ユーザー・パラメータ

ユーザー・パラメータ機能(Infinity IQの一部)では、データをユーザー・レベルで格納し、収集されたすべてのイベントにそのデータを追加できます。

イベント・レベルのデータとユーザー・レベルのデータ

Oracle Infinityを使用して、イベント・レベルとユーザー・レベルという2つのタイプのデータを収集できます。

イベント・レベル・データ

イベント・レベルのデータは、Oracle Infinityが通常収集するデータのタイプです。これには次のイベント属性のみが含まれます。

  • 収集されたイベントに渡されたもの

  • 収集後処理の一部としてイベントで拡張されたもの(地理データやデバイス・データなど)。

ユーザー・レベル・データ

ユーザー・レベルのデータは、名、姓、顧客層などの個々のユーザーのデータを収集します。ユーザー・パラメータを活用して、デバイスおよびセッション間でこのデータを格納できます。

ユーザー・レベル・データ(ユーザー・パラメータ)とイベント・レベル・データを組み合せて、アクションでトリガー、フィルタおよび拡張を実行できます。

重要

ユーザー・パラメータの次の制限を確認してください。

  • ユーザー・パラメータ・データには、古いデータをトリミングする、パラメータごとの存続時間(TLL)があります。

  • パラメータのサイズは256文字を超えることはできません。そのサイズを超えるものは無視されます。

  • イベントごとにユーザー・パラメータは40に制限されています。制限を超えると、最初の40が使用されます。

  • ユーザー・パラメータは、他のデータとともにアナリティクス・データストアに保持されません。現在は、アクションのリアルタイム・ユース・ケースでのみ使用されています。つまり、これらのパラメータは、Infinity Analyticsセグメント、ディメンション、メジャーまたはレポートの一部として使用できません。

ユーザー・パラメータの設定

ユーザー・パラメータを設定するには、データ取込み方法を変更して、格納する特定のデータを"user"接頭辞を使用して渡す必要があります。たとえば、ユーザーの名を格納する場合は、ログイン・イベントでそのデータを"user.first_name"として渡すようにタグを変更します。その結果、そのユーザーが送信したすべてのイベントでは、イベント・ペイロードに新しいユーザー・ブロックが示され、"first_name"パラメータが含まれます。この例のユーザー・ブロックは、"customer_tier"、"first_name"および"last_name"の3つのパラメータとともに示されています。

"user": {
  "customer_tier": "Platinum",
  "first_name": "John",
  "last_name": "Doe"
}

これらのパラメータは、このユーザーの今後の各イベントに追加されます。

ビジター(session.visitor_idによって決定される)が変更され、InfinityがInfinityのID一致機能を介して新しいIDをリンクしてユーザー情報をマージできる場合、ユーザー・パラメータ・データも自動的にマージされ、新しいビジターIDに関連付けられます。つまり、ユーザーがデバイスを変更し、Infinityが(ログインなどで)新しいデバイス・セッションを古いデバイス・セッションに関連付けることができると、新しいセッションのイベントにもユーザー・パラメータ・データが示されます。

使用するパラメータの構成

データの収集を開始すると、ユーザー・パラメータには名前なしの表示名が表示されます。IQまたはアクション・センターでアクションを構成する場合に簡単に使用できるように、収集されたパラメータをわかりやすい名前および割り当てられたカテゴリで構成する必要があります。

ユーザー・パラメータは、ナビゲーション・メニューの設定の下にあるパラメータ・ページで構成できます。パラメータの編集の詳細を参照してください。

IQでのアクションの設定

ユーザー・パラメータを構成すると、Infinity IQでアクションの作成および構成に使用できるようになります。これらのパラメータは、アクション・フィルタを定義するとき(たとえば、「プラチナ層」であるビジターのみを含める場合)、またはアクション構成内でカスタム・データ・マッピングを実行するときに使用できます(たとえば、アクション宛先で最後に参照されたSKUのリストをマップする場合)。次のイメージは、Johnという名のユーザーにアクションをターゲット設定するフィルタを使用してアクションを作成する例を示しています。

アクションの作成画面のイメージ

アクションの構成の宛先ステップでは、次に示すように、アクションのフィールド・マッピングの構成で使用できるよう、これらの同じユーザー・パラメータが表示されます。

フィールド・マッピング・セクションのイメージ

アクションの作成: アクションの基本詳細およびルールの詳細を参照してください。

アクション・センターでのアクションの設定

アクション・センターでは、ストリーム問合せ定義でユーザー・パラメータを使用できます。これを使用して、アクションおよび問合せデータ・マッピングでデータをフィルタできます。ストリーム問合せ構文およびアクションの構成の詳細を参照してください。

アクション・センターのイメージ