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Oracle® Database 2日でデータベース管理者
12c リリース1 (12.1)
B71307-08
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9.8.3 Oracle Flashback Databaseを使用したデータベースの巻戻し

他のフラッシュバック機能とは異なり、Oracle Flashback Databaseは物理レベルで動作します。フラッシュバック・データベースを使用すると、現在のデータファイルが以前のある時点の内容に戻ります。結果はデータベースのPoint-in-Timeリカバリとほぼ同じですが、データファイルのリストアおよびリカバリの必要がないため、フラッシュバック・データベースの方が高速性に優れています。また、メディア・リカバリに比べてREDOデータ適用の必要性はわずかです。

フラッシュバック・データベースでは、データ・ブロックの旧バージョンへのアクセスにフラッシュバック・ログが使用され、アーカイブREDOログ・ファイルのデータも一部使用されます。フラッシュバック・データベースを使用してデータベースを修復するには、リカバリ設定の構成の説明に従って、フラッシュバック・ログが生成されるようにデータベースを構成する必要があります。

注意:

Oracle Recovery Manager (RMAN)のFLASHBACK DATABASEコマンドを使用して巻き戻すことができるのは、個々のプラガブル・データベース(PDB)ではなくマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)全体です。

フラッシュバック・データベース操作を行う手順

  1. RMANを使用したターゲット・データベースへの接続で説明されているとおりに、RMANをターゲット・データベースに接続します。
  2. 必要なSCN、リストア・ポイントまたはフラッシュバック・データベースを実行する必要がある時点を識別します。この例では、指定した時点にデータベースを巻き戻します。

    関連項目:

    SCNを判別し、このSCNまでデータベースをフラッシュバックする方法については、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  3. データベースを一貫性のある状態で停止し、インスタンスによってオープンされていないことを確認してからデータベースをマウントします。
    SHUTDOWN IMMEDIATE;
    STARTUP MOUNT;
    
  4. データベースを目的の時間にフラッシュバックします。

    この例では、TIME句で指定した時間にデータベース全体をフラッシュバックする必要があります。

    FLASHBACK DATABASE to TIME "TO_DATE('03/20/12','MM/DD/YY')";
    
  5. データベースを読取り専用でオープンし、いくつかの問合せを実行して、データベースの内容を検証します。

    次のコマンドは、データベースを読取り専用モードでオープンします。

    ALTER DATABASE OPEN READ ONLY;
    
  6. データベースの状態が適切であることを確認してから、RESETLOGSオプションを使用してデータベースをオープンすることによって、データベースを更新可能な状態にします。
    SHUTDOWN IMMEDIATE;
    STARTUP MOUNT;
    ALTER DATABASE OPEN RESETLOGS;