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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository管理者ガイド
12c リリース 1 (12.1.3)
E59479-02
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6 BI Publisherでのレポートの構成

この章では、Oracle Enterprise Repositoryでのレポート用にBusiness Intelligence (BI) Publisherを構成する方法について説明します。


注意:

Oracle BI Publisherの使用制限付きライセンスがOERに含まれています。このライセンスにより、OERに含まれるレポートを使用できます。独自のカスタム・レポートを作成する場合は、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionの完全なライセンスを取得してください。

この章には、次のセクションがあります。

6.1 Oracle Enterprise Repository事前構成済BI Publisherコンテンツのデプロイ

Oracle Enterprise Repositoryは、すべてのレポートのエントリ・ポイントです。レポートをホストするには、BI PublisherおよびOracle Enterprise Repositoryを相互作用するように構成する必要があります。


注意:

この説明は、Oracle Enterprise Repositoryのレポートをホストする専用のBI Publisher 11gがインストールされていることを前提としています。

BI Publisherでは、BI Publisherのユーザー、ロール、レポートおよび構成をホストするために、BI Publisher内部のリポジトリが使用されます。このリポジトリは、Oracle Enterprise Repositoryとの統合向けに開発されたBI Publisherコンテンツに置き換えられます。

6.1.1 Oracle Enterprise RepositoryでのBI Publisherの構成


注意:

10gレポートを11gに移行しようとしないでください。

Oracle Enterprise Repository-BI Publisherコンテンツをデプロイするには、次の手順を実行します。

  1. データベースのパッケージ化されたコンテンツ・アーカイブを見つけます。レポートは、Oracle Enterprise Repositoryデプロイメントの<ORACLE_HOME>/oer/modules/tools/solutions/reportsディレクトリにあります。

    このディレクトリに、12.1.3.0.0-OER-BIP11gReports.zipがあります。これには、各データベースに対応する3つのフォルダが含まれています。各フォルダには、OERのレポートのみが含まれています。

  2. BI Publisherアプリケーション・サーバーを停止します。

  3. 適切なデータベース・フォルダからOERフォルダをBI PublisherのReportsディレクトリにコピーします。

    domain/config/bipublisher/repository/Reports

  4. BI Publisherアプリケーション・サーバーを再起動します。

  5. Webコンソールhttp://hostname:port/xmlpserverを開いて、BI Publisher構成を確認します。OERフォルダがShared Foldersディレクトリに表示されることを確認します。

6.2 セキュリティ・モデルについて

BI Publisherは、固有のセキュリティ・モデルではなくEnterprise Managerを使用してユーザーおよびロールを管理します。セキュリティ・モデルの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド』を参照してください。

6.2.1 管理者ユーザー

管理者ユーザーおよびパスワードは、インストール時に決定されます。このユーザーおよびパスワードは、OERへのデータベース接続の設定、OERユーザーおよびロールの構成、およびBI Publisherでのデータソースの設定に必要です。


注意:

BI Publisherでは、パスワードの大文字と小文字は区別されます。

6.2.2 OERユーザーおよびOER_REPORTSロール

BI Publisher WLSコンソールを使用してOERユーザーを作成します。このユーザーにBIグループを適用します。OERユーザー資格証明を使用してBI Publisherコンソールにログインすることで、ユーザー・アカウントを確認します。Shared Folders->OERフォルダのレポートを表示します。

6.2.3 レポート・フッターのローカル・タイムゾーンの設定

レポート・フッターに正しいタイムゾーンを表示するには、OERユーザー・アカウントに対してBI Publisherでタイムゾーンを設定します。

  • OERユーザーとしてサインインし、BI Publisherコンソールの右上のセクションの「次としてサインイン<username>」リンクにある「アカウント」リンクを選択してタイムゾーン設定を変更します。

6.3 Oracle Enterprise RepositoryのJDBCデータソースの構成

JDBC情報を更新するには、次の手順を実行します。

  1. BI Publisherに管理者としてログインします。

  2. 管理」タブをクリックします。

  3. 「データソース」セクションで、OER - 「JDBC接続」リンクを選択します。


    注意:

    これは、大文字と小文字が区別されます。

  4. データソースの更新画面で、Oracle Enterprise Repositoryのデータベースをポイントするように接続文字列を変更します。

    Oracle Databaseのバージョンに応じて、Oracle Databaseに対して次のいずれかのドライバ・タイプを選択できます。JDBCライブラリ・ファイル(JAR)はBI Publisherサーバー・インストールの一部としてインストールされるため、その他のJarファイルは必要ありません。

    • Oracle 11g

    • Oracle 12c

    Oracle JDBC接続の例:



    データベース・ドライバ・クラス oracle.jdbc.OracleDriver
    接続文字列 jdbc:oracle:thin:@[HOST]:[PORT]:[DB_NAME]
    jdbc.oracle.thin:@machine.example.com:1521:oer

  5. 接続のテスト」ボタンをクリックして、BI Publisherがデータベースにアクセスできることを確認します。

  6. 「適用」をクリックして変更を保存します。

6.4 BI Publisherサーバーの構成 - キャッシュ有効期限

デフォルトでは、Oracle Enterprise Repositoryのすべてのレポートで、レポート・データ生成時のデータベース・ラウンドトリップを削減するためにドキュメント・キャッシュが使用されます。データがキャッシュされる一方で、レンダリングされたレポートに常にOracle Enterprise Repositoryでの最新のアクティビティが表示されるとはかぎりません。キャッシュ有効期限の設定は、レポートの2回目以降の表示用にBI Publisherでデータをリフレッシュする必要がある頻度によって変わります。キャッシュ有効期限のBI Publisherでのデフォルト値は30です。この値を変更するには、次の手順を実行します。

  1. BI Publisherに管理者としてログインします。

  2. 管理」タブをクリックします。

  3. 「システム・メンテナンス」セクションで、「サーバー構成」リンクを選択します。

  4. 「キャッシュ」セクションで、「キャッシュ有効期限」(分単位)を指定し、「適用」をクリックして変更を適用します。


注意:

レポートがBI Publisherによってレンダリングされる場合、結果はレポート用に検出されたデータによって異なります。データが存在するようになるまで、BI Publisherによって返されるレポートは一貫性がない場合があります。

6.5 レポートを有効にするためのOracle Enterprise Repositoryシステム設定の構成

Oracle Enterprise Repositoryには、各種レポートへの一連のリンクが含まれたレポート・ページがあります。これらのレポートはBI Publisherインスタンスによってホストされるため、レポートをホストするためにBI Publisherインスタンスをインストールおよび構成する必要があります。Oracle Enterprise Repositoryの「レポート」ページのすべてのリンクは、Oracle Enterprise Repositoryのインストール直後は不完全です。すべてのレポート・リンクに、プロトコル、ホスト名、ポート、Webアプリケーション名および親ディレクトリを指定するシステム設定があります。レポートを実行する前に、このシステム設定を構成する必要があります。

システム設定の構成

  1. システム管理者または管理ロールを持つユーザーとしてOracle Enterprise Repositoryにログインします。

  2. Oracle Enterprise Repositoryの「管理」ページで、「システム設定」をクリックします。

  3. 「検索」テキスト・ボックスで、システム設定のリストをフィルタ処理するためにレポートと入力します。

  4. 「レポート」セクションで、レポートの有効化(cmee.reports.enabled)をTrueに設定します。

  5. レポート・サーバーURL (oracle.reports.server.url)をhttp:/</HOSTNAME>:<PORT>/xmlpserver/OERに設定します(ホスト名およびポートはBI Publisherインストールと一致させます)。

    レポート・サーバーURLプロパティが正しく構成されていない場合、「レポート」ページに次のメッセージが表示されます。

    レポート・サーバーURLのシステム設定を設定してください。これが正しく設定されるまで、レポートを実行できません。

  6. システム設定「レポート・サーバー・エンドポイントURL」(oracle.reports.server.endpoint.url)をhttp:/<HOSTNAME>:<PORT>/xmlpserver/services/PublicReportServiceに設定して、その他の資格証明がなくてもOERユーザーがBI Publisherレポートにアクセスできるようにします。

    OERユーザーのレポートへのアクセスは、1.4項「アクセス設定」で説明されているように、基本アクセス設定によって設定されます。

  7. システム設定「レポート・サーバー・ユーザー名」および「レポート・サーバー・パスワード」を、6.2.2項「OERユーザーおよびOER_REPORTSロール」で作成したOER BI Publisherアカウントのユーザー名およびパスワードに設定します。

  8. システム設定を保存します。

  9. 「レポート」セクションに移動して、システム設定が正しく構成されていることを検証します。

  10. 任意のレポートを実行します。

    ブラウザにBI Publisherへのアクティブ・セッションがない場合は、BI Publisherの「ログイン」画面が表示されます。BI Publisherに正常にログインすると、レポートが表示されます。

    レポートを実行すると、BI PublisherのURLに対して新しいブラウザ・ウィンドウが開きます。Oracle Enterprise Repositoryによって生成されたURLとBI Publisherによって生成されたURLを比較すると、レポート・サーバーURLシステム設定の構成エラーの診断に役立ちます。

  11. レポートが正常に実行されるまで、この項で説明した手順を繰り返します。レポートで「検索結果が見つかりません」が返された場合は、Oracle Enterprise Repositoryの「アセット」タブでキーワード検索を実行します。


    注意:

    要求したレポートとは異なるレポートがInternet Explorerから返された場合は、表示するたびに変更を確認するように「インターネット一時ファイル」を変更します。

6.6 レポートの操作

この項では、図6-1に示すように、「レポート」ページで利用可能なOracle Enterprise Repositoryのレポートについて説明します。

図6-1 Oracle Enterprise Repositoryの「レポート」ページ

図6-1の説明が続きます
「図6-1 Oracle Enterprise Repositoryの「レポート」ページ」の説明

6.6.1 レポート・タイプについて

この項では、Oracle Enterprise Repositoryのレポート・タイプについて説明します。

プロジェクト・ポートフォリオ生産性レポート

プロジェクト・ポートフォリオ生産性レポートには、プロジェクト・チームの生産性全体(規定されるアセット使用要件に関するコンプライアンスのレベル、既存のアセット・ポートフォリオを活用することで実現した価値など)が示されます。レポートは、アセット・ポートフォリオに対する各プロジェクト・チームの貢献度にも着目します。プロジェクト・ポートフォリオ生産性レポートには、次の項目があります。

  • アセット生産性の詳細(プロジェクト別) (アセット生産性の追跡機能を有効にする必要があります)。

    プロジェクトで使用される個々のアセットと、アセットの使用による節約時間を示します。マネージャは、このレポートを使用して、アセットの再利用に関してグループまたは個人に報酬を与えることができます。設計者やレジストラは、レポートを使用して、ポートフォリオでの新たな基準を見極めることができます。また、マネージャは、このレポートを使用して、クライアントに対して生み出される価値を数値化することもできます。

  • アセット使用(プロジェクト別)

    プロジェクトで使用される個々のアセットと、アセットの使用による節約時間を示します。マネージャは、このレポートを使用して、アセットの再利用に関してグループまたは個人に報酬を与えることができます。設計者やレジストラは、レポートを使用して、ポートフォリオでの新たな基準を見極めることができます。また、マネージャは、プロジェクト・リーダーとともにこのレポートを使用して、クライアントに対して生み出される価値を数値化することもできます。

  • プロジェクト・コンプライアンス(コンプライアンス・テンプレートを使用すると仮定)

    プロジェクトに適用されるコンプライアンス・テンプレートと、プロジェクトがテンプレートに従っているかどうかを示します。

アセット・ポートフォリオ管理レポート

主に設計者とレジストラによって使用されます。これらのレポートは、アセット・ポートフォリオの品質、ステータスおよび価値を示します。また、これらのレポートは、アセットの需要と供給を監視し、アセット・ポートフォリオの分類の絞込みに役立ちます。このグループ内に含まれるレポートは次のとおりです。

  • アセット・ポートフォリオ・ポリシー・ステータス

    組織のアセット・ポートフォリオ全体に関して、ポリシー・ステータス(可、不可、不明)の概要を示します。このレポートを使用すると、ユーザーは、各ステータスのアセットのリスト(たとえば、不可となるすべてのアセット)を表示できます。詳細なレポートには、各アセットに適用されるすべてのポリシーと、すべてのポリシー・アサーションのステータスがリストされます。

  • アセット・ポートフォリオの評価

    使用されるアセットの数、各アセットの使用頻度、および再利用による節約時間の合計を示します。設計者とレジストラは、このレポートを使用して、最も重要で価値のあるアセットを検索できます。

  • アセット評価

    コンシューマによるアセットの評価を示します。設計者とレジストラは、レポートを使用して、アセットについて判断された価値を図で示すことができ、プロデューサとメインテイナは、レポートをフィードバック・メカニズムとして使用できます。

  • アセットの拒否

    プロジェクトでの使用に関してアセットが拒否された理由を示します。設計者とレジストラは、このレポートを使用して、特定のアセットの需要レベルを測定でき、プロデューサとメインテイナは、レポートをフィードバック・メカニズムとして使用できます。

  • アセット・ステータス

    アセットの名前、タイプおよびステータス(アクティブ、非アクティブなど)を示します。レジストラは、このレポートを使用して、アセット・ポートフォリオに必要なアセット・ライフサイクル・メンテナンスのレベルを決定できます。

  • アセット使用(プロジェクト別)

    プロジェクトで使用される個々のアセットと、アセットの使用による節約時間を示します。マネージャは、このレポートを使用して、アセットの再利用に関してグループまたは個人に報酬を与えることができます。設計者やレジストラは、レポートを使用して、ポートフォリオでの新たな基準を見極めることができます。また、マネージャは、プロジェクト・リーダーとともにこのレポートを使用して、クライアントに対して生み出される価値を数値化することもできます。

  • コンシューマによってレポートされたアセット価値(アセット別)

    アセット関連の、コンシューマによってレポートされた節約と、アセットの予測値を示します。マネージャは、このレポートを使用して、実質予測時間の計算に使用される数値を絞り込むことができます。設計者とレジストラは、このレポートを使用して、レジストリで最も使用され価値のあるアセットを特定できます。プロデューサとメインテイナは、このレポートを使用して、コンシューマが実感した実際のアセット価値を決定し、レジストリのアセットに対する進行中の変更や強化を特定できます。

  • ポリシー・ステータス・レポート

    組織のポリシー・ポートフォリオのすべてのポリシーの概要と、ステータスが可、不可、または不明のアセットの数を示します。このレポートは、各ポリシーで管理されるアセットの詳細リストと、ステータスが可、不可または不明のアサーションの数も示します。

  • 検索条件

    各検索パラメータの結果の数を示します。設計者とレジストラは、このレポートを使用して分類を定義できます。

  • 結果が作成されない検索

    結果が作成されなかった検索の検索パラメータを示します。最終的には、レジストリ内の需要が満たされなかった領域が示されます。レジストラと設計者は、このレポートを使用して分類を絞り込むことができます。

  • 最新の結果を作成する検索

    最新の結果を戻した検索の検索パラメータを示します。このレポートは、設計者やレジストラによって使用され、ユーザーがレジストリ内の必要な情報を検索するかどうかを判断できます。レポートは、分類の絞込みにも使用できます。

  • 発行済アセットのステータス

    承認サイクルのアセットのステータスを示します。レジストラは、このレポートを使用して、作業が必要なアセットのスケジュールを決定できます。

  • アセットを通知するサブスクライバ

    アセット情報に対する特定のサブスクライバを示します。このレポートは、設計者やレジストラによって使用され、ポートフォリオのアセットに関する需要レベルを決定できます。

アセット・リリース管理レポート

アセットのプロデューサやメインテイナによって主に使用されます。これらのレポートは、アセットの絞込みや強化についてこれらのユーザーに通知し、コンシューマ・コミュニティやプロジェクトの使用に対するアセット変更の影響を決定します。また、これらのレポートによって、変更が通知される必要がある利害関係者が特定されます。アセット・リリース管理レポートには次のオプションがあります。

  • アセットのデプロイ

    デプロイされるアセットの名前と、そのアセットが関連付けられるプロジェクトの名前を示します。プロデューサ、メインテイナおよびプロジェクト・リーダーによって使用され、アセットに対する変更の影響を評価します。

  • アセットの使用

    特定のプロジェクトで使用するために選択されたアセットをリストします。プロデューサ、メインテイナおよびプロジェクト・リーダーによって使用され、アセットに対する変更の影響の可能性を評価します。

  • アセット評価

    コンシューマによるアセットの評価を示します。設計者とレジストラは、レポートを使用して、アセットについて判断された価値を図で示すことができ、プロデューサとメインテイナは、レポートをフィードバック・メカニズムとして使用できます。

  • アセットの拒否

    プロジェクトでの使用に関してアセットが拒否された理由をリストします。設計者とレジストラは、このレポートを使用して、特定のアセットの需要レベルを測定でき、プロデューサとメインテイナは、レポートをフィードバック・メカニズムとして使用できます。

  • コンシューマによってレポートされたアセット価値(アセット別)

    アセット関連の、コンシューマによってレポートされた節約と、アセットの予測値を示します。マネージャは、このレポートを使用して、実質予測時間の計算に使用される数値を絞り込むことができます。設計者とレジストラは、このレポートを使用して、レジストリで最も使用され価値のあるアセットを特定できます。プロデューサとメインテイナは、このレポートを使用して、コンシューマが実感した実際のアセット価値を決定し、レジストリのアセットに対する進行中の変更や強化を特定できます。

  • アセットを通知するサブスクライバ

    アセット情報に対する特定のサブスクライバを示します。このレポートは、設計者やレジストラによって使用され、ポートフォリオのアセットに関する需要レベルを決定できます。

パフォーマンス・レポート

これらのレポートでは、個々のユーザーが、組織への貢献度の値を数値化できます。また、組織でのプロデューサ、コンシューマおよびプロジェクト・リーダーのパフォーマンスに関して、部門長に通知します。Oracle Enterprise Repositoryに現在含まれているパフォーマンス・レポートは次のとおりです。

  • アセットの使用(プロジェクト別)

    プロジェクトで使用されるアセットと、アセットの使用による節約時間を示します。マネージャは、このレポートを使用して、アセットの再利用に関してグループまたは個人に報酬を与えることができます。設計者やレジストラは、レポートを使用して、ポートフォリオでの新たな基準を見極めることができます。また、マネージャは、プロジェクト・リーダーとともにこのレポートを使用して、クライアントに対して生み出される価値を数値化することもできます。

プログラム管理レポート

各種マネージャによって主に使用されます。これらのレポートは、プログラムが組織にもたらす価値(ROI)を公開し、プログラムが正常に目標を達成するかどうか、およびプログラムの成長と進捗を示し、インセンティブやガバナンスの基盤としての役割を果たします。プログラム管理レポートには次のオプションがあります。

  • アクティブおよび非承認ユーザーのログイン

    アクティブおよび非承認ユーザーの名前と、そのユーザーがログインした時間を示します。システム管理者またはセキュリティ管理者は、このレポートを使用して、レジストリ・ライセンスを再度割り当てることができます。

  • ログインしたことがないアクティブおよび非承認ユーザー

    一度もログインしたことがない、アクティブおよび非承認ユーザーの名前を示します。システム管理者またはセキュリティ管理者は、このレポートを使用して、レジストリ・ライセンスを再度割り当てることができます。

  • アセット・ポートフォリオの評価

    使用されるアセットの数、各アセットの使用頻度、および再利用による節約時間の合計を示します。設計者とレジストラは、このレポートを使用して、最も重要で価値のあるアセットを検索できます。

  • コンシューマによってレポートされたアセット価値(アセット別)

    アセット関連の、コンシューマによってレポートされた節約と、アセットの予測値を示します。マネージャは、このレポートを使用して、実質予測時間の計算に使用される数値を絞り込むことができます。設計者とレジストラは、このレポートを使用して、レジストリで最も使用され価値のあるアセットを特定できます。プロデューサとメインテイナは、このレポートを使用して、コンシューマが実感した実際のアセット価値を決定し、レジストリのアセットに対する進行中の変更や強化を特定できます。

  • パスワード・イベント・ログ

    ユーザーに対して行われたパスワードの変更を示します。このレポートは、セキュリティ管理者やシステム管理者によって使用され、セキュリティ違反を特定できます。

  • 発行ステータス(プロデューサ別)

    プロデューサの名前、発行および登録されたアセットの数、使用インスタンスの数、アセット・コンシューマによる予測節約時間を示します。

  • アセットを通知するサブスクライバ

    アセット情報に対する特定のサブスクライバを示します。このレポートは、設計者やレジストラによって使用され、ポートフォリオのアセットに関する需要レベルを決定できます。

6.6.2 カスタム・レポートの追加

Oracle Enterprise Repositoryでは、「レポート」ページにカスタム・レポートを追加できます。すべてのカスタム・レポートは、Oracle Enterprise Repositoryに対して外部のレポート・エンジンによって生成され、URLで公開される必要があります。「レポート」ページでは、カスタム・レポートに名前と説明を加えて、そのレポートへのリンクを作成できます。


注意:

Oracle BI Publisherの使用制限付きライセンスがOERに含まれています。このライセンスにより、OERに含まれるレポートを使用できます。独自のカスタム・レポートを作成する場合は、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionの完全なライセンスを取得してください。


注意:

カスタム・レポートがこの方式で追加される場合、Oracle Enterprise Repositoryの今後のアップグレード時に、レポートを含むディレクトリをバックアップして保護する必要があります。

6.6.2.1 概要

Oracle Enterprise Repositoryレポート・サブシステムは、.toc (目次)、.jod (内部レポートGUIのXML表現)、.xml (Oracle Enterprise Repositoryレポート定義)の各ファイルの集合で構築されます。これらのファイルは、Oracle Enterprise Repository WebアプリケーションのWEBINF/config/reportsディレクトリ内にあります。カスタム・レポートを構築するには、.tocファイルを変更し、.xmlファイルを作成する必要があります。.jodファイルは、このカスタマイズとは関係ないため、変更する必要はありません。

Oracleでは、「レポート」ページの「カスタム」セクションの下に、目次用のcustom.tocファイルを備えています。customreports.xmlファイルも含まれており、このファイルをコピーして、レポートに関連する名前を付ける必要があります。

6.6.2.2 構成手順

Oracle Enterprise Repositoryでカスタム・レポートを構成する手順は次のとおりです。

  1. Oracle Enterprise RepositoryのデプロイされたインスタンスのWEB-INF/config/reportsディレクトリを参照します。

  2. customreports.xmlを、レポートを表す新しい名前にコピーします。拡張子は.xmlにしてください(CustomerReportA.xmlなど)。

  3. customreports.xmlに名前を付けて説明し、そのレポートへのリンクを追加するため、次のように編集します。

    • <report>要素には、レポートに一意の短い名前を示す必要があるパラメータ名があります。ファイル名をお薦めします(<report name='CustomerReportA'>など)。

    • <displayName>要素の値は、「レポート」ページの「カスタム」セクション内に表示されるラベルです(<displayName>Report A</ displayName>など)。

    • <description>要素の値は、「レポート」ページに表示される説明です(<description>This describes Report A.</description>など)。

    • <externalLink>要素の値は、レポートのURLになります。このURLがレポートを実行します。(<externalLink>http://www.example.com/reports/CustomerReportA?cmd=execute</externalLink>など)。

  4. コピーして変更したcustomreports.xmlファイルをWEB-INF/config/reportsディレクトリに保存します。これは、Oracle Enterprise Repositoryがすべてのレポート・ファイルを検索する場所です。これでレポートが作成されました。

  5. custom.tocファイルを編集して、新規作成されたレポートを、Oracle Enterprise Repositoryの「レポート」領域に追加します。

    • <report>要素は、レポートの名前を指定します。レポートの.xmlファイルに表示される内容に同じテキストを使用します。ファイル名をお薦めします。(<report name='CustomerReportA'>など)

  6. レポートのcustom.tocファイルと.xmlファイルをバックアップします。これらのコピーは、アップグレードによるファイルのリセット以降に行われるアップグレードの後に必要です。

  7. アプリケーション・サーバーを再起動します。

6.6.3 レポートの実行

この手順は、「レポート」ページで実行されます。レポートを実行するには、Oracle Business Intelligence Publisher (BI Publisher)をインストールして構成する必要があります。

  1. サイドバーのリストからレポートを選択します。レポート・フォームによって、新しいブラウザ・ウィンドウにBI Publisherが開きます。

  2. BI Publisherのユーザー名を使用してBI Publisherにログインします。このユーザー名は、Oracle Enterprise Repositoryのユーザー名とは異なります。

  3. レポート上部にあるパラメータ値を選択します。

  4. カレンダ・アイコンをクリックしてカレンダを起動し、「開始」と「終了」の日付を選択します。各レポートの日付は、デフォルトで年度の開始日から現在までの範囲に設定されています。

  5. レポートにその他のパラメータを適宜選択します。

  6. 「ソート順序」を選択します。

  7. 「テンプレート」リストをクリックして、レポートの出力形式を選択します。デフォルトでは、HTMLテンプレートが表示されます。

  8. 「表示」をクリックします。レポートが生成されます。