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Oracle® Grid Infrastructureインストレーション・ガイド
12cリリース1 (12.1) for Linux
B71324-15
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4 Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACのオペレーティング・システムの構成

この章では、クラスタ用のOracle Grid InfrastructureとOracle Real Application Clustersをインストールする前に、サーバーで完了する必要があるオペレーティング・システム構成タスクについて説明します。

この章の内容は次のとおりです。

4.1 Linuxオペレーティング・システムのインストールのガイドライン

この項では、サポートされているLinuxのディストリビューションのインストールについての情報を提供します。オペレーティング・システムをインストールする前に、最小限のハードウェア構成を完了します。

この項の内容は次のとおりです。

4.1.1 Linuxの最小インストールの実行

最小限のLinuxインストール要件については、次の項を確認します。

4.1.1.1 Linuxの最小インストールについて

Linuxの最小インストールを実行するには、最小インストール・オプションの1つ(「Package Group Selection」から「最小」オプションを選択するか、またはベース・パック以外のすべてのパッケージを選択解除して設定するカスタム・インストール)を選択します。このインストールでは、データベースのインストールに必要な多くのRPMが不足しているため、使用しているOracle LinuxリリースのRPMパッケージを使用して、必要なパッケージをインストールする必要があります。使用するパッケージは、LinuxリリースとUnbreakable Linux Network (ULN)によるサポート・ステータスによって異なります。


注意:

Oracle Preinstallation RPMにより、X11クライアント・ライブラリはインストールされますが、X Window Systemのサーバー・パッケージはインストールされません。OUI、コンフィギュレーション・アシスタント、Oracle Enterprise ManagerなどのGraphical User Interfaceを使用するには、表示をX Window Systemサーバー・パッケージを使用するシステムに設定します。

削除されたパッケージのインストールに関するドキュメントについては、次のURLを参照してください。

https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=728346.1


注意:

Unbreakable Linux NetworkまたはRed Hatサポート・ネットワークのメンバーでなく、My Oracle Supportを使用している場合は、削除されたパッケージのインストールが記述された、スクリプトの構成手順を次のURLからダウンロードできます。

https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=579101.1

また、「削除されたLinuxパッケージ」で、手順を検索することもできます。


4.1.1.2 オペレーティング・システム構成を完了するためのRPMパッケージ

ULNサポートを使用したOracle Linux 6 Preinstallation RPM

Oracle Linux 6カーネル用のOracle Preinstallation RPM 12cリリース1 (12.1)。

Unbreakable Linux Network (ULN)に登録済の場合は、yumを使用してOracle Preinstallation RPMを入手できます。

ULNサポートによるOracle Linux 5 Oracle Validated RPM

ご使用のOracle Linux 5カーネル向けのOracle Validated RPM (oracle-validated)。

Unbreakable Linux Network (ULN)を使用している場合は、up2dateまたはyum(リリース5.5以上)を使用するとOracle Validated RPMを入手できます。

ULNサポートを使用しないOracle Linux 6 Preinstallation RPM

http://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/latest/x86_64

ULNサポートを使用しないOracle Linux 5 Oracle Validated RPM

http://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL5/latest/x86_64/

4.1.1.3 最小インストールに必要なOpen SSH

Oracle Grid Infrastructureのインストールには、SSHが必要です。Linuxディストリビューションの最小インストールには、OpenSSHが必要です。次のコマンドを入力して、SSHパッケージがインストールされていることを確認します。

# rpm -qa | grep ssh

SSHパッケージのリストが表示されない場合は、Linuxディストリビューションにパッケージをインストールします。

4.1.2 Linuxのデフォルト・インストールの実行

Oracle Preinstallation RPMをインストールしない場合は、デフォルトのソフトウェア・パッケージ(RPM)が付属しているLinuxオペレーティング・システムをインストールすることをお薦めします。このインストールには、ほとんどの必須パッケージが含まれており、手動によるパッケージの依存性チェックを削減することができます。インストール時にRPMをカスタマイズしないことをお薦めします。

デフォルトのインストールの詳細を参照するには、My Oracle Supportにログオンします。

https://support.oracle.com

「デフォルト rpms Linuxインストール」で、ご使用のLinuxディストリビューションを検索します。次に例を示します。

https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=401167.1

インストール後に、ご使用のディストリビューションのシステム要件を確認し、必要なカーネル・パッケージがすべてインストールされており、ご使用のディストリビューションやシステム構成に必要なその他のすべての構成タスクが完了していることを確認します。

4.1.3 Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxについて

Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxは、上流の開発から、データ・センターでOracle Linuxを実行する顧客に、最新の技術革新を提供します。Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxは、Oracle Linux 5 Update 6からデフォルトで組み込まれ、有効化されています。

Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxは、最近の安定したメインライン開発のLinuxカーネルに基づき、Oracle Database、OracleミドルウェアおよびOracleハードウェアのエンジニアリング・チームとの共同開発により最適化され、企業で最も高い負荷に対応するための安定性と最適なパフォーマンスを実現します。

エンタープライズ・アプリケーションを実行中の場合は特に、Linux環境にUnbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxをデプロイすることをお薦めします。ただし、Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxを使用するかどうかは任意です。RHELカーネルとの厳密な互換性が必要な場合、Oracle LinuxにはRHELソース・コードから直接コンパイルされたRHEL Linuxカーネルとの互換性もあります。

Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxの詳細は、次のURLで取得できます。

http://www.oracle.com/us/technologies/linux/index.html

Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle LinuxはOracle製品で使用される標準カーネルです。Oracle Databaseとその他のOracle製品のビルド・システムおよびQAシステムでは、Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxを排他的に使用します。Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle LinuxはOracle ExadataおよびOracle Exalogicの各システムで使用されるカーネルでもあります。Oracle Unbreakable Enterprise Kernel for Linuxは、Oracleが関与するLinuxでのすべてのベンチマーク・テストおよびOracle Preinstallation RPM (x86-64用)で使用されます。

Oracle KspliceはOracle Linuxの一部であり、Linuxの動作中に、再起動または中断することなくLinuxオペレーティング・システム(OS)カーネルを更新します。Kspliceは、Oracle Linuxでのみ使用可能です。

4.1.4 Oracle Preinstallation RPMについて

使用するLinuxディストリビューションがOracle Linuxであるか、Red Hat Enterprise Linuxであり、かつOracle Linuxを使用している場合は、インストール前の構成タスクのほとんどをOracle Preinstallation RPMを使用して完了できます。このパッケージはOracle Linux Networkから入手でき、Oracle LinuxのDVDにも収録されています。Oracle Preinstallation RPMの使用は必須ではありませんが、クラスタ・サーバーの設定時間を節約するために使用することをお薦めします。

インストールされると、Oracle Preinstallation RPMでは次の操作が実行されます。

  • Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseのインストールに必要な追加のRPMパッケージが自動的にダウンロードおよびインストールされ、依存性が解決されます。

  • oracleユーザーが作成され、そのユーザーのoraInventory(oinstall)およびOSDBA(dba)グループが作成されます。

  • 必要に応じて、sysctl.confの設定、システム起動パラメータおよびドライバ・パラメータの値が、Oracle Preinstallation RPMの推奨値に基づいて設定されます。

  • ハードリソース制限およびソフトリソース制限を設定します。

  • カーネル・バージョンに応じて、他の推奨パラメータを設定します。


注意:

Oracle Grid Infrastructureのインストールに必要なOpenSSHは、Oracle Preinstallation RPMではインストールされません。Linuxの最小インストールを実行し、使用しているリリース用のOracle Preinstallation RPMをインストールした場合、手動でOpenSSHクライアントもインストールする必要があります。RSHの使用はサポート対象外となりました。

Oracle Linux Networkを使用するには、営業担当者に連絡するか、またはOracle Linuxストアからライセンスを購入します。

https://shop.oracle.com/product/oraclelinux

ご使用のサーバーをUnbreakable Linux Networkに登録するか、または詳しい情報を検索するには、次のURLを参照してください。

https://linux.oracle.com

Oracle Linux 5.2以上を使用する場合、Oracle Preinstallation RPMはインストール・メディアに含まれています。


注意:

各Oracle Databaseリリースに指定されたOracle Preinstallation RPMでは、ユーザー・アカウントoracleにのみカーネル・パラメータとリソース制限が設定されます。複数のソフトウェア・アカウント所有者を使用する場合、他のアカウントに対してはシステム構成を手動で行う必要があります。

4.1.5 Oracle Kspliceを使用した停止時間ゼロ更新の実行

Oracle Ksplice Uptrack更新によってLinuxセキュリティおよびバグ修正の更新が提供され、これらの更新はカーネルを再起動することなく適用される形式に再パッケージ化されます。

Ksplice Uptrackを使用するには、次の手順を実行します。

  1. Unbreakable Linux NetworkからOracle Linuxプレミアム・サポート・サブスクリプションを取得または確認します。

    https://linux.oracle.com

  2. rootとしてログインします。

  3. Kspliceを使用するサーバーでインターネットにアクセスできることを確認します。たとえば、プロキシ・サーバーを使用する場合は、シェルで次のようなコマンドを使用して、プロキシ・サーバーおよびポートの値を設定します。

    # export http_proxy=http://proxy.example.com:port
    # export https_proxy=http://proxy.example.com:port
    
  4. Ksplice UptrackリポジトリRPMパッケージをダウンロードします。

    https://www.ksplice.com/yum/uptrack/ol/ksplice-uptrack-release.noarch.rpm

  5. 次のコマンドを実行します。

    rpm -i ksplice-uptrack-release.noarch.rpm
    yum -y install uptrack
    
  6. テキスト・エディタで/etc/uptrack/uptrack.confを開き、プレミアム・サポートのアクセス・キーを入力して、ファイルを保存します。システム全体で、同じアクセス・キーを使用する必要があります。

  7. 次のコマンドを実行して、カーネルのゼロ停止時間更新を実行します。

    uptrack-upgrade -y
    

    関連項目:


4.2 オペレーティング・システムとソフトウェアのアップグレードに関するベスト・プラクティスの確認

アップグレードに関して次の点を確認してください。

4.2.1 アップグレードの一般的なベスト・プラクティス

すでにOracleがインストールされている場合は、次の手順を実行します。


注意:

構成の変更を開始する前に、既存のデータベースのバックアップを必ず作成してください。

  • バージョン番号、パッチおよびその他の構成情報を記録します

  • 既存のインストールのアップグレード手順を確認します。

  • インストールを進める前に、アップグレードに関するOracleドキュメントを確認し、その後の処理を確認します。

最新のソフトウェア更新情報や、アップグレードの前後、互換性、相互運用性に関する推奨ベスト・プラクティスについては、「Oracle 12c Upgrade Companion」(My Oracle SupportのNote 1462240.1)を参照してください。

https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=1462240.1

4.2.2 Oracle ASMのアップグレード通知

Oracle ASMアップグレードに関して、次の問題に注意してください。

  • Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM) 11gリリース1(11.1)以上では、クラスタ内の個別のノードに対して、または複数のノードに対してまとめてローリング・アップグレードを行うことで、Oracle RACデータベースを停止することなくアップグレードできます。ただし、Oracle ASMを使用しているクラスタにスタンドアロン・データベースがある場合、アップグレードする前にそのスタンドアロン・データベースを停止する必要があります。Oracle ASM 10gからアップグレードする場合は、Oracle ASMクラスタ全体を停止してアップグレードを行う必要があります。

  • Oracle Grid Infrastructure 11 gリリース2 (11.2)では、Oracle ASMがOracle ClusterwareとともにOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)にインストールされるように、Oracle ASMホームの場所が変更されました。

    以前のリリースから既存のOracle ASMホームがある場合は、Oracle Clusterwareをアップグレードするために使用するユーザーがOracle ASMホームを所有する必要があります。

4.2.3 ローリング・アップグレード手順の通知

ローリング・アップグレードに関して、次の情報に注意してください。

  • オペレーティング・システムのローリング・アップグレード時に、そのオペレーティング・システムの両方のバージョンが、使用しているOracle Databaseリリースで保証されている場合は、異なるオペレーティング・システム・バイナリを使用できます。

  • 異なるバージョンのオペレーティング・システムを混在させて使用できるのは、アップグレードの間のみです。

    異なるバージョンのオペレーティング・システムを使用できるのは、アップグレードの間の数時間のみであることに注意してください。

  • Oracle Clusterwareでは、同じクラスタで異なる命令セット・アーキテクチャ(ISA)を使用するプロセッサを搭載するノードはサポートされていません。各ノードは、バイナリ・レベルでクラスタ内の他のノードとの互換性が必要です。

    たとえば、同じクラスタの1つのノードでIntel 64プロセッサを使用し、別のノードでIA-64(Itanium)プロセッサを使用することはできません。同じクラスタの1つのノードでIntel 64プロセッサを使用し、別のノードでAMD64プロセッサを使用することはできますが、これは、プロセッサが同じx86-64 ISAを使用し、同じバイナリ・バージョンのOracleソフトウェアを実行するためです。

4.3 オペレーティング・システム・セキュリティの共通プラクティスの確認

一般的なシステム・セキュリティにおいて、セキュアなオペレーティング・システムは重要な基盤です。ご使用のオペレーティング・システムのデプロイメントが、オペレーティング・システム・ベンダーのセキュリティ・ガイドに記載されるように、一般的なセキュリティ・プラクティスに準拠していることを確認します。

4.4 インストール修正スクリプトの使用

インストールの最小要件を満たしていない場合はOracle Universal Installer(OUI)によって検知され、要件を満たしていないシステム構成手順を実行するために、修正スクリプトと呼ばれるシェル・スクリプトが作成されます。OUIによって不完全な作業が検知されると、修正スクリプト(runfixup.sh)が生成されます。「修正および再チェック」をクリックした後で、修正スクリプトを実行できます。

CVUで、インストールの前に修正スクリプトを生成することもできます。


関連項目:

cluvfyコマンドの使用の詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

修正スクリプトでは、次のことが実行されます。

  • 必要に応じて、インストールを正しく実行するために必要な値を次のカーネル・パラメータに設定します。

    • 共有メモリーのパラメータ。

    • オープン・ファイル記述子とUDP送受信のパラメータ。

  • Oracle Inventory(中央インベントリ)ディレクトリに権限を作成し、設定します。

  • インストール所有者、必要な場合はOracle Inventoryディレクトリおよびオペレーティング・システム権限グループの、プライマリおよびセカンダリ・グループ・メンバーシップを作成または再構成します。

  • 必要に応じて、シェル制限に必須の値を設定します。

インストールに使用するユーザー・アカウントのために、クラスタ・メンバー・ノード間でSSHを構成している場合は、インストール前にクラスタ構成を確認し、インストールを開始する前にオペレーティング・システムの変更を行うための修正スクリプトを生成できます。

これを行うには、インストールを実行するユーザー・アカウントでログインし、runcluvfyコマンドがあるステージング領域に移動し、次のコマンド構文を使用します(ここで、nodeは、クラスタ・メンバーにするノードをカンマで区切ったリストです)。

$ ./runcluvfy.sh stage -pre crsinst -n node -fixup -verbose

たとえば、node1node2の2ノードがあるクラスタを構成する場合は、次のコマンドを入力します。

$ ./runcluvfy.sh stage -pre crsinst -n node1,node2 -fixup -verbose

4.5 X端末を使用したリモート・システムへのログイン

インストール中は、rootまたは他のユーザーとして、リモート端末上で作業を行う必要があります。リモート表示できるようにする必要があるユーザー・アカウントに対して、次の手順を実行します。


注意:

別のユーザー(oracleなど)としてログインする場合は、そのユーザーでもこの手順を繰り返します。

リモート表示を可能にするには、次のいずれかの手順を実行します。

  • ソフトウェアをX Window SystemワークステーションまたはX端末からインストールする場合は、次の手順を実行します。

    1. Xターミナル・セッション(xterm)を開始します。

    2. ソフトウェアを別のシステムにインストールし、そのシステムをX11ディスプレイとして使用する場合は、次の構文を使用してコマンドを入力し、リモート・ホストがローカルのXサーバーでXアプリケーションを表示できるようにします。

      # xhost + RemoteHost
      

      RemoteHostは完全修飾されたリモートのホスト名です。次に例を示します。

      # xhost + somehost.example.com
      somehost.example.com being added to the access control list
      
    3. ソフトウェアをローカル・システムにインストールしない場合は、sshコマンドを使用してソフトウェアをインストールするシステムに接続します。

      # ssh -Y RemoteHost
      

      RemoteHostは完全修飾されたリモートのホスト名です。-Yフラグ(Yes)により、元のX11ディスプレイに対する完全なアクセス権がリモートのX11クライアントに付与されます。次に例を示します。

      # ssh -Y somehost.example.com
      
    4. rootユーザーでログインしていない場合は、次のコマンドを入力してユーザーをrootに切り替えます。

      $ su - root
      password:
      #
      
  • Xサーバー・ソフトウェアがインストールされているPCまたはその他のシステムからソフトウェアをインストールする場合は、次の手順を実行します。


    注意:

    必要に応じて、この手順の実行の詳細についてX Window Systemのドキュメントを参照してください。使用しているXソフトウェアによっては、異なる順序でタスクを実行することが必要な場合があります。

    1. X Window Systemソフトウェアを起動します。

    2. X Window Systemソフトウェアのセキュリティ設定を、リモート・ホストでローカル・システムのXアプリケーションを表示できるように構成します。

    3. ソフトウェアをインストールするリモート・システムに、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureソフトウェアの所有者(gridoracle)として接続し、システムでX端末(xterm)などの端末セッションを開始します。

    4. リモート・システム上で別の端末セッションを開き、rootユーザーとしてリモート・システムにログインします。プロンプトが表示されたら、rootとしてスクリプトを実行できます。

4.6 IBM: Linux on System zでのOracle RPM Checkerの使用

Oracle Grid Infrastructureのインストールを始める前に、Oracle RPM Checkerユーティリティを使用して、必要なRed Hat Enterprise LinuxまたはSUSEパッケージがオペレーティング・システムにインストールされていることを確認します。

次のURLのMy Oracle Supportノート1574412.1のリンクからOracle RPM Checkerユーティリティをダウンロードします。

https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=1574412.1

IBM: Linux on System zディストリビューション用のOracle RPM Checkerユーティリティをダウンロードし、RPMを解凍し、RPMをrootとしてインストールします。その後、ユーティリティをrootとして実行してオペレーティング・システムのパッケージを確認します。次に例を示します。

# rpm -ivh ora-val-rpm-EL6-DB-12.1.0.1-1.s390x.rpm

Red Hat Enterprise Linuxでは、ユーティリティはすべての必要なRPMを確認およびインストールします。次に例を示します。

yum install ora-val-rpm-EL6-DB-12.1.0.1-1.s390x.rpm

4.7 オペレーティング・システムの要件について

インストールする製品に応じて、必要なオペレーティング・システム・カーネルおよびパッケージがインストールされていることを確認します。

このドキュメントに示された要件は、タイトル・ページに記載された日付時点での最新です。カーネル要件の最新情報については、Oracle Technology Networkでオンライン版を参照してください。URLは次のとおりです。

http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html

Oracle Universal Installer (OUI)によって、システムが示されたオペレーティング・システム・パッケージの要件を満たしていることを確認するチェックが実行されます。これらの検証が正常に完了するように、OUIを起動する前に要件を確認してください。


注意:

オペレーティング・システムのアップグレード時を除いて、クラスタ・メンバー間で異なるオペレーティング・システム・バージョンを実行することはできません。各オペレーティング・システムがサポートされている場合でも、同じクラスタのメンバーで異なるオペレーティング・システム・バージョンのバイナリを実行することはできません。

4.8 Linux x86-64プラットフォームのオペレーティング・システム要件

この項に示されるLinuxディストリビューションとパッケージは、x86-64でこのリリース向けにサポートされています。これ以外のLinuxディストリビューションはサポートされていません。

Oracle Grid Infrastructureのオペレーティング・システム要件を確認し、Oracle DatabaseとOracle RACのインストールについて追加のオペレーティング・システム要件を確認します。


注意:

このマニュアルに記載されているプラットフォーム固有のハードウェア要件とソフトウェア要件は、このマニュアルの発行時点での最新情報です。ただし、このマニュアルの発行後にプラットフォームおよびオペレーティング・システム・ソフトウェアの新しいバージョンが動作保証されている場合があるため、My Oracle SupportのWebサイトの動作保証マトリックスで、動作保証済のハードウェア・プラットフォームおよびオペレーティング・システムのバージョンの最新リストを参照してください。

https://support.oracle.com/



注意:

  • Oracle Linux 5 Update 6またはRed Hat Enterprise Linux 5 Update 6のいずれかを実行中のx86-64サーバー上に、Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxをインストールできます。Oracle Linux 5 Update 6では、Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxがデフォルトのシステム・カーネルです。Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxを含むOracle Linuxのx86 (32ビット)リリースは、Oracle Linux 5 Update 7以降で使用できます。
  • 次の項に示す32ビット・パッケージは、32ビット・クライアント・インストールのみに必要です。

  • Oracle Universal InstallerにはX Window System (libxなど)が必要です。libxパッケージは、デフォルトのLinuxインストールの一部です。Oracle Preinstallation RPMを使用してLinuxをインストールする場合は、libxパッケージはそのRPMの一部としてインストールされます。低減されたパッケージ・セットを使用してシステムへのインストールを実行する場合は、libxがインストールされることを確認する必要があります。


4.8.1 x86-64用のサポートされるOracle Linux 7およびRed Hat Linux 7ディストリビューション

Oracle Linux 7およびRed Hat Linux 7のサポートされるディストリビューションは、次の情報で確認してください。


注意:

Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)以降、Oracle Linux 7およびRed Hat Enterprise Linux 7はLinux x86-64システムでサポートされます。


関連項目:

Red Hat Enterprise Linux 7.2またはOracle Linux 7.2を現在使用している、またはこれらにアップグレードする計画がある場合、RemoveIPC設定に関する情報について次を参照してください:

表4-1 x86-64のLinux 7オペレーティング・システムの最小条件

項目 要件

SSH要件

サーバーにOpenSSHがインストールされていることを確認します。OpenSSHは必須のSSHソフトウェアです。

Oracle Linux 7

Unbreakable Linux NetworkでOracle Linux 7チャネルにサブスクライブするか、Oracle public yumサイトからyumリポジトリを構成した後、Oracle Preinstallation RPMをインストールします。このRPMでは、Oracle Grid InfrastructureとOracle Databaseのインストールに必要なすべてのカーネル・パッケージがインストールされ、他のシステム構成が実行されます。

サポートされているディストリビューション:

  • Oracle Linux 7およびUnbreakable Enterprise kernel for Oracle Linux: 3.8.13-33.el7uek.x86_64以上

  • Oracle Linux 7およびRed Hat互換カーネル: 3.10.0-123.el7.x86_64以上

Red Hat Enterprise Linux 7

サポートされているディストリビューション:

  • Red Hat Enterprise Linux 7: 3.10.0-123.el7.x86_64以上

Oracle Linux 7およびRed Hat Enterprise Linux 7のパッケージ

次のバージョン以上のパッケージがインストールされている必要があります。

binutils-2.23.52.0.1-12.el7.x86_64 
compat-libcap1-1.10-3.el7.x86_64 
compat-libstdc++-33-3.2.3-71.el7.i686 
compat-libstdc++-33-3.2.3-71.el7.x86_64
gcc-4.8.2-3.el7.x86_64 
gcc-c++-4.8.2-3.el7.x86_64 
glibc-2.17-36.el7.i686 
glibc-2.17-36.el7.x86_64 
glibc-devel-2.17-36.el7.i686 
glibc-devel-2.17-36.el7.x86_64 
libaio-0.3.109-9.el7.i686 
libaio-0.3.109-9.el7.x86_64 
libaio-devel-0.3.109-9.el7.i686 
libaio-devel-0.3.109-9.el7.x86_64 
ksh
make-3.82-19.el7.x86_64 
libXi-1.7.2-1.el7.i686 
libXi-1.7.2-1.el7.x86_64 
libXtst-1.2.2-1.el7.i686 
libXtst-1.2.2-1.el7.x86_64 
libgcc-4.8.2-3.el7.i686 
libgcc-4.8.2-3.el7.x86_64 
libstdc++-4.8.2-3.el7.i686 
libstdc++-4.8.2-3.el7.x86_64 
libstdc++-devel-4.8.2-3.el7.i686 
libstdc++-devel-4.8.2-3.el7.x86_64 
sysstat-10.1.5-1.el7.x86_64
nfs-utils-1.3.0-0.21.el7.x86_64

4.8.2 x86-64用のサポートされるOracle Linux 6およびRed Hat Linux 6ディストリビューション

Oracle Linux 6およびRed Hat Linux 6のサポートされるディストリビューションは、次の情報で確認してください。

表4-2 x86-64のLinux 6オペレーティング・システムの最小条件

項目 要件

SSH要件

サーバーにOpenSSHがインストールされていることを確認します。OpenSSHは必須のSSHソフトウェアです。

Oracle Linux 6

Unbreakable Linux NetworkでOracle Linux 6チャネルにサブスクライブするか、Oracle public yumサイトからyumリポジトリを構成した後、Oracle Preinstallation RPMをインストールします。このRPMでは、Oracle Grid InfrastructureとOracle Databaseのインストールに必要なすべてのカーネル・パッケージがインストールされ、他のシステム構成が実行されます。

サポートされているディストリビューション:

  • Oracle Linux 6およびUnbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linux:

    Update 2以上、2.6.39-200.24.1.el6uek.x86_64以上のUEK2カーネル

    Update 4以上、3.8.13-16以上のUEK3カーネル

    Update 7以上、4.1.12-32以上のUEK4カーネル

  • Oracle Linux 6およびRed Hat互換カーネル: 2.6.32-71.el6.x86_64以上

Red Hat Enterprise Linux 6

サポートされているディストリビューション:

  • Red Hat Enterprise Linux 6: 2.6.32-71.el6.x86_64以上

Oracle Linux 6およびRed Hat Enterprise Linux 6のパッケージ

次のバージョン以上のパッケージがインストールされている必要があります。

binutils-2.20.51.0.2-5.11.el6 (x86_64)
compat-libcap1-1.10-1 (x86_64)
compat-libstdc++-33-3.2.3-69.el6 (x86_64)
compat-libstdc++-33-3.2.3-69.el6.i686
gcc-4.4.4-13.el6 (x86_64)
gcc-c++-4.4.4-13.el6 (x86_64)
glibc-2.12-1.7.el6 (i686)
glibc-2.12-1.7.el6 (x86_64)
glibc-devel-2.12-1.7.el6 (x86_64)
glibc-devel-2.12-1.7.el6.i686
ksh
libgcc-4.4.4-13.el6 (i686)
libgcc-4.4.4-13.el6 (x86_64)
libstdc++-4.4.4-13.el6 (x86_64)
libstdc++-4.4.4-13.el6.i686
libstdc++-devel-4.4.4-13.el6 (x86_64)
libstdc++-devel-4.4.4-13.el6.i686
libaio-0.3.107-10.el6 (x86_64)
libaio-0.3.107-10.el6.i686
libaio-devel-0.3.107-10.el6 (x86_64)
libaio-devel-0.3.107-10.el6.i686
libXext-1.1 (x86_64)
libXext-1.1 (i686)
libXtst-1.0.99.2 (x86_64)
libXtst-1.0.99.2 (i686)
libX11-1.3 (x86_64)
libX11-1.3 (i686)
libXau-1.0.5 (x86_64)
libXau-1.0.5 (i686)
libxcb-1.5 (x86_64)
libxcb-1.5 (i686)
libXi-1.3 (x86_64)
libXi-1.3 (i686)
make-3.81-19.el6
sysstat-9.0.4-11.el6 (x86_64)
nfs-utils-1.2.3-15.0.1

4.8.3 x86-64用のサポートされるOracle Linux 5およびRed Hat Linux 5ディストリビューション

Oracle Linux 5およびRed Hat Linux 5のサポートされるディストリビューションは、次の情報で確認してください。

表4-3 x86-64のLinux 5オペレーティング・システムの最小条件

項目 要件

SSH要件

サーバーにOpenSSHがインストールされていることを確認します。OpenSSHは必須のSSHソフトウェアです。

Oracle Linux 5

Unbreakable Linux NetworkでOracle Linux 5チャネルにサブスクライブした後、Oracle Validated RPMをインストールします。このRPMでは、Oracle Grid InfrastructureとOracle Databaseのインストールに必要なすべてのカーネル・パッケージがインストールされ、他のシステム構成が実行されます。

サポートされているディストリビューション:

  • Oracle Linux 5 Update 6およびUnbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linux: 2.6.32-100.0.19以上

  • Red Hatと互換性があるカーネルを使用したOracle Linux 5 Update 6: 2.6.18-238.0.0.0.1.el5

Red Hat Enterprise Linux 5

サポートされているディストリビューション:

  • Red Hat Enterprise Linux 5 Update 6: 2.6.18-238.0.0.0.1.el5以上

Oracle Linux 5およびRed Hat Enterprise Linux 5のパッケージ要件

次のバージョン以上のパッケージがインストールされている必要があります。

binutils-2.17.50.0.6
compat-libstdc++-33-3.2.3
compat-libstdc++-33-3.2.3 (32 bit)
gcc-4.1.2
gcc-c++-4.1.2
glibc-2.5-58
glibc-2.5-58 (32 bit)
glibc-devel-2.5-58
glibc-devel-2.5-58 (32 bit)
ksh
libaio-0.3.106
libaio-0.3.106 (32 bit)
libaio-devel-0.3.106
libaio-devel-0.3.106 (32 bit)
libgcc-4.1.2
libgcc-4.1.2 (32 bit)
libstdc++-4.1.2
libstdc++-4.1.2 (32 bit)
libstdc++-devel 4.1.2
libXext-1.0.1
libXext-1.0.1 (32 bit)
libXtst-1.0.1
libXtst-1.0.1 (32 bit)
libX11-1.0.3
libX11-1.0.3 (32 bit)
libXau-1.0.1
libXau-1.0.1 (32 bit)
libXi-1.0.1
libXi-1.0.1 (32 bit) 
make-3.81
sysstat-7.0.2
nfs-utils-1.0.9-60.0.2
coreutils-5.97-23.el5_4.1

4.8.4 x86-64用のサポートされるSUSE Linux Enterprise Serverディストリビューション

SUSE Linux Enterprise Serverのサポートされるディストリビューションは、次の情報で確認してください。

表4-4 x86-64のサポートされるSUSE Linux Enterprise Serverオペレーティング・システム要件

項目 要件

SSH要件

サーバーにOpenSSHがインストールされていることを確認します。OpenSSHは必須のSSHソフトウェアです。

SUSE Linux Enterprise Server

サポートされているディストリビューション:

  • SUSE Linux Enterprise Server 12 SP1: 3.12.49-11以上

  • SUSE Linux Enterprise Server 11 SP2: 3.0.13-0.27以上

SUSE Linux Enterprise Server 12

次のバージョン以上のパッケージがインストールされている必要があります。

binutils-2.25.0-13.1
gcc-4.8-6.189
gcc48-4.8.5-24.1
glibc-2.19-31.9
glibc-32bit-2.19-31.9
glibc-devel-2.19-31.9.x86_64
glibc-devel-32bit-2.19-31.9.x86_64
mksh-50-2.13
libaio1-0.3.109-17.15
libaio-devel-0.3.109-17.15
libcap1-1.10-59.61
libstdc++48-devel-4.8.5-24.1.x86_64
libstdc++48-devel-32bit-4.8.5-24.1.x86_64
libstdc++6-5.2.1+r226025-4.1.x86_64
libstdc++6-32bit-5.2.1+r226025-4.1.x86_64
libstdc++-devel-4.8-6.189.x86_64
libstdc++-devel-32bit-4.8-6.189.x86_64
libgcc_s1-5.2.1+r226025-4.1.x86_64
libgcc_s1-32bit-5.2.1+r226025-4.1.x86_64
make-4.0-4.1.x86_64
sysstat-10.2.1-3.1.x86_64
xorg-x11-driver-video-7.6_1-14.30.x86_64
xorg-x11-server-7.6_1.15.2-36.21.x86_64
xorg-x11-essentials-7.6_1-14.17.noarch
xorg-x11-Xvnc-1.4.3-7.2.x86_64
xorg-x11-fonts-core-7.6-29.45.noarch
xorg-x11-7.6_1-14.17.noarch
xorg-x11-server-extra-7.6_1.15.2-36.21.x86_64
xorg-x11-libs-7.6-45.14.noarch
xorg-x11-fonts-7.6-29.45.noarch

SUSE Linux Enterprise Server 11。

次のバージョン以上のパッケージがインストールされている必要があります。

binutils-2.21.1-0.7.25
gcc-4.3-62.198
gcc-c++-4.3-62.198 
glibc-2.11.3-17.31.1
glibc-devel-2.11.3-17.31.1
ksh-93u-0.6.1
libaio-0.3.109-0.1.46
libaio-devel-0.3.109-0.1.46
libcap1-1.10-6.10
libstdc++33-3.3.3-11.9
libstdc++33-32bit-3.3.3-11.9
libstdc++43-devel-4.3.4_20091019-0.22.17
libstdc++46-4.6.1_20110701-0.13.9
libgcc46-4.6.1_20110701-0.13.9
make-3.81
sysstat-8.1.5-7.32.1
xorg-x11-libs-32bit-7.4
xorg-x11-libs-7.4
xorg-x11-libX11-32bit-7.4
xorg-x11-libX11-7.4
xorg-x11-libXau-32bit-7.4
xorg-x11-libXau-7.4
xorg-x11-libxcb-32bit-7.4
xorg-x11-libxcb-7.4
xorg-x11-libXext-32bit-7.4
xorg-x11-libXext-7.4
nfs-kernel-server-1.2.1-2.24.1.x86_64

4.8.5 x86-64用のサポートされるNeoKylin Linux Advanced Serverディストリビューション

次の情報を使用して、サポートされているNeoKylin Linux Advanced Serverのディストリビューションをチェックしてください。

表4-5 x86-64でサポートされるNeoKylin Linuxオペレーティング・システムの最小要件

項目 要件

SSH要件

サーバーにOpenSSHがインストールされていることを確認します。OpenSSHは必須のSSHソフトウェアです。

NeoKylin Linux Advanced Server

サポートされているディストリビューション:

NeoKylin Linux Advanced Server 6: 2.6.32-431.el6.x86_64以上

NeoKylin 6.0

次のバージョン以上のパッケージがインストールされている必要があります。

binutils-2.20.51.0.2-5.36.el6 (x86_64) 
compat-libcap1-1.10-1 (x86_64) 
compat-libstdc++-33-3.2.3-69.el6 (x86_64) 
compat-libstdc++-33-3.2.3-69.el6 (i686) 
gcc-4.4.7-4.el6 (x86_64) 
gcc-c++-4.4.7-4.el6 (x86_64) 
glibc-2.12-1.132.el6 (i686) 
glibc-2.12-1.132.el6 (x86_64) 
glibc-devel-2.12-1.132.el6 (x86_64) 
glibc-devel-2.12-1.132.el6 (i686) 
ksh 
libgcc-4.4.7-4.el6 (i686) 
libgcc-4.4.7-4.el6 (x86_64) 
libstdc++-4.4.7-4.el6 (x86_64) 
libstdc++-4.4.7-4.el6 (i686) 
libstdc++-devel-4.4.7-4.el6 (x86_64) 
libstdc++-devel-4.4.7-4.el6 (i686) 
libaio-0.3.107-10.el6 (x86_64) 
libaio-0.3.107-10.el6 (i686) 
libaio-devel-0.3.107-10.el6 (x86_64) 
libaio-devel-0.3.107-10.el6 (i686) 
libXext-1.3.1-2.el6 (x86_64) 
libXext-1.3.1-2.el6 (i686) 
libXtst-1.2.1-2.el6 (x86_64) 
libXtst-1.2.1-2.el6 (i686) 
libX11-1.5.0-4.el6 (x86_64) 
libX11-1.5.0-4.el6 (i686) 
libXau-1.0.6-4.el6 (x86_64) 
libXau-1.0.6-4.el6 (i686) 
libxcb-1.8.1-1.el6 (x86_64) 
libxcb-1.8.1-1.el6 (i686) 
libXi-1.6.1-3.el6 (x86_64) 
libXi-1.6.1-3.el6 (i686) 
make-3.81-20.el6
sysstat-9.0.4-22.el6 (x86_64)

4.9 IBM: Linux on System zのオペレーティング・システム要件

この項に示されるディストリビューションとパッケージは、IBM: Linux on System zでこのリリース向けにサポートされています。これ以外のIBM: Linux on System zディストリビューションはサポートされていません。

Oracle Grid Infrastructureのオペレーティング・システム要件を確認し、Oracle DatabaseとOracle RACのインストールについて追加のオペレーティング・システム要件を確認します。

4.9.1 IBM: Linux on System z用のサポートされるRed Hat Enterprise Linux 7ディストリビューション

Red Hat Linux 7のサポートされるディストリビューションは、次の情報で確認してください。

表4-6 IBM: Linux on System zのLinux 7オペレーティング・システムの最小条件

項目 要件

SSH要件

サーバーにOpenSSHがインストールされていることを確認します。OpenSSHは必須のSSHソフトウェアです。

Red Hat Enterprise Linux 7

Red Hat Enterprise Linux 7: 3.10.0-229.el7.s390x以降

注意: Red Hat Enterprise Linux 7 Update 1へのインストールは可能ですが、シームレスなセキュリティ強化のために、Red Hat Enterprise Linux 7 Update 2へのインストールをお薦めします。

詳細は、My Oracle Supportのノート2213265.1を参照してください。

https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=2213265.1

Red Hat Enterprise Linux 7のパッケージ

次のバージョン以上のパッケージがインストールされている必要があります。

binutils-2.23.52.0.1-30.el7.s390x
compat-libcap1-1.10-7.el7.s390x
compat-libstdc++-33-3.2.3-71.el7 (s390)
compat-libcap1-1.10-1 (s390x)
cpp-4.8.2-16.el7.s390x
gcc-4.8.3-9.el7.s390x
gcc-4.8.3-9.el7.s390x
glibc-2.17-78.el7 (s390)
glibc-devel-2.17-78.el7 (s390x)
glibc-devel-2.17-78.el7 (s390)
glibc-devel-2.17-78.el7 (s390x)
glibc-headers-2.17-78.el7 (s390x)
ksh-20120801-22.el7 (s390x)
libaio-0.3.109-12.el7 (s390)
libaio-0.3.109-12.el7 (s390)
libaio-devel-0.3.109-12.el7 (s390x)
libgcc-4.8.3-9.el7 (s390)
libgcc-4.8.3-9.el7 (s390x)
libstdc++-4.8.3-9.el7 (s390)
libstdc++-4.8.3-9.el7 (s390x)
libstdc++-devel-4.8.3-9.el7 (s390)
libstdc++-devel-4.8.3-9.el7 (s390x)
libXtst-1.2.2-2.1.el7 (s390)
libXtst-1.2.2-2.1.el7 (s390x)
libXi-1.7.2-2.1.el7 (s390x)
libXi-1.7.2-2.1.el7 (s390x)
libxcb-1.9-5.1.el7 (s390)
libxcb-1.9-5.el7 (s390x)
llibX11-1.6.0-2.el7 (s390)
libX11-1.6.0-2.el7 (s390x)
libXau-1.0.8-2.1.el7 (s390)
libXau-1.0.8-2.1.el7 (s390x)
libXext-1.3.2-2.1.el7 (s390)
libXext-1.3.2-2.1.el7 (s390x)
make-3.82-21.el7 (s390x)
mpfr-3.1.1-4.el7.s390x
sysstat-10.1.5-7.el7 (s390x)

4.9.2 IBM: Linux on System z用のサポートされるRed Hat Enterprise Linux 6ディストリビューション

Red Hat Linux 6のサポートされるディストリビューションは、次の情報で確認してください。

表4-7 IBM: Linux on System zのLinux 6オペレーティング・システムの最小条件

項目 要件

SSH要件

サーバーにOpenSSHがインストールされていることを確認します。OpenSSHは必須のSSHソフトウェアです。

Red Hat Enterprise Linux 6

Red Hat Enterprise Linux 6: 2.6.32-279.el6.s390x以降

注意: Red Hat Enterprise Linux 6 Update 3にインストールできますが、RHEL 6.4にはOpen Storageでの著しいI/Oパフォーマンス・ゲインが含まれるため、Red Hat Enterprise Linux 6 Update 4にインストールすることをお薦めします。

詳細は、My Oracle Supportのノート1574412.1を参照してください。

https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=2081410.1

Red Hat Enterprise Linux 6のパッケージ

次のバージョン以上のパッケージがインストールされている必要があります。

binutils-2.20.51.0.2-5.28 (s390x)
compat-libstdc++-33-3.2.3-69.el6 (s390x)
compat-libcap1-1.10-1 (s390x) 
gcc-4.4.6-3.el6 (s390x)
gcc-c++-4.4.6-3.el6 (s390x)
glibc-2.12-1.80.el6 (s390)
glibc-2.12-1.80.el6 (s390x)
glibc-devel-2.12-1.80.el6 (s390)
glibc-devel-2.12-1.80.el6 (s390x) 
libaio-0.3.107-10.el6 (s390)
libaio-0.3.107-10.el6 (s390x)
libaio-devel-0.3.107-10.el6 (s390x)
libgcc-4.4.6-4.el6 (s390)
libgcc-4.4.6-4.el6 (s390x)
libstdc++-4.4.6-4.el6 (s390x)
libstdc++-devel-4.4.6-4.el6 (s390x)
libXtst-1.0.99.2-3.el6 (s390)
libXtst-1.0.99.2-3.el6 (s390x)
libXi-1.3-3.el6 (s390)
libXi-1.3-3.el6 (s390x)
libXmu-1.0.5-1.el6 (s390)
libXaw-1.0.6-4.1.el6 (s390)
libXft-2.1.13-4.1.el6 (s390)
libXp-1.0.0-15.1.el6 (s390)
make-3.81-20.el6 (s390x)
ksh-20100621-16.el6 (s390x)
sysstat-9.0.4-18.el6 (s390x)

4.9.3 IBM: Linux on System z用のサポートされるRed Hat Enterprise Linux 5ディストリビューション

Red Hat Linux 5のサポートされるディストリビューションは、次の情報で確認してください。

表4-8 IBM: Linux on System zのLinux 5オペレーティング・システムの最小条件

項目 要件

SSH要件

サーバーにOpenSSHがインストールされていることを確認します。OpenSSHは必須のSSHソフトウェアです。

Red Hat Enterprise Linux 5

Red Hat Enterprise Linux 5.8: 2.6.18-308.el5 s390x以上

Red Hat Enterprise Linux 5のパッケージ要件

次のバージョン以上のパッケージがインストールされている必要があります。

binutils-2.17.50.0.6-20.el5 (s390x)
compat-libstdc++-33-3.2.3-61 (s390)
compat-libstdc++-33-3.2.3-61 (s390x)
gcc-c++-4.1.2-52.el5 (s390x)
gcc44-4.4.6-3.el5.1 (s390x)
glibc-2.5-81 (s390)
glibc-2.5-81 (s390x)
glibc-devel-2.5-81 (s390)
glibc-devel-2.5-81 (s390x)
libaio-0.3.106-5 (s390)
libaio-0.3.106-5 (s390x)
libaio-devel-0.3.106-5 (s390)
libaio-devel-0.3.106-5 (s390x)
libgcc-4.1.2-52.el5 (s390)
libgcc-4.1.2-52.el5 (s390x)
libstdc++-4.1.2-52.el5 (s390)
libstdc++-4.1.2-52.el5 (s390x)
libstdc++-devel-4.1.2-52.el5 (s390x)
libstdc++44-devel-4.4.6-3.el5.1 (s390)
libstdc++44-devel-4.4.6-3.el5.1 (s390x)
libXi-1.0.1-4.el5_4 (s390)
libXi-1.0.1-4.el5_4 (s390x)
libXtst-1.0.1-3.1 (s390)
libXtst-1.0.1-3.1 (s390x)
make-3.81-3.el5 (s390x)
ksh-20100621-5.el5 (s390x)
sysstat-7.0.2-11.el5 (s390x)

4.9.4 IBM: Linux on System z用のサポートされるSUSEディストリビューション

次の情報を使用して、サポートされているSUSEのディストリビューションをチェックしてください。

表4-9 IBM: Linux on System zのSUSE オペレーティング・システムの最小条件

項目 要件

SSH要件

サーバーにOpenSSHがインストールされていることを確認します。OpenSSHは必須のSSHソフトウェアです。

SUSE Linux Enterprise Server

SUSE Linux Enterprise Server 12 SP1: 3.12.53-60.30.1-default s390x以降

SUSE Linux Enterprise Server 11 SP2: 3.0.13-0.27-default s390x以降

SUSE 12

次のバージョン以上のパッケージがインストールされている必要があります。

binutils-2.25.0-13.1 (s390x)
gcc-32bit-4.8-6.189 (s390x)
gcc48-4.8.5-24.1 (s390x)
gcc48-32bit-4.8.5-24.1 (s390x)
gcc48-c++-4.8.5-24.1 (s390x)
gcc48-info-4.8.5-24.1 (s390x)
gcc48-locale-4.8.5-24.1 (s390x)
gcc-c++-4.8-6.189 (s390x)
gcc-c++-32bit-4.8-6.189 (s390x)
gcc-info-4.8-6.189 (s390x)
gcc-locale-4.8-6.189 (s390x)
glibc-2.19-31.9 (s390x)
glibc-32bit-2.19-31.9 (s390x)
glibc-devel-2.19-31.9 (s390x)
glibc-devel-32bit-2.19-31.9 (s390x)
libaio1-0.3.109-17.15 (s390x)
libaio1-32bit-0.3.109-17.15 (s390x)
libaio-devel-0.3.109-17.15 (s390x)
libcap1-1.10-59.61 (s390x)
libcap1-32bit-1.10-59.61 (s390x)
libcap2-2.22-11.709 (s390x)
libcap2-32bit-2.22-11.709 (s390x)
libcap-ng0-0.7.3-4.125 (s390x)
libcap-ng0-32bit-0.7.3-4.125 (s390x)
libcap-ng-utils-0.7.3-4.125 (s390x)
libcap-progs-2.22-11.709 (s390x)
libgcc_s1-5.2.1+r226025-4.1 (s390x)
libgcc_s1-32bit-5.2.1+r226025-4.1 (s390x)
libgomp1-32bit-5.2.1+r226025-4.1 (s390x)
libstdc++48-devel-4.8.5-24.1 (s390x)
libstdc++48-devel-32bit-4.8.5-24.1 (s390x)
libstdc++6-5.2.1+r226025-4.1 (s390x)
libstdc++6-32bit-5.2.1+r226025-4.1 (s390x)
libstdc++-devel-4.8-6.189 (s390x)
libstdc++-devel-32bit-4.8-6.189 (s390x)
libXtst6-1.2.2-3.60 (s390x)
libXtst6-32bit-1.2.2-3.60 (s390x)
make-4.0-4.1 (s390x)
mksh-50-2.13 (s390x)
sysstat-10.2.1-3.1 (s390x)
xorg-x11-7.6_1-14.17 (s390x)
xorg-x11-essentials-7.6_1-14.17 (s390x)
xorg-x11-fonts-7.6-29.45 (s390x)
xorg-x11-fonts-core-7.6-29.45 (s390x)
xorg-x11-libs-7.6-45.14 (s390x)
xorg-x11-server-7.6_1.15.2-36.21 (s390x)
xorg-x11-server-extra-7.6_1.15.2-36.21 (s390x)
xorg-x11-Xvnc-1.4.3-7.2 (s390x)
OCFS2 1.4 (For Oracle RAC only)

SUSE 11

次のバージョン以上のパッケージがインストールされている必要があります。

binutils-2.21.1-0.7.25 (s390x)
gcc-4.3-62.198 (s390x)
gcc-c++-4.3-62.198 (s390x)
glibc-2.11.3-17.31.1 (s390x)
glibc-32bit-2.11.3-17.31.1 (s390x)
glibc-devel-2.11.3-17.31.1 (s390x)
glibc-devel-32bit-2.11.3-17.31.1 (s390x)
ksh-93u-0.6.1 (s390x)
make-3.81-128.20 
libaio-0.3.109-0.1.46 (s390x)
libaio-32bit-0.3.109-0.1.46 (s390x)
libaio-devel-0.3.109-0.1.46 (s390x)
libaio-devel-32bit-0.3.109-0.1.46 (s390x)
libcap1-1.10-6.10 (s390x)
libgcc46-4.6.1_20110701-0.13.9 (s390x)
libstdc++33-3.3.3-11.9 (s390x)
libstdc++33-32bit-3.3.3-11.9 (s390x)
libstdc++43-devel-32bit-4.3.4_20091019-0.22.17 (s390x)
libstdc++43-devel-4.3.4_20091019-0.22.17 (s390x)
libstdc++46-32bit-4.6.1_20110701-0.13.9 (s390x)
libstdc++46-4.6.1_20110701-0.13.9 (s390x)
sysstat-8.1.5-7.32.1 (s390x)
xorg-x11-libX11-32bit-7.4-5.9.1 (s390x) 
xorg-x11-libX11-7.4-5.9.1 (s390x) 
xorg-x11-libXau-32bit-7.4-1.15 (s390x) 
xorg-x11-libXau-7.4-1.15 (s390x) 
xorg-x11-libXext-32bit-7.4-1.16.21 (s390x) 
xorg-x11-libXext-7.4-1.16.21 (s390x) 
xorg-x11-libs-32bit-7.4-8.26.32.1 (s390x) 
xorg-x11-libs-7.4-8.26.32.1 (s390x) 
xorg-x11-libxcb-32bit-7.4-1.20.34 (s390x) 
xorg-x11-libxcb-7.4-1.20.34 (s390x) 
OCFS2 1.4 (For Oracle RAC only)

4.10 Linux用の追加ドライバとソフトウェア・パッケージ

ドライバおよびパッケージの追加インストールは要求されませんが、次のリストのドライバおよびパッケージをインストールまたは構成することができます。

4.10.1 Open Database Connectivityのインストール要件

Open Database Connectivity (ODBC)をインストールする場合は、次の項を確認してください。

4.10.1.1 ODBCドライバとOracle Databaseについて

Open Database Connectivity(ODBC)は、データベースにアクセスするためのAPIのセットで、データベースに接続してデータベース上でSQL文を実行します。ODBCドライバを使用するアプリケーションは、スプレッドシートやカンマ区切りファイルなど、不均一なデータ・ソースにアクセスできます。

4.10.1.2 Linux x86-64のODBCドライバのインストール

ODBCを使用する場合は、最新のLinux用のODBCドライバ・マネージャをインストールします。ODBCドライバ・マネージャおよびLinux RPMを次のWebサイトからダウンロードし、インストールします。

http://www.unixodbc.org

サポートされるODBCドライバの最低リリースを確認し、次に示すリリース以上のODBCドライバをインストールします(Linuxの全ディストリビューションが対象)。

unixODBC-2.3.1以上

4.10.2 Linux上のPAMのインストール要件

PAMのインストールについては、次の項を確認してください。

4.10.2.1 PAMとログイン認証について

プラガブル認証モジュール(PAM)は、アプリケーションに対してユーザー認証を処理するライブラリのシステムです。Linuxでは、外部スケジューラ・ジョブにPAMが必要です。Linuxディストリビューションに適した最新のLinux-PAMライブラリをインストールしてください。

4.10.2.2 PAMライブラリのインストール

ご使用のディストリビューションに適したパッケージ管理システム(yumup2dateYaST)を使用して、最新のpam(Linux用プラガブル認証モジュール)ライブラリをインストールします。

4.10.3 OCFS2のインストール要件

OCFS2のインストールについては、次の項を確認してください。

4.10.3.1 OCFS2と共有記憶域について

Oracle Cluster File System 2 (OCFS2)は、POSIXに準拠した、Linux向けの汎用共有ディスク・クラスタ・ファイル・システムです。Oracle Grid Infrastructureでは、OCFS2を使用できます。ただし、OCFS2の使用は必須ではありません。このリリースでは、OCFS2は、Oracle Linux 5とOracle Linux 6でのみサポートされます。

Linuxでは、OCFS2は通常のクラスタ・デプロイメントで、OCRおよび投票ファイルに使用するためにサポートされます。OCFS2はGridホームをサポートしていないため、Oracle Flex Clusterデプロイメントはサポートされません。

4.10.3.2 OCFS2のインストール

OCFS2リリース2.1.6は、Oracle Linux 5およびOracle Linux 6で使用できるUnbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linuxで提供されます。

その他の情報については、次のOCFS2プロジェクトのページを参照してください。

http://oss.oracle.com/projects/ocfs2/

4.10.4 Oracle Messaging Gatewayのインストール要件

Oracle Messaging Gatewayのインストールについては、次の項を確認してください。

4.10.4.1 Oracle Messaging Gatewayの概要

Oracle Messaging Gatewayは、Oracle Databaseの機能の1つです。これによってOracle以外のメッセージ・システムとOracle Streams Advanced Queuingに基づくアプリケーション間の通信が可能になります。

Oracle Messaging Gatewayでは、Oracle Streams Advanced Queuing (AQ)とWebSphereおよびTIBCO Rendezvousをベースとするアプリケーションとの統合がサポートされています。サポートされるバージョンについては、『Oracle Databaseアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。


注意:

Oracle Messaging Gatewayでは、IBM: Linux on System zでのアドバンスト・キューイングとTIBCO Rendezvousとの統合はサポートしていません。

4.10.4.2 Oracle Messaging Gatewayのインストール

Oracle Messaging Gatewayは、Oracle DatabaseのEnterprise Editionとともにインストールされます。

IBM WebSphere MQのCSDが必要な場合は、次のWebサイトでダウンロードおよびインストールの情報を参照してください。

http://www.ibm.com

4.10.5 Lightweight Directory Access Protocolのインストール要件

Lightweight Directory Access Protocolのインストールについては、次の項を確認してください。

4.10.5.1 LDAPとOracleプラグインについて

Lightweight Directory Access Protocol (LDAP)は、IPネットワーク上の分散型ディレクトリ情報サービスへのアクセスおよびメンテナンスのためのアプリケーション・プロトコルです。Oracle Internet Directory向けのOracle Databaseスクリプトodisrvregoidca、またはサード・パーティのLDAPディレクトリ向けschemasyncを含め、LDAPを必要とする機能を使用するには、LDAPパッケージが必要です。

4.10.5.2 LDAPパッケージのインストール

LDAPは、デフォルトのLinuxオペレーティング・システムのインストールに含まれます。

デフォルトのLinuxインストールを実行しなかった場合に、LDAPを必要とするOracleスクリプトを使用するには、ご使用のディストリビューションのパッケージ管理システム(up2dateYaST)を使用して、ディストリビューションでサポートされるLDAPパッケージをインストールし、そのLDAPパッケージ用にその他の必要なパッケージをインストールします。

4.10.6 Linux用のプログラミング環境のインストール要件

プログラミング環境のインストールについては、次の項を確認してください。

4.10.6.1 プログラミング環境とOracle Databaseについて

Oracle Databaseは、異なる環境でのアプリケーション開発のための複数のプログラミング言語をサポートします。一部の言語では、オペレーティング・システムに応じて追加のコンパイラ・パッケージをインストールする必要があります。

プログラミング環境は、オプションです。それらは、Oracle Databaseでは必要ありません。


参照:

プログラミング環境の概要は、Oracle Databaseアドバンスト・アプリケーション開発者ガイドを参照してください。

4.10.6.2 プログラミング環境のサポートの構成

ご使用のシステムが、構成するプログラミング環境の要件を満たしていることを確認します。

表4-10 x86-64 Linuxのプログラミング環境の要件

プログラミング環境 サポート要件

Java Database Connectivity、Oracle Call Interface (OCI)

JDK 6 (Java SE Development Kitリリース1.6.0_37以上の1.6へのアップデート): JNDI拡張およびOracle Java Database Connectivityを含みます。このリリースでは、JDK 1.6がインストールされています。


Oracle C++
Oracle C++ Call Interface
Pro*C/C++
Oracle XML Developer's Kit (XDK)

このドキュメントのソフトウェア要件の項に示される、ご使用のプラットフォーム向けのIntel C/C++ Compiler 12.05以上およびそのバージョンのGNU CおよびC++コンパイラ。

Oracle C++ Call Interface (OCCI)アプリケーションは、このドキュメントのソフトウェア要件の項に示される、ご使用のプラットフォームに適したgccバージョンに標準のテンプレート・ライブラリを使用したIntel C++ Compiler 12.0.5でのみ作成できます。

Oracle XML Developer's Kitは、OCCIと同じコンパイラで使用できます。

Pro*COBOL

Micro Focus Server Express 5.1


表4-11 IBM: Linux on System zのプログラミング環境の要件

プログラミング環境 サポート要件

Java Database Connectivity/Oracle Call Interface (OCI)

  • JDK 6 (1.6.0 SR12)

  • JDK 7 (1.7.0)

このリリースでは、JDK 1.6がインストールされています。


Oracle C++
Oracle C++ Call Interface
Pro*C/C++
Oracle XML Developer's Kit (XDK)

このドキュメントのソフトウェア要件の項に示される、ご使用のプラットフォーム向けのIntel C/C++ Compiler 12.0.5以上およびそのバージョンのGNU CおよびC++コンパイラ。

Oracle C++ Call Interface (OCCI)アプリケーションは、このドキュメントのソフトウェア要件の項に示される、ご使用のプラットフォームに適したgccバージョンに標準のテンプレート・ライブラリを使用したIntel C++ Compiler 12.0.5でのみ作成できます。

Oracle XML Developer's Kitは、OCCIと同じコンパイラで使用できます。

Pro*COBOL

Micro Focus Server Express 5.1


表4-12 SPARC上のLinux用プログラミング環境の要件

プログラミング環境 サポート要件

Java Database Connectivity/ Oracle Call Interface (OCI)

JDK 8 (1.8)


Oracle C++
Oracle C++ Call Interface
Pro*C/C++
Oracle XML Developer's Kit (XDK)

Linux/SPARC向けOracle Solaris Studio 12.5 (旧Sun Studio): Studio 12.5 Sun C 5.14 Linux_sparc 2016/02/19Sun


4.10.7 Webブラウザのインストール要件

Oracle Enterprise Manager Database ExpressおよびOracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用するには、Webブラウザが必要です。WebブラウザがJavaScriptおよびHTML 4.0標準とCSS 1.0標準をサポートしている必要があります。これらの要件を満たすブラウザの一覧については、My Oracle SupportでOracle Enterprise Manager動作保証マトリックスを参照してください。

https://support.oracle.com


関連項目:

Oracle Enterprise Manager動作保証マトリックスへのアクセスの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。

4.11 ソフトウェア要件の確認

システムがこれらの要件を満たしていることを確認するには、次の手順を実行します。

  1. インストールされているLinuxのディストリビューションおよびバージョンを確認するには、次のコマンドのいずれかを入力します。

    # cat /etc/oracle-release
    # cat /etc/redhat-release
    # lsb_release -id
    
  2. インストールされているIBM: Linux on System zのディストリビューションおよびバージョンを確認するには、次のコマンドのいずれかを入力します。

    # cat /etc/SuSE-release
    # cat /etc/redhat-release
    # lsb_release -id
    
  3. 次のコマンドを入力して、必要なカーネル・エラータがインストールされているかどうかを確認します。

    # uname -r
    

    このコマンドをOracle Linux 6システム上で実行した場合の出力例を次に示します。

    2.6.39-100.7.1.el6uek.x86_64
    

    ご使用のディストリビューションに必要なエラータ・レベルを確認します。エラータ・レベルが必要最小限のエラータ更新より以前の場合は、Linuxのディストリビュータからカーネルの最新の更新を取得してインストールします。

  4. 次のコマンドを入力して、必要なパッケージがインストールされているかどうかを確認します。

    # rpm -q package_name
    

    特定のシステム・アーキテクチャ情報が必要な場合は、次のコマンドを入力します。

    # rpm -qa --queryformat "%{NAME}-%{VERSION}-%{RELEASE} (%{ARCH})\n" | grep package_name
    

    複数のパッケージの問合せをまとめて行い、その出力によって適切なバージョンかどうかを確認することもできます。次に例を示します。

    # rpm -q binutils compat-libstdc++ elfutils gcc glibc libaio libgcc libstdc++ \
    make sysstat unixodbc
    

    パッケージがインストールされていない場合は、Linuxの配布メディアからインストールするか、またはLinuxのディストリビュータのサイトから必要なバージョンのパッケージをダウンロードしてインストールします。

4.12 Linuxのcvuqdisk RPMのインストール

Oracle Preinstallation RPMを使用しない場合、cvuqdisk RPMをインストールする必要があります。cvuqdiskがインストールされていない状態でクラスタ検証ユーティリティを実行すると、クラスタ検証ユーティリティは共有ディスクを検出できずに、「パッケージcvuqdiskがインストールされていません。」というメッセージを表示します。ご使用のハードウェア(x86_64など)に応じたcvuqdisk rpmを使用します。

cvuqdisk RPMをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. cvuqdisk RPMパッケージの場所を確認します。このパッケージは、Oracle Grid Infrastructureインストール・メディアのrpmディレクトリにあります。Oracle Grid Infrastructureをすでにインストールしている場合は、grid_home/cv/rpmディレクトリにあります。

  2. cvuqdiskパッケージをクラスタの各ノードにコピーします。各ノードで同じバージョンのLinuxが実行されていることを確認する必要があります。

  3. rootとしてログインします。

  4. 次のコマンドを使用して、cvuqdiskパッケージの既存バージョンがあるかどうかを確認します。

    # rpm -qi cvuqdisk
    

    既存バージョンがある場合は、次のコマンドを入力して既存バージョンを削除します。

    # rpm -e cvuqdisk
    
  5. cvuqdiskを所有しているグループを指すように、環境変数CVUQDISK_GRPを設定します。通常は、oinstallです。次に例を示します。

    # CVUQDISK_GRP=oinstall; export CVUQDISK_GRP
    
  6. cvuqdisk rpmを保存したディレクトリで、次のコマンドを使用してcvuqdiskパッケージをインストールします。

    # rpm -iv package
    

    次に例を示します。

    # rpm -iv cvuqdisk-1.0.9-1.rpm
    

4.13 Linuxでの共有メモリー・ファイル・システム・マウントの確認

/dev/shmマウント領域がtmpfsタイプで、次のオプションとともにマウントされていることを確認します。

  • rwおよびexec権限が設定されている

  • noexecまたはnosuidが設定されていない

共有メモリー・ファイル・システムを確認するには、次の手順を使用します。

  1. 現在のマウント設定を確認します。次に例を示します。

    $ more /etc/fstab |grep "tmpfs"
    tmpfs         /dev/shm       /tmpfs     defaults     0 0
    
  2. 必要に応じてマウント設定を変更します。たとえば、rootとしてログインし、/etc/fstabファイルをテキスト・エディタで開いて、tmpfs行を変更します。

    tmpfs     /dev/shm     /tmpfs     rw,exec      0 0
    

関連項目:

共有メモリー・マウントの詳細は、『Oracle Database管理者リファレンスfor Linux and UNIX-Based Operating Systems』を参照してください。

4.14 ネーム・サービス・キャッシュ・デーモンの有効化

Oracle ClusterwareがNASデバイスまたはNFSマウントの使用によるネットワーク障害をより許容できるようにするには、ネーム・サービス・キャッシュ・デーモン(nscd)を有効にします。

システムの再起動時にnscdがロードされるよう設定されているかを確認するには、コマンドchkconfig --list nscdを入力します。次に例を示します。

# chkconfig --list nscd
nscd                      0:off  1:off  2:off  3:on   4:off  5:off   6:off 

この例でnscdは、実行レベル3がオンで、実行レベル5はオフです。nscdは、実行レベル3と実行レベル5の両方をオンにする必要があります。

nscdの実行レベル3と実行レベル5の両方をオンにするには、次のコマンドのいずれかをrootとして入力します。

# chkconfig --level 35 nscd on

現在のセッションでnscdを起動するには、次のコマンドをrootとして入力します。

# service nscd start

新しい設定でnscdを再起動するには、次のコマンドをrootとして入力します。

# service nscd restart

4.15 LinuxでのディスクI/Oスケジューラの設定

ディスクI/OスケジューラはディスクI/Oのリクエストを再調整、遅延またはマージすることで、スループットの向上と待機時間の短縮を促進します。LinuxにはDeadline、Noop、Anticipatory、およびCompletely Fair Queuing (CFQ)などの複数のディスクI/Oスケジューラがあります。Oracle ASMのパフォーマンスの向上のために、Deadline I/Oスケジューラを使用することをお薦めします。

各クラスタ・ノードで次のコマンドを入力して、DeadlineディスクI/Oスケジューラが使用のために構成されるようにします。

# echo deadline > /sys/block/${ASM_DISK}/queue/scheduler 

4.16 クラスタ時刻同期のためのネットワーク・タイム・プロトコルの設定

Oracle Clusterwareでは、すべてのクラスタ・ノードのタイムゾーンの環境変数を同一に設定する必要があります。インストール時、インストール・プロセスによってOUIが実行されるノードのGridインストール所有者のタイムゾーンの環境変数設定が取得され、Oracle Clusterwareによって管理されるすべてのプロセスでそのタイムゾーン値がデフォルトのTZ環境変数設定として使用されます。このタイムゾーンのデフォルトは、データベース、Oracle ASMおよびその他の管理プロセスで使用されます。

時間の同期には2つの方法があります。

  • オペレーティング・システムで構成されたネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)

  • Oracleクラスタ時刻同期化サービス

Oracleクラスタ時刻同期化サービスは、クラスタ・サーバーからNTPサービスにアクセスできない組織のために設計されています。NTPを使用する場合は、Oracleクラスタ時刻同期化デーモン(ctssd)がオブザーバ・モードで起動します。NTPデーモンがない場合、ctssdはアクティブ・モードで起動し、外部の時間サーバーに接続しなくても、クラスタ・メンバー間で時刻が同期化されます。


注意:

Oracle Grid Infrastructureのインストールを開始する前に、すべてのノードの時計が同じ時刻になっていることを確認することをお薦めします。

サーバー上にNTPデーモンがあっても時間サーバーの時刻と同期されるように構成できない場合に、クラスタ時刻同期化サービスを使用してクラスタ内で同期化サービスを提供する場合は、NTPを非アクティブにし、削除します。

NTPサービスを非アクティブ化するには、既存のntpdサービスを停止し、初期化シーケンスでは無効化し、ntp.confファイルを削除します。この手順をOracle LinuxおよびAsianuxのシステムで行うには、次のコマンドをrootユーザーとして実行します。

# /sbin/service ntpd stop
# chkconfig ntpd off
# mv /etc/ntp.conf /etc/ntp.conf.org

次のファイルも削除します。

/var/run/ntpd.pid

このファイルには、NTPデーモンのpidが保持されています。

NTPプロトコルがアクティブでないとインストーラによって判断されると、クラスタ時刻同期化サービスがアクティブ・モードでインストールされ、ノード間で時刻が同期されます。NTPが構成されていると判断された場合は、クラスタ時刻同期化サービスはオブザーバ・モードで起動され、クラスタ内でOracle Clusterwareによるアクティブな時刻同期化は行われません。

インストール後にctssdがアクティブになっていることを確認するには、グリッド・インストール所有者として次のコマンドを入力します。

$ crsctl check ctss

NTPを使用しており、クラスタ時刻同期化サービスではなくNTPを使用し続けたい場合は、NTP構成を変更して-xフラグを設定し、逆向きの時間調整が行われないようにします。この作業が終わった後で、ネットワーク・タイム・プロトコル・デーモンを再起動します。

これを行うには、Oracle Linux、Red Hat LinuxおよびAsianux systemsでは、/etc/sysconfig/ntpdファイルを編集して、次の例のように-xフラグを追加します。

# Drop root to id 'ntp:ntp' by default.
OPTIONS="-x -u ntp:ntp -p /var/run/ntpd.pid"
 
# Set to 'yes' to sync hw clock after successful ntpdate
SYNC_HWCLOCK=no
 
# Additional options for ntpdate
NTPDATE_OPTIONS=""

そして、NTPサービスを再起動します。

# /sbin/service ntpd restart

SUSEシステムでは、構成ファイル/etc/sysconfig/ntpを次の設定に変更します。

NTPD_OPTIONS="-x -u ntp"

次のコマンドを使用して、デーモンを再起動します。

# service ntpd restart

4.17 インストール時におけるSSHの自動構成の使用

Oracleソフトウェアをインストールするには、すべてのクラスタ・メンバー・ノード間にセキュア・シェル(SSH)の接続が設定されている必要があります。OUIは、インストール中にsshおよびscpコマンドを使用して、他のクラスタ・ノードに対してリモート・コマンドを実行し、そのクラスタ・ノードにファイルをコピーします。これらのコマンドを使用する際にパスワードを求めるプロンプトが表示されないように、SSHを構成する必要があります。


注意:

Oracleコンフィギュレーション・アシスタントでは、ローカル・ノードからリモート・ノードに対する構成操作にSSHを使用します。Oracle Enterprise ManagerもSSHを使用します。RSHはサポート対象外となりました。

OUIインタフェースから、インストール中に、インストールを実行しているユーザー・アカウントにSSHを構成することができます。自動構成によって、パスワードなしのSSH接続をすべてのクラスタ・メンバー・ノード間に作成することができます。可能なかぎり、この自動手順を利用することをお薦めします。

スクリプトを実行できるようにするには、使用したいすべてのOracleソフトウェア・インストール所有者のプロファイルからsttyコマンドを削除するとともに、ログイン時にトリガーされる他のセキュリティ手段で、端末に対してメッセージを生成するものを削除する必要があります。これらのメッセージやメール・チェックなどが表示されていると、Oracleソフトウェア・インストール所有者は、Oracle Universal Installer (OUI)に組み込まれているSSH構成スクリプトを使用できません。これらの表示が無効になっていない場合は、SSHを手動で構成してからでなければ、インストールを実行できません。

まれに、リモート・ノードがSSH接続を閉じると、「AttachHome」操作時にOracle Clusterwareインストールが失敗する場合があります。この問題を回避するために、すべてのクラスタ・ノードでSSHデーモン構成ファイル/etc/ssh/sshd_configに次のパラメータを設定し、タイムアウト待機時間を無制限に設定します。

LoginGraceTime 0

関連項目:

ユーザー・プロファイルのsttyコマンドを削除する方法の詳細は、第6.2.5項「端末出力コマンドが原因のインストール・エラーの回避」を参照してください。