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Oracle® Grid Infrastructureインストレーション・ガイド
12cリリース1 (12.1) for Linux
B71324-15
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3 Oracle Preinstallation RPMによるOracle Linuxの自動構成

Oracle Linux 7、Oracle Linux 6またはOracle Linux 5をインストールし、Oracle RPMを使用してOracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseインストールのオペレーティング・システムとOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)を構成することをお薦めします。Oracle Linux 7およびOracle Linux 6の場合は、Oracle Preinstallation RPMを実行します。Oracle Linux 5の場合は、Oracle Validated RPMを実行します。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 Oracle RPMによるOracle Linux構成の概要

Oracle LinuxディストリビューションおよびOracle RDBMSリリースのOracle RPMは、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseのインストールに必要なすべての追加パッケージを自動的にインストールし、サーバー・オペレーティング・システムを自動的に構成します(カーネル・パラメータの設定、他の基本的なオペレーティング・システムのインストール要件など)。Oracle RPMの処理内容の詳細は、次のURLを参照してください。

http://linux.oracle.com

Oracle Linux、OracleおよびOracle Preinstallation RPMを使用してサーバーを構成する場合は、次の手順を実行します。

  1. Oracle Linuxをインストールします。

  2. LinuxディストリビューションをOracle Unbreakable Linux Network (ULN)に登録するか、ご使用のOracle Linuxリリース用のOracle Linux yumサーバーを使用してシステムのyumリポジトリをダウンロードおよび構成します。

  3. Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseのリリース用のRPMを使用して、Oracle Preinstallation RPMまたはOracle Validated RPMをインストールし、Linuxのリリースを更新します。

  4. ロール割当てをしたグループおよびユーザーを、同じ名前およびID番号で、各クラスタ候補ノードに作成します。

  5. 各クラスタ・ノード候補のネットワーク・インタフェース構成を完了します。

  6. 標準またはハブ・ノード・クラスタ候補ごとに、必要に応じて共有記憶域アクセスのシステム構成を完了します。

これらの手順が完了した後に、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACのインストールに進むことができます。

3.2 Unbreakable Linux NetworkからのOracle Preinstallation RPMのインストール

次の手順を使用して、Oracle Linuxチャネルをサブスクライブし、Oracle RDBMS Server 12cR1 RPMを配布するOracle Linuxチャネルを追加します。

  1. デフォルトのOracle LinuxワークステーションのインストールまたはデフォルトのRed Hat Enterprise Linuxのインストールを完了します。

    Oracle Software Delivery CloudからOracle Linuxをダウンロードできます。

    https://edelivery.oracle.com/linux

  2. Unbreakable Linux Network(ULN)にサーバーを登録します。デフォルトでは、ご使用のオペレーティング・システムおよびハードウェアのOracle Linux Latestチャネルに登録されています。

  3. Unbreakable Linux Networkにログインします。

    https://linux.oracle.com

  4. 「Systems」タブをクリックし、「System Profiles」リストで、登録されているサーバーを選択します。「System Details」ウィンドウが開き、サーバーのサブスクリプションが表示されます。

  5. 「Manage Subscriptions」をクリックします。「System Summary」ウィンドウが開きます。

  6. 「Available Channels」リストから、使用するOracle Linuxディストリビューションに対応するEnterprise Linuxインストール・メディアのコピーおよび更新パッチ・チャネルを選択します。たとえば、ディストリビューションがOracle Linux 5 Update 6 for x86_64の場合は、次のチャネルを選択します。

    • Oracle Linux 5 Update 6のインストール・メディア・コピー(x86_64)

    • Oracle Linux 5 Update 6 Patch (x86_64)

  7. 「Subscribe」をクリックします。

  8. 端末セッションを開始し、プラットフォームに応じて次のコマンドをrootとして入力します。

    Oracle Linux 6:

    yum install oracle-rdbms-server-12cR1-preinstall
    

    Oracle Linux 5:

    # yum install oracle-validated
    

    Oracle Linuxチャネルを登録していることを示す出力が表示されます。次に例を示します。

    el5_u5_i386_base
    el5_u5_x86_64_patch
    

    Oracle Linuxは、自動的に標準(ロール割当てなし)のOracleインストール所有者とグループを作成し、Oracleインストールの必要に応じて他のカーネル構成設定を設定します。


    注意:

    RPMパッケージは、デフォルトで、Oracleソフトウェア・ユーザーをoracleに設定します。Oracle Databaseのインストールの前に、etc/security/limits.d/oracle-rdbms-server-12cR1-preinstall.confファイルおよびその他の構成ファイル内のOracleユーザー名を更新できます。

  9. クラスタ内の他のすべてのサーバーで手順1から8を繰り返します。


    注意:

    RPMログ・ファイルをチェックして、システム構成の変更を確認します。たとえば、Oracle Linux 5では次をチェックします。
    /var/log/oracle-validated/results/orakernel.log
    

3.3 Oracle Linux YumサーバーによるOracle Linuxのインストールのサポート

次の手順を実行して、Oracle Linuxをインストールし、Oracle Linux Yumサーバーを使用して、セキュリティ・エラータまたはバグ修正更新用にLinuxインストールを構成します。

  1. Oracle StoreからOracle Linux DVDを取得するか、Oracle Software Delivery CloudからOracle Linuxをダウンロードします。

    Oracle Store:

    https://shop.oracle.com

    Oracle Software Delivery Cloud Webサイト:

    https://edelivery.oracle.com/linux

  2. ISOまたはDVDイメージからOracle Linuxをインストールします。

  3. rootユーザーでログインします。

  4. Oracle Linux yumサーバーで参照できる手順を使用して、http://yum.oracle.com/から、ご使用のLinuxディストリビューションのyumリポジトリ・ファイルをダウンロードします。次に例を示します。

    # cd /etc/yum.repos.d/
    # wget http://yum.oracle.com/yum-ol6.repo
    

    olrelease_latestファイル(Oracle Linux 6の場合はol6_latest)はOracle Preinstallation RPMを含むリポジトリであるため、これが有効であることを確認します。

  5. (オプション)他のリポジトリを有効にするには、repoファイルを編集します。たとえば、リポジトリol6_UEK_latestを有効にするには、テキスト・エディタを使用してこのファイルでenabled=1と設定します。

  6. コマンドyum repolistを実行して、登録されたチャネルを検証します。

  7. 端末セッションを開始し、プラットフォームに応じてrootとして次のコマンドを入力します。次に例を示します。

    Oracle Linux 6:

    yum install oracle-rdbms-server-12cR1-preinstall
    

    Oracle Linux 5:

    # yum install oracle-validated
    

    Oracle Linuxチャネルにサブスクライブしたこと、そのパッケージがインストール中であることを示す出力が表示されます。次に例を示します。

    el5_u6_i386_base
    el5_u6_x86_64_patch
    

    Oracle Linuxは、自動的に標準(ロール割当てなし)のOracleインストール所有者とグループを作成し、Oracleインストールの必要に応じて他のカーネル構成設定を設定します。

    インストール後に、Oracle Linuxインストールの最新のセキュリティ・エラータおよびバグ修正を取得するには、必要に応じてコマンドyum updateを実行します。

3.4 DVDまたはイメージからのOracle Preinstallation RPMのインストール

次の手順を使用して、Oracle LinuxディストリビューションからOracle Preinstallation RPMをインストールします。

  1. Oracle Linuxディスクを入手するには、Oracle StoreからOracle Linux Media Packを注文するか、Oracle LinuxおよびOracle VMのOracle Software Delivery Cloud Webサイトからディスク・イメージをダウンロードします。

    Oracle Store:

    https://shop.oracle.com
    

    Oracle Software Delivery Cloud Webサイト:

    http://edelivery.oracle.com/linux
    
  2. Oracle Linuxのインストールを開始します。

  3. 最初のソフトウェア選択画面を確認します(タスク固有のソフトウェア・オプションがリストされます)。画面下部に、ここでカスタマイズするか、後でカスタマイズするかを選択するオプションがあります。「すぐにカスタマイズ」を選択し、「次へ」をクリックします。

  4. Oracle Linux 7およびOracle Linux 6では、画面の左側でサーバーを選択し、画面の右側でシステム管理ツールを選択します。これらのオプションは、リリースによって異なる場合があります。

    「システム・ツールのパッケージ」ウィンドウが開きます。

  5. パッケージ・リストからOracle Preinstallation RPMパッケージ・ボックスを選択して「次へ」をクリックします。

  6. その他の画面の指示に従って、Oracle Linuxのインストールを完了します。

    Oracle Linuxは、自動的に標準(ロール割当てなし)のOracleインストール所有者とグループを作成し、Oracleインストールの必要に応じて他のカーネル構成設定を設定します。

  7. 手順2から6を他のすべてのクラスタ・メンバー・ノードで繰り返します。

3.5 その他のオプションのオペレーティング・システム構成タスク

次のオプションの構成タスクを完了します。

3.5.1 Oracle LinuxのOracle Kspliceリポジトリの構成

ULNで使用可能なPremier Supportサブスクリプションおよびアクセス・キーがある場合、Oracle Kspliceを使用できます。Kspliceの詳細は、トライアル版を含めてhttp://www.ksplice.com/を参照してください。

自分のシステムをKspliceに登録するには、次のタスクを完了します。

  1. 次のURLで、使用するカーネル・ディストリビューションをチェックします。

    http://www.ksplice.com/uptrack/supported-kernels#

  2. rootユーザーでログインします。

  3. Kspliceを使用するサーバーでインターネットにアクセスできることを確認します。たとえば、プロキシ・サーバーを使用する場合は、シェルで次のようなコマンドを使用して、プロキシ・サーバーおよびポートの値を設定します。

    # export http_proxy=http://proxy.example.com:port
    # export https_proxy=http://proxy.example.com:port
    
  4. Ksplice UptrackリポジトリRPMパッケージをダウンロードします。

    https://www.ksplice.com/yum/uptrack/ol/ksplice-uptrack-release.noarch.rpm

  5. 次のコマンドを実行します。

    rpm -i ksplice-uptrack-release.noarch.rpm
    yum -y install uptrack
    

3.5.2 その他のオペレーティング・システム機能の構成

必要に応じて、Intelligent Platform Management Interface (IPMI)、追加のプログラミング環境などの追加機能をオペレーティング・システムに構成し、第4章「Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACのオペレーティング・システムの構成」を確認します。