この章では、Oracle Database Applianceのデプロイ前に実行するタスクのチェックリストについて説明します。これらのステップは、Oracle Database Applianceが設置場所に配置される前に実行できます。
注意: 電子機器は、静電気による損傷を受けやすくなっています。接地された静電気防止リスト・ストラップ、フット・ストラップまたは同等の安全機器を使用して、システムの設置時または点検時の静電気損傷(ESD)を防ぎます。 |
この章の内容は次のとおりです。
関連項目:
|
この項では、Oracle Database Appliance X3-2またはOracle Database Applianceの配送および設置の準備に役立つ次の表を示します。
表2-1「Oracle Database Appliance X3-2およびOracle Database Applianceの設置場所の準備タスク」
表2-4「Oracle Database Appliance X3-2の電気入力の仕様」
Oracle Database Appliance X3-2からは電気出力はありません。したがって、Oracle Database Appliance用に示される電気出力の仕様の表と同等のものはありません。
表2-7「Oracle Database Appliance X3-2およびOracle Database Applianceのラック設置要件の確認」
表2-1 Oracle Database Appliance X3-2およびOracle Database Applianceの設置場所の準備タスク
作業 | 説明 |
---|---|
オンライン・ドキュメント・ライブラリにアクセスします。 |
Oracle Database Applianceの最新のドキュメントは、 |
安全情報を確認します。 |
設置を行う前に、次のドキュメントを参照してください。
|
設置場所の入口に、Oracle Database Applianceの発送箱が通るための十分な高さと幅があることを確認します。 |
発送箱の最大サイズは、91.12 x 60.66 x 53.50cm (35.87 x 23.88 x 21.06インチ)です。 |
設置場所の仕様を確認します。 |
環境、電気、ラック設置の仕様および要件は、表2-2から表2-7まで(この項の初めに一覧を表示)を参照してください。 |
発送キットを開封して、すべてのコンポーネントがあることを確認します。欠落している場合は、サービス担当者に連絡してください。 |
Oracle Database Applianceのシステムの重量は72.6kg (160lb)、Oracle Database Appliance X3-2のシステムの重量は100kg (133lb)、またはストレージ拡張シェルフを含めると124kg (186lb)です。 発送箱からシステムを持ち上げるには、少なくとも4名が必要です。可能な場合は、機械式リフトを使用してシステムを移動してください。 発送キットには、次のコンポーネントが含まれます。
|
オプション・コンポーネントを開封します。 |
オプション・コンポーネントには、移動キット(発送用金具)が含まれている場合があります。 |
表2-2 単一の非ラックマウント型Oracle Database Appliance X3-2の環境仕様
仕様 | 値 |
---|---|
動作時温度 |
5°Cから35°C(41°Fから95°F) |
非動作時温度 |
-40°Cから70°C(-40°Fから158°F) |
動作時湿度 |
10%から90%の相対湿度、結露なし |
非動作時湿度 |
最大93%の相対湿度、結露なし |
動作時高度 |
最高3,000m (9,840ft)、高度900m (2,953ft)以上では300m (984ft)上昇するごとに最高周囲温度が1度低下 * 中国を除く(中国では規制により、最高高度2,000m (6,560ft)に設置が制限されます) |
非動作時高度 |
最高12,000m(39,370ft) |
通気 |
標準130CFM、最大250CFM |
表2-3 単一の非ラックマウント型Oracle Database Applianceの環境仕様
仕様 | 値 |
---|---|
動作時温度 |
5°Cから35°C(41°Fから95°F) |
非動作時温度 |
-40°Cから70°C(-40°Fから158°F) |
動作時湿度 |
10%から90%の相対湿度、結露なし |
非動作時湿度 |
最大93%の相対湿度、結露なし |
動作時高度 |
最高3,048m (10,000ft)、高度900m (2,953ft)以上では300m (984ft)上昇するごとに最高周囲温度が1度低下 |
非動作時高度 |
最高12,000m(39,370ft) |
通気 |
標準130立方フィート/分(CFM)、最大250CFM |
表2-4 Oracle Database Appliance X3-2の電気入力の仕様
仕様 | 値 |
---|---|
公称周波数 |
50-60Hz |
公称電圧範囲 |
100VAC 110-127VAC 200-240VAC |
各サーバー・ノードへの最大入力電力 |
600W |
各サーバー・ノードへの最大入力電力 |
7.2A |
各ストレージ・シェルフへの最大入力電力 |
580W |
各ストレージ・シェルフへの最大入力電力 |
8.2A |
表2-5 Oracle Database Applianceの電気入力の仕様
仕様 | 値 |
---|---|
公称周波数 |
50-60Hz |
公称電圧範囲 |
100VAC 110-127VAC 200-240VAC |
最大電流AC RMS |
110-127VACで最大12A 200-240VACで最大7A 100VACで最大13A (日本のみ) |
AC稼働範囲 |
90-264VAC |
最大消費電力 |
100-120VACで1270W 200-240VACで1370W |
定格電圧電流 |
240VAC、0.98P.F.で1400VA |
表2-6 Oracle Database Applianceの電気出力の仕様
仕様 | 値 |
---|---|
3.3VDCスタンバイ |
4.0A |
+12VDC |
100-127VACで90.8A 200-240VACで99.2A |
表2-7 Oracle Database Appliance X3-2およびOracle Database Applianceのラック設置要件の確認
Oracle Database Applianceのラック設置に必要なスタッフおよび工具 | 説明 |
---|---|
スタッフ |
Oracle Database Applianceを持ち上げ、移動し、ラックに設置するには、4名が必要です。機械式リフトを使用する場合またはコンポーネントを取り外す場合、Oracle Database Applianceのラック設置には、少なくとも2名が必要です。 |
2番、10インチのフィリップス・スクリュードライバ |
磁気チップが推奨。 |
T20トルクス・ドライバ |
このドライバは、Oracle Database Appliance X3-2にネジ式ラックを使用する場合にのみ必要です。 |
機械式リフト |
推奨。使用できない場合、2つのサーバー・ノードおよび2つの電源を取り外して、システムの重量を約43.5kg (96lb)まで減らします。 |
互換性のあるラック |
4ポスト・ラックは互換性があります。2本柱のラックには互換性がありません。水平方向および垂直方向のピッチは、ANSI/EIA 310-D-1992またはIEC 60927標準規格に準拠しています。Oracle Database Applianceには、4ラック・ユニット(4RU)のラックスペースが必要です。Oracle Database Appliance X3-2のストレージ拡張シェルフには、2ラック・ユニット(2RU)のラックスペースが追加で必要です。 |
ラック設置キット |
ラック設置キットは、Oracle Database Applianceとともに発送されます。 |
移動キット |
移動キットは、Oracle Database Applianceとともに発送されます。 |
静電気防止リスト・ストラップおよび静電気防止マット |
静電気防止用品は、システム・コンポーネントを取り外す場合にのみ必要です。 |
関連項目: ラック設置手順の詳細は、ラック設置ガイドおよび調整テンプレート(Oracle Database Applianceに同梱)と、『Oracle Database Applianceオーナーズ・ガイド』(Oracle Database Applianceオンライン・ライブラリで入手可能)を参照 |
ハードウェア・サポートID (SI)をMy Oracle Supportアカウント・プロファイルに追加します。ハードウェアSIは、Oracle Database Applianceを購入した際に提供されています。新規ソフトウェア・ライセンスを取得した場合は、新規ソフトウェアSIも登録する必要があります。SIの登録プロセスは完了するまで最大24時間かかる場合があります。
注意: 登録したSIがない場合、Oracleからサポートを受けたりソフトウェアを入手することはできません。 |
この項の内容は次のとおりです。
Oracle Appliance Managerでは、Oracle Database Applianceの内部にミラー化されたディスク上にOracle Databaseソフトウェアをインストールします。初期構成時には、Oracle Appliance Managerには3つのデプロイ・オプションが用意されています。次のいずれかを選択します。
Enterprise Edition: 次の特性がある、Oracle Database 11gリリース2 Enterprise Edition (自動フェイルオーバーなし)
シングル・インスタンスのOracle Database Enterprise Editionホーム
1つまたは両方のサーバーにインストール済
Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC) One Node: 次の特性がある、Oracle RAC One Node 11gリリース2
Oracle RAC One Nodeホーム
両方のサーバーにインストールされたOracle RAC
自動フェイルオーバー
Enterprise Editionライセンスが必要
各サーバーにOracle RAC One Nodeライセンスが必要(例外: 1つのサーバーをバックアップ・サーバーとして指定でき、10日ルールに従ったライセンスなしでサーバーを使用できます)
関連項目: 次のURLから入手できる10日間ルールの詳細はOracleソフトウェア投資ガイドを参照 |
Oracle RAC: 次の特性がある、Oracle Real Application Clusters 11gリリース2
Oracle RACホーム
両方のサーバーにインストールされたOracle RAC
Enterprise Editionライセンスが必要
各サーバーにOracle RACライセンスが必要(10日ルールに不適格)
注意: ディスク・ハードウェアの容量は1 KB = 1,000バイトとして計算されますが、ソフトウェアの記憶域要件は1 KB = 1,024バイトに基づいています。つまり、定格容量900GBのディスクにはソフトウェア記憶域が約860GBしかありません。 |
Oracle Database Applianceソフトウェアには、様々なデータベースのクラス用に最適化された事前構成済のテンプレートが含まれています。各データベース・クラスには様々なワークロード・プロファイルおよびパフォーマンス要件があります。テンプレートには、Oracleのベスト・プラクティスが組み込まれています。テンプレートは、Oracle Database Appliance X3-2用とOracle Database Appliance用で若干異なります。ご使用のハードウェアに適したリストを使用して、有効なテンプレートを見つけてください。
Oracle Appliance Manager X3-2には、次のテンプレートのうち1つを選択します。
非常に小規模: SGA 4096MB、PGA 2048MB、200プロセス、16MBログ・バッファ、1GBオンラインREDOログ・ファイル
小規模: SGA 8192MB、PGA 4096MB、400プロセス、16MBログ・バッファ、1GB REDOログ・ファイル
中規模: SGA 16384MB、PGA 8192MB、800プロセス、32MBログ・バッファ、2GB REDOログ・ファイル
大規模: SGA 24576MB、PGA 12288MB、1200プロセス、64MBログ・バッファ、4GB REDOログ・ファイル
非常に大規模: SGA 49152MB、PGA 24576MB、2400プロセス、64MBログ・バッファ、4GB REDOログ・ファイル
超巨大規模: SGA 65536MB、PGA 32768MB、3200プロセス、64MBログ・バッファ、4GB REDOログ・ファイル
Oracle Appliance Managerには、次のテンプレートのうち1つを選択します。
非常に小規模: SGA 4096MB、PGA 2048MB、200プロセス、16MBログ・バッファ、1GBオンラインREDOログ・ファイル
小規模: SGA 8192MB、PGA 4096MB、400プロセス、16MBログ・バッファ、1GB REDOログ・ファイル
中規模: SGA 16384MB、PGA 8192MB、800プロセス、32MBログ・バッファ、2GB REDOログ・ファイル
大規模: SGA 24576MB、PGA 12288MB、1200プロセス、64MBログ・バッファ、4GB REDOログ・ファイル
非常に大規模: SGA 49152MB、PGA 24576MB、2400プロセス、64MBログ・バッファ、4GB REDOログ・ファイル
注意: テンプレートはベスト・プラクティスを実装しており、特にOracle Database Appliance用に構成されているため、これらのテンプレートを使用することを強くお薦めします。Oracle Database Appliance上にデータベースを作成するには、Oracle Appliance ManagerまたはDatabase Configuration Assistant (DBCA)のいずれかを使用できます。テンプレートは両方のユーティリティで使用できます。 |
データベースをOracle Database Appliance仮想化プラットフォームにデプロイする予定の場合は、この項を一読してODA_BASE仮想マシンのサイズ設定に役立ててください。ODA_BASE仮想ドメインは、Oracle ClusterwareおよびOracle Databaseにメモリーおよび演算能力を提供します。
ODA_BASEアーキテクチャにより、ノード上の他の仮想ドメインのアクティビティがデータベースのパフォーマンスに影響することを防ぎます。ODA_BASEのサイズを設定するためにOracle Database Appliance仮想化プラットフォームのテンプレートを使用することを強くお薦めします。Oracle Database Appliance X3-2およびOracle Database Applianceで使用可能なサイズ設定テンプレートの詳細は、それぞれ表2-8および表2-9と関連テキストを参照してください。
表2-8には、Oracle Database Appliance X3-2でのODA_BASEのサイズ設定に使用可能なコア数およびRAMメモリー・サイズを示します。最も小さいコア数であっても2つの非常に小規模なデータベースに対応できるため、表には関連データベース・テンプレートに関する情報が含まれていません。「Oracle Database Applianceのデータベース・テンプレート」の項にあるOracle Database Appliance X3-2のデータベース・テンプレートのリストで示しているSGAおよびPGAサイズの合計を使用して、特定のコア数のODA_BASEで実行できるデータベース・クラスの組合せを決定します。
表2-8 Oracle Database Appliance X3-2仮想化プラットフォームでデータベース・テンプレートを選択するためのコア数およびRAMサイズ
コア数(ノードごと) | RAMサイズ(GB) |
---|---|
2 |
32 |
4 |
64 |
6 |
96 |
8 |
128 |
10 |
160 |
12 |
192 |
14 |
224 |
16 |
248 |
表2-9には、Oracle Database ApplianceでのODA_BASEのサイズ設定に使用可能なコア数およびRAMメモリー・サイズを示します。この表には、コア・サイズごとに同等のデータベース・テンプレートも示すため、データベースを1つしかデプロイしない場合は、データベース要件に合ったコア数を選択できます。
表2-9 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでのデータベース・テンプレートとコア数およびRAMサイズの適合
コア数(ノードごと) | RAMサイズ(GB) | 関連データベース・テンプレート |
---|---|---|
2 |
16 |
非常に小規模 |
4 |
32 |
小規模 |
6 |
48 |
中規模 |
8 |
64 |
大規模 |
10 |
80 |
非常に大規模 |
12 |
88 |
非常に大規模と2つの非常に小規模、非常に大規模と小規模、およびその他の組合せ |
デプロイを予定しているOracle Databaseが1つのみの場合は、Oracle Databaseに選択するテンプレートと同じ名前を持つODA_BASEのテンプレートを使用してください。ただし、ODA_BASEテンプレートと同じサイズ分類のデータベース・テンプレートを選択する必要はありません。たとえば、小サイズのODA_BASEテンプレートを使用して2つの極小サイズ・データベースをホストできます。また、大サイズのODA_BASEテンプレートを使用すると、1つの大サイズ・データベースと1つの小サイズ・データベースをホストしたり、1つの中サイズ・データベース、1つの小サイズ・データベースおよび2つの極小サイズ・データベースをホストしたりすることができます。テンプレート・サイズを選ぶときは、選択したデータベース・テンプレートの合計要件がODA_BASEテンプレートの容量を超えないよう注意してください。
DNSで名前およびアドレスを構成する前に、英数字とハイフン("-")は使用できるがアンダースコア("_")は使用できないという、RFC 952標準にすべてのネットワーク名が準拠していることを確認します。
表2-10を確認して、Oracle Database Applianceに必要なIPアドレスの少なくとも最小数をネットワーク管理者が予約していることを確認します。この表には、該当する場合、デフォルトのIPアドレスも示します。
表2-10 IPアドレス要件
タイプ | ベア・メタルのIPアドレス最小数 | 仮想化プラットフォームのIPアドレス最小数 |
---|---|---|
ホストIP |
2 |
2 (ODA_BASE用) |
プライベートIP |
4 192.168.16.24 192.168.16.25 192.168.17.24 192.168.17.25 |
4 192.168.16.24 (Dom 0用) 192.168.16.25 (Dom 1用) 192.168.16.27 192.168.16.28 |
Dom 0 IP |
0 |
2 |
RAC VIP |
2 |
2 |
SCAN IP |
2 |
2 |
ILOM IP |
2 |
2 |
ユーザー仮想マシン |
0 |
各VMに対して1つ以上 |
Oracle Database Applianceに関して構成したアドレスが次の3つの条件を満たすことをネットワーク管理者に確認します。
静的なIPアドレス
他のすべてのIPアドレス、仮想IP (VIP)アドレス(Real Application Clusters通信で使用)およびSCANアドレスと同じサブネット
これには次の機能が含まれます。
各ノードへのインストール前にDNS上に構成されるが、現在は使用されていない
次の特性がある、Oracle Database ApplianceのSCAN:
SCANとして指定された名前に2つのIPアドレスが関連付けられ、両方のアドレスがランダムな順序でDNSによってリクエスタに返されるように、インストール前にDNS上で構成されている
インストール前にDNS上に構成され、現在は使用されていないアドレスに解決される
数字以外で始まる名前を使用する
注意: プライベート・ネットワークのIPアドレスおよびサブネットは変更しないでください。また、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームを使用している場合は、第4章「Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでのOracleソフトウェアのデプロイ」で説明されているように追加のIPアドレスが必要になります。 |
関連項目: SCANに関する包括的概要はOracle Technology Networkのテクニカル・ペーパー、単一クライアント・アクセス名(SCAN)を参照:
|
Oracle Database Applianceが届くまでの間、配線要件を調べることができます。Oracle Database Applianceに同梱されているセットアップ・ポスターには、基本的な配線要件が示されています。ただし、このポスターはドキュメント・ライブラリ(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=dba21
)でプレビューできます。このライブラリには、物理的セットアップおよび配線情報に関する詳細情報が記載された『Oracle Database Applianceオーナーズ・ガイド』もあります。
Oracle Appliance Managerコンフィギュレータは、デプロイ・プランを入力したり実際のデプロイ前にネットワーク設定を検証するために使用できるJavaベースのツールです。コンフィギュレータは、ローカル・クライアント・システム(Windows、Linux、UNIXシステムのいずれか)にダウンロードして実行します。
コンフィギュレータ・セッションの終了時には、デプロイ・プランを構成ファイルに保存できます。デプロイの準備ができたら、この構成ファイルをOracle Database Applianceにコピーすると、オンラインのOracle Appliance Managerコンフィギュレータがこの構成ファイルを使用してプランをデプロイします。また、ファイルのコンテンツを印刷し、この印刷をチェックリストとして使用して外部ネットワーク構成を設定できます。
構成ファイルを保存する前に、ネットワーク設定をテストできますが、Oracle Database Applianceに使用するのと同じネットワークに接続されるかどうかのみです。DNSアドレスの確認は必須ではありませんが、構成ファイルをOracle Database Applianceでテストできる場合は確認を強くお薦めします。
コンフィギュレータの実行の手順:
Oracle Database Applianceのバージョンに対応するスタンドアロンOracle Appliance Managerコンフィギュレータをダウンロードします。すべてのバージョンのコンフィギュレータは、次のURLにあるOracle Database Applianceの「Overview」ページで入手できます。
http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/engineered-systems/database-appliance/index.html
注意: Oracle Database Applianceがすでに使用可能であり、構成オプションを理解している場合は、事前にインストールされているコンフィギュレータをOracle Database Applianceのノード0から実行して、1回のセッションでデプロイを完了できます。ただし、構成をデプロイする前に、次の2つの章で説明しているように、初期ネットワークを構成して、エンドユーザー・バンドルまたはODA_BASEをインストールする準備ステップを完了する必要があります。 |
Windowsクライアント上でコマンドconfig.bat
、またはLinuxクライアント上でコマンド./config.sh
を使用して、コンフィギュレータを起動します。Oracle Appliance Managerの「Welcome」ページが表示されます。
「Next」をクリックします。
「Configuration Type」ページで、構成タイプ、環境およびハードウェアについてオプションを選択します。「Browse」オプションを使用して、既存の構成ファイルを検索してロードすることもできます。
「Typical」構成は推奨オプションですが、Oracle Database ApplianceをSAPデータベースおよびアプリケーションに使用する場合を除きます(その場合は「SAP Application」を選択します)。「Custom」オプションは、次の1つ以上の項目について、追加または代替のネットワーク・インタフェースを構成するかデフォルト値を上書きする場合に選択します。
データベース・ブロック・サイズ、言語、地域、バックアップ・ファイルの場所、またはDATAおよびRECOディスクグループのディスク冗長性レベル
「Typical」または「Custom」オプションを選択する前に、「Custom」オプションを使用してコンフィギュレータを実行すると、ご使用のバージョンのOracle Database Applianceのデフォルト値を確認できます。
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームをインストールしている場合は、環境オプションとして「Virtualized Platform」を選択するか、デフォルト値「Bare Metal」のままにします。Oracle Database Appliance X3-2をインストールしている場合は、ハードウェア・オプションとして「ODA-X3-2」を選択するか、デフォルト値「ODA V1」のままにします。
初回実行時、「Browse」オプションは、ロードする構成ファイルがまだ作成されていないため役に立ちません。
この例では、「Typical」、「Virtualized Platform」および「ODA-X3-2」の各オプションが選択されています。
「Next」をクリックします。
「System Information」ページで、システム名を指定し、リージョンおよびタイム・ゾーンのリストから正しい値を選択します。
「Database Deployment」フィールドで、必要なデータベース・デプロイメントのタイプを選択します。
「New Root Password」および「New Root Password (confirm)」フィールドに、root
ユーザーの新しいパスワードを入力します。このパスワードは構成ファイル内で暗号化され、デプロイメント時にパスワードをリセットするために暗号化解除されて使用されます。
「Next」をクリックします。
「Network Information」ページに、ドメイン名、DNSサーバー・アドレス、2つのノードのパブリック・アドレスとVIPアドレス、SCAN名とアドレス、ネットマスク・アドレスおよびゲートウェイ・アドレスを指定します。次に例を示します。
この画面にデータを入力するとき、一部のフィールドでは、先に入力した値から導出された値があらかじめ設定されます。たとえば、ノード0のパブリックIPアドレスに指定したアドレスが192.0.2.18の場合、ノード・アドレスは次のように割り当てられます。
ノード1のパブリックIPアドレス: 192.0.2.19
ノード1の仮想IP (VIP)アドレス: 192.0.2.21
「Next」をクリックします。
「Database Information」ページで、データベースの名前を指定し、データベース構成テンプレートおよびデータベース言語を選択します。(適切なテンプレートの選択に役立つガイドラインは「Oracle Database Applianceのデータベース・テンプレート」を参照してください。)
「Next」をクリックします。
「Network Validation」ページで、ネットワーク設定を検証して、検証出力をファイルに保存できます。または、次の例に示すように、「Skip Network Validations」チェック・ボックスを選択して検証ステップを省くこともできます。
構成のデプロイ前にネットワークを検証することをお薦めします。ただし、Oracle Database Applianceまたはアプライアンス用に構成したネットワーク・サブネットに属するサーバーでOracle Appliance Managerコンフィギュレータを実行していないかぎり、検証は失敗します。このような場合は、「Skip Network Validations」チェック・ボックスを選択してから「Next」をクリックして、次のページに進みます。検証を実行した場合は、結果を確認します。結果を確認した後、続行する準備ができたら、「Next」をクリックします。検証が失敗した場合は、これらの結果をネットワーク管理者とともに確認するために検証出力を保存します。入力した構成情報を保存し、ネットワーク・アドレスを後で修正するには、「Skip Network Validations」を選択して「Next」をクリックし、次のページに進みます。
注意: Oracle Database Applianceまたは、Oracle Database Applianceが稼働するのと同じサブネット上のサーバーでコンフィギュレータを実行しないかぎり、ネットワーク検証チェックによってエラーが生成されます。オフラインで作成した構成ファイルのネットワーク検証は、作成後のファイルをOracle Database Applianceにコピーした後に実行できます。 |
「Summary」ページで、選択した構成オプションを確認します。「Save」をクリックして構成ファイルを保存するか、「Back」をクリックして選択内容を変更します。
構成ファイルのコンテンツを印刷し、この印刷を使用してデプロイ・プランのために構成エントリを確認できます。「Oracle Database Applianceでの構成のデプロイ」および「Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでの構成のデプロイ」で説明されているように、実際のデプロイ時に構成ファイルを使用することもできます。
Oracle Database Applianceでコンフィギュレータを実行しているとき、初期ネットワークを構成してエンドユーザー・バンドルまたはODA_BASEをインストールする準備ステップを完了したら、「Install」をクリックして、作成した構成をデプロイできます。デプロイを完了する準備が整っていない場合は、「Finish」をクリックしてOracle Appliance Managerを終了します。次の章で説明するように、保存した構成ファイルを後からOracle Database Applianceにコピーします。