バックアップをクロスチェックすると、バックアップの物理的な状況をOracle Recovery Manager (RMAN)リポジトリ内の論理レコードと同期させることができます。たとえば、ディスク上のバックアップをオペレーティング・システム・コマンドで削除した場合は、クロスチェックでこの状況が検出されます。クロスチェックの後、バックアップの状態がRMANリポジトリに正確に反映されます。
ディスクへのバックアップは、RMANリポジトリに表示された場所のディスクにある場合、およびファイル・ヘッダーに破損がない場合、使用可能としてリストされます。テープへのバックアップは、バックアップがテープ上にある場合に使用可能としてリストされます。テープ上のファイル・ヘッダーの破損はチェックされません。欠落していたり破損しているバックアップは期限切れとしてリストされます。
個別のファイルをクロスチェックするには、次の手順を実行します。
「RMANを使用したターゲット・データベースへの接続」で説明されているとおりに、RMANをターゲット・データベースに接続します。
既存のバックアップのサマリーを表示して、クロスチェックするバックアップを決定します。
LIST BACKUP SUMMARY;
前のLIST
コマンドの出力から、クロスチェックするバックアップを識別します。
CROSSCHECK
コマンドを使用して、識別されたファイルをクロスチェックします。
バックアップ・セット1345をクロスチェックする場合:
CROSSCHECK BACKUPSET 1345; using channel ORA_DISK_1 crosschecked backup piece: found to be 'AVAILABLE' backup piece handle=/ade/b/191802369/oracle/work/orcva/RDBMS/backupset/2012_04_05/o1_mf_annnn_TAG20120405T075520_7qvdlrsl_.bkp RECID=1345 STAMP=779788520 Crosschecked 1 objects
データファイル1と5をクロスチェックする場合:
CROSSCHECK DATAFILECOPY 1,5;
すべてのファイルをクロスチェックするには、次の手順を実行します。
注意:
RMANリポジトリのすべてのバックアップ、特にテープのバックアップのクロスチェックには時間がかかります。個別のファイルのクロスチェックとは異なり、すべてのファイルのクロスチェックはスケジュールされたジョブとして処理されます。
関連項目:
マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)およびプラガブル・データベース(PDB)のバックアップをクロスチェックするために使用される構文の詳細は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・リファレンス』を参照してください