Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド 11g リリース1 (11.1.1.7.0) B72084-02 |
|
前 |
次 |
この章では、WebCenter Portal: Frameworkアプリケーションに最近のアクティビティ・サービスを統合する方法について説明します。このサービスを使用すると、サービスの最新の変更をアプリケーションで表示できます。
この章には次の項が含まれます:
最近のアクティビティ・サービスの使用の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイド』の最近のアクティビティ・サービスの使用に関する項を参照してください。
Oracle WebCenter Servicesは、最近のアクティビティ・サービスと組み合せて動くよう事前に構成されています。最近のアクティビティを使用すると、ユーザーは、サービスへの最新の変更をアプリケーションで表示できます。たとえば、ドキュメント・サービスを追加すると、最近のアクティビティ・サービスでドキュメント・ライブラリへの最新の変更の表示に使用される情報が自動的に生成されます。このサービスは、アプリケーションの特定の箇所に行われた追加または変更を素早く、簡単に表示する方法が必要なユーザーにとって有用です。
最近のアクティビティ・サービスでは、次のWebCenter Servicesからの情報が追跡されます。
ドキュメント・サービスで追加されたドキュメント
お知らせサービスで作成されたお知らせ
ディスカッション・サービスで作成されたディスカッション・フォーラム
ページ・サービスで作成または変更されたページ
リスト・サービスで作成または変更されたリスト定義
これらのサービスの詳細は、第32章「お知らせサービスの統合」、第33章「ディスカッション・サービスの統合」、第29章「ドキュメント・サービスの統合」および第18章「ページの実行時作成および管理の有効化」を参照してください。
この項には次のサブセクションが含まれます:
最近のアクティビティ・サービスは、様々なサービスに対する最近の変更のサマリー情報を提供するものです。タスク・フローの上部にあるリストから時間の範囲を選択することによって、最近と見なされる時間の範囲を指定できます。記録されるアクティビティには、ページ、ドキュメント、ディスカッション・フォーラムなどの追加や変更が含まれます。
デフォルトでは、最近のアクティビティ・サービスは、ドキュメント、お知らせ、ディスカッション、およびページ・サービスと連携して機能します。最近のアクティビティ・サービスが追跡するサービスを絞り込むことができます。この設定の詳細は、次の項の第49.3項「最近のアクティビティ・サービスの詳細情報」を参照してください。また、第2.4項「Oracle WebCenter Portal: Servicesの概要」では、Oracle WebCenter Portal: Servicesの使用方法を学習できます。
最近のアクティビティ・サービスとアクティビティ・ストリーム(詳細は、第37.1.1.1項「アクティビティ・ストリーム」を参照)は多少似ています。両方により統合サービスのアプリケーション・アクティビティを追跡しますが、アクティビティ・ストリームにより幅の広いサービスが追跡されます。たとえば、最近のアクティビティは、ドキュメント、お知らせ、ディスカッションおよびページ・サービスを追跡します。アクティビティ・ストリームは、これらのサービスに加えて、ピープル・コネクション、Wikiおよびブログも追跡します。アクションを実行した人に関係なく、最近のアクティビティによりアクティビティが追跡されます。ユーザーの接続により実行されるアクティビティがアクティビティ・ストリームにより追跡され、アクティビティ実行者に関する情報が含まれます。最近のアクティビティには名前が含まれません。
これらの2つのサービスにおける基本的な相違点は、アプリケーションにおける処理内容の概要を最近のアクティビティにより提供することにまとめることができます。アクティビティ・ストリームにより、ユーザーの接続で実行した処理の概要を提供します。
実行時に、最近のアクティビティ・タスク・フローは、アプリケーションで構成され実行されているサービスに関する最新情報をフェッチします。図49-1は、実行時の最近のアクティビティ・タスク・フローを示し、昨日からアプリケーションで発生した次のアクティビティが表示されています。
ドキュメント・サービスを使用して1つのドキュメントがアップロードまたは追加されています
ディスカッション・サービスを使用して5つのディスカッション・スレッドが変更または追加されています
お知らせサービスを使用して1つのお知らせが変更または追加されています
時間範囲の選択肢(「過去30日間」、「今日」、「昨日から」など)は、設計時の最近のアクティビティの時間範囲パラメータ値のデフォルト値に基づいて表示されます(表49-1を参照)。
最近のアクティビティ・サービスは、WebCenterの検索機能を使用して、指定された期間のアクティビティを問い合せます。検索機能は、WebCenter Portalのドキュメント、お知らせ、ディスカッションおよびページの各サービスで実装されています。これらのサービスは、アプリケーションで構成されている場合、最近のアクティビティ・サービスの問合せに応答し、検索基準に関するアイテムを返します。問合せへのレスポンス(検索結果)は、検索条件のDCMI_MODIFIED > [start time]
に常に基づきます。ここで、start time
は、設計時に「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログで構成した期間の1つです。実行時には「表示」ドロップダウン・リストで期間を選択できます。
この項では、最近のアクティビティ・サービスをFrameworkアプリケーションに追加する方法について説明します。
この項には次のサブセクションが含まれます:
最近のアクティビティ・サービス用に固有の接続を設定する必要はありません。最近のアクティビティ・サービスで追跡するサービスが構成されていることのみ確認する必要があります。他のサービスの接続を設定する方法の詳細は、このマニュアルで個々のサービスに関する章を参照してください。
最近のアクティビティ・サービスを使用するには、そのタスク・フローをアプリケーションに追加する必要があります。追跡するサービスがアプリケーションに1つ以上あることを確認します。「WebCenter Portal - サービス・カタログ」には最近のアクティビティ・タスク・フローが1つあり、これをアプリケーションに追加することで、アプリケーション内のサービスに関する情報をユーザーに表示できます。
最近のアクティビティ・サービスでは、アプリケーション内の他のサービスを自動的に認識し、これらのサービス内での最近のアクティビティが検索されます。ただし、最近のアクティビティ・サービスが含まれるアプリケーションを実行する前に、監視するサービスがアプリケーションに1つ以上含まれていることを確認しておく必要があります。
最近のアクティビティ・タスク・フローをアプリケーションに追加するには:
第7.2.1項「サービスを利用するようにアプリケーションを準備する方法」の手順に従い、セキュリティを実装しカスタマイズ可能ページをFrameworkアプリケーションで作成します。
カスタマイズ可能なページのソースを開きます。
最近のアクティビティ・サービスが追跡するサービスが1つ以上アプリケーションに含まれていることを確認します。
注意: これらのサービスを1つも含まないアプリケーションを実行すると、最近のアクティビティ・サービスから |
アプリケーションの「ViewController」プロジェクトを右クリックし、「新規」を選択して新しい外部アプリケーションを作成します。
「新規ギャラリ」で、「一般」の下の「外部アプリケーション」を選択し、アイテム・リストから「外部アプリケーション」を選択します。
「OK」をクリックします。
「アプリケーション名」フィールドに、MyExternalApplication
など、アプリケーションの名前を入力し、「次」をクリックします。
「一般」ページの「ログインURL」フィールドは空のままにします。
「ユーザー名/IDフィールド名」フィールドにユーザー名を入力します。ユーザー名は、追跡しているサーバーのログイン資格証明に一致している必要があります。たとえば、ドキュメント・サービスとOracle Content Serverを追跡している場合、ログイン資格証明は、Oracle Content Server上のユーザーに一致する必要があります。
「パスワード・フィールド名」フィールドにパスワードを入力します。
「認証の詳細」の下の「POST」を選択し、「次へ」をクリックします。
「追加フィールド」ページで「フィールドの追加」ボタンをクリックします。
「フィールド名」にAccount
と入力します。
「ユーザーに表示」チェック・ボックスを選択します。
「終了」をクリックします。
「リソース・パレット」で「WebCenter Portal - サービス・カタログ」を開き、「タスク・フロー」フォルダを開きます。
「最近のアクティビティ」をクリックしてページの<af:form>
タグの後にドラッグし、「リージョン」を選択します。
図49-4の「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログでは、実行時に表示する時間の範囲の値を設定できます。この時間の範囲によって、次の項で示すように、表示するアクティビティが制御されます。このパラメータを空のままにすると、最近のアクティビティ・サービスでは、サービスのデフォルト値が使用されます。
表49-1は、これらのパラメータで使用可能な値について説明しています。第49.3.1項「最近のアクティビティ・サービスの動作の調整」に記載されているように、この表に示されているデフォルト値はadf-config.xml
ファイルに基づきます。
表49-1 最近のアクティビティの時間範囲パラメータ値
パラメータ | 値 |
---|---|
|
このパラメータは 注意: このパラメータはSpacesアプリケーションでのみ使用され、スコープが設定されていないアプリケーションには関係しません。 |
|
デフォルト値: 指定できる値: |
|
デフォルト値: 指定できる値: |
|
デフォルト値: (10080分は7日に等しいです。) 指定できる値: |
|
デフォルト値: (43200分は30日に等しいです。) 指定できる値: |
図49-4 最近のアクティビティ・サービスの「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログの例
「OK」をクリックします。図49-5に示されるとおり、バインディングはページ上に表示されます。
プロジェクトを保存し、ページをブラウザで実行します。
注意: 最近のアクティビティ・タスク・フローをページに追加すると、groupSpaceというタスク・フロー・パラメータが表示されます。このパラメータのデフォルト値は |
最近のアクティビティ・サービス・タスク・フローには、必須のタスク・フロー・バインディング・パラメータとオプションのタスク・フロー・バインディング・パラメータがあります。タスク・フローをページ上にドロップした時点またはページ上にタスク・フローを配置した後にパラメータを調整できます。パラメータの変更の詳細は、第32.2.2.3項「お知らせサービス・タスク・フローのパラメータを変更する方法」を参照してください。パラメータの変更手順は、すべてのタスク・フローで同一です。
この項では、タスク・フロー・パラメータに加えて、最近のアクティビティ・サービスの動作も調整できることについて説明します。また、最近のアクティビティ・サービスのRSSニュース・フィードを取得する方法についても説明します。
この項には次のサブセクションが含まれます:
最近のアクティビティ・サービスをアプリケーションに追加した後に様々なパラメータを変更できます。タスク・フローをページに追加すると、 ADF META-INFフォルダ内の「記述子」の下にある「アプリケーション・リソース」パネルにあるadf-config.xml
ファイルに次のエントリも自動的に追加されます。
<recentactivityC:adf-recent-activity-config xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenter/recentactivity/config"> <display-properties numServiceRows="25" shortPeriod="TODAY" mediumPeriod="YESTERDAY" longPeriod="10080" longestPeriod="43200"/> <services-filter> <exclude/> </services-filter> </recentactivityC:adf-recent-activity-config>
このエントリ内で、表49-2に示されている設定を変更できます。
表49-2 adf-config.xmlファイル内の最近のアクティビティ設定
設定 | 説明 |
---|---|
|
デフォルト値: 1つのサービスに対して表示される最大行数。 最近のアクティビティの結果がこの値を超える場合は、この値を上限として、最新の結果が返されます。たとえば、最近変更されたドキュメントの数が32で、この設定が25の場合、最新の25個のみが結果に表示されます。 |
|
デフォルト値: 表49-1を参照してください。この設定は |
|
デフォルト値: 表49-1を参照してください。この設定は |
|
デフォルト値: 表49-1を参照してください。この設定は |
|
デフォルト値: 表49-1を参照してください。この設定は |
|
デフォルト値: このサービスで追跡しないサービスをフィルタ処理で除外するには、このタグを使用します。次の例では、ページ・サービスへの変更を、最近のアクティビティ・サービスでの表示から除外します。 <services-filter> <exclude>oracle.webcenter.page</exclude> </services-filter> デフォルトでは、除外されるサービスはありません。 |
WebCenter Portal: Spaces機能をFrameworkアプリケーションで公開できます。Frameworkアプリケーション・ユーザーは、RSSニュース・フィードを通じて、特定のグループ・スペースで行われていることを知ることができます。
ユーザーがポータル内からグループ・スペースの最近のアクティビティを表示できるようにするには、最近のアクティビティ・サービスのRSSニュース・フィードを構成します。最近のアクティビティ・サービスのRSSニュース・フィードURLを取得するには、次のいずれかのWebCenter Portal: Spaces APIを使用します。
getServiceRssFeedURL
GetServiceRssFeedURLbyGUID
RSSフィードのURLを取得するには、グループ・スペースを(名前またはGUIDで)特定し、必要なサービスを(サービスIDで)指定する必要があります。最近のアクティビティ・サービスのサービスIDは、GroupSpaceWSClient.RECENT_ACTIVITY_SERVICE_ID
です。これらのAPIを使用する方法の詳細は、第56.2.5.3.9項「スペース・サービスのためのRSSフィードURLの取得」を参照してください。