20 HCMスプレッドシート・データ・ローダーを使用したデータのインポートおよびロード

この章の内容は次のとおりです。

スプレッドシートの生成: 手順

HCMスプレッドシート・データ・ローダーを使用してデータをロードするには、まずスプレッドシート・テンプレートからスプレッドシートを生成する必要があります。このトピックでは、スプレッドシート生成してローカルに保存する方法について説明します。このタスクは、「データ交換」作業領域で実行します。

スプレッドシートの生成

次の手順に従います。

  1. 「データ交換」作業領域の「タスク」パネル・タブで、「スプレッドシート・データ・ローダーの実行」を選択します。

  2. 「スプレッドシート・データ・ローダーの実行」ページでは、保存済の検索が自動的に実行されます。使用するテンプレートが表示されていない場合は、「フィルタの表示」をクリックし、テンプレートの検索条件を入力して、「検索」をクリックします。

    ヒント: 検索結果で、テンプレートの「テンプレート概要」アイコンをクリックします。「テンプレート概要」ダイアログ・ボックスに、テンプレートでサポートされる属性のリストが表示されます。
  3. 使用するテンプレートの名前をクリックします。

  4. GenericHdlSpreadsheet.xlsxのオープン・ダイアログ・ボックスで、ファイルの保存を選択し、「OK」をクリックします。

  5. 保存するファイルの名前の入力ダイアログ・ボックスで、場所を選択し、スプレッドシートを保存します。

これで、スプレッドシートにデータを入力し、アップロードできるようになりました。

スプレッドシートへのデータのインポート: 手順

スプレッドシートにアップロードするデータを移入するには、データを手動で入力するか、ファイルからインポートします。データをファイルからインポートすると、スプレッドシートにデータ・セットが自動的に作成されます。または、まず既存のデータ・セットを検索し、データをファイルから既存のデータ・セットにインポートすることもできます。このトピックでは、データをファイルからスプレッドシートにインポートする方法について説明します。

ファイルからのデータのインポート

次の手順に従います。

  1. スプレッドシートをまだ開いていない場合は開き、プロンプトが表示された場合はサインインします。

  2. 「スプレッドシート・ローダー」ツールバーで、「ファイルのインポート」をクリックします。「ファイルからインポート」ダイアログ・ボックスが開きます。

  3. 「ファイルからインポート」ダイアログ・ボックスで、次の表に示すいずれかの「ファイル・タイプ」値を選択します。

    ファイル・タイプ 説明

    カンマ区切りの値

    カンマ区切りの(.csv)ファイル

    パイプ区切りの値

    区切りデータ(.dat)ファイル

    その他のファイル・タイプ

    ユーザーが指定したセパレータのテキスト・ファイル(.txt)

    XMLファイル・タイプ

    XMLファイル

    ヒント: CSVおよびXMLファイル・テンプレートをスプレッドシート・テンプレートからダウンロードできます。これらを使用して、データを同じテンプレートから生成されたスプレッドシートにロードします。
  4. 「XMLファイル・タイプ」以外のファイル・タイプについては、ファイルにヘッダーを含めるかどうかを指定します。

    ヘッダーは、ファイルに値が含まれている属性の名前を示します。この場合、ファイル内の属性の順序は、スプレッドシートの列の順序と一致している必要はありません。「ヘッダーを含む」の選択を解除した場合、ファイル内の値の順序は、スプレッドシート内の列の順序と一致している必要があります。

    XMLファイルで、属性値に使用されるXMLタグは、スプレッドシート・テンプレートに構成されている属性キーを使用する必要があります。

  5. 「参照」をクリックして、インポートするファイルを選択します。

  6. 「XMLファイル・タイプ」以外のファイル・タイプについては、「拡張ファイル・オプション」セクションを展開します。次の表に示すように、選択したファイル・タイプのオプションを指定します。デフォルト値が指定されている場合は使用できます。

    ファイル・タイプ ファイル・セパレータ エスケープ・インジケータ 改行インジケータ

    カンマ区切りの値

    該当なし

    1から10文字

    1から10文字

    パイプ区切りの値

    該当なし

    1から10文字

    1から10文字

    その他のファイル・タイプ

    1から10文字

    1から10文字

    1から10文字

    「改行コマンド」フィールドに、指定した「エスケープ・インジケータ」および「改行インジケータ」の値から作成された改行コマンドが表示されます。

  7. 「OK」をクリックして、データを選択したファイルからインポートします。データがインポートされ、この新しいデータ・セットには自動的に名前が割り当てられます。データ・セット名を上書きしたり、インポートした属性値を編集できます。

注意: インポートしたデータの検証がいくつか発生します。エラーは、スプレッドシートの「スプレッドシート行ステータス」セクションの「進捗」および「メッセージ」列に自動的に表示されます。データのアップロードを試行する前に、エラーを修正します。

スプレッドシート・データ・セットの管理: 手順

データ・セットは、同じスプレッドシートのインスタンスからロードされ、同じデータ・セット名で識別されるすべてのデータです。データは、スプレッドシート・テンプレートから一度にすべてロードできます。または、データ行を既存のスプレッドシートに追加し、それらのデータ行を既存のデータ・セットにアップロードすることもできます。このトピックでは、スプレッドシートのデータ・セットを作成および管理する方法について説明します。

データ・セットの作成

次の手順に従います。

  1. 生成されたスプレッドシートを開きます。

  2. 「接続」ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックし、プロンプトが表示された場合はサインインします。数秒後、スプレッドシートに、選択したスプレッドシート・テンプレートのすべての属性が表示されます。

  3. スプレッドシート・ツールバーで「スプレッドシート・ローダー」タブをクリックします。

  4. 「データ・セットの作成」をクリックし、「OK」をクリックしてダイアログ・ボックスを閉じます。データ・セット名がテンプレート名および日時に基づいて自動的に生成されますが、上書きできます。名前は、スプレッドシート・テンプレートに対して一意である必要があります。

  5. 「OK」をクリックして確認ダイアログ・ボックスを閉じます。

スプレッドシートにデータを手動で入力するか、ファイルからインポートできます。

データ・セットの更新

既存のデータ・セットを取得するには、次の手順に従います。

  1. 元のスプレッドシートを開くか、新しいスプレッドシートを同じテンプレートから元のスプレッドシートとして生成します。

  2. 「検索」ヘッダーの下にある「データ・セット名」フィールドで、更新するデータ・セットの名前を選択します。使用可能なデータ・セットは次のとおりです。

    • 同じスプレッドシート・テンプレートから現在のスプレッドシートとして生成されたスプレッドシートからアップロードされたもの。

    • ステージ表にまだ存在するもの。ステージ表から削除したデータ・セットは更新できません。

  3. 「検索モード」の値を選択します。データ・セット内のすべてのレコードまたはロードに失敗したレコードのみを取得できます。

  4. 「スプレッドシート・ローダー」ツールバーで、「検索」をクリックします。指定したデータ・セット・レコードがスプレッドシートにダウンロードされます。

失敗した行を訂正することや新しい行を追加することはできますが、正常にロードされた行は更新できません。追加する行は、更新するデータ・セットに属します。データをアップロードすると、新しい行と更新された行のみがステージ表にインポートされます。

データ・セットの保存

「スプレッドシート・ローダー」ツールバーの「保存」をクリックすると、データ・セットを定期的にHCMデータ・ローダー・ステージ表にインポートできます。データは、「アップロード」をクリックするまでアプリケーション表にロードされません。「保存」処理では、次のことが可能です。

  • データを一定期間ステージ表にインポートできます。たとえば、給与調整の入力や保存は1週間を通して実行できますが、アップロードできるのは週末のみです。

  • 定期的に1つのデータ・セットに保存する大量のデータを作成できます。それらのデータをスプレッドシートで一度にすべて管理する必要はありません。

  • 複数のユーザーが同じデータ・セット内の処理するデータを指定できます。

データのアップロード: 作業例

この例では、HCMスプレッドシート・データ・ローダーを使用して営業部門のジョブをアップロードする方法を示します。

次の表では、このシナリオにおける主な決定事項を要約しています。

考慮する決定事項 この例の場合

ロードしているビジネス・オブジェクトは何か。

ジョブ

使用するスプレッドシート・テンプレート

Sales Jobs

スプレッドシートへの移入方法

ヘッダーを含み、\n改行コマンドを使用するカンマ区切りファイル、Sales_Jobs.csvをインポートします。

タスクの要約

次の方法でジョブをアップロードします。

  1. スプレッドシートの生成

  2. スプレッドシートへのジョブ・オブジェクトのインポート

  3. ジョブのアップロードおよびエラーの修正

前提条件

このタスクを完了するには、次のことが必要になります。

  1. デスクトップ・クライアントOracle ADF 11g Desktop Integration Add-in for Excelをインストールしておく必要があります。

  2. Microsoft Excelで「セキュリティ センターの設定」の「VBAプロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する」を有効にしておく必要があります。

  3. Sales Jobsスプレッドシート・テンプレートが存在し、アクティブになっている必要があります。

  4. Sales_Jobs.csvファイルが存在する必要があります。

スプレッドシートの生成

  1. 「データ交換」作業領域の「タスク」パネル・タブで、「スプレッドシート・データ・ローダーの実行」を選択します。

  2. 「スプレッドシート・データ・ローダーの実行」ページで、「フィルタの表示」をクリックします。

  3. 「名前」フィールドにSales Jobsと入力します。「作成者」フィールドを消去し、「検索」をクリックします

  4. 検索結果で、Sales Jobsテンプレートの名前をクリックします。

  5. GenericHdlSpreadsheet.xlsxのオープン・ダイアログ・ボックスで、ファイルの保存を選択し、「OK」をクリックします。

  6. 保存するファイルの名前の入力ダイアログ・ボックスで、場所を選択します。

  7. 「ファイル名」フィールドにSalesJobs.xlsxと入力し、「保存」をクリックします。

スプレッドシートへのジョブ・オブジェクトのインポート

  1. SalesJobs.xlsxスプレッドシートを開き、プロンプトが表示された場合はサインインします。

  2. 「スプレッドシート・ローダー」ツールバーで、「ファイルのインポート」をクリックします。

  3. 次の表に示すように、「ファイルからインポート」ダイアログ・ボックスのフィールドに入力します。

    フィールド

    ファイル・タイプ

    カンマ区切りの値

    ヘッダーを含む

    はい

    ファイル

    Sales_Jobs.csv

    エスケープ・インジケータ

    \

    改行インジケータ

    n

  4. 「OK」をクリックします。

    データ・セット名が自動的に生成されます。

  5. スプレッドシートの「スプレッドシート行ステータス」セクションの「進捗」および「メッセージ」列に報告されたインポート・ファイル・エラーを修正します。

ジョブのアップロードおよびエラーの修正

  1. 「スプレッドシート・ローダー」ツールバーで、「アップロード」をクリックします。

    データがステージ表にインポートされます。正常にインポートされたオブジェクトは、自動的にアプリケーション表にロードされます。

  2. 「リフレッシュ」をクリックします。

    インポートとロードの両方のエラーは、スプレッドシートの「スプレッドシート行ステータス」セクションの「進捗」および「メッセージ」列に自動的に報告されます。

  3. スプレッドシートのエラーを修正します。

  4. すべての行が正常にインポートおよびロードされるまで、「ジョブのアップロードおよびエラーの修正」のステップ1から繰り返します。

  5. スプレッドシートを閉じます。

HCMスプレッドシート・データ・ローダーを使用したデータの削除: 説明

HCMスプレッドシート・データ・ローダーを使用すると、ビジネス・オブジェクトをその作成方法に関係なく削除できます。このトピックでは、HCMスプレッドシート・データ・ローダーを使用してデータを削除する方法について説明します。

スプレッドシート・テンプレートの設計

データを削除するには、スプレッドシート・テンプレートを作成し、「サポートされている処理」の値を「削除のみ」に設定します。テンプレートから生成されたスプレッドシートを使用して、指定されたオブジェクトを削除できます。「サポートされている処理」フィールドの「削除のみ」オプションは、削除可能なコンポーネントが1つ以上あるオブジェクトについてのみ使用できます。「スプレッドシート・テンプレートの管理」ページの「設計」タブに表示されるオブジェクト・コンポーネントは、削除できます。たとえば、ジョブ・オブジェクトの場合は、ジョブ難易度、ジョブ有効等級、ジョブその他情報およびジョブ国別仕様その他情報のコンポーネントが表示されます。親のジョブ・コンポーネントは削除できないため、表示されません。

「設計」ページの「選択済属性」パネルに属性を移動すると、コンポーネントの削除に必要なすべての属性が同時に移動します。

スプレッドシート・テンプレートのコピー

スプレッドシート・テンプレートをコピーする場合、サポートされている処理は変更できません。そのため、ソース・テンプレートで、サポートされている処理として「削除のみ」が設定されている場合、コピーにも同じサポートされている処理が設定されます。

スプレッドシートのアップロード

スプレッドシートを使用してオブジェクト・コンポーネントを削除するには、コンポーネントを特定するための属性値をスプレッドシートに入力してアップロードします。親コンポーネントを削除すると、その子コンポーネントが自動的に削除されます。

ヒント: 「データのインポートおよびロード」ページで進捗を監視できます。データ・セットをファイル・タイプで検索して、スプレッドシートからロードされたデータをリストします。

HCMスプレッドシート・データ・ローダーを使用したデータのインポートおよびロードに関するFAQ

エラーを修正するには、どうすればよいですか。

データのアップロード元のスプレッドシートにあるエラーを修正します。エラーは、「リフレッシュ」をクリックすると、スプレッドシートの「スプレッドシート行ステータス」セクションの「進捗」および「メッセージ」列に報告されます。エラーを修正した後、「アップロード」を再度クリックします。

有効日データをロードできますか。

はい。有効日オブジェクトを作成、更新および訂正できます。有効日履歴をロードするには、日付範囲ごとに個別の行を指定します。

有効日オブジェクトのロード中に最初の有効日と最終有効日を変更できますか。

はい。必要に応じて、「最初の有効開始日の置換」属性と「最終有効終了日の置換」属性をスプレッドシート・テンプレートに含めます。スプレッドシート・ユーザーは、これらの属性を「Y」に設定し、改訂した日付を「有効開始日」属性と「有効終了日」属性に指定します。

一部のオブジェクトでは、これらの日付のうち1つのみを変更できます。

翻訳されたオブジェクトをロードできますか。

はい。翻訳オブジェクトに対して、個別のスプレッドシート・テンプレートを作成する必要はありません。かわりに、「言語」などの翻訳属性をベース・オブジェクトのスプレッドシート・テンプレートに組み込みます。テンプレートから生成されたスプレッドシートを使用して、ベース・オブジェクトと翻訳データの両方を保守できます。