Moat

Oracle Data Cloudクライアントとして、Oracle Data Marketplaceのファーストパーティ・データおよびサードパーティ・データのパワーをMoatのエンゲージメント・データと結合して、オーディエンス・インサイトの広告インベントリおよび広告レイヤーを予測できます。

MoatをOracle Data Cloudプラットフォームとインテグレーションすると、次のことを実現できます。

  • 広告スペース販売の最適化: ユーザー属性に基づいて広告インベントリを予測して、広告主にとって高価値のパッケージを効果的に作成できます。
  • インベントリの一致の把握: Oracle Data Marketplaceで使用可能なサードパーティ・データを活用して、サイトのディスプレイ・メディアにエンゲージしている人たちのユーザーの属性に関してさらなるインサイトを獲得します。
  • インベントリのマネタイズ: サイト訪問者がどの場所で最もディスプレイ・メディアとのエンゲージメントするかを特定し、競争力のある価格設定をRFPに含めて受注率全体を高めます。
  • エンゲージメント・データのアクティブ化: サイトのディスプレイ・メディアにエンゲージするサイト訪問者をリターゲットし、分析し、最適化します。

Moatエンゲージメント・データの使用方法

Moatにオーディエンスを送信して、それらを広告サーバー・イベント(インプレッション、クリックおよびコンバージョン)およびMoatメディア・エンゲージメント・データにリンクします。これにより、Moatアナリティクス・スイートを使用して、様々なカテゴリの広告エンゲージメント統計およびプラットフォームを比較できます。

Moatエンゲージメント・データを使用してオーディエンスを分析する手順は、次のとおりです。

  1. My Oracle Support (MOS)に連絡して、Moatインテグレーションをリクエストしてください。
  2. 広告サーバーにJSONリターン・タグをデプロイします
  3. Moatアプリをインストールします
  4. MoatにOracle Data Cloudプラットフォーム・データを配信します
  5. 広告サーバー・イベントにカテゴリおよびプラットフォームをマッピングします
  6. Moatアナリティクスを使用します

BlueKaiとMoatのインテグレーションの使用方法を示している図

広告サーバーへのJSONリターン・タグのデプロイ

広告サーバー・イベントおよびMoatエンゲージメント・データにOracle Data Cloudプラットフォーム・データを接続するには、Moatタグが含まれている広告サーバーにJSONリターン・タグをデプロイします。

JSONリターン・タグをデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. partner.bluekai.comにログインし、「Manage」「Containers」を選択します。
  2. 「Create New」をクリックし、次の設定を使用してコンテナを作成します。このコンテナでは、Oracle Data Cloudプラットフォームにサイトを関連付けるための一意のサイトIDを提供します。
    設定
    Name"Moat JSON return tag"などの、コンテナの目的を識別しやすい名前を入力します。
    Default Auction Limitサードパーティ・ピクセルを発火するためにサイトに割り当てられるスロットの数を入力します。デフォルト制限は4です。
    Campaign Access「Only Me」(デフォルト)

    Moat JSONリターン構成を示す「Create New Container」ダイアログのイメージ
  3. 「Save and Generate Code」をクリックします。
  4. 「Settings」セクションに表示されているサイトIDを記録します。
    「Generate Code」ダイアログ
  5. 生成したサイトIDをMoatアカウント・マネージャに送信します。Moatアカウント・マネージャは、既存のMoatタグを介してOracle Data Cloudプラットフォーム・データを収集できます。

さらに学ぶ: JSONリターン・タグ

Moatアプリのインストール

アプリのインストール・ワークフローを使用して、Moatアプリをインストールおよび構成します。

MoatへのOracle Data Cloudプラットフォーム・データの配信

Oracle Data Cloudプラットフォーム・データをMoatに配信するには、Moatアプリを使用して、分析するユーザーを含むオーディエンスを作成し、オーディエンスを配信します。次に、タクソノミ権限を使用して、オーディエンスのファーストパーティ・カテゴリをホワイトリスト登録し、Moatプラットフォームからそれらにアクセスできるようにします。

ヒント:

  • Moatに配信される特定のオーディエンス内のカテゴリの数を50ほどに制限します。この構成により、JSONリターン・タグのパフォーマンスは、ペイロードが大きくなっても低下しなくなります。
  • メディア実行プラットフォームにオーディエンスをすでに配信している場合、その同じ配信にMoatアプリケーションを追加しないでください。かわりに、個別に配信します。

Moatアプリを使用してオーディエンス・データを配信する場合、Moatで電子メール通知を受信します。通知には、送信するカテゴリIDおよびサイトIDが含まれます。Moatは、この情報を使用してファーストパーティ・カテゴリの判読可能な名前を取得し、Moatタグに追加するOracle Data CloudプラットフォームJSONリターン・タグを作成します。

Moatへのファーストパーティ・カテゴリのホワイトリスト登録

  1. 「Manage」「Taxonomy Permissions」を選択します。
  2. 「Create New」をクリックします。
  3. 「Selected Recipients」として2915 Moatを入力します。
  4. 「Permissioning Types」リストから、「Analytics Only」を選択します。
  5. 「Your Taxonomy」セクションから、Moatに送信したオーディエンスに含まれているファーストパーティ・カテゴリを選択します。Moatにホワイトリスト登録されるカテゴリが緑色でマークされます。
    特定のカテゴリが選択されている「Create New Taxonomy Permissions」ダイアログのイメージ
  6. 「Save」をクリックします。

さらに学ぶ: タクソノミ権限

広告サーバー・イベントへのカテゴリのマッピング

広告サーバー・イベントにOracle Data Cloudプラットフォーム・データを関連付ける手順は、次のとおりです。

  1. ユーザーがサイトを訪問するたびに、プラットフォームがMoatのデータ収集コードを介して、bk_resultsという名前でMoatにJSONオブジェクトを送信します。bk_resultsオブジェクトには、ユーザーが適格となったキャンペーンIDおよびカテゴリが含まれています。次の例は、Moatに配信されるデータを示しています。
    var bk_results = {
        "campaigns": [{
            "campaign": 45671,
            "timestamp": 1390523817,
            "categories": [{
                "categoryID": 17,
                "timestamp": 1390520921
            }]
        }]
    };
  2. Moatは、bk_resultsオブジェクトで受信したデータを解析して、メディアをユーザーのOracle Data Cloud Cookie内の修飾カテゴリに関連付けます。
  3. Moatは、収集したエンゲージメント・データとともに広告サーバー・ログに含まれているインプレッション、クリックおよびコンバージョンのイベントにカテゴリおよびプラットフォームをマッピングします。

Moatアナリティクスの使用方法

Moatアナリティクス・スイートでOracle Data Cloudプラットフォーム・データを分析とレポート作成に使用できるようになると、Moatから通知が届きます。次のサンプルのMoat Brand Analyticsレポートは、様々なカテゴリおよびプラットフォームのMoat広告エンゲージメント統計を示しています。

「BlueKai segment」の下にno_audienceが表示されている場合は、ユーザーが新規であり、そのプロファイルにOracle Data Cloudデータがなかったか、またはMoatにまだホワイトリスト登録されていないカテゴリをJSONリターン・タグが返したことになります。Moatに分析を含めるすべてのファーストパーティ・カテゴリをホワイトリスト登録していることを確認します。

Moatエンゲージメント・データのアクティブ化

Oracle Data CloudプラットフォームのMoatエンゲージメント・データをアクティブ化すると、サイトのディスプレイ・メディアとのエンゲージメントを構築したサイト訪問者をリターゲットし、分析し、最適化できます。次の図は、Oracle Data CloudプラットフォームにMoatエンゲージメント・データをインポートする方法を示しています。

Moatエンゲージメント・データをアクティブ化する手順は、次のとおりです。

  1. Moatイベントのトラッキングをリクエストします
  2. 広告サーバーにイメージ・ピクセルをデプロイします
  3. Moatエンゲージメント・データを分類します
  4. Oracle Data CloudプラットフォームにMoatデータをインポートします
  5. Oracle Data CloudプラットフォームのMoatデータをアクティブ化します

Moatイベントのトラッキングのリクエスト

イメージ・ピクセルでMoatイベントのトラッキングを構成する手順は、次のとおりです。

  1. Moatの担当者に連絡し、イメージ・ピクセルによるMoatイベントのトラッキングをリクエストします。
  2. Moatの担当者が、DMPに分類するイベントの選択を支援します。たとえば、完了時のオーディビリティとビューアビリティ(AVOC)イベントを選択できます。つまり、インプレッションが特定のAVOC指標に達すると、イメージ・ピクセルが発火します。

広告サーバーへのイメージ・ピクセルのデプロイ

Moatタグが含まれている広告サーバーにイメージ・ピクセルをデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. コンテナを作成して、選択したMoatイベントの収集と分類を管理します。コンテナに対して次の設定を使用します。
    設定
    名前"Moat Image Pixel"など、コンテナの目的を識別しやすい名前を入力します。
    List Type

    「Country List」で選択されている国にIPアドレスをマッピングして、ユーザーのデータ収集と配信をホワイトリスト登録(有効)またはブラックリスト登録(無効)します。

    ホワイトリスト登録を使用して、小さな国セットのデータ収集/配信を有効にします(選択されていない国はいずれも無効になります)。ブラックリスト登録を使用して、小さな国セットを無効にします。デフォルトでは、オランダはブラックリストに登録されています。

    Country List

    選択した「List Type」に基づいてホワイトリスト登録またはブラックリスト登録する国または地域を1つ以上選択します。EU地域を選択することにより、EU内のすべての国を選択できます。

    Default Auction Limitサードパーティ・ピクセルを発火するためにサイトに割り当てられるスロットの数として、0を入力します。
    Data Transfer Enabledこのチェック・ボックスの選択を解除します。これにより、Oracle Data MarketplaceでMoatエンゲージメント・データが使用可能になるのを防ぐことができます。
    Campaign Access「Only Me」(デフォルト)。

    Moatイメージ・ピクセル構成の「Create New Container」ダイアログのイメージ
  2. 「Save and Generate Code」をクリックします。
  3. 次の設定を使用して、「Generate Code」ダイアログでイメージ・ピクセル・コードを生成します。
    • Tag Type: 「Pixel」タグ・タイプを選択します。
    • Site ID: コンテナの作成時に生成されたデフォルトのサイトIDを使用します。
    • Protocol: タグがデプロイされるページのプロトコルに応じてHTTPまたはHTTPSを選択します。HTTPSの場合、セキュアなIDスワップ・タグを使用する必要があります。

    「Generate Code」ダイアログのイメージ
  4. 「Add Phints」セクションで、「Add a phint」をクリックします。「Key」ボックスと「Value」ボックスが表示されます。
  5. 選択したMoatイベントが発生するとユーザーがタグ付けされるカテゴリのキーと値のペアを追加します。これらは、データ項目の一意の識別子とデータ項目の値にします。選択したMoatイベントを分類するのに必要な数だけphintを追加します。phintは、プラットフォームに渡されて、ユーザーの分類に使用されます。
  6. 「Generate Code」ダイアログの右側のペインで、「Copy」をクリックし、テキスト・ファイルにイメージ・ピクセル・コードを貼り付けて保存します。次のコード・スニペットは、イメージ・ピクセルの構文と例を示しています。

    構文

    <img height="1" width="1" src="https://stags.bluekai.com/site/{site ID}?limit=1&phint={key}%3D{value}"/>

    <img height="1" width="1" src="https://stags.bluekai.com/site/24152?limit=1&phint=moatIndex%3Dhigh"/>

  7. Moatアカウント・マネージャにイメージ・ピクセルを送信します。選択したMoat指標にインプレッションが達したらイメージ・ピクセルが発火するように、このマネージャがスケジュールします。

Moatエンゲージメント・データの分類

タクソノミにMoatデータをマッピングするカテゴリおよび分類ルールを作成できます。カテゴリは、属性が同じユーザーの集まりを表します(たとえば、コーヒー愛好者、ビデオ・ゲーマー、スマートフォン購入者など)。分類ルールは、ディスプレイ・メディアから抽出されたユーザー属性をカテゴリにマッピングします。

高度に指標化された広告エンゲージャについて考えます。インプレッションが特定のMoat指標に達したときに、このユーザーのmoatIndex=highという属性がイメージ・ピクセルにある可能性があります。この属性をOracle Data Cloudプラットフォームにインポートすると、"moatIndexがHighであれば、High Indexカテゴリにユーザーを追加する"という分類ルールを使用して、その属性をタクソノミのMoat > High Indexカテゴリにマッピングできます。

Oracle Data CloudプラットフォームのUIには、カテゴリおよびルールを作成するための使いやすいTaxonomy Managerがあります。あるいは、カテゴリAPIおよびルールAPIを使用して、プログラマティックに作成することもできます。

Oracle Data CloudプラットフォームへのMoatデータのインポート

Moatエンゲージメント・データをインポートする手順は、次のとおりです。

  1. ユーザーがサイトを訪問し、そこでディスプレイ・メディアとのエンゲージメントを構築すると、イメージ・ピクセルが発火し、プラットフォームにphintが送信されます。
  2. phintは、分類ルールに基づいてタクソノミのカテゴリにマッピングされます。
  3. Moatカテゴリのユーザーの現在のインベントリを確認し、インベントリが増え続けていることを検証するために、次のことができます。
    1. Inventory Trendレポートを使用して、カテゴリ当たりのインベントリの量が毎日増え続けていることを確認します。
    2. オーディエンス・ビルダーを使用して、現在の構成に基づくカテゴリ内の一意のユーザーの推定数を表示します。

Moatデータのアクティブ化

Moatエンゲージメント・データがOracle Data Cloudプラットフォームにインポートされると、それらを表すカテゴリをターゲット・オーディエンスに追加できます。その後、複数のメディア実行プラットフォームにオーディエンスを配信できます。

さらに学ぶ

コンテナの作成

タクソノミ権限