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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
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Oracle ASMの障害グループ

障害グループは、データのミラー・コピーを格納するために使用されます。Oracle ASMが標準冗長性のファイルにエクステントを割り当てる場合、プライマリ・コピーとセカンダリ・コピーが割り当てられます。Oracle ASMにより、プライマリ・コピー以外に、別の障害グループに含まれるようにセカンダリ・コピーを格納するディスクが選択されます。各コピーは別の障害グループのディスク上にあるため、障害グループのすべてのディスクで同時に障害が発生してもデータは失われません。

障害グループはディスク・グループのディスクのサブセットです。これらのディスクはハードウェアを共有するため、同時に障害が発生する可能性があります。共通のハードウェアの障害は許容される必要があります。大きなJBOD(単純ディスク束)アレイの単一リムーバブル・トレイにある4つのドライブは、この4つのドライブで同時に障害が発生したときにトレイを削除できるため、同じ障害グループ内にある必要があります。キャビネットに冗長電源と冗長クーリングが装備され、キャビネット全体の障害から保護する必要がない場合、同じキャビネット内のドライブを複数の障害グループに置くことができます。ただし、Oracle ASMのミラー化は、キャビネット全体を破損させるコンピュータ・ルームの火災に対する保護を目的としていません。

障害グループは、明示的に作成されない場合でも常に存在します。ディスクの障害グループを指定しない場合、そのディスクのみを含む新しい障害グループが自動的に作成されます。ただし、Oracle Exadataセル上のディスクを含むディスク・グループを除きます。

標準冗長性のディスク・グループには、少なくとも2つの障害グループが含まれる必要があります。高い冗長性のディスク・グループには3つ以上の障害グループが含まれている必要があります。ただし、より多くの障害グループを使用することをお薦めします。障害グループの数が少ないか、容量が均一でない障害グループの場合、使用可能な記憶域のすべてを十分に使用できない割当ての問題が発生する可能性があります。

パートナ・ステータス表(PST)の必要な数のコピーを維持し、ストレージ・ハードウェアの障害に関する堅牢性を確保するには、標準冗長性ディスク・グループでは3つ以上の障害グループ、高冗長性ディスク・グループでは5つ以上の障害グループを指定することをお薦めします。

システム障害時、標準冗長性ディスク・グループの3つの障害グループにより、3つのPST間での比較が実行され、最新かつ正しいPSTバージョンが正確に判別されますが、これは2つのPST間のみの比較では不可能です。高冗長性ディスク・グループと同様に、2つの障害グループがオフラインの場合、Oracle ASMは残りの3つのPST間で比較を実行できます。

追加の障害グループを構成したことでストレージ容量の管理に問題が発生した場合、クォーラム障害グループを追加の障害グループとして使用し、PSTのコピーを格納できます。クォーラム障害グループでは、他の障害グループと同じ容量を必要としません。

障害グループは、標準障害グループまたはクォーラム障害グループとして指定できます。クォーラム障害グループの詳細は、Oracle ASMディスク・グループへのOracle Cluster Registryおよび投票ファイルの格納を参照してください。

関連項目:

Oracle Exadata障害グループの詳細は、Oracle Exadataのドキュメントを参照してください。