この章では、Oracle Database Applianceをインストールして起動した後で、ベア・メタルOracleソフトウェアをデプロイするタスクのチェックリストについて説明します。Oracle Database Applianceソフトウェアの構成を完了するには、約1時間必要です。この章は次の項で構成されています:
注意: 仮想化されたOracle Database ApplianceにOracleソフトウェアをデプロイするタスクのチェックリストは、「Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでのOracleソフトウェアのデプロイ」を参照してください。 |
関連項目: デプロイ・プロセスの概要を示す『Oracle Database Applianceセットアップ・ポスター』 |
Oracle Database Applianceには、モニター、キーボードまたはマウスが備えられていません。ローカルでログインするには、サーバーの1つのグラフィック・カード・ポートにモニターを取り付け、USBポートにキーボードおよびマウスを取り付けます(図1-2、コールアウト7)。シリアル・ポートでOracle Integrated Lights Out Manager (Oracle ILOM)を使用することもできます。
デフォルトでは、Oracle Database Applianceは実行レベル3で実行されます。X Windowマネージャ・ソフトウェアをアクティブ化するには、端末インタフェースから次のコマンドを入力します。
# startx
関連項目: 『Oracle Database Applianceオーナーズ・ガイド』 |
次の手順を使用して、初期ネットワーク接続を構成し、エンドユーザー・バンドルをダウンロードします。
注意: このネットワーク構成は、最終イメージ構成時に置換されます。 |
最低要件として、パブリック・ゲートウェイにアクセスできるイーサネット・ケーブルがeth2/eth3 (パブリック・インタフェースであるbond0
)に取り付けられていることを確認します。参考には、図1-2を参照してください。
root
、パスワードwelcome1
としてログインし、ディレクトリを/opt/oracle/oak/bin/
に変更します。
コマンドoakcli configure firstnet
を実行してネットワークを構成し、最初のノード(ノード1、システム・コントローラ0とも呼ばれる)、ネットマスクおよびゲートウェイのパブリック・アドレス用のパブリックIPアドレスを指定するプロンプトに応答します。次に例を示します。
# ./oakcli configure firstnet
出力結果は、次のようになります。
Select the interface to configure network on [bond0 bond1 bond2 xbond0]:bond0 Configure DHCP on bond0?(yes/no):no INFO: Static configuration selected Enter the IP address to configure:192.0.2.18 Enter the netmask address to configure:255.255.252.0 Enter the gateway address to configure:192.0.2.1 Plumbing the IPs now Restarting the network :::::::::::::::::
他のソフトウェアをOracle Database Applianceにデプロイするには、その前にエンドユーザー・バンドルをインストールする必要があります。このためには、次のステップで説明するように、バンドルを外部クライアントにダウンロードして、コピーする必要があります。
外部クライアント上で、My Oracle Supportにログオンし、次のOracle Database Applianceセクションにアクセスします。
https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=888888.1
「Latest Releases」セクションで、現在のOracle Database Applianceのエンドユーザー・バンドル・イメージを外部クライアントにダウンロードします。
一時ネットワーク上でscp
を使用して、Oracle Database Appliance上の場所(たとえば、/tmp
ディレクトリ)にイメージをコピーします。または、エンドユーザー・バンドルのイメージをコピーしたUSB記憶デバイスをOracle Database Applianceに接続することもできます。
注意: USBドライブは、FAT32、ext3またはext4としてフォーマットしてください。NTFSファイル・フォーマットはサポートされていません。 |
たとえば、ホスト名oda_host
を使用して静的IPアドレスを設定し、oakcli configure firstnet
を使用してこのアドレスでOracle Database Applianceを構成した場合、イメージ・バンドルをダウンロードしたクライアント上のフォルダにナビゲートし、次のようなセキュア・コピー・コマンド(scp
)を入力してバンドルを転送します。
scp root@oda_host:p12978712_21000_Linux-x86-64.zip /tmp*
注意: 13文字を超えるhost name は使用しないでください。host name の長さ合計は15文字までですが、Oracle Appliance Managerでは指定したhost name に-c という2文字が追加されます。また、host name にはすべて小文字を使用することをお薦めします。 |
ディレクトリを/opt/oracle/oak/bin
に変更します。
コマンド構文oakcli unpack -package /
directory_path
/
package_name
を使用して、Oracle Database Applianceソフトウェア・イメージを解凍します。directory_path
はイメージが置かれているパスです。
たとえば、イメージ・ファイルが/tmp
にある場合、p12978712_21000_Linux-x86-64.zip
を解凍するには、次のコマンドを入力します。
# ./oakcli unpack -package /tmp/p12978712_21000_Linux-x86-64.zip
このコマンドによって、ファイルを解凍し、それをデプロイメントに必要な場所に配置します。
第2章で説明するように外部ホストに構成ファイルを作成した場合、構成をOracle Database Applianceにデプロイするには、ステップ3で使用したscp
コマンドのようなコマンドを使用して、そのファイルをアプライアンスにコピーする必要があります。
Oracle Database Applianceの構成をデプロイするために、既存の構成ファイルを使用することも、構成ファイルをその場で作成することもできます。まず、Data Applianceにroot
ユーザーとしてパスワードwelcome1
でログインし、/opt/oracle/oak/bin
ディレクトリに移動します。コマンドstartx
を実行して、Oracle Appliance ManagerコンフィギュレータのためにX11 Windowマネージャを準備します。
既存の構成ファイルを使用してデプロイメントを開始するには、次のようなコマンドを入力します。
# ./oakcli deploy -conf /tmp/onecommand.param
ファイルを/tmp
に保存していない場合は、構成ファイルを含むディレクトリでフル・パス名を置き換えます。また、デフォルトの構成ファイル名onecommand.param
を使用しなかった場合は、構成ファイル名を置き換えます。このコマンドは、外部ホストからコピーした構成ファイルまたはアプライアンスに作成した構成ファイルに対して使用できます。
すぐに構成とデプロイメントを開始するには、次のコマンドを入力します。
# ./oakcli deploy
第2章の説明に従って、Oracle Appliance Managerコンフィギュレータの画面で設定を行います。「Summary」画面で「Install」オプションを選択して、デプロイメントを完了します。
デプロイメントが両方のノードで完了すると、「Oracle Database Appliance Deployment successful.」というメッセージが表示されます。