Oracle ASMディスク・グループは、次のいずれかのストレージ・リソースを使用して作成できます。
ディスク・パーティション
ディスク・パーティションは、ディスク・ドライブ全体またはディスク・ドライブのセクションになります。ただし、パーティション表は上書きされるため、Oracle ASMディスクはパーティション表が含まれているパーティションに置くことはできません。
LUNは、ストレージ・アレイによってコンピュータ・システムに提供されるディスクです。ハードウェアRAID機能を使用してLUNを作成することをお薦めします。ストレージ・ハードウェアRAID 0+1またはRAID5、および他のRAID構成をOracle ASMディスクとしてOracle ASMに提供できます。
論理ボリューム
論理ボリューム は、論理ボリュームがLUNにマップされているか、論理ボリュームでディスクまたはRAWパーティションを使用する比較的単純な構成でサポートされます。論理ボリューム構成では機能が重複するため、お薦めしません。また、Oracle ASMでミラー化が提供されているため、ミラー化に論理ボリューム・マネージャを使用することもお薦めしません。
Oracle ASMディスク・グループは、ディスク全体、パーティション、LUNなどの、Oracle Direct NFS(dNFS)を含むNFSファイルから作成できます。ディスク・グループにプロビジョニングされるNFSファイルは、よりよいロード・バランシングと柔軟な容量計画を提供するために、複数のNFSサーバーからのものであってもかまいません。
Direct NFSを使用してデータファイルを格納することができますが、Oracle Clusterwareファイルはサポートされません。Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)をWindowsにDirect NFSを使用してインストールするには、Oracle Clusterwareファイルに対するNFS以外の共有ストレージ方法へのアクセスも必要です。
関連項目:
Oracle Direct NFSの詳細は、使用しているオペレーティング・システムの『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイド』を参照してください。
注意:
Oracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)ボリュームおよびOracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイルシステム(Oracle ACFS)ファイルシステムは、NFSまたは共通インターネット・ファイルシステム(CIFS)ファイルから作成されたディスク・グループでは、現在サポートされていません。ただし、場合によっては、Oracle ACFSファイルシステムを、NFSまたはCIFSファイルシステムとしてネットワーク・クライアントにエクスポートすることはできます。Oracle ACFS Linux、SolarisまたはAIXサーバーと接続している場合、Windows上のSamba/CIFSクライアントはACLを使用できません。
Oracle ACFSファイルを介したループバック・ファイルシステムのマウントはサポートされていません。
ブロック・デバイスおよびRAWデバイスは、Oracle Universal Installer(OUI)およびDatabase Configuration Assistant(DBCA)ではサポートされていません。
Oracle ASM用のストレージ・リソースを準備する手順は次のとおりです。
Oracle ASMディスク・グループの作成に使用できるすべてのストレージ・リソース・デバイス名を識別して、Oracle ASM用のストレージ・デバイスを識別または作成します。たとえば、Linuxシステムのデバイス名は通常、/dev/
device_name_identifier
という名前構文で、/dev
ディレクトリにあります。
ストレージ・デバイス・リソースの所有権とアクセス権を変更します。
たとえば、Linuxシステムでは次のようにする必要があります。
デバイスのユーザーおよびグループ所有権をgrid:asmadmin
などに変更します。
Oracle ASMの権限の詳細は、「Oracle ASMの権限について」を参照してください。
デバイスのアクセス権を読取り/書込みに変更します。
注意:
所有権および権限の設定を持続させるには、udev
を使用してシステムを再起動するときにディスクがroot所有権を元に戻さないことを確認できます。
Oracle ASMを構成したら、ASM_DISKSTRING
初期化パラメータを設定して、ディスク検出が正しく構成されていることを確認します。ASM_DISKSTRING
パラメータの詳細は、「ASM_DISKSTRING」を参照してください。
注意:
所有権のoracle:dba
への設定は、デフォルト設定の一例です。デフォルト以外のインストールでは異なる設定が必要になる場合があります。通常、ディスク・デバイスの所有者はOracleバイナリ・ソフトウェアの所有者と同じにします。グループの所有権は、Oracle ASMインスタンスのOSDBAにします。これはインストール時に定義されます。Oracle ASMの権限の詳細は、「Oracle ASMの権限について」を参照してください。
Oracle ASMインストール用のディスク準備の詳細は、Oracle Database、Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Cluster(Oracle RAC)のプラットフォーム固有のインストレーション・ガイドを参照してください。
関連項目:
Oracle Exadataストレージの準備の詳細は、Oracle Exadataのドキュメントを参照してください。