Oracle® Real User Experience Insightインストレーション・ガイド 12c リリース2 (12.1.0.3) for Linux x86-64 B70759-01 |
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この付録では、Oracle Linux 5.xまたはRedHat Enterprise Linux 5.x以外のプラットフォーム上で実行しているRUEIレポータで使用するOracleデータベース・インスタンスの設定方法を説明します。RUEIはOracleデータベースのバージョン11gR1および11gR2をサポートしています。
この付録では、詳細な手順の説明ではなく、汎用データベース・インスタンスで必要な手順を説明しています。したがって、Oracleデータベースの実践的な知識が必要です。
プラットフォームのサポート
リモート・データベースのデプロイメント用に各種のプラットフォームがサポートされていますが、比較的少数ユーザーによる大量クエリー用に設計された高性能なプラットフォームを使用すれば、最適なデプロイメント・ソリューションを実現できます。
完了後、次のパラメータと設定を新しいOracleデータベース・インスタンス用に指定する必要があります。
RUEI_DB_INST: 新しいデータベース・インスタンス名(/etc/ruei.conf
ファイルで指定されている)。詳細は、「RUEI構成ファイル」を参照してください。
インスタンスは、Data_Warehouse.dbc
テンプレートに基づきます。
インスタンス文字セットは、AL32UTF8
に設定する必要があります。
パフォーマンス上の理由から、recyclebin
およびaudit_trail
機能は無効にしておく必要があります。
redolog
ファイル・サイズを監視し、必要に応じてサイズを調整します。
次の各項では、これらの要件ごとに詳細を説明します。sysdba
認可が必要なことに注意してください。
SQLスクリプトの場所
この付録の残りの部分で説明する手順にかわる方法として参照されるSQLスクリプトは、RUEIディストリビューションzipの抽出後の/root/RUEI/extra/sql_scripts/
ディレクトリにあります。
次の説明では、Oracleデータベース・インスタンスをコマンド行で作成することを想定しています。ただし、適切なユーティリティを使用して、必要なパラメータを指定できます。次の内容と一致している必要があります。
dbca -silent -createDatabase -gdbNameRUEI_DB_INST
-sidRUEI_DB_INST
\ -characterSet AL32UTF8 -templateName Data_Warehouse.dbc -databaseType DATA_WAREHOUSING \ -redoLogFileSize 500 -initParams recyclebin=off -initParams audit_trail=none
または、Linuxプラットフォーム上で、次のようにruei-prepare-db.sh
スクリプトを(Oracleユーザーとして)実行し、Oracleデータベース・インスタンスを作成することもできます。
./ruei-prepare-db.sh create_database
USERS
表領域以外に、RUEIレポータ・システムには3つの追加表領域を作成する必要があります。
パフォーマンス上の理由から、圧縮表領域を使用することを強くお薦めします。次のコマンド行の指示を使用して、USERS
表領域での圧縮を有効にできます。
alter tablespace USERS default compress;
必要なデータベース・サイズは200GB(以上)です。必要なディスク領域は、指定されたレポータ・データ保存ポリシーによって異なります(「構成」、「一般」、次に「詳細設定」、そして「レポータ・データ保持ポリシー」を選択)。
ほとんどのRUEIデプロイメントでは、USERS
表領域に複数のデータファイルが必要になります。デフォルトのデータファイル場所が使用されますが、データファイルに別な場所を指定できる点に注意してください。次のコマンドを使用して、追加のデータファイルを追加します。
alter tablespace USERS add datafile 'user02.dbf' size 5M autoextend on;
USERS
表領域以外に、レポータ・システムおよび処理エンジン・システムには3つの追加の表領域を作成する必要があります。
UXCONF
: RUEI構成情報を含みます。通常は1GB未満のサイズです。UXSTAT
: 内部用のRUEI統計情報を含みます。通常は2~3GBのサイズです。UXTEMP
: RUEIの一時表を含みます。通常は数GBのサイズです。
これら3つの表領域の名前は固定されており、変更できない点に注意してください。必要な表領域は次のコマンドを使用して作成できます。
create tablespace UXCONF datafile 'uxconf01.dbf' size 5M reuse autoextend on default compress; create tablespace UXSTAT datafile 'uxstat01.dbf' size 5M reuse autoextend on default compress; create tablespace UXTEMP datafile 'uxtemp01.dbf' size 5M reuse autoextend on default compress;
または、この項で説明されているコマンドを使用するかわりに、prepdb_tablespaces.sql
SQLスクリプトを実行して、表設定を実行できます。
パフォーマンス上の理由から、データベースへのすべての接続に共有プールを使用することを強くお薦めします。次の例はデータベースの共有プールの起動方法を示しています。
exec dbms_connection_pool.start_pool; exec dbms_connection_pool.configure_pool(inactivity_timeout=>3600, max_think_time=>3600);
または、この項で説明されているコマンドを使用するかわりに、prepdb_drcp.sql
SQLスクリプトを実行して、接続プールを有効にすることもできます。
デフォルトでは、Oracleデータベースの保守タスクは22:00に実行するように設定されています。これはデータベース全体のパフォーマンスに大きな影響を及ぼすことがあります。したがって、監視する環境内でのトラフィック量によっては、トラフィック/ロード量の少ない時間帯(たとえば03:00)に、この種の保守タスクのスケジュールを変更する必要があるかもしれません。予定された保守タスクのスケジュール変更方法については、次の場所にある『Oracle Database管理者ガイド』をを参照してください。
http://download.oracle.com/docs/cd/E11882_01/server.112/e17120/toc.htm
prepdb_maintenance_schedule.sql
SQLスクリプトを実行して、記載されている手順を実行することもできます。
RUEIは、追加のパッケージをインストールする必要があります。次のコマンドを発行して、これらをインストールできます。
./ruei-prepare-db.sh sql_packages
または、sql_scripts
ディレクトリのux_dbms_lock.sql
およびux_dbms_session.sql
スクリプトを使用して、パッケージを手動でインストールできます。
この項では、RUEIデータベース・ユーザーの作成および割り当てる必要がある権限を説明します。RUEIデータベース・ユーザーは、RUEI_DB_USER
設定(/etc/ruei.conf
ファイル内)で指定します。最小の必要な権限を受け取ります。ただし、dbms_crypto
権限は、コレクタが使用しているSSL秘密鍵の暗号化に必要です。また、RUEIは自動の1日24時間、週7日の環境で通常動作するため、PASSWORD_LIFE_TIME
権限を無制限に設定する必要があります。次の例に、RUEIデータベース・ユーザーを最小の必要な権限で作成する方法を示します。
create userRUEI_DB_USER
identified by PASSWORD default tablespace USERS temporary tablespace TEMP profile DEFAULT quota 200G on USERS; alter userRUEI_DB_USER
quota unlimited on UXCONF quota unlimited on UXSTAT quota unlimited on UXTEMP; alter profile DEFAULT limit PASSWORD_LIFE_TIME unlimited; grant create session, create sequence, create table, create trigger, create view, create synonym, create type, create procedure, create materialized view to RUEI_DB_USER; grant execute on dbms_crypto toRUEI_DB_USER
; grant execute on ux_dbms_lock toRUEI_DB_USER
;
または、この項で説明されているコマンドを使用するかわりに、prepdb_user.sql
SQLスクリプトを実行して、RUEIデータベース・ユーザー構成を実行できます。
Oracleデータベースを定義したら、接続データの設定が必要です。これには、RUEIホーム・ディレクトリ(RUEI_DATA
)内に、sqlnet.ora
およびtnsnames.ora
という2つのファイルが必要です。
次の例は、sqlnet.ora
ファイルの内容を示しています。
NAMES.DIRECTORY_PATH = (TNSNAMES) SQLNET.WALLET_OVERRIDE = TRUE WALLET_LOCATION = (SOURCE=(METHOD=FILE)(METHOD_DATA=(DIRECTORY=/var/opt/ruei))) DIAG_SIGHANDLER_ENABLED = FALSE
DIRECTORY
設定が、/etc/ruei.conf
ファイルで指定されたRUEIデータ・ファイル(RUEI_DATA
)を示していることを確認してください。
次の例は、tnsnames.ora
ファイルの内容を示しています。
uxinsight=(DESCRIPTION= (ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=localhost.localdomain)(PORT=1521))) (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=ruei)(SERVER=POOLED)))
前述の例では、uxinsight
が/etc/ruei.conf
ファイルで指定されたデータベースの別名(RUEI_DB_TNSNAME
)です。HOST
設定がご使用のデータベースを示していることを確認します。ホスト名を指定する場合は、/etc/hosts
の設定でも指定されていることを確認してください。ただしIPアドレスも指定できます。
RUEIの処理部分では、Oracleデータベースへの非対話式のアクセスが必要です。このために、Oracle autologin
ウォレットを使用してパスワードを安全に保存します。
次のコマンドを使用して、データベース・システム上にOracleウォレットを作成します。
mkstore -wrl /tmp -create
ウォレット・パスワードの入力を求められます。
(空の)ウォレットを作成したら、次のコマンドを使用して、RUEI_DB_TNSNAME
およびRUEI_DB_USER
の資格証明をOracleウォレットに追加する必要があります。
mkstore -wrl /tmp -createCredentialRUEI_DB_TNSNAME
RUEI_DB_USER
ewallet.p12
およびcwallet.sso
という2つのウォレットをレポータ・システム上のRUEI_DATA
ディレクトリに移動する必要があります。両方のファイルがRUEI_USER
とRUEI_GROUP
の所有権を持っている必要があります。ewallet.p12
はRUEI_USER
だけに読取り可能で、cwallet.sso
はRUEI_USER
とRUEI_GROUP
の両方で読取り可能な必要があります。Linuxでは、次のコマンドを発行することでこれが可能です。
chownRUEI_USER
:RUEI_GROUP
*wallet* chmod 600 ewallet.p12 chmod 640 cwallet.sso
Oracleデータベース・インスタンスが正しく設定されると、パスワードを入力しなくてもデータベースに入れるようになるはずです。レポータ・システム上のRUEI_USER
は、次のようにデータベース・インスタンスにアクセスできます。
sqlplus /@RUEI_DB_TNSNAME
この手順が失敗する場合は、この付録に記載した情報を慎重に確認してからRUEIのデプロイメントに進んでください。