Oracle® Real User Experience Insightインストレーション・ガイド 12c リリース2 (12.1.0.3) for Linux x86-64 B70759-01 |
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この章では、各RUEIコンポーネントをインストールする前提条件および手順を説明します。既存のRUEI 11.1インストールをリリース12.1にアップグレードする手順については、第3章「RUEI 12.1.0.3へのアップグレード」で説明しています。インストール後の構成手順については、第4章「RUEIの構成」で説明しています。
この項では、RUEIソフトウェアのインストールを開始する前に実行しておく必要がある手順について説明します。この項で説明しているすべての前提条件を満たしてから、インストール作業に進んでください。
レポータ・データベースおよびRUEIソフトウェアのインストール場所によっては、必須のディスク領域は慎重に計画する必要があります。オペレーティング・システムのインストール中のディスクのパーティション化の段階でこの情報を用意しておく必要があります。
表2-1は、RUEIインストール・コンポーネントのディスク領域要件を示します。
パーティション | 最小必須ディスク領域(GB) | コンポーネント |
---|---|---|
ORACLE_BASE(デフォルト |
500 |
データベース・サーバー |
RUEI_HOME(デフォルト |
1 |
レポータ、コレクタ |
RUEI_DATA(デフォルト |
100 |
レポータ、コレクタ |
脚注1 これは、このマニュアルを通して使用されるデータベースの場所の例です。
これは、スタンドアロンRUEIサーバーのインストールの場合、最低700GBが必要であることを意味します。通信量の多い実装の場合、専用のリモート・コレクタが必要になり、/var/opt/ruei
(RUEI_DATA
)には最低200GBのディスク領域が推奨されます。
重要: レポータおよびデータベース・サーバーには高性能のデータ記憶域が必要です。高性能ディスクによるRAID-10またはRAID-5(または同等のもの)記憶域構成を強くお薦めします。 |
静的IPアドレスが、RUEI Webインタフェースへのアクセスに使用されるインタフェースに割り当てられていることを確認します。さらに、割り当てられたIPアドレスおよびホスト名は、/etc/hosts
ファイルで構成されている必要があります。必要に応じて、すべてのレポータ・システム、コレクタ・システムおよび処理エンジン・システムが、DNSシステムで正しく定義されていることを確認します。
ネットワーク・パケット監視に使用するネットワーク・インタフェースは、管理上upになっており、IPアドレスが割り当てられていないことを確認します。
重要: 取得インタフェースのONBOOT パラメータをyes に設定して、ネットワーク・インタフェースが常に(再起動後)upステータスになるようにします。ネットワーク・インタフェースの構成は、/etc/sysconfig/networking/devices/ifcfg-eth X ファイル(ここでX は必要なネットワーク・インタフェースを示す)にあります。あるいはグラフィカル・ユーティリティであるsystem-config-networkを使用して、上記の作業を行うこともできます。 |
システムが初めて起動するときに、インストール後のウィザードが表示され、オペレーティング・システムの構成設定を完了できます。「進む」をクリックします。
表1-9のRUEIファイアウォール・ルールが正しく構成されます。
Security Enhanced Linux (SELinux)は無効になっています。これはRUEIが正しく機能するために必要です。SELinux設定を変更するためには、システムを再起動して、システム全体のラベルが変更できるようにする必要があります。
セキュリティ上の理由で、すべての機密データが安全な方法で保存されるように、オペレーティング・システムのインストール中にシステムの暗号化チェック・ボックスを選択することを強くお薦めします。システムの起動時にはパスフェーズが必要です。
日付および時間設定が正しく指定されていることを確認します。NTPの使用を強くお薦めします。これは分割サーバーのデプロイに必要です。また、レポータ・システム、コレクタ・システムおよび処理エンジン・システムに指定されるタイム・ゾーンは、すべて同じであることが必要です。
NTPデーモンはRUEI、特にサーバーの分割構成では重要なコンポーネントであるため、起動時に少なくとも実行レベル5でアクティブ化されていることを確認することをお薦めします。次のコマンドを使用します。
/sbin/chkconfig --list | grep ntp ntpd 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off /sbin/chkconfig ntpd on /sbin/chkconfig --list | grep ntp ntpd 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off /etc/init.d/ntpd start Starting ntpd: [ OK ]
NTPデーモンがまだ実行されていない場合、次のコマンドを発行して起動できます。
/etc/init.d/ntpd restart
次のサンプル出力は、NTPデーモンがいつ同期化されるか(*)を示しています。
ntpq -pn remote refid st t when poll reach delay offset jitter ============================================================================== *194.171.167.130 .PPS. 1 u 994 1024 377 6.429 0.041 0.093 +80.85.129.25 130.235.20.3 3 u 725 1024 377 4.435 0.673 0.129 +82.94.235.106 135.81.191.59 2 u 678 1024 377 1.709 1.774 0.020 127.127.1.0 .LOCL. 10 l 8 64 377 0.000 0.000 0.001
重要: 分散環境では、レポータ・システム、コレクタ・システムおよび処理エンジン・システムに指定されるタイム・ゾーンは、すべて同じであることが必要です。 |
この項で説明する手順は、レポータ・システムに対してのみ必要です。
必要なパッケージはOracle LinuxまたはRedHat Enterprise Linuxディストリビューション・セットに提供されています。次のコマンドを発行して、レポータのすべての前提条件をインストールします。
rpm -Uhv httpd-2.2.3-*.el5.x86_64.rpm \ libpcap-0.9*.x86_64.rpm \ apr-1.2.7-11.*.x86_64.rpm \ apr-util-1.2.7-*.x86_64.rpm \ php-5.1.6-*.x86_64.rpm \ mod_ssl-2.2.3-*.el5.x86_64.rpm \ distcache-1.4.5-*.x86_64.rpm \ php-common-5.1.6-*.x86_64.rpm \ php-cli-5.1.6-*.x86_64.rpm \ php-mbstring-5.1.6-*.x86_64.rpm \ php-soap-5.1.6-*.x86_64.rpm \ php-ldap-5.1.6-*.x86_64.rpm \ gmp-4.1.4-*.el5.x86_64.rpm \ postgresql-libs-8.1.11-*.el5_1.1.x86_64.rpm \ lm_sensors-2.10.7-*.el5.x86_64.rpm \ net-snmp-5.3.2.2-*.el5.x86_64.rpm \ net-snmp-utils-5.3.2.2-*.el5.x86_64.rpm \ perl-XML-Twig-3.26-*.fc6.noarch.rpm \ perl-XML-Parser-2.34-*.x86_64.rpm
すべてのオプション・フォントをインストールするには、次のコマンドを発行します。または、NLS要件を満たすために必要なマルチバイト文字セットをインストールします。
rpm -Uhv fonts-*
Yumリポジトリを使用したすべての要件のインストール(別の方法)
手動インストールにかわる方法として、Yumリポジトリを使用して、必須のRPMをインストールできます。これには、有効なYumリポジトリが必要です。Yumリポジトリの情報は、次の場所に提供されています。
http://linux.duke.edu/projects/yum/
次のコマンドを使用して、必要なレポータ・パッケージをインストールします。
yum -y install perl-URI yum -y install perl-XML-Twig yum -y install net-snmp-utils yum -y install sendmail-cf yum -y install httpd yum -y install mod_ssl yum -y install php yum -y install php-mbstring yum -y install php-ldap yum -y install php-soap yum -y install bitstream-vera-fonts yum -y install librsvg2 yum -y install xorg-x11-xinit yum -y install fonts-*
次の場所のOracleデータベースのホームページからOracle Database 11g Enterprise Editionをダウンロードおよびインストールします。
http://www.oracle.com/technology/software/products/database/index.html
Oracleデータベースをインストールする手順は、製品のドキュメントで詳細に説明されています。適切な『Oracle Database 11gクイック・インストレーション・ガイド』をダウンロードおよび確認することを強くお薦めします。Oracle Databaseドキュメント・ライブラリから入手できます。この手順の概要は、付録A「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」を参照してください。このガイドで使用されるパス、ユーザーおよびグループ名は、Oracleデータベース製品ドキュメントに基づいています。
RUEIソフトウェアは、Oracle E-Delivery Webサイト(http://edelivery.oracle.com
)から入手できます。次のメディア・パック基準を選択してください。
Oracle Enterprise Manager
Linux x86-64
ダウンロードしたRUEI zipファイルをサーバーの/root
ディレクトリにコピーし、解凍します。次のコマンドを使用します。
cd /root
unzip package_name
.zip
RUEIのインストールを完了するために必要なソフトウェアが含まれている次のディレクトリが作成されます。
/root/RUEI/121
/root/RUEI/ZendOptimizer
/root/RUEI/IC
/root/RUEI/PHP
/root/RUEI/Java
/root/RUEI/extra
/root/RUEI/libxml2
この項で説明されている手順は、予定しているインストール(すなわち、ローカル・データベースを持つレポータ、リモート・データベースを持つレポータ、処理エンジンまたはコレクタ)に関係なく、すべて実行する必要があります。
/etc/ruei.conf
ファイルでは、インストール内で使用する設定が指定されています。RUEIディストリビューションzipの/root/RUEI/extra
ディレクトリに、このファイルのテンプレートが提供されます。RUEI環境内のすべてのコンポーネント(リモート・データベースやコレクタなど)には、同じグローバルな/etc/ruei.conf
構成ファイルが必要です。この要件に1つの例外があり、それは処理エンジン・システム用です。この要件の詳細は、第7章「処理エンジンのインストール」に記載されています。表2-2に示す設定が定義されています。
表2-2 RUEI構成設定
設定 | 説明 | 値脚注1 |
---|---|---|
|
RUEIソフトウェアのホーム・ディレクトリ。 |
|
|
RUEIデータ・ファイルのディレクトリ。 |
|
|
RUEIオペレーティング・システム・ユーザー。 |
|
|
RUEIオペレーティング・システム・グループ。 |
|
|
データベース・インスタンス名。 |
|
|
データベース・ユーザー名。 |
|
|
レポータおよび処理エンジンのデータベース接続文字列。 |
|
|
レポータのデータベース接続文字列。 |
$RUEI_DB_TNSNAMEまたは |
|
エクスポート・データベース接続文字列。 |
|
|
Oracle Enterprise Managerのデータベース接続文字列。 |
|
|
Oracle Enterprise Managerのデータベース・インスタンス名。 |
|
|
PHPタイムゾーン設定。 |
|
脚注1 この表で指定されている変数はすべて、このマニュアル全体を通して使用される値であり、必要に応じて変更できます。
脚注2 ディレクトリ名は50文字以内です。
脚注3 データベース・インスタンス名は8文字以内です。
脚注4 データベース・ユーザー名は30文字以内です。
脚注5 別名は255文字以内です。
脚注6 RUEI_DB_TNSNAME
はレポータ・システムのデフォルトです。処理エンジンの場合、例の値config
がこのガイドに使用されます。
脚注7 RUEIデプロイメントとOracle Enterprise Managerのインシデント・マネージャ機能(付録D「Enterprise Managerリポジトリへの接続の設定」を参照)を統合する場合に必要です。
脚注8 これを適切なタイムゾーン設定にする必要があります。
フェイルオーバー・レポータ構成設定
表2-3は、フェイルオーバー・レポータの構成に使用される設定を示し、レポータ・システムにのみ関係があります。構成手順の詳細は、第8章「フェイルオーバー・レポータ・システムの構成」を参照してください。
表2-3 RUEIフェイルオーバー・レポータ構成設定
設定 | 説明 |
---|---|
|
プライマリ・レポータIPアドレス。 |
|
セカンダリ・レポータIPアドレス。 |
|
仮想レポータIPアドレス。 |
|
仮想レポータIPアドレスへの接続に使用するネットワーク・インタフェース。 |
|
仮想レポータIPアドレスのネットワーク・マスク。 |
フェイルオーバー・コレクタ構成設定
表2-4は、フェイルオーバー・コレクタの構成に使用される設定を示し、コレクタ・システムにのみ関係があります。構成手順の詳細は、第9章「フェイルオーバー・コレクタ・システムの構成」を参照してください。
表2-4 RUEIフェイルオーバー・コレクタ構成設定
設定 | 説明 |
---|---|
|
プライマリ・コレクタIPアドレス。 |
|
セカンダリ・コレクタIPアドレス。 |
|
仮想コレクタIPアドレス。 |
|
仮想コレクタIPアドレスへの接続に使用するネットワーク・インタフェース。 |
|
仮想レポータIPアドレスのネットワーク・マスク。 |
RUEIディストリビューション・パックに含まれているソフトウェアを使用する場合は、JAVA_HOME
およびINSTANTCLIENT_DIR
の設定を変更する必要はありません。
moniforce
グループおよびユーザーを作成します。moniforce
のホーム・ディレクトリは、グループ・メンバーの読取り権限付きで/var/opt/ruei
に設定する必要があります。
/usr/sbin/groupadd moniforce /usr/sbin/useradd moniforce -g moniforce -d /var/opt/ruei chmod -R 750 /var/opt/ruei chown -R moniforce:moniforce /var/opt/ruei
構成ファイルの例は、RUEIディストリビューション・パックに含まれています。次のコマンドを発行することにより、ファイルがRUEI_USER
ユーザーに読取り可能であることを確認します。
cp /root/RUEI/extra/ruei.conf /etc/ chmod 644 /etc/ruei.conf chown moniforce:moniforce /etc/ruei.conf
リモート・レポータ・データベース・インストールの場合、ruei.conf
ファイルは、レポータ・システムのものと同一である必要があります。
レポータ、コレクタおよび処理エンジン・システムには、Java Runtime Environment(JRE)をインストールする必要があります。Javaは、RUEIディストリビューション・パックにバンドルされています。
次のコマンドを発行します。
cd /root/RUEI/Java chmod +x ./jre-1_5_0_22-linux-amd64-rpm.bin ./jre-1_5_0_22-linux-amd64-rpm.bin
Javaの使用許諾契約に同意するように要求されます。同意しなければ、先に進めません。
これにより、必要なJavaソフトウェアが/usr/java/jre1.5.0_22
ディレクトリにインストールされます。インストール・ディレクトリをバージョンに依存しないものにするためには、次のコマンドを使用して、より一般的なsymlinkを作成します。
ln -s /usr/java/jre1.5.0_22 /usr/java/jre
RUEIにおけるXPathのサポートはlibxml2
に基づきます。これは、RUEIディストリビューション・セットの一部として提供されます。コレクタ・システムにroot
ユーザーとしてログオンし、次のようにします。
次のコマンドを発行して、現在インストールされているlibxml2
パッケージを識別します。
rpm -qa | grep libxml2
次のコマンドを発行して、インストールしたパッケージをアップグレードします。
cd zipextraction_path
cd RUEI/libxml rpm -Uhvpackage-name-1
package-name-2
...
ここで、
extraction_path
は、RUEIディストリビューション・セット内のlibxml2
パッケージの場所です。
package-name-n
は、手順1で識別された適切なlibxml2
パッケージ名を表します。
この項で説明する手順は、リモート・コレクタ・システムにのみ関係があります。
コレクタ・システムにroot
ユーザーとしてログオンし、次のようにします。
次のコマンドを使用して、RUEIアプリケーションのルート・ディレクトリを作成します。
mkdir -p /opt/ruei chmod 750 /opt/ruei
RUEIルート・ディレクトリに変更し、次のコマンドを使用してruei-install.sh
スクリプトを実行します。
cd /root/RUEI/121 chmod +x ruei-install.sh ruei-check.sh ./ruei-install.sh collector
前述のアクションの他に、ネットワーク・インタフェースを構成する必要があります。これについては、「ネットワーク・インタフェースの構成」で説明しています。さらに、レポータ・システムから新しく作成したコレクタ・システムに、パスワードなしのリモート・ログインを設定する必要もあります。必要な構成手順は、「レポータ通信の構成(分割サーバー設定のみ)」で説明しています。
この項では、レポータ・システムの必須コンポーネントをインストールする手順について説明します。これらにはApache Webサーバー、OracleデータベースのInstant ClientおよびZend Optimizerが含まれます。
この項では、Apache Webサーバーとそれを使用するコンポーネントのインストールと構成について説明します。
次のコマンドを発行して、再起動後にWebサーバーが自動的に起動することを確認します。
/sbin/chkconfig httpd on
/etc/sysconfig/httpd
ファイルを編集して、次の行をファイルの最後に追加します。
source /etc/ruei.conf
/etc/php.d/ruei.ini
ファイルで次の設定を作成します。
session.gc_maxlifetime = 14400 memory_limit = 96M upload_max_filesize = 128M post_max_size = 128M
root
ユーザーとして次のコマンドを発行して、OracleデータベースのInstant ClientおよびSQLplus拡張機能をインストールします。
cd /root/RUEI/IC rpm -Uhv oracle-instantclient11.2-basic-11.2.0.3.0-1.x86_64.rpm rpm -Uhv oracle-instantclient11.2-sqlplus-11.2.0.3.0-1.x86_64.rpm
次のコマンドを使用して、php-oci8
モジュール(RUEIディストリビューション・セットの一部)をインストールします。
cd /root/RUEI/PHP rpm -Uhv php-oci8-11gR2-5.1.6-27.el5_7.4.x86_64.rpm
5.7より前のRedHat Enterprise LinuxまたはOracle Linuxのバージョンを使用している場合、php-oci8-11gR2-5.1.6-27.el5.x86_64.rpm
を使用する必要があります。これはRUEIディストリビューション・セットにも含まれます。
Zend Optimizerコードが格納されているディレクトリに移動し、tarファイルを解凍して、Zend Optimizerインストーラを実行します。使用許諾契約を確認します。使用許諾の条件に同意しなければ、先に進めません。デフォルトの設定をすべて使用し、インストーラがApache Webサーバーを再起動できるようにします。次のコマンドを発行します。
cd /root/RUEI/ZendOptimizer tar zxvf ZendOptimizer-3.3.3-linux-glibc23-x86_64.tar.gz cd ZendOptimizer-3.3.3-linux-glibc23-x86_64 ./install
注意: (Yumを使用するなどして)システム・パッケージをアップグレードする場合、以前に/etc/php.ini ファイルに加えた変更が上書きされる可能性があります。したがって、Zend Optimizerの再インストールの準備ができている必要があります。そうする場合は、Zend Optimizerインストーラでphp.ini ファイルの場所が、/usr/local/Zend/etc/php.ini ではなく、/etc/php.ini となっていることを確認します。 |
追加情報
/etc/php.ini
ファイルで作成されたZend構成の行を、RUEI固有のPHP構成ファイル/etc/php.d/ruei.ini
に移し、PHPのアップグレードの問題が起こらないようにすることをお薦めします。Zend Optimizerのデフォルトのインストールを実行した場合、これには次の行の移動が必要になります。
[Zend] zend_extension_manager.optimizer=/usr/local/Zend/lib/Optimizer-3.3.3 zend_extension_manager.optimizer_ts=/usr/local/Zend/lib/Optimizer_TS-3.3.3 zend_optimizer.version=3.3.3 zend_extension=/usr/local/Zend/lib/ZendExtensionManager.so zend_extension_ts=/usr/local/Zend/lib/ZendExtensionManager_TS.so
セカンダリ(フェイルオーバー)・レポータをインストールしている場合は、この項で説明している手順をスキップして(第8章「フェイルオーバー・レポータ・システムの構成」を参照)、「レポータ・ソフトウェアのインストール」から続行してください。
レポータ・データベースは、ローカル(つまり、レポータ・システム上)に置くことも、リモート・データベース・サーバーに置くこともできます。この項では、RUEIに必要なデータベース・インスタンスを作成し、レポータからこのデータベース・インスタンスに接続するために必要な接続データを生成します。この章で説明しているデータベース設定方法のかわりに、付録B「汎用データベース・インスタンスの設定」に記載された手順に従うこともできます。
データベース・インスタンス(RUEI_DB_INST
)が作成されるシステムに入るには、次のスクリプトが必要になります。
ruei-prepare-db.sh
: データベース・インスタンス、Oracleウォレットおよびデータベース接続ファイルを作成します。このスクリプトはLinux上でのみ実行されるので注意してください。異なるオペレーティング・システムにOracleデータベースをインストールする場合、詳細は付録B「汎用データベース・インスタンスの設定」を参照してください。
sql_scripts
: このディレクトリは、ruei-prepare-db.sh
スクリプトで呼び出される多くのSQLスクリプトを含みます。
ruei-check.sh
: これはハードウェアおよび環境のチェック・ユーティリティで、ruei-prepare-db.sh
によって自動的に起動されます。このスクリプトは、スタンドアロンのトラブルシューティング・ユーティリティとしても使用できます。 スクリプトの詳細は、付録E「ruei-check.shスクリプト」参照してください。
この項で説明する手順で作成される4つの接続データファイルは、次のとおりです。
cwallet.sso
ewallet.p12
sqlnet.ora
tnsnames.ora
RUEI構成ファイル(/etc/ruei.conf
)も、データベース上に存在し、「RUEI構成ファイル」で説明されているように構成する必要があります。
次を実行します。
ruei-prepare-db.sh
およびruei-check.sh
スクリプトとsql_scripts
ディレクトリを、データベース・インスタンスを実行するサーバーにコピーし、oracle
ユーザーのために実行可能にします。これらのスクリプトは、RUEIディストリビューションzipファイル(/root/RUEI/121
)にあります。
「RUEI構成ファイル」で説明されているように、/etc/ruei.conf
ファイル内の設定を調べて、必要に合わせます。
データベース・サーバー上のoracle
ユーザーとしてデータベースにログオンし、ORACLE_HOME
環境変数を設定します。oracle
ユーザーとして、ruei-prepare-db.sh
スクリプトを実行する必要があります。このスクリプトにより$RUEI_DB_INSTデータベースが作成されますが、それはいくつかのハードウェアおよびソフトウェア環境チェックが実行された後です。実行される実際のチェックは、インストール中のシステム・タイプによって異なります。
スクリプトによりレポータ・データベース・ユーザー・パスワードの入力を要求されます脚注1 。この結果、RUEIアプリケーションでデータベースに自動的にログインできるようになります。このスクリプトにより、ここで自分用の接続データも作成されます。
次のコマンドを発行します。
chmod +x ruei-prepare-db.sh ruei-check.sh export ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1Foot 2 ./ruei-prepare-db.sh create
前述のコマンドをレポータとデータベース・サーバーの組合せで実行した場合、手順4を省略して、手順5に進んでかまいません。
この手順は、リモート・データベースを使用する場合にのみ当てはまります。
リモート・データベースを使用するレポータの場合、手順3で生成された/tmp/ruei-database-configuration.tar
ファイルを、データベース・サーバーからレポータ・システムにコピーする必要があります。/tmp/ruei-database-configuration.tar
ファイルは、レポータ・サーバーの/var/opt/ruei
ディレクトリ(RUEI_DATA
)で解凍する必要があります。ファイルの権限は、指定したRUEI_USER
(moniforce
)がそれらのファイルを使用できるように設定する必要があります。
生成された.tar
ファイルをレポータ・システムにコピーします。このファイルには接続データ・ファイルが入っています。レポータ・サーバーにログオンし、次のコマンドを使用して.tar
ファイルを解凍します。
cd /var/opt/ruei
tar xvf path-to-tar-file
/ruei/database-configuration.tar
chown moniforce:moniforce cwallet.sso ewallet.p12 sqlnet.ora tnsnames.ora
データベースのロギングには大量のディスク領域が使用される可能性があるため、不要なディスク領域の使用を避けるために、クリーンアップ・スクリプトをインストールすることをお薦めします。スクリプト(例)をoracle
ユーザー・ディレクトリにコピーし、次のコマンドを使用して、cron
によりアクティブ化します。
mkdir -p /home/oracle/bin cp /root/RUEI/extra/ruei-clean.sh /home/oracle/bin chmod +x /home/oracle/bin/ruei-clean.sh su - oracle -c 'echo "10 0 * * * /home/oracle/bin/ruei-clean.sh" | crontab'
RUEIディレクトリの場所は、どこでもかまいません。そのため、/etc/ruei.conf
ファイルで構成されているとおりの正確なディレクトリ名を使用する必要があります。次のコマンドを使用して、RUEIアプリケーションのルート・ディレクトリを作成します。
mkdir -p /opt/ruei chmod 750 /opt/ruei
注意: 指定した$RUEI_HOMEディレクトリおよび$RUEI_DATAディレクトリには、それらのために定義された750の権限があります。 |
次のコマンドを使用して、2つの追加グループのapache
およびmoniforce
メンバーを作成します。
/usr/sbin/usermod -aG moniforce apache /usr/sbin/usermod -aG uucp apache /usr/sbin/usermod -aG uucp moniforce
RUEIソフトウェアがあるディレクトリに移動し、RUEIパッケージをインストールします。必要なインストールに応じて、reporter
またはcollector
をruei-install.sh
スクリプトに指定できます。
cd /root/RUEI/121 chmod +x ruei-install.sh ./ruei-install.sh reporter
次のコマンドを使用して、Apache Webサーバーを再起動します。
/sbin/service httpd restart
root
ユーザーとして、RUEI_USER
の.bash_profile
ファイル(RUEI_DATA
/.bash_profile
)に次の行を追加します。
source /etc/ruei.conf source $RUEI_HOME/bin/env.sh
次のコマンドを発行して、RUEIソフトウェアが正しくインストールされたことを確認します。
./ruei-check.sh postinstall
セカンダリ(フェイルオーバー)・レポータ・システムをインストールしている場合は(第8章「フェイルオーバー・レポータ・システムの構成」を参照)、この手順を実行しないでください。「ネットワーク・インタフェースの構成」から続行してください。
次のコマンドを使用して、moniforce
ユーザーとして、RUEI admin
ユーザー・パスワードを設定し、RUEIインタフェースにログインできるようにします。
su - moniforce set-admin-password
パスワードの入力と確認を求められます。
パスワードの要件
admin
ユーザー・パスワードを定義する際は、次のことに留意してください。
パスワードは、8文字以上で、英数字以外の文字($、@、&および!など)を少なくとも1文字含める必要があります。
最初のパスワードは、7日以内に変更する必要があります。
ユーザー名とパスワードは、大文字と小文字が区別されます。
この項は、コレクタ・システムにのみ関係があります。
インタフェース構成ファイル内の、取得インタフェースのONBOOT
パラメータをyes
に設定して、監視ネットワーク・インタフェースが常に(再起動後)up
ステータスになるようにします。ネットワーク・インタフェースの構成は、/etc/sysconfig/network-scripts/devices/ifcfg-eth
X
ファイル(X
は必要なネットワーク・インタフェースを表す)にあります。または、グラフィカル・ユーティリティsystem-config-networkを使用して、該当するインタフェースをコンピュータ起動時にデバイスをアクティブ化に設定します。
この項は、レポータ・システムにのみ関係があります。
国際文字コンテンツを使用したPDFを生成するには、追加フォントを有効にする必要があります。これらのフォントはJavaで使用できるようにする必要があります。次のコマンドを使用して、RUEIでインストールされたフォントを、適切なJavaディレクトリにコピー(または移動)します。
cp RUEI_HOME
/bi-publisher/fonts/* \
/usr/java/jre/lib/fonts/
この項は、レポータ・システムにのみ関係があります。
RUEIでは、PDFレポートおよび電子メール・アラートの送信に、稼働しているローカルMTAの使用を想定しています。デフォルトでは、LinuxでSendmail MTAが使用されます。デフォルトでは、Sendmailにより電子メールが宛先のMTAに直接配信されます。この動作が必要性や方針に合致しない場合は、かわりの手段として、SmartHost (リレー)経由でメールを送信できます。SendmailでSmartHostを構成するには、次のようにします。
アップロードされたRPMがあるティレクトリに移動し、次のコマンドを発行して、Sendmail構成ユーティリティをインストールします。
rpm -Uhv sendmail-cf-8.13.8-*.el5.x86_64.rpm
/etc/mail/sendmail.mc
でSmart Host設定を含む行を検索します。SMART_HOST
設定を必要に合せて変更します。次に例を示します。
define('SMART_HOST', 'my.example')dnl
次のコマンドを実行することにより、新しい構成を新しいsendmail.cf
で生成します。
make -C /etc/mail
Sendmailを再起動します。次に例を示します。
/etc/init.d/sendmail restart
RUEI MIB定義ファイルは、レポータ・インタフェースを介してダウンロードできます。この定義ファイルは、SNMPマネージャに追加できます。MIBファイルのダウンロードの手順は、『Oracle Real User Experience Insightユーザーズ・ガイド』で説明されています。
この項は、レポータ・システムにのみ関係があります。
ブラウザを正しいRUEIパスに自動的にリダイレクトするには、/var/www/html/index.html
ファイルを次の内容で作成します。
<head> <meta http-equiv="REFRESH" content="0;URL=/ruei/"> </head>
この項は、リモート・コレクタを使用するレポータ・システムにのみ関係があります。
パスワードなしのSSH接続は、レポータ・システムから各コレクタ・システムまで、Moniforce
ユーザー間で設定する必要があります。次を実行します。
レポータ・サーバーにroot
としてログオンします。次のコマンドを発行します。
su - moniforce ssh-keygen -P ""
[Enter]を押して、デフォルトを使用します。
各コレクタ・システムにroot
としてログオンし、次のコマンドを発行してmoniforce
ユーザーになります。
su - moniforce
次のコマンドを発行して、各コレクタ・システム上にmoniforce
ユーザー用の.ssh
ディレクトリ(まだ存在していない場合)を作成します。
mkdir ~/.ssh chmod 700 ~/.ssh
次のコマンドを発行して、レポータ・システム上のSSHキーを、コレクタ・システム上の必要な場所にコピーします。
cd ~/.ssh
ssh root@Reporter
cat /var/opt/ruei/.ssh/id_rsa.pub >> authorized_keys
(レポータ・システムのroot
パスワードを指定する必要があります。)
chmod 600 authorized_keys
レポータ・システムで、パスワードを使用せずにリモート・コマンドを実行(moniforce
ユーザーとして)できるようになったことを確認します。次に例を示します。
root
としてレポータ・サーバーにログオンします。
moniforce
ユーザー(su - moniforce
)としてログオンします。
リモートのpwdコマンド(ssh
Collector
pwd
)を実行します。
「Are you sure you want to continue connecting (yes/no)?」という質問に対して「yes」と入力します。
コマンドから/var/opt/ruei
が返されます。
これらの手順をコレクタごとに実行する必要があります。
注意: レポータとコレクタ間の接続が正しく構成されていない場合、リモートのコレクタを登録しようとすると、認可エラーを受け取ります。 |
初期設定ウィザード(「初期RUEI構成の実行」で説明)での作業が完了すると、「システム」、「ステータス」を選択することで、インストールを検証できます。すべてのシステム・インジケータが「OK」になっているはずです。システム・アラートがまだ構成されていないため、「ステータス」の通知は「不明」と表示されます。これについては、『Oracle Real User Experience Insightユーザーズ・ガイド』で詳細に説明されています。
脚注の説明
脚注1: データベース・パスワードは、Oracleウォレット・パスワードとしても使用できます。どちらのパスワードも8から30文字で、数字と文字の両方を含める必要があります。Oracleウォレット・パスワードの変更については、該当するOracleドキュメントを参照してください。