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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
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Oracle Grid Infrastructure用の高可用性Network File Storage

Oracle Grid Infrastructure用の高可用性Network File Storage (NFS)では、高可用性仮想IP (HAVIP)でNFSエクスポートを公開し、Oracle Clusterwareエージェントを使用してHAVIPおよびNFSエクスポートが常にオンラインであることを確認することによって、NFS V2/V3/V4でエクスポートされたパスの連続したサービスが提供されます。ベースのNFSはファイル・ロックをサポートしていますが、HANFSはNFSファイル・ロックをサポートしていません。

注意:

  • この機能は、ホスト・コンピュータで使用可能な、稼働中のNFSサーバー構成に依存します。Oracle ACFSのNFSエクスポート機能を使用する前に、NFSサーバーを構成する必要があります。

  • この機能は、Windowsでは使用できません。

  • この機能は、Oracle Restart構成ではサポートされていません。

  • HAVIPは少なくとも1つのファイルシステムのエクポートのリソースが作成されるまで起動しません。

Oracle Grid Infrastructure用の高可用性NFSを設定するには、次の手順を実行します。

  1. 新しいHAVIPリソースを追加および登録します。

    次に例を示します。

    # srvctl add havip -id hrexports -address my_havip_name 
    

    たとえば、my_havip_nameはVIPアドレスに対応するドメインネーム・サーバー(DNS)にマップされ、ファイルシステムのマウント時に、クライアント・システムにより使用されます。

    srvctl add havipの最初の処理では、次のことを確認します。

    • 使用するアドレスが動的ではなく、静的であること。

    • DNS名は、ラウンドロビンの複数のDNS解決ではなく、1つのホストのみに解決すること。

    • ネットワーク・リソース、指定したIPアドレスおよび解決された名前は、同じサブネットにあること。

    • 名前が使用中ではないこと。

    SRVCTLは、idを使用し、一意であることを確認して、適切なHAVIP名を作成します。最後の検証ステップとして、SRVCTLは、ora.net#.networknetworkリソース(指定されている場合)が存在することを確認します。この手順の後で、SRVCTLは、ora.id.havipの名前で、タイプora.havip.typeの新しいhavipを追加します。この例では、名前はora.hrexports.havipです。

    次のSRVCTLでは、active dispersionなどのHAVIP起動依存性を変更し、停止依存性を設定し、description属性(指定されている場合)が適切に設定されていることを確認します。

  2. Oracle ACFSの共有ファイルシステムを作成します。

    Oracle Grid Infrastructure用の高可用性NFSは、クラスタ全体のアクセシビリティ用に構成されたOracle ACFSファイルシステムでのみ動作し、クラスタ・ノードの特定のサブセットでのアクセス用に構成されたOracle ACFSファイルシステムは、サポートされていません。高可用性NFSは、Oracle ACFS以外のファイルシステムではサポートされていません。

    Oracle ACFSファイルシステムの作成の詳細は、Oracle ACFSファイルシステムの作成を参照してください。

  3. Oracle ACFSファイルシステムを登録します。

    次に例を示します。

    $ srvctl add filesystem -device /dev/asm/d1volume1-295 -volume VOLUME1 \
      -diskgroup HR_DATA -mountpath /oracle/cluster1/acfs1
    

    関連項目:

    srvctl add filesystemコマンドの詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  4. Oracle ACFSファイルシステムのエクスポート・リソースを作成します。

    次に例を示します。

    # srvctl add exportfs -id hrexports -path /oracle/cluster1/acfs1 \
      -name hrexport1
    

    ファイルシステムのエクスポート・リソースを作成してから、手順1で作成したHAVIPを起動し、srvctl start havipコマンドを使用してファイルシステムをエクスポートします。

    NFSマウント・オプションFSIDが任意のエクスポート・オプションに追加されます。範囲を10億以上にして、サーバーに設定されている他のFSIDとの考えられる競合を最小限にします。このFSIDオプションによって、ノード間の信頼できるフェイルオーバーが提供され、スナップショットのマウントの使用が可能になります。

    構成されたエクスポートのデフォルトのマウント・オプションおよびエクスポート・オプションは、NFSサーバーのデフォルトになります。

    完全修飾された相対パスは、絶対パスに変換されます。完全修飾されていない相対パスは、エクスポート・パスとして受け入れられません。

    HAVIPは、使用可能なファイルシステムおよび他の実行中のHAVIPに基づいて、実行するのに最適なサーバーを検出しようとしますが、この分散は、クラスタの参加または離脱ノードなど、CSSメンバーシップの変更イベントの際にのみ発生します。

    注意:

    エクスポートを個別に開始および停止することはお薦めしません。この機能は、HAVIPの起動および停止操作によって指定する必要があります。

    HAVIPが実行されていない場合、エクスポートは別のノードに指定できます。関連するHAVIPが起動すると、エクスポートは単一のノードに収集されます。

    HAVIPの実行中に停止されたエクスポートを使用しているクライアントでは、NFSエラーestaleが発生し、ファイルシステムをディスマウントおよび再マウントする必要があります。

関連項目:

  • SRVCTLコマンドの詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  • Oracle Clusterwareリソースの詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。