SRVCTLまたはCRSCTLを使用して、データベースおよびその他のアプリケーションのそれぞれにサーバー・プールを作成できます。SRVCTLを使用してサーバー・プールを作成する場合、この項で説明されているサーバー・プール属性のサブセットのみを使用できます。CRSCTLを使用してサーバー・プールを作成する場合、一連のサーバー・プール属性すべてを使用できます。
サーバー・プール属性は、サーバー・プールを作成および管理するために定義する属性です。
使用するユーティリティは、サーバー・プールでホスティングされているリソースのタイプによって決まります。Oracle Databaseをホスティングするサーバー・プールを作成するには、SRVCTLを使用する必要があります。中間層および中間アプリケーションなどのデータベース以外のリソースをホスティングするサーバー・プールを作成するには、CRSCTLを使用する必要があります。
SRVCTLを使用してサーバー・プールを作成するときに利用できるサーバー・プール属性は、次のとおりです。
-category
-importance
-min
-max
-serverpool
-servers
SRVCTLは、サーバー・プールの名前にora.を付加します。
関連項目:
詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。
CRSCTLを使用してサーバー・プールを作成すると、表3-1のリストで説明されているすべての属性を利用できます。
関連項目:
詳細は、「crsctl add serverpool」
を参照してください
表3-1 サーバー・プール属性
属性 | 値および書式 | 説明 |
---|---|---|
ACL |
次の書式の文字列を使用します。 owner:user:rwx,pgrp:group:rwx,other::r— |
サーバー・プールの所有者、および様々なオペレーティング・システムのユーザーとグループに付与する権限を定義します。サーバー・プールの所有者には、所有者になるオペレーティング・システム・ユーザーとそのユーザーに付与する権限を定義します。 このオプション属性の値は、明示的に上書きされないかぎり、サーバー・プールを作成するユーザーのACLに基づいてサーバー・プールの作成時に移入されます。その後、サーバー・プールの既存の権限に基づいて変更を行うことができる場合、この値は変更できます。 文字列は次のように指定します。
デフォルトでは、サーバー・プールを作成するクライアントのIDは user:user_name:rwx
group:group_name:rwx
サーバー・プールを作成するオペレーティング・システム・ユーザーはサーバー・プールの所有者であり、このサーバー・プールの |
|
サーバー名の文字列には次の書式を使用します。 server_name1 server_name2 ... |
Oracle Clusterwareは、この属性を自動的に管理します。この属性には、現在サーバー・プールに割り当てられているサーバーの空白区切りのリストが含まれています。 |
EXCLUSIVE_POOLS |
文字列 |
このオプション属性は、このサーバー・プールに割り当てられたサーバーが他のサーバー・プールと共有されるかどうかを示します。サーバー・プールは、この属性に同じ値を持つその他のサーバー・プールに対して相互に排他的であることを明示的に示すことができます。サーバー・プールに割り当てられたサーバーのセットに共通の単一サーバーがない場合、2つ以上のサーバー・プールは相互に排他的です。たとえば、サーバー・プールAおよびBの両方でこの属性の値が 最上位のサーバー・プールは、デフォルトでは、相互に排他的です。 |
IMPORTANCE |
0から1000の任意の整数 |
サーバー・プールの相対的な重要度で、 |
MIN_SIZE |
任意の負でない整数 |
サーバー・プールの最小サイズです。サーバー・プールに含まれるサーバーの数がこの属性で指定する数を下回る場合、Oracle Clusterwareは、この数が満たされるまで他のサーバー・プールからこのサーバー・プールにサーバーを自動的に移動します。 注意: このオプション属性の値によって、ハード制限は設定されません。クラスタが再構成されるたびにサーバー割当ての優先順位が制御されます。デフォルト値は |
MAX_SIZE |
任意の負でない整数または |
サーバー・プールに含めることができるサーバーの最大数です。この属性はオプションで、デフォルトでは、 注意: この属性の |
NAME |
文字列 |
サーバー・プールの名前で、これはサーバー・プールの作成時に指定する必要があります。サーバー・プール名は、ユーザーが作成したエンティティ(リソース、タイプ、サーバーなど)の名前のドメイン内で一意である必要があります。サーバー・プール名には、254文字の制限があり、プラットフォームでサポートされているすべての文字(感嘆符(!)、チルダ(~)および空白を除く)を使用できます。サーバー・プール名の先頭をピリオドまたはoraにすることはできません。 注意: SRVCTLを使用してサーバー・プールを作成すると、ユーティリティによってサーバー・プールの名前の先頭に「ora.」が追加されます。 |
PARENT_POOLS |
空白区切りのサーバー・プール名の文字列には次の書式を使用します。 sp1 sp2 ... |
この属性を使用して、ネストされたサーバー・プールを作成することができます。この属性に示されているサーバー・プールは、親サーバー・プールと呼ばれます。親サーバー・プールに含まれているサーバー・プールは、子サーバー・プールと呼ばれます。 注意: SRVCTLを使用してサーバー・プールを作成する場合、この属性は指定できません。 |
SERVER_CATEGORY |
文字列 |
登録されているサーバー・カテゴリの名前で、サーバーのカテゴリ化の一部として使用されます。Oracle Clusterwareの標準クラスタおよびOracle Flex Clusterには、デフォルトで サーバー・プールに割り当てられるサーバーを、サーバー属性に基づいて分類するには、 関連項目: サーバー属性のリストは |
SERVER_NAMES |
空白区切りのサーバー名の文字列には次の書式を使用します。 server1 server2 ... |
サーバー・プールに関連付けられている可能性がある候補ノード名のリスト。このオプションの属性に対して一連のサーバー名を指定しない場合、 候補ノード名として識別されるサーバー名は、現在アクティブなクラスタ・メンバーであることを確認する検証が行われません。この属性を使用して、クラスタにまだ追加されていない候補としてサーバーを定義します。
注意: |