Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイド 11g リリース1(11.1.1.7.0) B72923-01 |
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この章では、リンク・サービスで提供される機能の使用方法について説明します。リンク・サービスでは、関連情報の表示、アクセスおよび関連付けを行う方法を提供します。
この章の内容は次のとおりです。
対象読者
この章は、リンクの表示、作成および管理を行うユーザーを対象にしています。
このようなユーザーには、リンクを表示するためのスペース・レベルでの権限View Pages and Content
が最低限付与されている必要があります。view
権限を持つリソースに対してのみ共有リンクを表示できます。
リンクを作成および管理しようと計画している認証済ユーザーは、スペース・レベルでの権限Customize Pages and Edit Content
が必要です。リソースのview
権限が必要です。詳細は、第54.2.1.2項「スペース内の権限と権限モデルの理解」を参照してください。
注意: この章で説明する各タスクは、現在のスペースでリンク・サービスが有効にされていない場合は使用できません。 |
リンクを作成することによって、ユーザーは、簡単にアクセスできる参照ポイント(リンク)を介して2つのオブジェクトを相互に明示的に関連付けることができます。リンク・サービスは、アプリケーション・オブジェクト間にこのようなリンクを設定する場合に役立ちます。たとえば、リンクを使用して、プロジェクト計画ドキュメントをプロジェクトの問題リストと関連付けることができます。また、リストにアクセスすると、ユーザーは、リストに表示されているリンクをクリックしてプロジェクト計画にすぐにアクセスすることもできます(図65-1)。また、このサービスでは、リンクを設定する際に新しいオブジェクトを簡単に作成することもできます。
リンクの有効範囲はスペースです。たとえば、Financeスペースに表示されるリンクとInfrastructureスペースに表示されるリンクは、両方のスペースの同じ場所からアクセスする場合でも、それぞれ異なります。リンクできるオブジェクトは、アプリケーションで有効にしているサービスによっても異なります。
「リンク」アイコンが表示されている場所ではどこでも、新規および既存の両方のコンテンツにリンクを作成できます。
「リンク」ダイアログの状態を示す2つの「リンク」アイコンがあります。
「リンク」ダイアログの「既存にリンク」オプションを使用すると、ドキュメント、ディスカッション・フォーラム・トピック、お知らせなど、既存のアプリケーション・オブジェクトにリンクできます。詳細は、第65.2.1項「既存のオブジェクトへのリンク」を参照してください。
「リンク」ダイアログの「新規にリンク」オプションを使用すると、1つの操作でアプリケーション・オブジェクトの作成とリンクの両方を実行できます。ドキュメントのアップロードとリンク、ディスカッション・フォーラム・トピックの作成とリンク、リンクするWebページのURLの入力、およびその他のタイプのアイテムの作成とリンクを実行するには、「新規にリンク」を選択します。詳細は、第65.2.2項「新規オブジェクトへのリンク」を参照してください。
お知らせ、ディスカッション、ドキュメント、イベント、リストおよびページからリンクを作成できます。
リンクできるアイテムは、「新規にリンク」リストと「既存にリンク」リストで異なります。たとえば、新規のノートにはリンクできますが、既存のノートにはリンクできません。また、ホーム・スペースからリンクできるアイテムはスペースからリンクできるアイテムとは異なります。表65-1にリンク可能なオブジェクトのタイプをリストします。
表65-1 オブジェクトへのリンク
オブジェクト・タイプ | 新規リソースへのリンク | 既存のリソースへのリンク | ホーム・スペース |
スペース |
---|---|---|---|---|
お知らせ |
不可 |
可 |
不可 |
可 |
ディスカッション・トピック |
可 |
可 |
不可 |
可 |
ドキュメント/Wiki |
可 |
可 |
可 |
可 |
イベント |
可 |
可 |
不可 |
可 |
注意 |
可 |
不可 |
可 |
可 |
URL |
可 |
不可 |
可 |
可 |
適切な権限を付与されている場合は、他のユーザーにリンクを公開することも、他のユーザーのリンクを表示することもできます。ほとんどのサービスについて、リンクに対して実行可能な処理(表示、作成、削除など)は、リンクの権限で処理されます。ただし、ノート・サービスについては、ノート・サービスに削除権限もある場合にのみリンクを削除できます。権限の詳細は、表54-3「スペース権限 - アドバンスト権限モデル」を参照してください。
リンクされたオブジェクトに対して実行可能な処理は、ターゲット・オブジェクトのセキュリティで処理されます。
リンクは元の場所を保持します。たとえば、リスト行にリンクを作成した場合、そのリンクはその行にのみ表示され、同じリストの他のすべての行には表示されません。そのため、特定のウィジェットに関する記事にそのウィジェットを説明しているリスト行からリンクする場合、その記事へのリンクはその行の「リンク」ダイアログにのみ表示されます(図65-4)。同じリストの他の行に関連付けられている「リンク」ダイアログには表示されません。
ほとんどのリンクは双方向でもあります。つまり、ディスカッションからドキュメントへのリンクを作成すると、ドキュメントからディスカッションへのリターン・リンクも同時に自動的に作成されます。この双方向の関係は、ほとんどのリンク(すべてではない)で適用されます。ノート、URL、リストの行上にリンクを作成した場合、リンク・ターゲット上に相互リンクは作成されません。たとえば、ドキュメントからノート、ドキュメントからURLリンクまたはリスト行からドキュメントにリンクを作成すると、リンク・ターゲット上に相互リンクは作成されません。ただし、リスト全体(個々のリスト行ではない)からリンクを作成すると、リンク・ターゲット上に相互リンクが作成されます。
多くのタスク・フローには、アプリケーション・オブジェクトを他のアプリケーション・オブジェクトや内部および外部のWebページと関連付けることができるリンク機能が含まれています。たとえば、「リスト」タスク・フローには、各リストおよび各リスト行に対する「リンク」アイコンが自動的に含まれます。また、「リスト」ページには、独自のリンクもあります(図65-5)。
リンク機能を使用すると、関連するドキュメント、ディスカッション、ノート、Webページ、イベントおよびお知らせにリンクできます。イベントの詳細を表示する場合は、イベントの予定表にリンクできます。プロジェクト割当てのリストでは、各割当てに関連する機能仕様および設計仕様にリンクできます。ディスカッション・フォーラムでは、関連ディスカッション、ドキュメント、Webページ、WebCenter Portal: Spacesページにリンクできます。そのため、様々な内容が含まれる領域を無駄にさまようことはなくなります。
この項では、2つのアイテムをリンクする方法およびそれらのリンクにアクセスする方法について説明します。
この項の内容は次のとおりです。
この項では、「リンク」ダイアログの「既存にリンク」オプションを使用して、アプリケーションで現在使用可能なお知らせ、ディスカッション・フォーラム・トピック、ドキュメントおよびイベントにリンクする方法について説明します。
この項の内容は次のとおりです。
既存のオブジェクトへのリンクを作成するには、まずリンク元にするオブジェクトに移動して、「リンク」ダイアログを開きます。そこからの手順は、リンクするオブジェクトのタイプによって異なります。
「リンク」ダイアログを開くには:
お知らせにリンクすることで、アプリケーションの通信量の最も多い領域にタイミングよくお知らせを届けることができます。
既存のお知らせにリンクするには、次の手順を実行します。
お知らせへのリンク元にするオブジェクトに移動して、「リンク」アイコンをクリックします。
詳細は、第65.2.1.1項「「リンク」ダイアログを開いて既存のオブジェクトにリンクする」を参照してください。
「リンク」ダイアログから、「既存にリンク」、「お知らせ」の順に選択します。
お知らせが表示されるウィンドウが開きます(図65-8)。
ウィンドウで、リンクするお知らせをクリックします。
「リンク」をクリックします。
選択したお知らせのタイトルが「リンク」ダイアログのリンクのリストに表示されます(図65-9)。
「リンク」ダイアログを閉じます。
関連するディスカッション・フォーラム・トピックにリンクすることによって、ユーザーが質問する前に、その質問に対する回答を検索するのに役立ちます。
既存のディスカッション・フォーラム・トピックにリンクするには、次の手順を実行します。
ディスカッション・フォーラム・メッセージへのリンク元にするオブジェクトに移動して、「リンク」アイコンをクリックします。
詳細は、第65.2.1.1項「「リンク」ダイアログを開いて既存のオブジェクトにリンクする」を参照してください。
「リンク」ダイアログから、「既存にリンク」、「ディスカッション」の順に選択します。
使用可能なトピックが表示されるウィンドウが開きます(図65-10)。スペースまたはアプリケーションが複数のディスカッション・フォーラムをサポートする場合、上部のドロップダウン・リストにより別のフォーラムに切り替えることができます。
リンクするディスカッション・トピックをクリックします。
「リンク」をクリックします。
選択したディスカッション・トピックのタイトルが「リンク」ダイアログのリンクのリストに表示されます(図65-11)。
「リンク」ダイアログを閉じます。
ユーザーのドキュメント・ライブラリのドキュメント検索の手間を省くには、それらに直接リンクします。たとえば、会議のイベント詳細から直接、会議の予定表にリンクします。
既存のドキュメントにリンクするには、次の手順を実行します。
ドキュメントへのリンク元にするオブジェクトに移動して、「リンク」アイコンをクリックします。
詳細は、第65.2.1.1項「「リンク」ダイアログを開いて既存のオブジェクトにリンクする」を参照してください。
「リンク」ダイアログから、「既存にリンク」、「ドキュメント」の順に選択します。
「既存のドキュメントにリンク」ダイアログが開きます(図65-12)。
ドキュメントを選択し、「選択」をクリックします。
ドキュメント・リンクが「リンク」ダイアログのリンクのリストに表示されます(図65-13)。
「リンク」ダイアログを閉じます。
現在のオブジェクトに関連するイベントに関する情報にリンクできます。たとえば、問題ドキュメントからこれらの問題を話し合うためにスケジュールしたイベントにリンクを提供できます。
既存のイベントにリンクするには、次の手順を実行します。
イベントへのリンク元にするオブジェクトに移動して、「リンク」アイコンをクリックします。
詳細は、第65.2.1.1項「「リンク」ダイアログを開いて既存のオブジェクトにリンクする」を参照してください。
「リンク」ダイアログから、「既存にリンク」、「イベント」の順に選択します。
ウィンドウが開き、アクセス可能なすべてのイベントが表示されます。
ウィンドウで、リンクするイベントをクリックします。
選択したイベントのタイトルが「リンク」ダイアログのリンクのリストに表示されます(図65-15)。
「リンク」ダイアログを閉じます。
「新規にリンク」使用すると、一度に、新規オブジェクトの作成とそのオブジェクトへのリンクの作成の2つの操作を実行できます。「リンク」ダイアログで「新規にリンク」オプションを使用すると、新規ディスカッション・フォーラム・トピック、新規ドキュメント、新規イベント、新規ノートまたはWebページにリンクできます。
この項では、これらのタイプのオブジェクトにリンクする方法について説明します。内容は次のとおりです。
新規オブジェクトへのリンクを作成する場合は、まずリンク元にするオブジェクトに移動して、「リンク」ダイアログを開きます。そこからの手順は、リンクするオブジェクトのタイプによって異なります。
「リンク」ダイアログを開くには:
最初にディスカッションがプロンプト表示されたオブジェクトから直接新しいスレッドを作成し、同時にリンクを追加できます。
新規ディスカッション・フォーラム・トピックにリンクするには、次の手順を実行します。
新規ディスカッション・フォーラム・トピックへのリンク元にするオブジェクトに移動して、「リンク」アイコンをクリックします。
詳細は、第65.2.2.1項「「リンク」ダイアログを開いて新規オブジェクトにリンクする」を参照してください。
「リンク」ダイアログから、「新規にリンク」、「ディスカッション」の順に選択します。
「新規ディスカッション・トピックにリンク」ダイアログが開きます(図65-18)。
スペースまたはアプリケーションが複数のディスカッション・フォーラムをサポートする場合、「フォーラム」リストで、ディスカッション・トピックを作成するフォーラムを選択します。
「件名」フィールドに、新規トピックの件名を入力します。
「メッセージ」フィールドに、トピックのコンテンツを入力します。
「OK」をクリックします。
選択したディスカッション・フォーラムにトピックが追加され、「リンク」ダイアログにリンクが追加されます。
「リンク」ダイアログを閉じます。
ディスカッション・フォーラム・トピックなどのオブジェクトを表示すると、オブジェクトの他のビューアに役立つ情報ドキュメントを認識できます。元のオブジェクトから直接ドキュメント・ライブラリにドキュメントまたはwikiを追加し、それに同時にリンクを追加できます。
新規ドキュメントにリンクするには、次の手順を実行します。
新しいドキュメントへのリンク元にするオブジェクトに移動して、「リンク」アイコンをクリックします。
「リンク」ダイアログから、「新規にリンク」、「ドキュメント」の順に選択します。
「ドキュメントのアップロード」ページが開きます(図65-19)。
「参照」をクリックし、アップロードするドキュメントの場所に移動します。
ドキュメントを選択し、「開く」をクリックします。
必要に応じて、オプションの説明を入力し、デフォルトの宛先ディレクトリを変更します。必要に応じて、「参照」アイコンをクリックし、宛先を検索します。
「アップロード」をクリックします。
ドキュメントがアップロードされ、「リンク」ダイアログにリンクが追加されます。
アップロードされたドキュメントの場所は、リンク・アクションを開始した場所によって異なります。ドキュメントは、選択したスペースのドキュメント・ライブラリまたはWebCenter Portalのデフォルト・ドキュメント・リポジトリ接続のルート・フォルダにアップロードされる場合があります。
「リンク」ダイアログを閉じます。
ディスカッション・フォーラム・トピックで発生した問題に対処するために会議をスケジュールするなど、新しいイベントを作成し、ただちにそれにリンクを追加できます。
イベントを追加してリンクするには、次の手順を実行します。
新しいイベントへのリンク元にするオブジェクトに移動して、「リンク」アイコンをクリックします。
詳細は、第65.2.2.1項「「リンク」ダイアログを開いて新規オブジェクトにリンクする」を参照してください。
「リンク」ダイアログから、「新規にリンク」、「イベント」の順に選択します。
「新規イベントにリンク」ダイアログが開きます(図65-20)。
第63.2.4項「イベントのスケジューリング」の説明に従って、イベントの詳細を入力します。
「作成」をクリックします。
イベントが追加され、「リンク」ダイアログにリンクが追加されます。
「リンク」ダイアログを閉じます。
おそらくチーム・ミーティング用のドーナツを買うため、またはオンライン付箋のように、オブジェクトに注釈を追加するために、別のオブジェクトに関する個人用ノートを作成します。ノートはオブジェクトにもリンクされ、それを表示するときには常に思い出すことができます。
ノートを追加してリンクするには、次の手順を実行します。
ノートへの追加およびリンク元にするオブジェクトに移動して、「リンク」アイコンをクリックします。
「リンク」ダイアログから、「新規にリンク」、「ノート」の順に選択します。
「新規ノートにリンク」ダイアログが開きます(図65-21)。
「タイトル」フィールドに、ノートのタイトルを入力します。
「詳細」フィールドに、ノートのコンテンツを入力します。
「作成」をクリックします。
ノート・リンクが「リンク」ダイアログに追加されます。
「リンク」ダイアログを閉じます。
Webページにリンクするには、次の手順を実行します。
Webページへのリンク元にするオブジェクトに移動して、「リンク」アイコンをクリックします。
詳細は、第65.2.2.1項「「リンク」ダイアログを開いて新規オブジェクトにリンクする」を参照してください。
「リンク」ダイアログから、「新規にリンク」、「URL」の順に選択します。
「新規URLにリンク」ダイアログが開きます(図65-22)。
「名前」フィールドに、リンクに使用する名前を入力します。
「アドレス」フィールドに、リンクするページのURLを入力します。
「作成」をクリックします。
リンクが「リンク」ダイアログに追加されます。
「リンク」ダイアログを閉じます。
リンク・ターゲットには、「リンク」ダイアログからアクセスします。対象のアイテムに関連付けられている「リンク」アイコン(図65-23)をクリックし、表示された「リンク」ダイアログ(図65-24)で開くリンクをクリックします。
リンクを削除するには、次の手順を実行します。
ドキュメント・サービスに含まれているリッチ・テキスト・エディタ(RTE)は、HTMLテキスト・エディタで、これを使用すると既存のおよび新規のWebCenter Portalリソースにリンクできます。たとえば、これにより、新規で空のwikiページを追加し、それにリンクする簡単な方法が提供されます。
図65-27は、既存のまたは新規のリソースにリンクし、イメージを埋め込むための強調表示されたRTEアイコンを示しています。
詳細は、第43.11項「リッチ・テキスト・エディタ(RTE)の使用方法」を参照してください。