次のチェックリストは、インストール前の必要な手順のリストを示しています。
このチェックリストを使用して作業を調整し、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストールを開始する前に、すべてのシステムおよび記憶域の準備と構成作業が完了していることを確認できます。
この項には、次のサーバー構成インストールのチェックリストが含まれます。
すべてのインストールで次のハードウェア・チェックリストを確認します。
表1-1 Oracle Grid Infrastructureのサーバー・ハードウェアのチェックリスト
チェック | 作業 |
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サーバー・ハードウェア |
サーバーの型、モデル、コア・アーキテクチャおよびホスト・バス・アダプタ(HBA)がOracle RACとともに動作することを確認します。 |
ネットワーク・スイッチ |
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実行レベル |
サーバーは実行レベル3または実行レベル5である必要があります。 |
ランダム・アクセス・メモリー(RAM)の要件 |
Cluster用Oracle Grid Infrastructureインストール用に4GB以上のRAM(Oracle RACをインストールする計画があるインストールを含む)。 |
一時ディスク領域の割当ての要件 |
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オペレーティング・システム |
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ストレージ・ハードウェア |
ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)またはネットワーク・アタッチ・ストレージ(NAS)が必要です。 |
Oracleソフトウェア用のローカル記憶領域 |
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Intelligent Platform Management Interface(IPMI) |
構成を完了し、インストールを実行するユーザーがIPMI管理者アカウント情報を利用できるようにします。 IPMIを使用する場合は、Baseboard Management Controller(BMC)インタフェースが構成されていることを確認し、インストール時の指示に従って管理アカウントのユーザー名およびパスワードを指定できるように用意します。 非標準のインストールで、インストール後に1つ以上のノード構成の変更が必要な場合は(たとえば、クラスタ・ノード上のBMCインタフェースの管理者のユーザー名およびパスワードを別のものにする場合は)、インストール後にBMCインタフェースを構成しなおすかどうかや、IPMI管理者アカウント情報を変更するかどうかを決定します。 |
すべてのインストールで次の環境チェックリストを確認します。
表1-2 Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACの環境構成
チェック | 作業 |
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グループおよびユーザーを作成します。 |
実行するデプロイメントで作成する必要があるグループおよびユーザーについては、第6.1項「Oracle Grid Infrastructureのグループ、ユーザーおよびパスの作成」を参照してください。インストール所有者には、リソース制限設定などの要件があります。グループおよびユーザーの名前には、ASCII文字のみを使用する必要があります。 |
ソフトウェア・バイナリのマウント・ポイント・パスを作成します。 |
ご使用のプラットフォームの『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』のOptimal Flexible Architectureに関する説明に記載されている、Optimal Flexible Architecture構成のガイドラインに従うことをお薦めします。 |
Oracleインベントリ(oraInventory)およびOINSTALLグループの要件を確認します。 |
Oracleインベントリ・ディレクトリは、システムにインストールされているOracleソフトウェアの中央インベントリです。プライマリ・グループがOracle Inventoryグループであるユーザーは、中央インベントリに書込みできるOINSTALL権限が付与されます。
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Gridホームのパス |
Gridホーム(Oracle Grid Infrastructure用に選択するOracleホームのパス)に、ASCII文字のみが使用されていることを確認します。 この制限には、ホームのパスによってはデフォルト名に使用されるインストール所有者ユーザー名に加えて、パスに選択する可能性があるその他のディレクトリ名も含まれます。 |
環境変数に システムに既存のインストール環境があり、同じユーザー・アカウントを使用して今回のインストールを行う場合、次の環境変数 |
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インストールのroot権限の委任オプションを確認します。 |
インストール中に、rootユーザーとして構成スクリプトを実行する必要があります。プロンプトに従ってrootとしてこれらのスクリプトを手動で実行するか、インストール時にroot権限の委任オプションを使用して構成情報およびパスワードを指定できます。 rootスクリプトを自動的に実行するには、インストール時に「構成スクリプトを自動的に実行」を選択します。自動構成オプションを使用するには、すべてのクラスタ・メンバー・ノードのrootユーザーが同じパスワードを使用する必要があります。
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すべてのインストールでこのネットワークのチェックリストを確認し、クラスタに必要なハードウェア、名前およびアドレスがあることを確認します。インストール時には、インタフェースをパブリック、プライベートまたはOracle ASMインタフェースとして使用するか指定します。また、Oracle Grid Infrastructureでは使用しない、ネットワーク・ファイル・システムなどその他の目的に使用するインタフェースを指定することも可能です。
サード・パーティのクラスタ・ソフトウェアを使用する場合、パブリック・ホスト名情報はそのソフトウェアから取得されます。
表1-3 Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACのネットワーク構成作業
既存のOracle Grid InfrastructureまたはOracle RACインストールがある場合は、このアップグレード・チェックリストを確認します。クラスタは、すべてのクラスタ・メンバー・ノードでOracle Grid Infrastructure 12cリリース1 (12.1)が実行されて、新しいクラスタウェアがアクティブなバージョンになるまでアップグレードされます。
Oracle RACをインストールする場合は、Oracle Database 12cリリース1 (12.1)バージョンのOracle RACをインストールする前に、まず、すべてのクラスタ・ノードでOracle Grid Infrastructure 12cリリース1 (12.1)へのアップグレードを完了する必要があります。
注意: Oracle Grid Infrastructureのアップグレード(Oracle ClusterwareおよびOracle ASMの既存のインストール環境のアップグレード)は、すべてアウトオブプレース・アップグレードです。既存のOracle Grid InfrastructureインストールからOracle Flex Clusterインストールにアップグレードできません。 |
表1-4 Oracle Grid Infrastructureのインストール・アップグレードのチェックリスト
チェック | 作業 |
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ドキュメントの読取り |
『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を確認します。 |
最新のパッチセット |
使用可能な最新のパッチセットのリリースをインストールします。 |
インストール所有者 |
使用する予定のインストール所有者が、既存のOracle Grid Infrastructureインストールを所有するインストール所有者と同じであることを確認します。 アップグレードしている新しいOracle Grid InfrastructureインストールおよびOracle Grid Infrastructureホームのインストールは同じオペレーティング・システム・ユーザーが所有する必要があり、異なる場合は権限エラーが発生します。 |
Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)インスタンス |
所有するOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)インスタンスで、標準のOracle ASMインスタンス名が使用されていることを確認します。 単一インスタンス・データベース用のデフォルトASM SIDは デフォルト以外のOracle ASMインスタンス名がある場合は、クラスタをアップグレードする前に既存のリリースの |
標準のOracle Grid Infrastructureデプロイメントのネットワーク・アドレス |
パブリック・ネットワークおよびプライベート・ネットワークのIPアドレスに関して次のことを確認します。
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Oracle Cluster Registry (OCR)ファイル |
RAWデバイスまたはブロック・デバイスからOracle ASMまたはサポートされるファイル・システムにOCRファイルを移行します。RAWデバイスおよびブロック・デバイスの直接の使用はサポートされていません。 |
オペレーティング・システムの構成 |
サポート対象のオペレーティング・システム、カーネル・リリース、新しいOracle Grid Infrastructureインストールに必要なすべてのオペレーティング・システム・パッケージを使用していることを確認します。 |
Oracle Cluster Registry (OCR)ファイルの整合性 |
ocrcheckコマンドを実行してOracle Cluster Registry (OCR)ファイルの整合性を確認します。このチェックに失敗した場合は、続行する前にOCRを修復します。 |
Oracle 12 |
他のアップグレードの問題に関する最新情報について、「Oracle 12
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Oracle Databaseのアップグレード前ユーティリティの実行 |
Oracle Grid Infrastructureインストールの完了後、アップグレード用にデータベースを準備するために、パス 詳細は、My Oracle SupportのNote 884522.1を参照してください。
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ORAchkアップグレード準備状況評価の実行 |
Oracle Grid Infrastructureのアップグレードに必要なアップグレード固有のヘルス・チェックを自動化するために、ORAchkアップグレード準備状況評価ツールを実行します。 詳細は、My Oracle SupportのNote 1457357.1を参照してください。
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すべてのインストールで次の記憶域構成作業のチェックリストを確認します。
表1-5 Oracle Grid Infrastructureの記憶域の構成チェック
表1-6 インストーラの起動前に実行するOracle Grid Infrastructureのチェック
チェック | 作業 |
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Oracleプロセスの実行を確認し、必要に応じて停止する |
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日常の |
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インストール中に、ユーザー・インタフェースのテキストをデフォルト(英語)以外の言語に翻訳するかどうかを選択します。オペレーティング・システムの言語セットがインストーラでサポートされていない場合、インストーラは、デフォルトでは英語で実行されます。 キャラクタ・セットおよび言語構成の詳細は、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』を参照してください。 |