48 CPQ Cloudのカスタマイズ機能および統合機能の理解

Oracle Configure, Price, and Quote Cloud (CPQ Cloud)には、様々なタイプのカスタマイズや統合をサポートするために広範な機能が用意されています。 このドキュメントでは、Oracle Cloudエコシステム内でのPaaS-SaaS統合をサポートするためにいくつかのCPQ Cloudのユーザー・インタフェース(UI)カスタマイズ・ツールおよびベスト・プラクティスに焦点を当てます。 ただし、CPQ Cloudには、Oracle PaaS-SaaS統合のコンテキストの外部で使用する追加ツールも用意されています。これらの機能は、CPQ Cloudに埋め込まれている標準オンライン・ヘルプに記載されています。

埋込みオンライン・ヘルプについて

CPQ Cloudにログインすると、アプリケーションの一部として埋め込まれたオンライン・ヘルプのライブラリにアクセスできます。

UIでの作業中、各CPQ Cloud画面の右上隅に一貫して表示される「ヘルプ」アイコン(疑問符)をクリックすることにより、コンテキスト依存ヘルプを起動できます。このオンライン・ヘルプ・インタフェースは、CPQ Cloudインスタンスとは異なるウィンドウとして表示されるため、メイン・アプリケーションで作業を続けることができます。

このヘルプ・インタフェースを表示しながら、左側の縮小可能なContentsペインを使用してライブラリの残りの部分をナビゲートすることにより、その他のコンテキストを探索できます。最後に、ヘルプ・ウィンドウの右上隅に表示されるウィジェットを使用して検索を実行することもできます。

重要:

オンライン・ヘルプのコンテンツは、アクティブなCPQ Cloudセッション中のみ使用可能です。

このドキュメントや他の関連ドキュメントには、CPQ Cloudのオンライン・ヘルプ内のより詳しい情報に対する相互参照があります。

カスタマイズのライフサイクルを管理するための環境

CPQ Cloud内のあらゆるタイプのカスタマイズについて、本番環境に加えて別個の開発環境とテスト環境を設定することを強くお薦めします。この戦略は、SaaS-PaaSシナリオでは、このタイプの統合に伴う潜在的な複雑性のため、特に重要です。

CPQ Cloudには、移行センターと呼ばれるツールを介して1つの環境から別の環境にコンポーネントを更新するプロセスを管理する上で役に立つ自動サポートが用意されています。

詳細は、次のCPQ Cloudのオンライン・ヘルプ・ページを参照してください。
  • 「コンテンツ」ペイン > 移行管理センター

CPQ Cloudのコマース・プロセスを中心とした作業

CPQ Cloudコマース・プロセスを使用して、会社の購買ワークフローをサポートするテンプレートを作成します。これらのプロセスを介して見積り、注文、承認および他のワークフローを設定することにより、システム内でバイヤーやサプライヤが商業アクティビティを実行できるようにします。

CPQ CloudおよびJCS - SaaS Extensionの統合を扱うこの文書と他の関連文書では、UIに関連するコンセプトと手順はすべて、CPQ Cloudのコマース・プロセス・コンポーネントを中心として展開されています。ただし、同じコンセプトや推奨事項の多くがCPQ Cloudの他の機能領域にも適用されます。後で、CPQ Cloudの他の機能領域を操作し、オンライン・ヘルプを参照すると、前に獲得した知識を伝達できるようになります。

UIのカスタマイズの実行を許可されたロール

CPQ Cloudのセキュリティ・スキームでは、カスタマイズ作業の実行を許可されたユーザー・ロールが制限されます。

カスタマイズ操作は、通常はCPQ Cloudのメイン管理者であるデフォルトのsuperuserと、FullAccess ユーザー・タイプを使用して設定された任意のユーザーの2つのタイプのユーザーに制限されています。

これらのユーザーは両方とも管理権限を有していますが、スーパーユーザーのみに実行が許可された特定のタスクが存在します。

詳細は、次のCPQ Cloudのオンライン・ヘルプ・ページを参照してください。
  • 「コンテンツ」ペイン > 「ユーザー」 > ユーザー管理概要

管理プラットフォームについて

CPQ Cloud内のインスタンスを管理およびカスタマイズするために使用するメイン・インタフェースは、管理プラットフォームです。このモジュールには、FullAccessユーザー・タイプを持つユーザーがアクセスできます。

管理プラットフォーム・インタフェースでは、CPQ Cloudがサポートしている多くのカスタマイズ・オプションをしっかりと認識できます。このドキュメントではコマース・プロセスを範囲として扱うため、ほとんどのUIカスタマイズ作業はコマースおよび文書カテゴリを介して実行します。

詳細は、次のCPQ Cloudのオンライン・ヘルプ・ページを参照してください。
  • 「コンテンツ」 ペイン > 一般管理 > 管理ホーム・ページ

コマース・レイアウト・エディタについて

CPQ Cloudコマース・レイアウト・エディタを使用して、コマース・プロセスUI内のドキュメント・レイアウトをブランディングおよびカスタマイズできます。

このツールには、一連のグラフィカル・オブジェクトとともに、標準機能とカスタム機能の両方をサポートするよう設計されたドラッグ・アンド・ドロップ機能が用意されています。

これは、ルック・アンド・フィールだけでなく見積り文書および対応する明細品目の機能を変更できる、CPQ Cloudコマース・レイアウト・エディタを介して行います。たとえば、RESTful Webサービスを起動するアクション・ボタンが含まれるパネルを追加できます。

詳細は、次のCPQ Cloudのオンライン・ヘルプ・ページを参照してください。
  • 「コンテンツ」ペイン > コマース・プロセス > コマース文書 > レイアウト・エディタ概要

他のCPQ Cloud機能領域にも、カスタマイズ可能なレイアウトが採用されています。

BMLスクリプト・エンジンについて

BigMachines Extensible Language (BML)は、複雑なビジネス・ロジックを取得および処理するために設計されたCPQ Cloudの強力なスクリプト・エンジンです。BMLは、最新のビジネス指向のプログラミング言語から想定されるあらゆる機能をサポートしています。

BMLには、CPQ Cloud環境の外部での処理に依存する複雑な統合を簡略化する機能が用意されています。

詳細は、次のCPQ Cloudのオンライン・ヘルプ・ページを参照してください。
  • 「コンテンツ」ペイン > BMLの使用 > BML概要

Oracle PaaSとのセキュアな統合をサポートするためのCPQ Cloudの機能

セキュリティは、クラウド・ベースのすべての統合の各種実装レイヤーで対処する必要がある、重要でありながらも広範なトピックです。

アプリケーションのアーキテクトおよび開発者は、Oracle Cloud内で実行される統合で使用可能なセキュリティ・オプションについてしっかり理解する必要があります。次に示すトピックは、セキュリティに焦点を当てながら統合を計画する上で役に立つことを目的とした開始点です。

シングル・サインオン(SSO)のサポートについて

CPQ Cloudでは、顧客が、構成可能なSAMLベースのシングル・サインオン(SSO)を介してアイデンティティ・プロバイダ(IdP)を認証用として使用できます。JCS - SaaS Extensionとの統合のコンテキストにおけるこの認証スキームに対するサポートが可能なのは、顧客のIdPがOracle Cloudとフェデレートされている場合のみです。

CPQ CloudのSSOサポートの詳細は、次のオンライン・ヘルプ・ページを参照してください。
  • 「コンテンツ」ペイン > CPQ Cloudとの統合d > 統合ガイド > 「シングル・サインオン(SSO)」

JCS - SaaS Extensionとの統合をサポートするためのセキュアな列を備えたCPQ Cloudデータ表の使用

CPQ Cloud内のカスタム・データ表は、セキュアな列の指定をサポートしています。この機能を使用すると、このタイプの列に格納されているデータ値を確実に暗号化できます。

プレーン・テキストとして格納すべきではないパスワードおよび秘密鍵の値をセキュアな列に格納できます。これらの列値は、BigMachines Query Language (BMQL)を介して読み取ることができ、PaaS-SaaS拡張アプリケーションとセキュアに統合するために使用できます。

「開発者ツール」カテゴリの下の管理プラットフォームを介して使用可能な「データ表」インタフェースを介して資格証明データ表を作成および更新できます。

CPQ Cloudのデータ表の詳細は、次のオンライン・ヘルプ・ページを参照してください。
  • 「コンテンツ」ペイン > 「データ表」 > データ表概要

  • 「コンテンツ」 ペイン > 「データ表」 > 表の手動追加

統合にOracle PaaS-SaaS拡張アプリケーション用のOAuthクライアントが含まれる場合、クライアントIDおよび資格証明をセキュアな列に拡張してから、BMQLを使用してデータ表から値を取得できます。「OAuthサーバーとして機能するCPQ Cloudの構成」を参照してください。

この目的でカスタム・データ表を作成する場合、このような表には、3つの列を含める必要があります。すなわち、資格証明ホルダーの名前を格納するための「文字列」、およびユーザー名とパスワードそれぞれのための2つの「保護」列です。

カスタム表を作成した後、CPQ CloudおよびJCS - SaaS Extensionアプリケーションへのアクセスが許可されたユーザーに関する資格証明情報をこの表に移入できます。

CPQ CloudのBMQLの詳細は、次のオンライン・ヘルプ・ページを参照してください。
  • 「コンテンツ」ペイン > BMLの使用 > 関数およびスクリプト > BigMachines Query Language (BMQL)概要

詳細

計画プロセスの次のステップとして、統合のセキュリティ・オプションに関するより深い洞察力を得る上で役に立つ「JCS - SaaS ExtensionとCPQ Cloudの相互作用のユースケースおよびパターン」を参照してください。