Oracle Grid Infrastructureは、Oracle ClusterwareおよびOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)で構成されます。後でOracle DatabaseおよびOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)をインストールする場合、このフェーズは2つあるインストール・フェーズの1つとなります。
ORACLE_HOME
ディレクトリにインストールします。Oracle Universal Installerにより、このディレクトリ、およびこのディレクトリの下のすべてのファイルとディレクトリに対してアクセス権が設定されます。crsctl
ユーティリティを使用して、Oracle Clusterwareインストールが適切にインストールされ、動作していることを確認します。srvctl
ユーティリティを使用して、Oracle ASMソフトウェアを稼働できることを確認します。Oracle Databaseのインストール中に、デフォルトでOracle Universal InstallerはソフトウェアをORACLE_HOME
ディレクトリにインストールします。Oracle Universal Installerにより、このディレクトリ、およびこのディレクトリの下のすべてのファイルとディレクトリに対してアクセス権が設定されます。
Oracle Grid InfrastructureのORACLE_HOME
の場合、OUIはグループとユーザーに次の権限を付与します。
フル・コントロール - Administrators、SYSTEM
、ORA_GRID_LISTENERS
、Oracleインストール・ユーザー、Oracleホーム・ユーザー
読取り、実行、内容の一覧 - Authenticated Users
関連項目:
『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドfor Microsoft Windows』Oracle Grid Infrastructureは、Oracle Universal Installer (OUI)を使用してインストールします。
クラスタにOracle Grid Infrastructure(Oracle ClusterwareおよびOracle ASM)をインストールするには、次の手順を実行します。
インストール中に、求められている操作に対して疑問がある場合は、OUIページの「ヘルプ」ボタンをクリックします。
Oracle Grid Infrastructureのインストールが正常に完了したことを検証した後、Oracle ClusterwareおよびOracle ASMを使用して他のアプリケーションの高可用性を維持するか、またはOracle DatabaseおよびOracle RACソフトウェアをインストールできます。
Oracle Database 12cリリース1 (12.1)およびOracle RACをインストールする場合は、『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows x64 (64-Bit)』を参照してください。スタンドアロン・サーバーでOracle Grid Infrastructureを使用する場合(Oracle Restartデプロイメント)は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。
関連項目:
Oracle Grid Infrastructureのクローニングについては、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。
Oracle RACノードのクローニングおよびノード追加手順の詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。
スタンドアロン・サーバー・インストールの詳細は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください(このインストール・オプションについてはこのドキュメントに記載されていないため)。
Oracle Grid Infrastructureのインストール時には、クラスタ構成情報を手動で指定するか、クラスタ構成ファイルを使用するかを選択できます。
クラスタ構成ファイルはテキスト・ファイルで、OUIを起動する前に作成できます。このファイルによって、クラスタの構成に必要なクラスタ名およびノード名の情報がOUIに提供されます。インストーラが受け入れるファイルのタイプはOracleクラスタ構成ファイル(.ccf)のみであるため、テキスト・ファイルの作成時に、拡張子.ccfでファイルを保存します。
テスト・クラスタへのインストールを繰り返し実行する場合、または多数のノードでインストールを実行する場合は、クラスタ構成ファイルの使用をお薦めします。
サイレント方式でOracle Grid Infrastructureをインストールする場合は、次の2つの手順を実行します。
クラスタ構成ファイルを手動で作成するには、テキスト・エディタを起動し、各クラスタ・メンバー・ノードのパブリックIPアドレスと仮想IPアドレスの名前を提供するファイルを作成します。
このインストール・オプションでは、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアを有効にするために手動のインストール後手順が必要です。
ソフトウェアのみのインストールでは、1つのノードでクラスタ用Oracle Grid Infrastructureをインストールします。
インストール時に「Grid Infrastructureソフトウェアのインストールのみ」オプションを使用すると、ローカル・ノードにソフトウェア・バイナリがインストールされます。クラスタ用のインストールを完了するには、追加の手順として、Oracle ClusterwareおよびOracle ASMの構成、ローカル・インストールのクローンの作成、他のノードでのこのクローンのデプロイ、クラスタへの他のノードの追加を行う必要があります。
注意:
Oracle Grid Infrastructureインストールを他のノードにクローニングして、クラスタに追加する方法については、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。config.bat
)を使用して、ノードにソフトウェアをインストールまたはコピーした後で構成を行う手順について説明します。config.bat
)を使用して、ノードにソフトウェアをインストールまたはコピーした後で構成を行う手順について説明します。Ping_Targets
パラメータを設定して、パブリック・ネットワークのステータスに関する通知を受信します。GUIモードでOracle Grid Infrastructure構成ウィザードを起動すると、ソフトウェア・バイナリを構成できます。
ソフトウェアをどのノードにインストールまたはコピーする場合でも、構成を後で行うことができます。この項では、構成ウィザード・ユーティリティ(config.bat
)を使用して、ノードにソフトウェアをインストールまたはコピーした後で構成を行う手順について説明します。
関連項目:
構成ウィザードの詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。
スタンドアロン・サーバーにOracle Grid Infrastructureのソフトウェアのみのインストールを構成およびアクティブ化する方法については、Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Microsoft Windowsを参照してください。
この項では、サイレント(レスポンスなし)モードで構成ウィザード・ユーティリティ(config.bat
)を使用して、ノードにソフトウェアをインストールまたはコピーした後で構成を行う手順について説明します。
Oracle Grid Infrastructureのインストール時に、Ping_Targets
パラメータを設定して、パブリック・ネットワークのステータスに関する通知を受信します。
特定の環境では、たとえば、ネットワーク・ケーブルが切断されている場合、仮想マシンでネットワーク・リンクのステータスが正しく返されません。Oracle Grid Infrastructureのインストール時に、Ping_Targets
パラメータを設定して、それらの環境のパブリック・ネットワークのステータスに関する通知を受信できます。このパラメータは、クラスタの外部のアドレス(スイッチ、ルーターなど)に使用してください。
ping
ユーティリティは、ホスト名またはIPアドレスのカンマ区切りリストHost1/IP1,Host2/IP2に接続し、パブリック・ネットワークが使用できるかどうかを判定します。いずれのホストも応答しない場合、ネットワークはオフラインであるとみなされます。
インストール後、crsctl
ユーティリティを使用して、Oracle Clusterwareインストールが適切にインストールされ、動作していることを確認します。
注意:
インストールが完了したら、Oracle Clusterwareの動作中は/tmp/.oracle
または/var/tmp/.oracle
、あるいはそのファイルを手動で削除したり、それらを削除するcronジョブを実行しないでください。これらのファイルを削除すると、Oracle Clusterwareが断続的にハングアップする可能性があり、エラーCRS-0184: CRSデーモンと通信できません。が発生します。例7-1 Oracle Clusterwareのステータスの確認
クラスタの各ノードでOracle Clusterwareコンポーネントのステータスを確認するには、次のコマンドを実行します。C:\..\bin\> crsctl check cluster -allこのコマンドの出力結果は、次のようになります。
************************************************************************* node1: CRS-4537: Cluster Ready Services is online CRS-4529: Cluster Synchronization Services is online CRS-4533: Event Manager is online ************************************************************************* node2: CRS-4537: Cluster Ready Services is online CRS-4529: Cluster Synchronization Services is online CRS-4533: Event Manager is online *************************************************************************
インストール後、srvctl
ユーティリティを使用して、Oracle ASMソフトウェアが動作していることを確認します。
注意:
Oracle Clusterware 12cリリース1 (12.1)以上のインストールでOracle ASMまたはOracle Net Servicesを管理するには、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)のsrvctl
バイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがインストールされている場合は、データベース・ホーム(Oracleホーム)のsrvctl
プログラムを使用してOracle ASMまたはOracle Net Servicesを管理することはできません。例7-2 Oracle Grid Infrastructureのインストール後のOracle ASMのステータスの確認
Oracle ASMインストールが動作可能であることを確認するには、C:\app\12.1.0\grid
をGridホームの場所で置き換えて、次のコマンドを実行します。コマンドの下のテキストは、コマンドによって返される出力の例です。
C:\app\12.1.0\grid\BIN> srvctl status asm ASM is running on node node1 ASM is running on node node2
Oracle Grid Infrastructureでは、様々なOracle製品およびコンポーネントに必要なリソースが提供されます。一部の製品およびコンポーネントはオプションのため、Oracle Grid Infrastructureのインストール後にインストールして有効にできます。
インストール後の追加を簡単にするため、Oracle Grid Infrastructureでは、これらの製品およびコンポーネントで使用可能なすべての製品に必要なすべてのリソースが構成および登録されます。ただし、アクティブ化するのはそれらを追加することを選択した場合のみです。そのため、一部のコンポーネントは、Oracle Grid Infrastructureのインストール後はOFFLINEとして表示される場合があります。
TARGET:OFFLINEおよびSTATE:OFFLINEとして表示されるリソースを監視する必要はありません。登録済でも有効でないコンポーネントであるため、システム・リソースは使用されません。Oracle製品またはコンポーネントがシステムにインストールされていて、オンラインにする特定のリソースが必要な場合は、必要なオフライン・リソースのアクティブ化を求めるプロンプトが表示されます。