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Oracle® Database 2日でデータベース管理者
12c リリース1 (12.1)
B71307-08
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10.1.2 パフォーマンス・ハブを使用したパフォーマンスの監視

パフォーマンス・ハブを使用すると、指定した期間に使用可能なすべてのパフォーマンス・データが表示されます。期間を選択すると、パフォーマンス情報がパフォーマンス・サブジェクト・エリアに基づいて収集および表示されます。

この項には次のトピックが含まれます:

リアルタイム・データを選択した場合、データ・ポイントが毎分使用可能であるため、より詳細なデータが表示されます。

履歴データを選択した場合は、異なるメトリックごとに分類されたより詳細なデータが表示されますが、データ・ポイントは自動ワークロード・リポジトリ(AWR)の間隔(通常、1時間)に平均化されます。

期間に対してリアルタイム・データまたは履歴データのいずれを選択するかによって、パフォーマンス・ハブで使用可能なタブが異なります。

次の表では、パフォーマンス・ハブのタブについて説明し、各タブが使用可能な場合(リアルタイム・データを選択した場合、履歴データを選択した場合、または両方のデータを選択した場合)を示します。

パフォーマンス・ハブのタブ名 説明 使用可能な場合

サマリー

「サマリー」タブには、指定した期間のシステムのパフォーマンスの包括的ビューが表示されます。

パフォーマンス・ハブ・ページに過去1時間のリアルタイム・データが表示されると、このタブには、プロセスの実行、メモリー割当て、カテゴリ別のデータベース・アクティビティおよび過去1時間のI/Oデータのサマリーが表示されます。

パフォーマンス・ハブ・ページに履歴データが表示されると、このタブには、カテゴリ別の平均アクティブ・セッションの待機、1秒当たりのプロファイルのロード、アクティブなセッション・アクティビティ、データベース・インスタンスおよび他のプロセスごとのホストCPU使用率、1秒当たりのI/Oリクエスト(読取りおよび書込みリクエスト)および選択した期間のメモリー使用量のサマリーが表示されます。

「期間の選択」フィールドでリアルタイム・データまたは履歴データを選択した場合

RAC

「RAC」タブは、EM ExpressがOracle RACデータベース(クラスタ・データベース)で使用されている場合にのみ表示されます。

リアルタイム・データを選択した場合、このタブには、グローバル・キャッシュ・アクティビティ情報、アクティビティのブレークダウン(平均アクティブ・セッション)およびインスタンスごとのリソース使用量(CPU、I/O、メモリー)が表示されます。

履歴データを選択した場合、このタブには、選択した期間のグローバル・キャッシュ・アクティビティ情報、アクティビティのブレークダウン(平均アクティブ・セッション)およびインスタンスごとのリソース使用量(CPU、I/O、メモリー)が表示されます。

「期間の選択」フィールドでリアルタイム・データまたは履歴データを選択した場合

アクティビティ

「アクティビティ」タブには、アクティブ・セッション履歴(ASH)分析が表示されます。これにより、選択した期間におけるASHの平均アクティブ・セッションに詳細にドリルダウンできます。

このタブを使用すると、平均アクティブ・セッション・ディメンションを選択し、選択した期間のそのディメンションの上位アクティビティを表示できます。たとえば、SQL文と、選択した期間に平均アクティブ・セッションの上位アクティビティを持つユーザー・セッションを表示できます。

「期間の選択」フィールドでリアルタイム・データまたは履歴データを選択した場合

ワークロード

ワークロード・プロファイル・チャートには、過去60分間のユーザー・コール、解析コール、REDOサイズおよびSQL*Netのパターンがリアルタイム・モードで表示されます。「セッション」チャートにはログオン率、現在のログオンおよびオープン・カーソルが表示されます。SQL_IDをクリックすると、そのSQL文の詳細を含むSQLの詳細ページが表示されます。

「期間の選択」フィールドでリアルタイム・データまたは履歴データを選択した場合

監視対象SQL

このタブを使用すると、選択した期間に実行中であったか完了した監視対象のSQL文に関する情報を表示できます。

表には、監視対象のSQL文の実行に関する情報が表示されています。「ステータス」列に緑色の回転アイコンがある場合は、選択した期間に監視対象の文が完了しませんでした。赤の十字は、エラーまたはセッションが終了したことが原因でSQLが完了しなかったことを示します。「ステータス」列にチェック・マークがある場合は、選択した期間に文の実行が完了しています。

SQL文は、CPUまたはI/O時間を5秒以上消費した場合にのみ監視されます。

文のステータス、文の期間、文のタイプ(SQL、PL/SQLまたはDBOP)、文のSQL ID、文のSQL計画ハッシュ、文を発行したユーザー、文がシリアル・ステートメントとして実行されたかパラレル・ステートメントとして実行されたか、データベースが文のCPUアクティビティ、I/Oまたはその他のアクティビティの実行に費やした時間、文に関連付けられた読取りおよび書込みリクエストとバイト、文の開始時間と終了時間などの情報を表示できます。

「SQL ID」をクリックすると、そのSQL文の詳細を含むSQLの詳細ページが表示されます。

「期間の選択」フィールドでリアルタイム・データまたは履歴データを選択した場合

ADDM

「ADDM」タブを使用すると、選択した期間にデータベース内で実行されたタスクに対して、Automatic Database Diagnostics Monitor (ADDM)によって検出されたパフォーマンスの結果と推奨事項を表示できます。

ADDM機能の詳細は、パフォーマンス自己診断: 自動データベース診断モニターを参照してください。

「期間の選択」フィールドでリアルタイム・データまたは履歴データを選択した場合

最新のADDM結果

「最新のADDM結果」タブを使用すると、過去5分間のADDM結果をリアルタイムで表示できます。

ADDM機能の詳細は、パフォーマンス自己診断: 自動データベース診断モニターを参照してください。

「期間の選択」フィールドでリアルタイム・データを選択した場合

データベース時間

「データベース時間」タブを使用すると、様々なメトリックのカテゴリ別の待機イベントを表示したり、選択した期間の様々なメトリックの時間の統計を表示することができます。

「期間の選択」フィールドで履歴データを選択した場合

リソース

「リソース」タブを使用すると、選択した期間のオペレーティング・システム・リソース使用状況統計、I/Oリソース使用状況統計およびメモリー使用状況統計を表示できます。

「期間の選択」フィールドで履歴データを選択した場合

システム統計

「システム統計」タブを使用すると、選択した期間の値ごと、1トランザクション当たりまたは1秒当たりのデータベース統計を表示できます。

「期間の選択」フィールドで履歴データを選択した場合

次の図は、「リアルタイム - 最近1時間」のデータが選択されている場合のパフォーマンス・ハブを示しています。

次の図は、履歴データが選択されている場合のパフォーマンス・ハブを示しています。

「パフォーマンス・ハブ」のデータを表示するには、次の手順を実行します。

  1. データベース・ホーム・ページ上部の「パフォーマンス」メニューから、「パフォーマンス・ハブ」を選択します。

    「サマリー」タブを含むパフォーマンス・ハブ・ページが表示されます。デフォルトでは、「パフォーマンス・ハブ」に過去1時間のリアルタイム・データが表示されます。

    「パフォーマンス・ハブ」にリアルタイム・データではなく履歴データを表示する場合は、「期間の選択」フィールドで異なる期間を選択します。

    上の図では、「期間の選択」フィールドで「履歴 - すべて」が選択されています。

  2. 「期間の選択」フィールドの下に日時ピッカーが表示されます。

    日時ピッカーの影付きブロック領域では、パフォーマンス統計が「パフォーマンス・ハブ」に現在表示されている期間を識別します。これは、「期間の選択」フィールドで選択した期間のサブセットです。

    「パフォーマンス・ハブ」に履歴データが表示されている場合、影付きブロック領域のいずれかの端部のユーザー制御をクリックしてドラッグすることによって、影付きブロック領域のサイズを増減できます。

    影付きブロック領域は、現在選択されているタブではなく、「パフォーマンス・ハブ」タブのすべてに統計が表示されている期間です。

  3. 「パフォーマンス・ハブ」に表示される任意のタブをクリックすると、そのタブにパフォーマンス・データが表示されます。
  4. 「PerfHubレポート」ボタンをクリックすると、パフォーマンス・ハブのアクティブ・レポートが生成され、「パフォーマンス・ハブ」タブの内容がHTMLファイルに保存されます。「PerfHubレポート」をクリックすると、「パフォーマンス・ハブ」のアクティブ・レポートに次のいずれかのレポート・タイプを選択するように求められます。
    • 基本: すべてのタブの基本情報がレポートに保存されます。

    • 標準: 基本レポート用のすべての情報が保存されます。また、「監視対象SQL」タブにある上位SQLのSQLモニター情報、およびADDMレポートも保存されます。

    • すべて: 基本レポート用のすべての情報が保存されます。また、「監視対象SQL」タブにある(上位SQLだけでなく)すべてのSQLのSQLモニター情報、およびすべてのタブの詳細レポートもすべて保存されます。

    その後で、アクティブ・レポートの保存先およびファイル名の入力を求めるプロンプトが表示され、そのファイル名と場所にレポートが生成されます。Webブラウザを使用してレポートを表示し、レポートの「パフォーマンス・ハブ」タブに移動します。

  5. 「パフォーマンス・ハブ」で履歴データが選択されている場合、「AWRレポート」ボタンをクリックすると、選択した期間のAWRレポートを生成できます。

    その後で、AWRレポートの保存先およびファイル名の入力を求めるプロンプトが表示され、そのファイル名と場所にレポートが生成されます。Webブラウザを使用して、レポートを表示します。

    関連項目:

    AWRの詳細は、『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照