この章の内容は次のとおりです。
Oracle Database 12cリリース1(12.1)の『Oracle Database高可用性概要』での変更は、次のとおりです。
このリリースの新機能は次のとおりです。
Global Data Services
Global Data Servicesでは、Oracle Real Application Clustersサービス・モデルをグローバルに分散された異機種のデータベースのセットに適用し、複数のデータベースにより提供されるサービスであるグローバル・サービスを使用して、ロード・バランシングおよびフェイルオーバー機能をデータベース・クラウドに提供します。
Oracle Flex ClustersおよびOracle Flex ASM
Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersは、Oracle Flex Clusterと呼ばれる大規模クラスタに構成できます。Oracle Flex ASMは、Oracle ASMインスタンスをデータベース・サーバーから切り離します。Oracle ASMインスタンスは、(データベース・サーバーとは)別の物理サーバーで実行することができます。任意の数のOracle ASMサーバーをクラスタ化して、データベースの大規模なセットに対応することができます。
3.6項「Oracle Real Application ClustersおよびOracle Clusterware」および3.8項「Oracle Automatic Storage Management」を参照してください。
遠隔同期
Data Guard遠隔同期インスタンスは、プライマリ・データベースからのREDOを受け入れ、そのREDOをData Guard構成の別のメンバーに送信するリモートData Guard宛先です。遠隔同期インスタンスは制御ファイルを管理し、REDOをスタンバイREDOログ(SRL)に受け取り、それらのSRLをローカルのアーカイブREDOログにアーカイブしますが、スタンバイとの類似点はそこまでです。遠隔同期インスタンスにはユーザー・データ・ファイルは含まれず、アクセスのために開くことも、REDO適用を実行することも、プライマリ・ロールとして機能することもできず、スタンバイ・データベースのいずれかのタイプに変換されることもありません。
「Oracle Active Data Guardの利点」を参照してください。
統合とマルチテナント・アーキテクチャ
マルチテナント・アーキテクチャの機能によって移植可能な一連のスキーマ、オブジェクトおよび関連構造をOracle Databaseに含めることができ、アプリケーションには論理的に別のデータベースのように見えます。
9.3項「Oracle Database統合を使用した高ROI」を参照してください。
Oracle Active Data Guardを使用したローリング・アップグレード
Oracle Active Data Guardを使用したローリング・アップグレードでは、新しいPL/SQLパッケージが提供され、フィジカル・スタンバイ・データベースを使用して、データベースのローリング・アップグレードを実行する多くのプロセスを自動化します。
5.4.8.1項「Data Guardおよびフィジカル・スタンバイ・データベースを使用したデータベース・アップグレードの実行」を参照してください。
Oracle Active Data Guardの拡張機能
グローバル一時表、XMLType表および列のレプリケーション、強化されたセキュリティ用にサポート。
「Oracle Active Data Guardの利点」を参照してください。
アプリケーション・フェイルオーバーの改善
アプリケーションの可用性は、高速アプリケーション通知の強化、Oracle Services、およびGlobal Data Services、アプリケーション・コンティニュイティ、トランザクション・ガードの追加により向上しました。
3.16項「クライアントとアプリケーションのフェイルオーバー」を参照してください。
このリリースでのその他の変更は、次のとおりです。
Oracle MAA参照アーキテクチャ
Oracle MAA参照アーキテクチャは、単一のデータベースやアプリケーションの他に、多数のデータベースやアプリケーション、DBaaSクラウドまたはデータベース統合にも適用できます。MAA参照アーキテクチャについての理解が深まるよう、このマニュアルの内容全体を変更しました。
第7章「高可用性アーキテクチャ」を参照してください。