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Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイド
リリース12.1 For Windows
B72965-06
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7 クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストール

Oracle Grid Infrastructureは、Oracle ClusterwareおよびOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)で構成されます。後でOracle DatabaseおよびOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)をインストールする場合、このフェーズは2つあるインストール・フェーズの1つとなります。

7.1 Oracle Universal Installerによって設定されるデフォルトのファイル権限について

Oracle Databaseのインストール中に、デフォルトでOracle Universal InstallerはソフトウェアをORACLE_HOMEディレクトリにインストールします。Oracle Universal Installerにより、このディレクトリ、およびこのディレクトリの下のすべてのファイルとディレクトリに対してアクセス権が設定されます。

Oracle Grid InfrastructureのORACLE_HOMEの場合、OUIはグループとユーザーに次の権限を付与します。

  • フル・コントロール - Administrators、SYSTEMORA_GRID_LISTENERS、Oracleインストール・ユーザー、Oracleホーム・ユーザー

  • 読取り、実行、内容の一覧 - Authenticated Users

関連項目:

『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドfor Microsoft Windows』

7.2 Oracle Grid Infrastructureのインストール

Oracle Grid Infrastructureは、Oracle Universal Installer (OUI)を使用してインストールします。

7.2.1 OUIの実行によるOracle Grid Infrastructureのインストール

クラスタにOracle Grid Infrastructure(Oracle ClusterwareおよびOracle ASM)をインストールするには、次の手順を実行します。

仮想ネットワーク・コンピューティング(VNC)・セッションからOUIを実行するか、またはコンソール・モードでターミナル・サービスを実行できます。

インストール中に、求められている操作に対して疑問がある場合は、OUIページの「ヘルプ」ボタンをクリックします。

  1. 管理者グループのメンバーを使用してWindowsにログインします。
  2. Oracle Database 12cリリース1 (12.1)のインストール・メディアの場所に移動し、管理者権限でコマンド・プロンプトを開き、setup.exeコマンドを実行します。
  3. 次のインストール・オプションから1つ選択します。
    • クラスタ用のOracle Grid Infrastructureのインストールおよび構成

      標準クラスタをインストールする場合は、このオプションを選択します。

    • スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストールおよび構成

      このオプションは、Oracle Restart構成にOracle Grid Infrastructureをインストールする場合に選択します。このオプションは、Oracle Databaseおよびその他のアプリケーションをサポートする単一のサーバーに使用します。

    • Oracle Grid InfrastructureまたはOracle Automatic Storage Managementのアップグレード

      このオプションは、Oracle Grid Infrastructure (Oracle ClusterwareおよびOracle Grid Infrastructure)をアップグレードする場合またはOracle ASM.をアップグレードする場合に選択します。

      注意:

      必ずOracle Clusterwareの方が新しいリリースである必要があるため、Oracle Clusterwareより新しいリリースにOracle ASMをアップグレードすることはできません。
    • Oracle Grid Infrastructureソフトウェアのインストールのみ

      このオプションは、GridホームにOracle Grid Infrastructureをインストールし、ソフトウェアを構成しない場合に選択します。

  4. インストール画面は、選択したインストール・オプションによって異なります。必要に応じて構成プロンプトに応答し、クラスタを構成します。

    注意:

    インストール時に送信を要求された情報について質問がある場合は、「ヘルプ」をクリックします。

    クラスタ・メンバー・ノードのパブリックおよびVIPネットワーク・アドレスには、構成しているクラスタの種類に応じて必要な情報を指定します。

    • GNSを介して構成および解決されるDHCPアドレスによる自動クラスタ構成を使用する場合、指定する必要があるのはDNSで構成されているGNS VIP名のみです。

    次に、ノードIPアドレスに関する追加情報を示します。

    • ローカル・ノードの場合のみ、OUIによってパブリックおよびVIPフィールドが自動的に書き込まれます。システムでベンダーのクラスタウェアが使用されている場合は、OUIにより追加のフィールドが書き込まれることがあります。

    • ホスト名および仮想ホスト名は、ドメイン修飾されません。インストール中にアドレス・フィールドにドメインを入力すると、そのドメインは、OUIによってアドレスから削除されます。

    • プライベートIPアドレス用にプライベートとして指定したインタフェースは、パブリック・インタフェースとしてアクセスできないようにする必要があります。キャッシュ・フュージョンにパブリック・インタフェースを使用すると、パフォーマンスの問題が発生する可能性があります。

    パブリック・ノード名の入力には、各ノードのプライマリ・ホスト名を使用します。この名前は、hostnameコマンドによって表示される名前です。

  5. OUIのプロンプトに従って情報を指定します。インストール手順の詳細は、「ヘルプ」をクリックしてください。インストールのインタビューの後に、「詳細」をクリックするとログ・ファイルを参照できます。
  6. インストールに必要なすべての情報を指定すると、OUIによってソフトウェアがインストールされます。その後、Oracle Net Configuration Assistant (NETCA)、Oracle Private Interconnect Configuration Assistantおよびクラスタ検証ユーティリティ(CVU)が実行されます。これらのプログラムはユーザーの介入なしに起動されます。
  7. OCRおよび投票ファイルの記憶域オプションとしてOracle ASMを選択すると、Oracle Automatic Storage Management Configuration Assistant (ASMCA)はインストール・プロセスの一部としてOracle ASMを構成します。

    Oracle Clusterwareファイルの記憶域オプションとしてOracle ASMを選択しない場合、インストール後に手動でASMCAを起動してOracle ASMを構成する必要があります。

    次のコマンドを使用してASMCAを起動します。Grid_homeはGridホームです。

    Grid_home\bin\asmca

Oracle Grid Infrastructureのインストールが正常に完了したことを検証した後、Oracle ClusterwareおよびOracle ASMを使用して他のアプリケーションの高可用性を維持するか、またはOracle DatabaseおよびOracle RACソフトウェアをインストールできます。

Oracle Database 12cリリース1 (12.1)およびOracle RACをインストールする場合は、『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows x64 (64-Bit)』を参照してください。スタンドアロン・サーバーでOracle Grid Infrastructureを使用する場合(Oracle Restartデプロイメント)は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。

関連項目:

  • Oracle Grid Infrastructureのクローニングについては、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  • Oracle RACノードのクローニングおよびノード追加手順の詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  • スタンドアロン・サーバー・インストールの詳細は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください(このインストール・オプションについてはこのドキュメントに記載されていないため)。

7.2.2 Oracle Grid Infrastructureのサイレント・インストールの実行

Oracle Grid Infrastructureのインストール時には、クラスタ構成情報を手動で指定するか、クラスタ構成ファイルを使用するかを選択できます。

クラスタ構成ファイルはテキスト・ファイルで、OUIを起動する前に作成できます。このファイルによって、クラスタの構成に必要なクラスタ名およびノード名の情報がOUIに提供されます。インストーラが受け入れるファイルのタイプはOracleクラスタ構成ファイル(.ccf)のみであるため、テキスト・ファイルの作成時に、拡張子.ccfでファイルを保存します。

テスト・クラスタへのインストールを繰り返し実行する場合、または多数のノードでインストールを実行する場合は、クラスタ構成ファイルの使用をお薦めします。

サイレント方式でOracle Grid Infrastructureをインストールする場合は、次の2つの手順を実行します。

7.2.2.1 クラスタ構成ファイルの作成

クラスタ構成ファイルを手動で作成するには、テキスト・エディタを起動し、各クラスタ・メンバー・ノードのパブリックIPアドレスと仮想IPアドレスの名前を提供するファイルを作成します。

  1. 次の形式を使用してcluster_config.ccfというテキスト・ファイルを作成します。ここで、nodeはクラスタ内のノードのパブリック・ホスト名、vipはそのノードのVIPアドレスです。
    node1  node1-vip   
    node2  node2-vip     
    ...

    たとえば、ホスト名がRACnode1RACnode2およびRACnode3である3つのノードがクラスタに存在する場合は、次のような内容でcluster_config.ccfというテキスト・ファイルを作成します。

    RACnode1  RACnode1-vip  
    RACnode2  RACnode2-vip 
    RACnode3  RACnode3-vip
  2. ファイルを保存します。

7.2.2.2 クラスタ構成ファイルを使用したOracle Grid Infrastructureのインストール

Oracle Grid Infrastructureのインストール時には、クラスタ構成情報を手動で指定するか、クラスタ構成ファイルを使用するかを選択できます。

  1. インストール・メディアの/responseディレクトリに移動します。
  2. テキスト・エディタを使用して、レスポンス・ファイルgrid_install.rspを開きます。
  3. 実行するインストールのタイプに関連する項の指示に従い、環境に適切な値を指定します。
  4. 前の項の「クラスタ構成ファイルの作成」の説明に従って、クラスタ構成ファイルを作成します。
  5. 次のコマンド構文を使用して、OUIをサイレント・モードで実行します。
    setup.exe -silent -responseFile path_to_your_response_file

    次に例を示します。

    E:\ setup.exe -silent -responseFile C:\users\oracle\installGrid.rsp

7.3 ソフトウェアのみのインストールを使用したグリッド・インフラストラクチャのインストール

このインストール・オプションでは、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアを有効にするために手動のインストール後手順が必要です。

ソフトウェアのみのインストールでは、1つのノードでクラスタ用Oracle Grid Infrastructureをインストールします。

インストール時に「Grid Infrastructureソフトウェアのインストールのみ」オプションを使用すると、ローカル・ノードにソフトウェア・バイナリがインストールされます。クラスタ用のインストールを完了するには、追加の手順として、Oracle ClusterwareおよびOracle ASMの構成、ローカル・インストールのクローンの作成、他のノードでのこのクローンのデプロイ、クラスタへの他のノードの追加を行う必要があります。

注意:

Oracle Grid Infrastructureインストールを他のノードにクローニングして、クラスタに追加する方法については、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

7.3.1 Oracle Grid Infrastructureソフトウェアのみのインストール

  1. 管理者グループのメンバーとしてWindowsにログインし、Oracle Grid Infrastructure 12cリリース1 (12.1)インストール・メディアまたはダウンロード・ディレクトリからsetup.exeコマンドを実行します。
  2. 最初のノードまたはローカル・ノードで、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのソフトウェアのみのインストールを完了します。
  3. すべてのクラスタ・ノードがインストール要件を満たしていることを検証します。

    次のコマンドを使用します。

    runcluvfy.bat stage -pre crsinst -n node_list
  4. すべての記憶域およびサーバーのインストール前要件が満たされていることを確認してください。
  5. 手順1から3の説明に従って、OUIを使用して、クラスタに含める残りのすべてのノードでOracle Grid Infrastructureソフトウェアをインストールし、すべてのノードでOracle Grid Infrastructureのソフトウェアのみのインストールを完了します。
  6. 「構成ウィザード・モードのOUIを使用したソフトウェア・バイナリの構成」で説明されているとおり、完全なOUI構成ウィザードGUIを使用してクラスタを構成するか、または「レスポンス・ファイルを使用したソフトウェア・バイナリの構成」の項で説明されているとおり、レスポンス・ファイルを使用してクラスタを構成します。

7.3.2 構成ウィザード・モードのOUIを使用したソフトウェア・バイナリの構成

GUIモードでOracle Grid Infrastructure構成ウィザードを起動すると、ソフトウェア・バイナリを構成できます。

  1. いずれかのノードで、Oracleインストール・ユーザーとしてログインし、Gridホームのcrs\configディレクトリから次のコマンドを入力します。
    C:\..\crs\config> config.bat
    構成スクリプトによってOUIが構成ウィザード・モードで起動します。
  2. 必要に応じて構成情報を指定します。
    各ページには同じユーザー・インタフェースが表示され、OUIが通常実行するのと同じ妥当性チェックが実行されます。ただし、インストールを実行するのではなく、構成ウィザード・モードで入力が検証され、すべてのクラスタ・ノードでインストールが構成されます。
    入力を完了すると、OUIにより「サマリー」ページが表示され、クラスタに指定したすべての入力がリストされます。
  3. サマリーにクラスタの正しい情報が表示されていることを確認し、「インストール」をクリックしてローカル・ノードの構成を開始します。
    ローカル・ノードの構成が完了すると、OUIによりOracle Grid Infrastructure構成ファイルが他のクラスタ・メンバー・ノードにコピーされます。
  4. OUIはクラスタ構成ステータスを確認して、必要に応じて他の構成ツールを起動します。

7.3.3 レスポンス・ファイルを使用したソフトウェア・バイナリの構成

ソフトウェアをどのノードにインストールまたはコピーする場合でも、構成を後で行うことができます。この項では、構成ウィザード・ユーティリティ(config.bat)を使用して、ノードにソフトウェアをインストールまたはコピーした後で構成を行う手順について説明します。

  1. Oracle Grid Infrastructure用のOracleインストール・ユーザー(gridなど)として、次の構文を使用して、Oracle Grid InfrastructureソフトウェアのみのホームからOracle Grid Infrastructure構成ウィザード・モードでOUIを起動します。Grid_homeはOracle Grid Infrastructureホーム、filenameはレスポンス・ファイル名です。
    Grid_home\crs\config\config.bat [-debug] [-silent -responseFile filename]

    次に例を示します。

    C:\> cd Grid_home\crs\config\
    C:\..config> config.bat -responseFile ..\..\response\installGrid.rsp

    構成スクリプトによってOUIが構成ウィザード・モードで起動します。各ページには同じユーザー・インタフェースが表示され、OUIが通常実行するのと同じ妥当性チェックが実行されます。ただし、インストールを実行するのではなく、構成ウィザード・モードで入力が検証され、すべてのクラスタ・ノードでインストールが構成されます。

    入力を完了すると、OUIにより「サマリー」ページが表示され、クラスタに指定したすべての入力がリストされます。

  2. サマリーにクラスタの正しい情報が表示されていることを確認し、「インストール」をクリックしてローカル・ノードの構成を開始します。
    ローカル・ノードの構成が完了すると、OUIによりOracle Grid Infrastructure構成ファイルが他のクラスタ・メンバー・ノードにコピーされます。
  3. OUIはクラスタ構成ステータスを確認して、必要に応じて他の構成ツールを起動します。

関連項目:

  • 構成ウィザードの詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  • スタンドアロン・サーバーにOracle Grid Infrastructureのソフトウェアのみのインストールを構成およびアクティブ化する方法については、Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Microsoft Windowsを参照してください。

7.3.4 レスポンス・ファイルを使用したサイレント・モードでのソフトウェア・バイナリの構成

この項では、サイレント(レスポンスなし)モードで構成ウィザード・ユーティリティ(config.bat)を使用して、ノードにソフトウェアをインストールまたはコピーした後で構成を行う手順について説明します。

  1. Oracle Grid Infrastructureインストール所有者(grid)として、次の構文を使用して、Oracle Grid InfrastructureソフトウェアのみのホームからOracle Grid Infrastructure構成ウィザード・モードでOUIを起動します。Grid_homeはOracle Grid Infrastructureホームで、filenameはレスポンス・ファイル名です。次に例を示します。
    C:\> cd app\12.1.0\grid\crs\config
    C:\> config.bat -responseFile C:\app\12.1.0\grid\response\grid_install.rsp
    ウィザードはクラスタ構成ファイルを検証してから、構成を進めます。クラスタ構成ファイルに無効な入力があった場合、構成ウィザードはエラーを表示して終了します。プロンプトが表示されたら、configToolAllCommandsスクリプトを実行します。
  2. ローカル・ノードの構成が完了すると、OUIによりOracle Grid Infrastructure構成ファイルが他のクラスタ・メンバー・ノードにコピーされます。
  3. OUIはクラスタ構成ステータスを確認して、必要に応じて他の構成ツールを起動します。

7.3.5 ネットワーク・チェックのためのpingターゲットの設定

Oracle Grid Infrastructureのインストール時に、Ping_Targetsパラメータを設定して、パブリック・ネットワークのステータスに関する通知を受信します。

特定の環境では、たとえば、ネットワーク・ケーブルが切断されている場合、仮想マシンでネットワーク・リンクのステータスが正しく返されません。Oracle Grid Infrastructureのインストール時に、Ping_Targetsパラメータを設定して、それらの環境のパブリック・ネットワークのステータスに関する通知を受信できます。このパラメータは、クラスタの外部のアドレス(スイッチ、ルーターなど)に使用してください。

  • インストーラを実行します。
    C:\..> setup.exe oracle_install_crs_Ping_Targets={Host1|IP1},{Host2|IP2}

    次に例を示します。

    C:\..> setup.exe oracle_install_crs_Ping_Targets=192.0.2.1,192.0.2.2

pingユーティリティは、ホスト名またはIPアドレスのカンマ区切りリストHost1/IP1,Host2/IP2に接続し、パブリック・ネットワークが使用できるかどうかを判定します。いずれのホストも応答しない場合、ネットワークはオフラインであるとみなされます。

7.4 Oracle Clusterwareの機能の確認

インストール後、crsctlユーティリティを使用して、Oracle Clusterwareインストールが適切にインストールされ、動作していることを確認します。

  • 管理者グループのメンバーとしてログインし、Gridホームのbinディレクトリから次のコマンドを実行します。
    crsctl check cluster -all

注意:

インストールが完了したら、Oracle Clusterwareの動作中は/tmp/.oracleまたは/var/tmp/.oracle、あるいはそのファイルを手動で削除したり、それらを削除するcronジョブを実行しないでください。これらのファイルを削除すると、Oracle Clusterwareが断続的にハングアップする可能性があり、エラーCRS-0184: CRSデーモンと通信できません。が発生します。

例7-1 Oracle Clusterwareのステータスの確認

クラスタの各ノードでOracle Clusterwareコンポーネントのステータスを確認するには、次のコマンドを実行します。
C:\..\bin\> crsctl check cluster -all
このコマンドの出力結果は、次のようになります。
*************************************************************************
node1:
CRS-4537: Cluster Ready Services is online
CRS-4529: Cluster Synchronization Services is online
CRS-4533: Event Manager is online
*************************************************************************
node2:
CRS-4537: Cluster Ready Services is online
CRS-4529: Cluster Synchronization Services is online
CRS-4533: Event Manager is online
*************************************************************************

7.5 Oracle Clusterwareファイルを対象とするOracle ASM機能の確認

インストール後、srvctlユーティリティを使用して、Oracle ASMソフトウェアが動作していることを確認します。

  • OCRおよび投票ファイルをOracle ASMにインストールした場合、Grid_home\binディレクトリから次のコマンドを実行します。
    srvctl status asm
Oracle ASMは、Oracle Clusterwareファイルに必要な場合のみ、実行されています。インストール中に、Oracle ASMでOracle Clusterware記憶域を構成しなかった場合、Oracle ASMインスタンスは停止状態です。

注意:

Oracle Clusterware 12cリリース1 (12.1)以上のインストールでOracle ASMまたはOracle Net Servicesを管理するには、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)のsrvctlバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがインストールされている場合は、データベース・ホーム(Oracleホーム)のsrvctlプログラムを使用してOracle ASMまたはOracle Net Servicesを管理することはできません。

例7-2 Oracle Grid Infrastructureのインストール後のOracle ASMのステータスの確認

Oracle ASMインストールが動作可能であることを確認するには、C:\app\12.1.0\gridをGridホームの場所で置き換えて、次のコマンドを実行します。コマンドの下のテキストは、コマンドによって返される出力の例です。

C:\app\12.1.0\grid\BIN> srvctl status asm
ASM is running on node node1
ASM is running on node node2

7.6 Oracle Grid Infrastructureでのオフライン・プロセスの理解

Oracle Grid Infrastructureでは、様々なOracle製品およびコンポーネントに必要なリソースが提供されます。一部の製品およびコンポーネントはオプションのため、Oracle Grid Infrastructureのインストール後にインストールして有効にできます。

インストール後の追加を簡単にするため、Oracle Grid Infrastructureでは、これらの製品およびコンポーネントで使用可能なすべての製品に必要なすべてのリソースが構成および登録されます。ただし、アクティブ化するのはそれらを追加することを選択した場合のみです。そのため、一部のコンポーネントは、Oracle Grid Infrastructureのインストール後はOFFLINEとして表示される場合があります。

TARGET:OFFLINEおよびSTATE:OFFLINEとして表示されるリソースを監視する必要はありません。登録済でも有効でないコンポーネントであるため、システム・リソースは使用されません。Oracle製品またはコンポーネントがシステムにインストールされていて、オンラインにする特定のリソースが必要な場合は、必要なオフライン・リソースのアクティブ化を求めるプロンプトが表示されます。