ヘッダーをスキップ
Oracle® Real User Experience Insightインストレーション・ガイド
12c リリース2 (12.1.0.3) for Linux x86-64
B70759-01
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次へ
 

D Enterprise Managerリポジトリへの接続の設定

この付録では、Oracle Enterprise Managerリポジトリへの接続の設定方法を説明します。アプリケーション、スイート、およびビジネス・アプリケーションを構成するサービスに定義されたKPIをインシデント・マネージャでイベントとしてレポートする場合に必要です。インシデント・マネージャの使用は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』で説明されています。ビジネス・アプリケーション機能の使用は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control Oracle Fusion Middleware Managementスタート・ガイド』で説明されています。

概要

Oracle Enterprise Managerはビジネス・アプリケーションの監視をサポートしています。これらは、論理サービスまたはアプリケーションを表し、RUEIを介して使用できる専用のパフォーマンス監視、診断およびレポート機能とOracle Enterprise Managerを介して使用できる機能を統合します。アプリケーション、スイート、およびビジネス・アプリケーションを構成するサービスに定義されたKPIによって生成されたアラートは、インシデント・マネージャでイベントとしてレポートされます。

必要な手順は、Oracle Enterprise Managerリポジトリへの接続の確立およびこのリポジトリへの認証の設定の2つの部分で構成されます。これらについては、この後の項で説明しています。

接続データの設定

2つのファイルsqlnet.oraおよびtnsnames.oraは、レポータ・システム上のRUEIデータ・ディレクトリ(RUEI_DATA)に設定する必要があります。次を実行します。

  1. sqlnet.oraファイルに次が含まれていることを確認します。

    NAMES.DIRECTORY_PATH = (TNSNAMES)
    SQLNET.WALLET_OVERRIDE = TRUE
    WALLET_LOCATION = (SOURCE=(METHOD=FILE)(METHOD_DATA=(DIRECTORY=RUEI_DATA)))
    DIAG_SIGHANDLER_ENABLED = FALSE
    

    ここで、

    • RUEI_DATAは、RUEIデータ・ファイル・ディレクトリ(表2-2を参照)を示します。

  2. レポータおよび処理エンジン・システムのtnsnames.oraファイルを編集します。次を追加する必要があります。

    RUEI_DB_TNSNAME_EM =(DESCRIPTION=
      (ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=EM_database_server) 
         (PORT=1521)))
      (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=RUEI_DB_INST_EM)))
    

    ここで、

    • EM_database_serverは、Enterprise Managerデータベース・サーバーのネットワーク・アドレス(ホスト名またはIPアドレス)を示します。

    • RUEI_DB_TNSNAME_EMは、Enterprise Managerデータベース接続文字列を示します。

    • RUEI_DB_INST_EMは、Enterprise Managerデータベース・インスタンス名を示します。

    HOST設定がEnterprise Managerデータベースを示していることを確認します。ホスト名を使用する場合は、/etc/hostsの設定でも指定されていることを確認してください。ただしIPアドレスも指定できます。

Oracleウォレットの設定

レポータ・システムでは、Enterprise Managerデータベースへの非対話式のアクセスが必要です。このために、Oracleオートログイン・ウォレットを使用してパスワードを安全に保存します。レポータ・データベースに接続するために、ウォレットが存在していなければなりません。次を実行します。

  1. 次のコマンドを使用して、新しい資格証明を既存のウォレット・ファイルewallet.p12およびcwallet.ssoに追加します。

    mkstore -wrl RUEI_DATA -createCredential RUEI_DB_TNSNAME_EM RUEI_DB_USER_EM
    

    ここで、

    • RUEI_DB_TNSNAME_EMは、Enterprise Managerデータベース接続文字列を示します。

    • RUEI_DB_USER_EMは、Enterprise Managerデータベースのユーザーを示します。

    ウォレット・パスワードと、RUEI_DB_USER_EMのデータベース・パスワードの入力を求められます。

  2. これらのファイルの権限が正しく設定されていることを確認します。両方のファイルがRUEI_USERRUEI_GROUPの所有権を持っている必要があります。RUEI_USERewallet.p12ファイルの読取りのみが可能で、RUEI_GROUPは両方のファイルの読取りが可能でなければなりません。

  3. データベース接続が正しく設定されると、パスワードを入力しなくてもEnterprise Managerデータベースにアクセスできるようになるはずです。レポータ・システムでRUEI_USERとして次のコマンドを発行します。

    sqlplus /@RUEI_DB_TNSNAME_EM