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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository管理者ガイド
12c リリース 1 (12.1.3)
E59479-02
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9 アセット・エディタの使用

この章では、Oracle Enterprise Repositoryのアセット・エディタを使用して、カテゴリ、リレーションシップ、拒否理由、リポジトリおよびベンダーを構成する方法について説明します。

この章では、次の項目について説明します。

9.1 概要

アセット・エディタは、アセットの管理と、アセットおよびタイプの構成に使用されます。カテゴリ、リレーションシップ、拒否理由、リポジトリおよびベンダーも、アセット・エディタ内で構成されます。

構成の詳細は、組織のガイドラインによって決まるため、ここで説明するオプションとはわずかに異なる場合があります。

9.2 アセット・エディタの起動

この手順は、Oracle Enterprise Repositoryの「アセット」画面で実行されます。


注意:

アセット・エディタにはJava Web Startが必要です。Java Web Startのインストールおよび構成の詳細は、1.10項「Java Web Startのインストール」を参照してください。

  1. アセットの編集/管理をクリックします。図9-1に示すように、アセット・エディタが表示されます。

    図9-1 アセット・エディタ

    図9-1の説明が続きます
    「図9-1 アセット・エディタ」の説明

9.3 システム・オプションの構成

アセット・エディタの「アクション」メニューでは、様々なシステム・オプションを構成できます。

9.3.1 受入れ可能な値リストの構成

アセット表示のメタデータ要素として使用される単一および複数選択リストを定義および特定します。

  1. 「アクション」メニューで、受入れ可能な値リストの構成を選択します。図9-2に示すように、受入れ可能な値リストの構成ダイアログが表示されます。

    図9-2 受入れ可能な値リストの構成

    図9-2の説明が続きます
    「図9-2 受入れ可能な値リストの構成」の説明

  2. 「追加」をクリックします。図9-3に示すように、受入れ可能な値リストの追加ダイアログが表示されます。

  3. リスト名テキスト・ボックスに適切な名前を入力します。

    図9-3 受入れ可能な値リストの追加ダイアログ

    図9-3の説明が続きます
    「図9-3 受入れ可能な値リストの追加ダイアログ」の説明

  4. 「追加」ボタンの横にあるテキスト・ボックスに適切なリスト項目名を入力します。

  5. 「追加」をクリックします。

  6. 必要に応じて、手順45を繰り返し、他のリスト項目を追加します。

  7. 入力後、「OK」をクリックします。受入れ可能な値リストの構成ウィンドウに新しいリストが表示されます。

  8. 受入れ可能な値リストを編集するには、受入れ可能な値リストの構成ウィンドウでリストを選択します。

  9. 「編集」をクリックします。受入れ可能な値リストの編集ダイアログが表示されます。(受入れ可能な値リストの追加ウィンドウと同じフォーム。)

  10. 必要に応じて変更を加えます。

  11. 「OK」をクリックします。

9.3.2 アーティファクト・ストアの構成

Oracle Enterprise Repositoryのアセットに関連するファイルが保存される場所を決定します。

  1. 「アクション」メニューから、アーティファクト・ストアの構成を選択します。図9-4に示すように、アーティファクト・ストアの構成ダイアログが表示されます。

    図9-4 アーティファクト・ストアの構成ダイアログ

    図9-4の説明が続きます
    「図9-4 アーティファクト・ストアの構成ダイアログ」の説明

  2. 「追加」をクリックします。図9-5に示すように、新規アーティファクト・ストアの作成ダイアログが表示されます。

    図9-5 新規アーティファクト・ストアの作成ダイアログ

    図9-5の説明が続きます
    「図9-5 新規アーティファクト・ストアの作成ダイアログ」の説明

  3. アーティファクト・ストアの名前を入力します。

  4. 「タイプ」リストで、アーティファクト・ストアのタイプを選択します。

    • デフォルト・タイプ:

      • FTP

        FTPサーバーのファイルにアクセスします。

      • HTTP

        Webサーバーのファイルにアクセスします。

      • HTTPS

        セキュアWebサーバーのファイルにアクセスします。

      • UNC

        WindowsまたはSambaの共有を使用するファイルにアクセスします。

      • ローURI

        ローURIを使用してファイルにアクセスします。

      • ローSCM

        ローSCMを使用してファイルにアクセスします。CVS、PerforceなどのSCMタイプの選択を有効にします。選択したSCMタイプは、パスURI接尾辞をダウンロード・フィールドを自動的に移入しますが、フィールドは必要に応じて変更できます。

  5. サーバーのホスト名とパスを入力します。

  6. (オプション)ユーザー名とパスワードを入力します。このオプションを実行すると、自動ログインが有効になります。

  7. 入力後、「OK」をクリックします。

  8. アーティファクト・ストアを編集するには、アーティファクト・ストアの構成ウィンドウのリストで、編集するストアを見つけます。

  9. 「編集」をクリックします。アーティファクト・ストアの編集ダイアログが表示されます。(アーティファクト・ストアの新規作成ウィンドウと同じフォーム。)

  10. 必要に応じて変更を加えます。

  11. 「OK」をクリックします。

9.3.3 新しいアーティファクト・ストアの選択

アーティファクト・ストアを構成した後、Oracle Enterprise Repositoryの「管理」ページで発行アップロード用のアーティファクト・ストアのシステム設定を使用して、アーティファクト・ストアを選択する必要があります。

  1. Oracle Enterprise Repositoryの「管理」ページを開きます。

  2. 左側のパネルで、「システム設定」を選択します。

  3. システム設定の「サーバー設定」グループでアップロード領域セクションを見つけます。詳細は、2.5.2項「サーバー設定」を参照してください。

  4. 送信アップロード用のアーティファクト・ストア・リストを使用して、新しく作成したアーティファクト・ストアを選択します。

  5. 「保存」をクリックします。

9.3.4 カテゴリ分けの構成

カテゴリ分けによって、アセットの編成方法と表示方法が決まります。これらも、同様の方法でプロジェクトに適用できます。

  1. 「アクション」メニューで、カテゴリ分けの構成を選択します。図9-6に示すように、カテゴリ分けの構成ダイアログが表示されます。

    図9-6 カテゴリ分けの構成ダイアログ

    図9-6の説明が続きます
    「図9-6 カテゴリ分けの構成ダイアログ」の説明

  2. 「追加」をクリックします。図9-7に示すように、カテゴリ分けの追加ダイアログが表示されます。

  3. 各テキスト・ボックスに適切な情報を入力します。

    図9-7 カテゴリ分けの追加ダイアログ

    図9-7の説明が続きます
    「図9-7 カテゴリ分けの追加ダイアログ」の説明

  4. このカテゴリ分けタイプのいずれかのカテゴリ分けにのみアセットを割り当てることができる場合は、相互排他の割当てですか?オプションを選択します。

  5. カテゴリ分けがアセットではなくプロジェクトに割り当てられるようにするには、プロジェクトに割当て可能ですか?オプションを選択します(このオプションがOracle Enterprise Repository管理者によって有効になっている場合)。

  6. 使用環境でUDDIが有効な場合、Oracle Enterprise Repositoryは、カテゴリ分けのtModelKeyを自動で作成します。必要に応じて、管理者は、特定のUDDIバージョン2またはバージョン3のtModelKeyを任意のカテゴリ分けに割り当てることができます。

  7. 「追加」をクリックして、サブカテゴリ分けを追加します。図9-8に示すように、カテゴリ分けの追加ダイアログが表示されます。

    図9-8 カテゴリ分けの追加ダイアログ

    図9-8の説明が続きます
    「図9-8 カテゴリ分けの追加ダイアログ」の説明

  8. 入力後、「OK」をクリックします。カテゴリ分けの構成ウィンドウに新しいカテゴリ分けが表示されます。

  9. カテゴリ分けを編集するには、カテゴリ分けの構成ウィンドウのリストで、編集するカテゴリ分けを見つけます。

  10. 「編集」をクリックします。カテゴリ分けの編集ダイアログが表示されます。(カテゴリ分けの追加ウィンドウと同じフォーム。)

  11. 必要に応じて変更を加えます。

  12. 「OK」をクリックします。

9.3.5 リレーションシップの構成

リレーションシップは、アセット間の関係、相互作用または相互依存を定義します。構成される場合、使用するために選択されたアセットに対する特定のリレーションシップの影響を受けるアセット(つまり、使用 - ダウンロード・ボタンがクリックされている)もダウンロードできます。

  1. 「アクション」メニューで、リレーションシップの構成を選択します。図9-9に示すように、リレーションシップの構成ダイアログが表示されます。

    図9-9 リレーションシップの構成ダイアログ

    図9-9の説明が続きます
    「図9-9 リレーションシップの構成ダイアログ」の説明

  2. 「追加」をクリックします。図9-10に示すように、リレーションシップの追加ダイアログが表示されます。

  3. 各テキスト・ボックスに適切な情報を入力します。

    図9-10 リレーションシップの追加ダイアログ

    図9-10の説明が続きます
    「図9-10 リレーションシップの追加ダイアログ」の説明

  4. 「方向」リストで適切な選択を行います。

    選択した方向は、ソース・アセット・テキスト・ボックスとターゲット・アセット・テキスト・ボックスに表示される情報に影響を与えます。たとえば、双方向リレーションシップでは、ターゲットとソースが内部依存していますが、双方向、並び順を使用すると、連続するバージョンのアセット間のリレーションシップ(Asset v0.90とAsset v1.0間のリレーションシップなど)を記述できます。

  5. ダウンロード可能なターゲット・アセットをソース・アセットで作成するチェック・ボックスで、適切な選択を行います。

  6. 入力後、「OK」をクリックします。

  7. リレーションシップを編集するには、リレーションシップの構成ウィンドウのリストで、編集するリレーションシップを見つけます。

  8. 「編集」をクリックします。リレーションシップの編集ダイアログが表示されます。(リレーションシップの追加ウィンドウと同じフォーム。)

  9. 必要に応じて変更を加えます。

  10. 「OK」をクリックします。

9.3.5.1 システム供給リレーションシップの構成

Oracle Enterprise Repositoryにはシステム供給リレーションシップもあります。これは、エンド・ユーザーに対して読取り専用機能が制限されています。標準のアセット・リレーションシップとは異なり、システム供給リレーションシップは、不変の名前と方向が必要なコンテキストで使用されます。そのため、特に指定のないかぎり、ユーザーがこれらのリレーションシップを追加、削除または変更することはできません。

9.3.6 拒否理由の構成

以前に使用またはダウンロードされたアセットを拒否するユーザーが利用可能な拒否理由の選択を決定します。拒否理由によって、アセットに関するローカル・コミュニティの重要なフィードバックが提供されます。

  1. 「アクション」メニューで、拒否理由の構成を選択します。図9-11に示すように、拒否理由の構成ダイアログが表示されます。

    図9-11 拒否理由の構成ダイアログ

    図9-11の説明が続きます
    「図9-11 拒否理由の構成ダイアログ」の説明

  2. 「追加」をクリックします。図9-12に示すように、拒否理由の編集ダイアログが表示されます。

    図9-12 拒否理由の編集ダイアログ

    図9-12の説明が続きます
    「図9-12 拒否理由の編集ダイアログ」の説明

  3. 拒否理由テキスト・ボックスに適切なテキストを入力します。

  4. 入力後、「OK」をクリックします。

  5. 拒否理由を編集するには、拒否理由の構成ウィンドウのリストで、編集する拒否理由を見つけます。

  6. 「編集」をクリックします。拒否理由の編集ダイアログが表示されます。

  7. 必要に応じて変更を加えます。

  8. 「OK」をクリックします。

9.3.7 ベンダーの構成

アセットを提供するベンダーをリポジトリに定義および特定します。

  1. 「アクション」メニューで、ベンダーの構成を選択します。図9-13に示すように、ベンダーの構成ダイアログが表示されます。

    図9-13 ベンダーの構成ダイアログ

    図9-13の説明が続きます
    「図9-13 ベンダーの構成ダイアログ」の説明

  2. 「追加」をクリックします。図9-14に示すように、ベンダー名の追加ダイアログが表示されます。

    図9-14 ベンダー名の追加ダイアログ

    図9-14の説明が続きます
    「図9-14 ベンダー名の追加ダイアログ」の説明

  3. 「名前」テキスト・ボックスに適切な情報を入力します。

  4. 入力後、「OK」をクリックします。

  5. ベンダーを編集するには、ベンダーの構成ウィンドウのリストで、編集するベンダーを見つけます。

  6. 「編集」をクリックします。ベンダー名の編集ウィンドウが開きます。(ベンダー名の追加ウィンドウと同じフォーム。)

  7. 必要に応じて変更を加えます。

  8. 「OK」をクリックします。

9.4 高度なアセット発行

この機能により、(適切な権限を持つ)ユーザーは、Webコンソールからではなくアセット・エディタからアセットを発行できます。このため、ユーザーは、発行時にアセットの詳細をさらに入力できます。この手順は、アセット・エディタで実行されます。(アセット・エディタへのアクセスは、ユーザーが割り当てられるロールによって決まります。)

  1. アセット・エディタで「ファイル」メニューを開き、「新規」を選択します。図9-15に示すように、アセットの新規作成ダイアログが表示されます。

    図9-15 アセットの新規作成ダイアログ

    図9-15の説明が続きます
    「図9-15 アセットの新規作成ダイアログ」の説明

  2. 「名前」テキスト・ボックスと「バージョン」テキスト・ボックスに適切な情報を入力します。

  3. 図9-16に示すように、「タイプ」リストで適切なタイプのテンプレートを選択します。

    図9-16 アセットの新規作成ダイアログ - 「タイプ」リスト

    図9-16の説明が続きます
    「図9-16 アセットの新規作成ダイアログ - 「タイプ」リスト」の説明

  4. 「OK」をクリックします。図9-17に示すように、アセット・エディタに新しいアセットが表示されます。

    図9-17 アセット・エディタ - 新しいアセット

    図9-17の説明が続きます
    「図9-17 アセット・エディタ - 新しいアセット」の説明

    レビューと登録を行うアセットが発行されます。

9.5 アセット、コンプライアンス・テンプレート、ポリシーの移行

移行とは、あるアセット、コンプライアンス・テンプレートまたはポリシーのメタデータやファイルを、別のアセット、コンプライアンス・テンプレートまたはポリシー(通常は同じタイプ)に転送することです。メタデータの編集はその再作成よりも簡単であるため、この機能を使用すると、ユーザーは、異なるバージョンのアセット、コンプライアンス・テンプレートまたはポリシーをすばやく作成できます。たとえば、JavaComponent v1.0を作成するには、JavaComponent v0.90のメタデータとファイルを移行してから、v1.0アセットのメタデータに必要な変更を加えます。アセットを移行する場合、新しいアセットの名前またはバージョン番号(あるいはその両方)は異なる必要があります。移行では、Oracle Enterprise Repositoryの元のアセットが削除されるわけではありません。

アセット、コンプライアンス・テンプレートまたはポリシーを別のタイプに移行することもできます。ただし、異なるメタデータ要素は転送されません。たとえば、元のアセット・タイプがそのタブのいずれかで表を使用し、同じ表要素を持たないアセット・タイプに移行される場合、表とそのメタデータは移行されません。表のメタデータ要素は、新しいアセット・タイプで作成される必要があります。

9.5.1 アセット、コンプライアンス・テンプレート、ポリシーの移行

この手順は、アセット・エディタで実行されます。

  1. 図9-18に示すように、「検索」を使用するか、アセット・エディタのファイル・ツリーを参照して、移行するソース・アセットまたはコンプライアンス・テンプレートを見つけます。

    図9-18 アセット・エディタ - 「検索」ボタン

    図9-18の説明が続きます
    「図9-18 アセット・エディタ - 「検索」ボタン」の説明

  2. 「ファイル」メニューでコピーと移行を選択します。

    図9-19に示すように、コピーと移行ダイアログが表示されます。

    図9-19 コピーと移行ダイアログ

    図9-19の説明が続きます
    「図9-19 コピーと移行ダイアログ」の説明

  3. 「名前」テキスト・ボックスと「バージョン」テキスト・ボックスに適切な情報を入力します。

  4. 「タイプ」リストで宛先のタイプ(ソース・アーティファクトが移行されるタイプ)を選択します。

    類似しないタイプ間でアセットを移行すると、アセット詳細やアセット・エディタでのアセット情報の表示に影響があります。

  5. 入力後、「OK」をクリックします。

    図9-20に示すように、移行したアセットがアセット・エディタに表示されます。

    図9-20 アセット・エディタ - 「概要」タブ

    図9-20の説明が続きます
    「図9-20 アセット・エディタ - 「概要」タブ」の説明

  6. 図9-21に示すように、新しいアセットの「管理」タブをクリックします。

    図9-21 「管理」タブ

    図9-21の説明が続きます
    「図9-21 「管理」タブの説明

  7. 新しいアセットを登録するか、登録するためにそのアセットを別のユーザーに割り当てます。

9.6 アセット登録プロセスについて

登録プロセス内を移動するアセットは、アセット・エディタのファイル・ツリーに表示されているように、複数のフォルダで編成および管理されます。

アセットの登録プロセスは、「発行済」フォルダで開始されます。アセットは、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository開発者ガイド』の標準アセット発行の実行に関する項で説明されているようにOracle Enterprise Repository Webインタフェースによって、または9.4項「高度なアセット発行」で説明されているようにアセット・エディタによって発行できます。レジストラによって受け入れられるか拒否されると、アセットは「発行済」の下の「レビュー中」フォルダに移動します。

アセット・エディタのタブでデータのレジストラ・レビューおよび承認を保留にすると、アセットは「レビュー中」から「登録済」フォルダに移動します。ユーザーは、発行済、未発行および登録済アセットにアクセスする検索機能を使用して、またはMy Stuffを使用して、アセットの進行状況を追跡できます。

登録プロセスには、次のアクションがあります。

  • 発行: アセットがユーザーによって発行され、「発行済」の下の「レビュー保留」フォルダに表示されます。自動電子メール・メッセージによって、新しいアセットが発行キューに入ったことがレジストラに通知されます。

  • レビュー: レジストラは、アセットとその関連情報を確認し、ワーク・キューに入れるか拒否するかを決定します。

  • 拒否: アセットを拒否する場合、レジストラは拒否理由を入力します。

    アセットは、「発行」フォルダから拒否されると、削除され、My Stuffの発行者の「発行(個人)」フォルダで拒否済としてマークされます。

  • 受入れ: 登録が受け入れられたアセットは「レビュー中」フォルダに移動し、レジストラまたは上級発行者は登録プロセスを開始します。必要な情報が収集され、アセット・エディタの適切なタブに入力されます。レジストラは、各タブを確認し、ワークフローを監視します。ワークフローの特定のステージの情報が受入れ可能な場合、レジストラは該当するタブでデータを承認します。承認プロセスには規定の順序はなく、レジストラは任意のステージを任意の順序で承認できます。また、レジストラには、プロセスの任意のステージの情報を編集するオプションもあります。

  • 承認: レジストラは、様々なタブで提供された情報に関する組織の基準に従って、「管理」タブで最終承認を付与します。アセットに対するアセット・エディタのタブの具体的な構成は、発行時にアセットが割り当てられたタイプ・テンプレートによって決まります。各タブには、アセットを説明してその使用を容易にするために使用されるメタデータの様々な要素があります。

この節では、以下のトピックについて説明します。

9.6.1 発行済アセットの受入れ

アセットがOracle Enterprise Repositoryで処理されて登録されるには、発行が受け入れられ、1人以上のレジストラに割り当てられる必要があります。

この手順は、アセット・エディタで実行されます。(適切な権限が必要です。)

発行済アセットを受け入れるには、次の手順を実行します。

  1. 「発行済」フォルダを開きます。

  2. 「レビュー保留」フォルダを開きます。

  3. 登録するアセットを選択します。

  4. 登録プロセスを完了する手順は、次のとおりです。

    • ユーザーにアセットを割り当てずに受け入れるには、「受入れ」をクリックします。アセットがツリー内の「レビュー中」フォルダに移動し、アセットの下にある各ワークフロー・フォルダにも表示されます。ワークフロー・フォルダは、アセット・エディタのタブに対応しています。

    • 受け入れて特定のユーザーに割り当てるには、「受入れおよび割当」をクリックします。ユーザーの割当ダイアログが表示されます。矢印ボタンを使用して、「使用可能なユーザー」列と「選択したユーザー」列の間でユーザーを移動し、「OK」をクリックします。アセットがツリー内の「レビュー中」フォルダに移動し、選択したユーザーに割り当てられ、このユーザーがアセット・エディタの各タブに必要な情報を入力します。

9.6.2 アセットの登録

アセットが受け入れられた後、レジストラはアセットをレビューして、Oracle Enterprise Repositoryでの使用のために登録する必要があります。

この節では、以下のトピックについて説明します。

9.6.2.1 アセットのタブの承認

アセットを登録する前に、アセットのタブで情報をレビューする必要があります。

すべてのアセット・タイプに共通のタブもありますが、アセットに対する具体的なアセット・エディタのタブは、発行時にアセットが割り当てられたタイプ・テンプレートの構成によって決まります。同様に、タブに表示されるメタデータ要素もタイプの構成によって決まります。具体的なタブおよび要素はタイプによって異なる場合がありますが、各タブの承認プロセスには、各要素での情報の入力またはレビュー(あるいはその両方)が含まれます。

アセットのタブを承認するには、次の手順を実行します。

タスク1   「概要」タブの承認

「概要」タブを承認するには、次の手順を実行します。

  1. 選択したアセットの「概要」タブをクリックします。

  2. 各フィールドに適切な情報を入力します。

  3. 「承認」をクリックします。「概要」タブ・ラベルのテキストの色が変更され、「承認」ボタンは非承認に変わります。


    注意:

    アセット・エディタの承認のボタンは、適切な権限を持つユーザーにのみ表示されます。

タスク2   分類タブの承認

分類タブを承認するには、次の手順を実行します。

  1. 選択したアセットの分類タブをクリックします。複数のカテゴリ分けが表示されます。

  2. 「分類」セクションで「割当て」ボタンをクリックします。分類の割当てダイアログが表示されます。

  3. ラジオ・ボタンを使用して、適切な分類を選択します。使用可能なオプションは次のとおりです。

    Raw: 品質と完全性は保証されません。

    教育: 教育/情報目的専用です。プロジェクトでの使用は承認されていません。

    承認済: プロジェクトでの使用がレジストラによって承認されています。

    推奨: 承認され、少なくとも1つのプロジェクトで正常にデプロイされています。

    必須: アセットによって提供される機能がプロジェクトで必要な場合に必ず使用します。これは、顧客データへのアクセスや支払処理などを行うWebサービスに特に関係があります。

  4. 「OK」をクリックします。選択内容が「分類」セクションに表示されます。


    注意:

    環境を反映するようにデフォルトのカテゴリをカスタマイズできます。

  5. 分類タブのセクションごとにプロセスを繰り返します。

  6. 「キーワード」セクションのテキスト・ボックスに適切なキーワードを入力し、「追加」をクリックします。新しいキーワードが「キーワード」リストに表示されます。必要に応じて、他のキーワードを追加します。

  7. 分類タブが完了したら、「承認」をクリックします。「概要」タブ・ラベルのテキストの色が変更され、「承認」ボタンは非承認に変わります。

タスク3   「ドキュメント」タブの承認

「ドキュメント」タブを承認するには、次の手順を実行します。

  1. 選択したアセットの「ドキュメント」タブをクリックします。多数の推奨ドキュメント・タイトルが「ドキュメント」ウィンドウに表示されます。適切なドキュメントをこれらの各タイトルに関連付けることができ、新しいドキュメントをリストに追加できます。

  2. 「追加」をクリックします。「編集」ダイアログが表示されます。

  3. 「名前」テキスト・ボックスに適切な情報を入力します。

  4. 「URL」テキスト・ボックスの横にある「編集」ボタンをクリックします。URLの編集ダイアログが表示されます。

  5. 必要に応じて、「リポジトリ・ファイル」または「外部ファイル」を選択します。

  6. 使用可能なテキスト・ボックスに、必要な情報をすべて入力します。

  7. 「OK」をクリックします。新しいドキュメントがリストに表示されます。

  8. 既存のドキュメントのファイル情報を編集するには、ドキュメントを選択し、「編集」をクリックして、手順3-7を繰り返します。

  9. 終了したら、「承認」をクリックします。「ドキュメント」タブ・ラベルのテキストの色が変更され、「承認」ボタンは非承認に変わります。

タスク4   「リレーションシップ」タブの承認

「リレーションシップ」タブを承認するには、次の手順を実行します。

  1. 選択したアセットの「リレーションシップ」タブをクリックします。

  2. 「追加」ボタンをクリックします。リレーションシップの追加ダイアログが表示されます。

  3. 「検索」またはすべてのアクティブのリスト・ボタンを使用して、ダイアログの「アセット」セクションにアセットを表示します。

  4. リストからアセットを選択します。

  5. 「リレーションシップ・タイプ」リストを使用して、2つのアセット間の適切なリレーションシップを選択します。

  6. 「OK」をクリックします。

  7. 必要に応じて、他のアセット・リレーションシップを追加します。

  8. 終了したら、「承認」をクリックします。「リレーションシップ」タブ・ラベルのテキストの色が変更され、「承認」ボタンは非承認に変わります。

タスク5   「管理」タブの承認

Oracle Enterprise Repositoryのすべてのアセットに「管理」タブがあります。「管理」タブを使用して、次のことを実行します。

  • アセットの作成済、発行済、受入れ済ワークフローを追跡します。

  • 他のタブの情報をレビューおよび承認するためにユーザーを割り当てます。

  • アセットのステータスを変更します。詳細は、9.7項「アセット・ステータスについて」を参照してください。

  • アセットのノートおよびレビューを表示します。

「管理」タブを承認するには、「登録」ボタンをクリックします。9.6.2.2項「登録プロセスの完了」で説明されているように、このアセットは登録プロセスの完了後に登録されます。


注意:

登録されたアセットに、承認されていないタブがある場合があります。

9.6.2.2 登録プロセスの完了

タブが承認された後(タスク5「「管理」タブの承認」で説明されているように、特に「管理」タブ)、アセット・エディタの「ファイル」メニューから「保存」をクリックして登録プロセスを完了します。これでアセットが登録されます。適切な権限を持つユーザーは、それをOracle Enterprise Repositoryで検出できるようになります。

9.6.3 アセットへのノートの追加

アセット・エディタからアセットにノートを追加できます。

アセットにノートを追加するには、次の手順を実行します。

  1. アセット・エディタの「ファイル」メニューから、「ノートの追加」をクリックします。ノートの追加ダイアログが表示されます。

  2. テキスト・ボックスに適切な情報を入力します。

  3. 「OK」をクリックします。アセットの「管理」タブの「ログ」セクションにあるリストにノートが追加されます。(「ログ」セクションで「リフレッシュ」ボタンをクリックする必要がある場合があります。)

9.7 アセット・ステータスについて

レジストラは、アセット・エディタの「管理」タブを使用して、アセットにステータスを割り当てることができます。

  • アクティブ

    使用可能なアセットに割り当てられるステータス。

  • 非アクティブ

    リポジトリ内にあるが、一般用途で使用できないアセットに割り当てられるステータス。非アクティブ・アセットは、再度アクティブにしたり、リタイヤしたりすることができます。非アクティブ・アセットは検索に表示されますが、使用するために選択することはできません(使用 - ダウンロード・ボタンは表示されません)。

  • リタイア

    一般用途からリタイヤされる、リポジトリ内のアセットに割り当てられるステータス。リタイア済のアセットは、再度アクティブにしたり、非アクティブにしたりすることができます。リタイヤ済のアセットは、使用するために選択することはできません(使用 - ダウンロード・ボタンは表示されません)。このアセットは検索にも表示されませんが、リポジトリのアクティブ・アセットまたは非アクティブ・アセットに対する関連アセットとして使用できます。

  • 削除済

    リポジトリから削除されるアセットに割り当てられるステータス。削除済アセットは、復元したり再度ステータスを割り当てることはできません。

9.7.1 アセットのステータスの割当てまたは変更

この手順は、アセット・エディタで実行されます。アセットのステータスに対する変更は、アセット・エディタで自動的に保存されます。

  1. 「検索」を使用するか、アセット・エディタのファイル・ツリーを参照して、変更するソース・アセットまたはコンプライアンス・テンプレートを見つけます。

  2. 「管理」タブをクリックします。

  3. 図9-22に示すように、「ステータス」リストで、アセットに割り当てられるステータスを選択します。

    図9-22 「ステータス」リスト

    図9-22の説明が続きます
    「図9-22 「ステータス」リスト」の説明


    注意:

    割り当てられたステータスに応じて、アセットはツリーで表示されなくなるか(「削除済」)、ユーザー検索に使用できなくなります(「リタイア」)。

9.8 アセットの削除

Oracle Enterprise Repositoryでアセットを削除するには、次の手順を実行します。


注意:

アセット・エディタの起動がロールで許可されているユーザー(アセット・エディタの起動権限を付与されているユーザーのみが、表示できるアセットを削除できます。ユーザー・ロールとそれらに関連付けられている権限の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository開発者ガイド』のユーザー・ロールの説明に関する項を参照してください。


注意:

これは、OER 12cの新機能です。以前のバージョンのOERからアップグレードする場合、以前のバージョンでアセット・エディタの起動権限が付与されていたユーザーはアセットを削除できるようになることを理解しておく必要があります。

  1. 左側のパネルで、「アセット」をクリックします。

  2. 「すべてをリスト」をクリックするか、削除するアセットを検索します。

  3. 「検索結果」画面からアセットを削除するには、削除する各アセットの横にあるチェック・ボックスを選択し、「削除」をクリックします。この方法を使用して複数のアセットを同時に削除できます。