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Oracle® ZFS Storage Appliance 管理ガイド
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Document Information

このドキュメントの使用法

 1 Oracle ZFS Storage Appliance の概要

 2 ステータス

 3 初期構成

 4 ネットワーク構成

 5 ストレージ構成

 6 Storage Area Network の構成

 7 ユーザー構成

 8 ZFSSA の設定

 9 警告の構成

 10 クラスタ構成

 11 ZFSSA サービス

 12 シェア、プロジェクト、およびスキーマ

 13 レプリケーション

 14 シャドウ移行

データの移行

従来のデータ移行

同期による移行

外部介入による移行

シャドウ移行

シャドウ移行の動作

シャドウソースの制限事項

移行時のシャドウファイルシステムのセマンティクス

ID と ACL の移行

シャドウ移行の管理

シャドウファイルシステムの作成

バックグラウンド移行の管理

移行エラーの処理

移行の進行状況のモニタリング

移行の取り消し

シャドウファイルシステムのスナップショット

シャドウファイルシステムのバックアップ

シャドウファイルシステムのレプリケート

シャドウ移行の分析

シャドウ移行リクエスト

シャドウ移行バイト数

シャドウ移行の操作

ローカルファイルシステムの移行

シャドウ移行のタスク

シャドウ移行の可能性のテスト

アクティブな NFS サーバーからのデータの移行

 15 CLI のスクリプト化

 16 保守のワークフロー

 17 統合

索引

シャドウ移行

Figure 14-1  シャドウ移行

image:シャドウ移行の図

シャドウ移行は介入を使用しますが、ZFSSA に組み込まれているため、個別の物理マシンは必要ありません。シェアが作成されると、それらはオプションで、ローカルに、または NFS を介して既存のディレクトリの「シャドウを作成」できます。このシナリオでは停止時間が一度スケジュールされ、その時間にソース ZFSSA X が読み取り専用モードになり、シャドウプロパティーが設定されたシェアが作成され、Sun Storage 7000 ZFSSA でクライアントがその新しいシェアを指すように更新されます。その後、クライアントは読み取り/書き込みモードで ZFSSA にアクセスできます。

シャドウプロパティーが設定されると、データはローカルでソース ZFSSA からバックグラウンドで透過的に移行されます。まだ移行されていないファイルのリクエストがクライアントから出された場合、ZFSSA はそのリクエストに応答する前にこのファイルをローカルサーバーに自動的に移行します。この操作では、一部のクライアントリクエストで初期遅延が発生することがありますが、ファイルが移行されると、すべてのアクセスが ZFSSA に対してローカルになり、パフォーマンスが回復します。ファイルシステムの現在の作業セットは合計サイズに比べてかなり小さいことが多いため、この作業セットが移行されると、ソース上の元の合計サイズに関係なく、パフォーマンスへの影響は認められなくなります。

シャドウ移行の欠点はデータの移行が完了する前に確定が必要なことですが、このことはどの介入方法にも当てはまります。移行中は、データ部分は 2 つの場所に存在するため、バックアップがより複雑になり、スナップショットが不完全になったり、1 つのホストにしか存在しなかったりすることがあります。このため、2 つのホスト間の移行を最初に十分にテストして、アイデンティティー管理やアクセス制御が正しく設定されていることを確認することがきわめて重要です。データ移行全体をテストする必要はありませんが、新しいシステム上で、ワールドリーダブルでないファイルまたはディレクトリが正しく移行されていること、ACL (存在する場合) が保持されていること、およびアイデンティティーが適切に表現されていることを検証するようにしてください。

シャドウ移行はファイルシステム内のディスク上のデータを使用して実装されるため、ストレージプールの外側にローカルに格納される外部データベースやデータはありません。クラスタ内でプールがフェイルオーバーされた場合、または両方のシステムディスクが故障して新しいヘッドノードが必要になった場合、割り込みなしでシャドウ移行を続行するのに必要なすべてのデータはストレージプールで保持されます。