    

    このコマンドにより、次のものも含め、システムにマウントされたすべてのファイル・システムの情報が表示されます。

    • 物理デバイス名。

    • ディスク領域の合計量、使用量および使用可能な量。

    • そのファイル・システムのマウント・ポイント・ディレクトリ。

  2. 識別したマウント・ポイント・ディレクトリ内に必要なサブディレクトリを作成し、次のようなコマンドを使用して、適切な所有者、グループおよびそれらの権限を設定します。

    mkdir -p /u01/app
    chown -R oracle:oinstall /u01
    chmod -R 775 /u01/app
    

Oracleユーザー環境の構成

  1. oracleユーザーとしてシステムにログオンします。

  2. ~/.bash_profileファイルでumask設定を次のように追加または編集します。

    umask 022
    
  3. 次のコマンドを発行して、現行シェルに対して設定をアクティブにします。

    . ./.bash_profile
    
  4. ORACLE_BASE環境変数を設定して、Oracleディレクトリ・ツリーのルートの場所を定義します。

    export ORACLE_BASE=/u01/app/oracle
    
  5. Oracleデータベースのインストールzipファイルを解凍します。その結果、databaseディレクトリが作成されます。次に、グラフィカル・インストーラを実行します(これはユーザーrootの下では実行されないので注意してください)。X Window環境が正しく設定されていることを確認します。さらに、SSHを使用してリモートでログインする場合は、X転送が有効であることを確認します。次のコマンドを使用します。

    cd <location of the zip file>
    unzip linux_11gR2_database.zip
    ./database/runInstaller
    
  6. インストール・ウィザードを使用し、図A-1に示されている値を指定します。次に、「次へ」をクリックします。

    図A-1 「インストール場所の指定」ダイアログ

    図A-1の説明が続きます
    「図A-1 「インストール場所の指定」ダイアログ」の説明

  7. 図A-2に示されている値を指定します。次に、「次へ」をクリックします。

    図A-2 「インベントリ・ディレクトリと資格証明の指定」ダイアログ

    図A-2の説明が続きます
    「図A-2 「インベントリ・ディレクトリと資格証明の指定」ダイアログ」の説明


    重要:

    データベースのインストール中に警告またはエラー(特に前提条件の欠落)が報告された場合は、先に進む前に解決する必要があります。必要なコンポーネントの詳細は、「RUEIの前提条件のインストール」および付録G「トラブルシューティング」を参照してください。

    すべての依存関係を指定したら、「次へ」をクリックします。

  8. インストールがほぼ完了すると、orainstRoot.shroot.shの2つのスクリプトをrootとして実行するように要求されます。これを図A-3に示します。

    図A-3 「構成スクリプト」ダイアログ

    図A-3の説明が続きます
    「図A-3 「構成スクリプト」ダイアログ」の説明

    図A-3で示されている2つのスクリプトを実行します。スクリプトは、ターミナル・ウィンドウでrootとして実行する必要があります。次のような出力を受け取ります。

    /u01/app/oraInventory/orainstRoot.sh
    Changing permissions of /u01/app/oraInventory.
    Adding read,write permissions for group.
    Removing read,write,execute permissions for world.
    
    Changing groupname of /u01/app/oraInventory to oinstall.
    The execution of the script is complete.
    

    2番目のスクリプトでは、次の出力が生成されます。

    /u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1
    /root.sh
    Running Oracle 11g root.sh script...
    
    The following environment variables are set as:
        ORACLE_OWNER= oracle
        ORACLE_HOME=  /u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1
    
    Enter the full pathname of the local bin directory: [/usr/local/bin]:
       Copying dbhome to /usr/local/bin ...
       Copying oraenv to /usr/local/bin ...
       Copying coraenv to /usr/local/bin ...
    
    Creating /etc/oratab file...
    Entries will be added to the /etc/oratab file as needed by
    Database Configuration Assistant when a database is created
    Finished running generic part of root.sh script.
    Now product-specific root actions will be performed.
    Finished product-specific root actions.
    

    各スクリプトが完了したら、図A-3のダイアログに戻り、「OK」をクリックします。インストーラのメイン画面で、「Oracle Database 11gは正常にインストールされました」というメッセージが表示されていることを確認します。「終了」をクリックし、「はい」をクリックして確認します。

Oracle initスクリプト・ファイルの作成

  1. rootユーザーとしてログオンします。

  2. Oracleデータベースを起動および停止するための/etc/init.d/oracledbスクリプト・ファイルを作成します。この初期化スクリプトの例は、第2章「RUEIソフトウェアのインストール」で説明しているRUEIインストールzipファイル(/root/RUEI/extra/oracledb)で使用できます。Oracleデータベースに異なるインストール・ディレクトリを選択した場合は、前述のORACLE_BASEおよびORACLE_HOME環境変数の設定を変更する必要があります。

  3. スクリプト・ファイルを実行可能にし、次のコマンドを使用して、Oracleデータベースを起動するために使用します。

    chmod +x /etc/init.d/oracledb
    /sbin/chkconfig --add oracledb
    /sbin/service oracledb start
    

これでOracleデータベースがインストールされ、データベースのリスナーが起動して実行されます。