目的
Oracle ACFSファイルシステムのサイズを変更します。
構文および説明
acfsutil size -h acfsutil size [+|-]n[K|M|G|T|P ] mount_point
acfsutil
size
-h
は、ヘルプ・テキストを表示して終了します。
表16-96に、acfsutil
size
コマンドで使用可能なオプションを示します。
表16-96 acfsutil sizeコマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
[ |
Oracle ACFSファイルシステムの新しいサイズを指定します。 |
|
サイズに指定された整数の単位が |
|
このファイルシステムがマウントされるディレクトリを指定します。 |
acfsutil
size
は、マウント済のOracle ACFSとその基礎となるOracle ADVM記憶域を、指定した新しいサイズに一致するように増加または縮小させます。この操作は、基礎となるOracle ADVMボリューム・ファイルのサイズも、指定した新しい長さと一致するように変更します。ただし、ファイルシステム・サイズに対する増加のリクエストに対応するには、ディスク・グループに十分な空き記憶域が必要です。
ファイルシステム・サイズを縮小すると、ファイルシステムの最後にある未使用記憶域がディスク・グループに戻されます。このリリースでの縮小は、間違った初期サイズまたはサイズ変更の増分が指定されたとき、および記憶域が実際に使用される前の事故用です。記憶域がユーザー・データまたはファイルシステム・メタデータに使用されると、その記憶域を使用しているファイルが削除されても、ファイルシステムを縮小できない場合があります。
注意:
ファイルシステムのデフラグはこのリリースではサポートされていません。ファイルシステムの最後から未使用の記憶域のみを割当て解除できます。
サイズの値は、ファイルシステムのブロック・サイズと、Oracle ADVMボリューム・デバイス・ファイルの割当て単位に基づいて端数が切り上げられます。Oracle ADVMボリューム・デバイスのサイズ変更の増分を確認するには、V$ASM_VOLUME
ビューのRESIZE_UNIT_MB
フィールド、asmcmd
volinfo
の出力のResize
Unit
、またはacfsutil
info
fs
の出力のADVM
resize
increment
を調べます。
ADVM互換性属性が11.2.0.4
以上に設定されたディスク・グループの場合、ファイルシステムを拡張できる回数に制限はありません。
ADVM互換性属性が11.2.0.4
未満に設定されたディスク・グループの場合、ファイルシステムの内部記憶域ビットマップには、5エクステントの制限があります。このため、ファイルシステムのサイズを4回以上増やした後に、増やそうとすると失敗します。ただし、ファイルシステムのサイズを4回以上増やした後で、ファイルシステムのサイズを減らした場合、減らしたサイズよりも増やすサイズが小さければ、ファイルシステムのサイズを再び増やすことができる場合があります。ファイルシステム拡張に対する制限に達した場合に、fsck
または-a
オプションを指定したacfschkdsk
を実行すると、内部記憶域ビットマップが統合され、次のファイルシステム拡張が可能になります。
root
またはasmadmin
グループのメンバーであるユーザーがこのコマンドを実行できます。オペレーティング・システム・グループの権限の詳細は、「Oracle ASMの権限について」を参照してください。
例
次に、acfsutil
size
の使用例を示します。この例では、/acfsmounts/acfs1
ファイルシステムのプライマリ・デバイス・ファイルのサイズを500MBずつ増やします。
例16-90 acfsutil sizeコマンドの使用方法
$ /sbin/acfsutil size +500M /acfsmounts/acfs1